na0の転がる石 苔まみれ-東京事変/能動的3分間
東京事変 『能動的三分間』 2009年12月2日発売


夏にはアルバム&シングルで官能的な姿をさらしてくれた椎名林檎だが、早くもサイドプロジェクトも再始動してくれた。今回はヌードではないのがちと残念だが。


ジャケットを見てわかるようにこの曲はきっかり3分間。歌いだしも≪君はたったひとりで即席麺を作っている/熱いお湯を注ぐだけ/完成まで如何するの?≫と、PVでもメンバーが時計を気にする場面が印象的である。


椎名林檎の魅力はやはり、そのほとばしるエロさである。それに加わるスペシャリストたちの演奏が織りなすシンフォニーはもはや感動そのもの。突然突き放されるような終わり方にはかなり欲求不満な気分にさせられる。


来年発売予定のアルバムも今から楽しみである。では、これを聞きながらカップヌードルでも食べるとしようか。今日はシーフード味です。


na0の転がる石 苔まみれ-asian kung-fu generation/新世紀のラブソング
ASIAN KUNG-FU GENERATION 『新世紀のラブソング』 12月2日発売


アジカンは今もっともアーティスティックに活動してるバンドのうちの一組である。昨年の『サーフブンガクカマクラ』は彼らの最高傑作であるとともに2008年のNo.1アルバムであったといっても過言ではない。そんな彼らの最新シングル『新世紀のラブソング』はそんな評価をさらに覆すことになった。


アジカンにしては珍しくシンプルで静かなコードのイントロ。そして、2分半に及ぶVo.後藤の語りかけるようなAメロ、それだけでこのシングルが今までとは違うと感じさせる。


そして、突然始まるBメロから、大サビ。秀逸である


特筆すべきは歌詞である。Bメロ中の≪冴えない歌のイカサマストーリー./それを鳴らす それを鳴らす≫。短いスパンで繰り返されるこのフレーズは、これまでの自身の活動の内省をむき出しにしている。アニメの主題歌『リライト』で簡単に成功を手にしてしまった彼ら。過去との決別をここに表明したのである


'00年代を締めくくるにふさわしい一曲。彼らは歌う≪さようなら旧世紀≫そして≪始まる21(トゥエンティファースト)≫。そう、彼らにとって2010年こそ、10年遅れの21世紀の始まりなのである。


na0の転がる石 苔まみれ-mr.children/fanfare

Mr. Children 『fanfare』 2009年12月2日配信スタート

※写真はジャケットとは異なります。あしからず


ミスチル、久々の新曲。聴いてて思ったのは本当に新曲なのか?ということ。過去に似た曲があるとかではなく


マネージャ「今度はワンピースの曲だから。よろしくネ」

桜井「マジかよ、ツアー中だし、新曲作る余裕ねえよ。しょうがないや、この前のアルバムに入れようか迷ったけど結局やめた曲でいっか。ちょっと歌詞かえればいいっしょ」


・・・という印象。全体的に前のアルバムの雰囲気を引きずっている感が否めない。ややロック調が増えたか?


もちろんいい曲ではある。映画の主題歌としても申し分ない出来ではある。一ファンとしてとても嬉しい


ただ許せないのはCDではなく「配信」というところ。前作「花の匂い」の時も思ったがミスチル程のアーティストがCDを作らないというのは低迷の続く音楽業界では許されるべきことではない。


ミスチルはもはや日本を代表するアーティストの内の一組である。そんな存在になった彼らにはもはや「責任」がある。押しつけがましいといわれればそれまでだが、やはり彼らはCDを作らなけらばならないのである





na0の転がる石 苔まみれ-100s/世界のフラワーロード


100s 『世界のフラワーロード』 2009年7月8日発売




いままで、新譜のレビューばっかしてきたけど今回は旧譜(そこまで古くはないので準新譜?)のレビューを




自分のアルバムを買うパターンは3つにわかれる。




①いつも聞いてるアーティストの新譜(ミスチルとか)


②レンタルしてこれはほしいと思った旧譜(最近はThe Whoの『Who's Next』)




まぁこの2つは恐らく普通の人と同じだろう。しかしこの『世界のフラワーロード』に関してはどちらも当てはまらない。このアルバムを買ったパターンは




③ジャケットのインスピレーション




・・・である。ちなみにいつもならその場で視聴できる場合はするのだが、これに関してはそれもせずに即決で、ジャケットを目にし気づいたらCDを手にしてレジに並んでいた。われながらなんて無計画、といいつつよくやってしまうのだが。大体このパターンの場合家に帰って「やっちまったな」と思うことが多いが、『世界のフラワーロード』は違った




聴いて最初に感じたのはとにかくボーカル・中村一義の歌唱センスのすばらしさだった。聴き終わった後しばらく呆けていた。なんだあれは。聴いたことのない人はぜひ一聴。衝撃的です




そして2,3回通して聴いたのち、歌詞を見る。そしてまた、脱帽。正直意味わからない部分も多い。ホントに歌詞通り歌ってんのか、とも思う。日常を描いていると思えば非日常、でもよく考えるとやっぱり日常。凄い




ソングライティング、かくありなん。無理にかっこいい単語を使わなくてもいい。響きがいい言葉にこだわる必要もない。ただ内からあふれる言葉を紡いでいけばそれでいいのだ。そしてそれこそが「歌」なのである


na0の転がる石 苔まみれ-norah jones/the fall

Norah Jones 『The Fall』 2009年11月11日発売



Norah Jonesは真のアーティストだ。3枚のセルフアルバムに加え、Little Willies名義のバンド活動、そしてMy Blueberry Nightsでの映画主演。これまでに様々なステージで自己表現を進んで行ってきている。そしてそのどれもでアプローチの仕方を進化させている。


彼女がギターを重視するようになったのは前作『Not Too Late』からだがアルバム全体のサウンドの大きな変化はあまりなかった。しかし、このアルバム『The Fall』は違う。これは最早ロックである。2曲目『Even Though』、4曲目『Young Blood』、8曲目『It's Gonna Be』の3曲。必聴


デビュー当時、いまだ9.11テロの傷跡が残るアメリカ全土を癒した歌姫。しかし、このアルバムを聴いて思ったのは真に癒しが必要なのは彼女なのではないか、そんな印象を受ける。というのは歌詞があまりにもさびしすぎて、悲しすぎる。おそらく前作からの2年半近くの間に様々な経験をし、それにともうなう様々な傷が、このアルバムにはっきりと表現されているのからだろうと思う。