今年10月に、2代目オール2階建て新幹線のE4系Maxが引退し、20世紀に作られた新幹線はほぼ全て、姿を消しました。既にJR東日本の新幹線は2000年代以降に作られた車両のみが活躍していますが、新型車両の導入でとうとう2000年代中盤から後半に作られた車両の置き換えも始まっている状況です。
そんな中、西日本では現在も、20世紀から活躍を続ける車両があります。700系8両編成の量産先行車もその一つですが、それより前に作られた500系こそ、現在もしぶとく活躍を続ける20世紀製の車両の1つになっています。
既に15年程前に8両編成となり、『こだま』を中心とした活躍が続く500系ですが、今から11年前の2010年までは16両編成で『のぞみ』として活躍していました。山陽新幹線でしか見ることができないこの形式も、『のぞみ』として活躍していた頃には東海道新幹線に乗り入れ、東京~博多間を毎日のように駆け抜けていました。『こだま』用の8両編成には2007年から2010年頃にかけて改造され、そろそろ置き換えの話が出てもおかしくない現在でさえ、引退の予定がありません。
写真のように、7編成が稼働中の8両編成のうち1本は、人気アニメとのコラボのラッピングを纏って運行されています。写真は、HELLO KITTY新幹線となっている1編成。16両編成では合計9編成が落成しましたが、量産先行車は『のぞみ』での定期運用終了後に廃車となり、先頭車が京都の鉄道博物館にて保存されています。また8両編成1本が部品取り目的で運用を離脱しているのです。が、500系の落成後に製造された700系やN700系に廃車が出ている中、500系は新幹線車両としてかなり長寿であると言っても過言ではありません。
行き先表示をフルカラーLEDに交換した編成もある500系。あと10年くらい先までは、客を乗せて走り続けることになりそうですね。