笹に泥が・・
山道を横切り ここから荒廃田に降りて
追跡・・
泥に無数の猪の足跡が・・
この獣道の奥は猪のぬた場 必ず同じ道を通って帰る
獣道・けもの道とは野生動物が通り続けることで自然に出来上がった山道のことだが、猟期に最も多用されるけもの道は、猪が作る道であり猪の道が最もわかりやすい。
人が通り続ければ踏み固められ、山にも自然に道が出来るが猪はもっと徹底している。
縄張り巡回にも使うので通る頻度が高い。
猪は犬に追われるなど危機が迫ると、この通り慣れた道を全速で走って逃げる。
その為に道の至る所に目印となる臭いを付けている。
猟銃を使う猪猟は、犬に追われた猪を獣道の近くで猟師が待ち受けて仕留めるのだが、外れた場合に備えて2段、3段構えの位置を決める。
追われたら裏をかいて別の道を逃げればよいのだが、猪は通り慣れた道しか全速で走れない。
鉄格子の檻やくくりワイヤーを使う罠も同様に、獣道を利用する。
石器時代などの大昔は、通り道に落とし穴を作って追い立てただろう。
そうしなければ予定通り落とし穴に落ちるはずもない。
足跡や木や草についた泥の跡などで頻繁に使われているかどうか判断出来る。
猪は縄張りの中に水場を持つが、泥場でもあり、体中に泥を擦り付ける。
ぬた打ちまわる姿から別名「ぬた場」とも呼ばれる。
スッキリした帰り道に体の泥が木や草に付いてしまい、体を気に擦り付ければ猪毛も付着する。
ダニが付いている猪が大半で、痒くてうっとうしいのだから泥浴びや体を木に擦り付けるのは習性だな。
猪は気が荒く、オスの武器は鋭い牙による切り裂き、メスの武器は噛みつきだ。
運悪く山道などで猪に出くわしたら・・奥の手がある。
猪に向かってニコっと微笑み声をかける
「どこか痒いとこ ありんこクラブ~」
上手く行けば誠意を認め、猪は怒りを鎮めて向きを変えるだろう。
お猿さんだってノミ取りでコミュニケーションをとる。
ダニ取りだって似たようなもの。
期待せずにやって見るとよい。
野人は、2回は上手く行ったが、1回は酷い目に遭った。
たぶん・・ダニの居所が悪かったんだろうな。
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