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ホテルの花~フォーシーズンズ編~

日本でもそうでしたが、ホテルの花装飾って気になります。。。

見てみたいホテルはたくさんありますが、まずは香港でも人気のあるフォーシーズンズホテルに行ってきました。


かなりインパクトのあるアレンジです。

花器に谷渡りをグルグル、グルグル巻いて、トルコキキョウをバサッと投げ入れして

足元に深いワイン色のカラーを束ねて置いてあります。

光の差し込む明るいエントランスで、紫八重のトルコキキョウもとてもきれいでした。

シンプルですが花そのものの美しさが楽しめて、個人的に好きなデザインです。

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こちらはレセプション前です。

テッポウユリにグリーンアジサイ、エルムレス。

上から目線でコメントさせていただくと、花材の量の割にインパクトが弱く、

花に対してベースのバランスがよくないかなと。

ガラス花器に定番の谷渡りを入れた方がよかったのでは、、、。

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次はカフェの中です。

こちらはグリーンのバラとサーモンオレンジのアマリリスです。

このスタイルは数年前にパリで流行り始め、日本でもよく見られるようになり

香港でも定番のようです。

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突然ですが、こちらはインターコンチネンタルホテルのレセプション前です。

花は違ってコンテンポラリーな感じですがデザインは同じですね。

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元に戻って、フォーシーズンズホテル内のブティックです。

こちら側のほうが反対側から撮るよりよかったのですが

アジサイのバランスがいまいち?かな?

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帰りにエントランスのお花がチェンジされていました。ラッキーです♪。

ベースは同じですが、小さめのクリーム色オンシジウムと足元にグリーンのシンビジウムとオンシです。

こちらもステキでした。。。

これからもチェックしたいホテルです。

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オーダーメイド。

最近オーダーメイドでお届けしたアレンジをご紹介します。

少し前までは胡蝶蘭がたくさん出回っていましたが

芍薬、ジャスミン、クチナシに変わり、今は暑さとともに南国系の花が豊富です。

日本と同じでしょうか?

(ヒアシンス、ムスカリ、チューリップ、ワレモコウ、リンドウもまだ?もう?あります。。。)


こちらはアジアンな感じで、テーブルセンターに置く花のオーダーです。


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トクサ、バンダ、モカラ、アガパンサス、フウセントウワタなど。


オールラウンド型です。


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こちら↓はご自宅用に毎週お届けしているアレンジです。

深~い赤のアンスリウムと蓮の実を使って・・・。

蓮の花、蓮の実もたくさん出回っています。


上から・・・。

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左から・・・。


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下から・・・。


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横顔、後姿、アンスリウムはどこから見ても、表情たっぷり。

暑い季節は出番が多そうです。


ワークショップ。

香港人デザイナーのワークショップへ行ってきました。

ソロモン・リョン氏。

イギリスのチェルシーフラワーショーで06,08年度金賞を受賞。

香港、マカオ、中国、イギリスでもとてもご活躍です。


以前から注目していたデザイナーさんで、私がイメージする香港人デザイナーらしからぬ?

センスを持っている方で、色合い、花の組み合わせがとても洗練されています。


6名程度のクラスなのですぐに定員になってしまうほどの人気です。

その日は、旬の芍薬を使ってのボックスアレンジでした。


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花材は芍薬、バラ(マダムヴィオレ)、カーネーション(濃ピンク&淡ピンク)

ビバーナム、ブルースターです。

ピンク系のグラデーションに爽やかライムグリーンにアクセントでブルーの組み合わせで

私も好きな色合いです。

ちなみに芍薬とブルースターは日本産でした。



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凹凸をつけながらグルーピングでモコモコさします。

芍薬とカーネーションの開かせ方なども伝授。

(カーネーションははさみを使ってチョキチョキと・・・。)



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幅32cm奥行24cmでオアシスが2本半入るので、結構大きめのボックスで

ソロモン氏の名前入りでした。


ボックスアレンジ・・・ん?簡単?と思いきや、細かい配慮が行き届いています。

さすが、プロ。そういう仕事の仕方、大好きです!

例えば箱を組立てて、リボンを巻きますが、私だったらリボンがずれないように両面テープで留めるところ

氏はピンで留めます。四隅に8本。

しかもピンの取り方までご指導くださいました。

(普通につまむと痛いので、一度箱からガーッと出してつまんでくださいとの細かい配慮です。)

もちろんリボンがちゃんとボックスの真ん中を通っているかもチェックします。


花の配置も「そこに入れると、ピンクがオレンジっぽく見えてしまうから、そこじゃないほうがよいわね。」と。

私、”ほぉ~計算された美しさだ。”


アレンジの最後にはカードをつけますが、ナントこれも手作りです。

ローラアシュレーのペーパーから好きなものを選び、切り貼りしてオリジナルを作ります。

しかも3Dで!両面テープを重ねて立体的に仕上げます。

それを枝に小さなクリップで留めます。

下の写真は私作ですが、氏のアドバイスは「蝶々の羽をもう少し折った方がいいわね。」でした。



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なんて繊細なのでしょ~。女性はみんな好きだと思います。。。


氏の花に対する愛情も感じられましたが、仕事の丁寧さ、完成度、レッスンの進め方・・・

学ぶことが多かった充実した2時間でした。


日本もパリ、ロンドンもそうですが、お花の世界は男性が活躍されてますよね。

ソロモン氏も例外ではないです。





初めて見ました。

スカビオサ(西洋マツムシソウ)をご存じですか?

日本にいるときは、スカビオサの花と実(ステルンクーゲルと言います。)、それぞれ別々に入ってきていたので

当時からスカビオサの花がどんな風にして、ステルンクーゲルになるんだろう・・・と思っていました。

花からは想像もつかない実の形でしたので興味津々でした。


その過程が見られるスカビオサの束を市場で発見!

もちろん購入!

実への成長をコマ送りで見てるようでした。


まだ、スカビオサの花の雰囲気を残しています。


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だんだん花が落ちて、ドライになりつつあります。


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花が落ちたところから、ステルンクーゲルを思わせる様相に・・・。

(種子を作るためにガクが発達するそうです。)


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このあたりまでくると、間違いなくステルンクーゲルです。


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完成!


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この時期あちらこちらで見かけます。

アレンジのアクセントになるし最近のお気に入りです。


ちなみに、ステルンクーゲル(STERN KUGEL)はドイツ語で「星の球」と言うそうです。

4枚目の写真に大きく写ってるステルンクーゲルのそれぞれのガクの中心に、黒っぽいものがついています。

これがまさしく星の形をしていて、ポトっと落ちると、とってもカワイイんですよ。


亞洲花藝展09

5月8日から17日までタイクーのシティプラザの中央アトリウムで

香港國際花藝總會主催アジア華道展が開催されています。


生け花の持つ魅力を共有し、お互いの文化を理解し合い、

日本と香港をはじめとする地域との友好関係を深めるため、2004年から毎年この時期に行われています。


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いくつか作品を紹介します。


こちらは静と動が一緒になった作品で、シンプルな中にも、強い個性が感じられます。

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こちらの作品は足もとに注目です。

茶碗を重ねて花器にしていて、絶妙なバランスです。
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こちらは、上から差し込む光でできた影も計算されているかのようです。

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これから始まるデモンストレーションの準備をされている華道家の方たちで

みなさん着物をお召しになっていらっしゃいます。

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お花の他にも着物、日本の書道、手書きの扇子、ちぎり絵、組紐などの展示もありました。


今年は日本香港観光交流年で、政府観光局では、様々な催しやクーポンなどの特典も用意しているそうです。

ぜひこの機会に香港へいらしてみてはいかがですか?