川下り筏転覆事故 野人の見解 | 野人エッセイす

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北海道富良野市の空知川で行われた川下りのイベントでいかだが転覆、乗っていた27歳の女性が死亡した事故があった。

 

概要は・・

転覆した場所は、スタート地点から直線でおよそ2.5キロ下流です。

5人で乗っていたいかだは、ゴム製のタイヤチューブやすのこなどを使って造られたものでした。

通報からおよそ40分後、いかだの下の水の中にいるところを消防隊員によって発見されました。

実施要項には「参加者全員が主催者」と書かれ、「事故の責任は負いません」と記載されていたほか、参加者は「事故に遭った時の責任を取ります」と書かれた同意書に署名する必要がありました。

今年で48回目となるイベントですが、1983年には小学4年生の女の子が乗ったいかだが転覆し、死亡する事故が起きています。 なぜ事故は繰り返されるのか。

 

専門家は…

「ライフジャケットのひもや、写真を撮ろうと思って防水カメラをさげていたら、ひもやロープは川の中で非常に引っかかる危険性が高い、何かの形で引っかかってしまい、脱出できなかったおそれがある」

 

 

野人の見解は・・

このようなイベントはやめたほうがよい・・だな。

事故が起きない方がおかしく、よく48回も続いたな。

 

原因は脱出出来るか出来ないではなく、このようなイカダは転覆するのが当たり前だからだ。

海水浴場のような砂地の穏やかな海でやれば、いくら転覆してもライフジャケットでカバー出来るが川は出来ない。

 

理由は、不規則な流れがあり浅瀬や岩があるからだ。

自走ではなく流れに翻弄されコントロール不能、水深は不規則で落ちれば打撲など危険。

ヒモが引っ掛かり自由が効かなくなることもあるだろう。

 

何故転覆が当たり前なのか・・

イカダは船ではないからだ。

船であっても川下り事故は避けられず操船を誤れば転覆する。

 

船は、人が乗船することを前提に作られ、2人乗りのローボートも例外ではなく、薄くて軽い割には安定して浸水もせず、立ったりしない限り転覆は少なく、しかも波静かな池用に作られている。

 

ローボートよりも広い「布団」のような板で比べればわかるが、浮力は十分であっても不安定、中心にじっとしていない限り浸水して一人でも転覆するだろう。それがローボートとの違い。

 

今回のいかだはタイヤのチューブの上にスノコを敷いたもので、重心が高過ぎる。

ローボートとの違いは船型と重心であり、ローボートに板を張り、その上に乗るようなもの。

浸水はしないがバランスを壊せばあっけなく転覆する。

重い方が下に、軽い方が上になる、当たり前の道理だ。

ローボートやカヌーに乗った時の足腰は限りなく水面に近く、座るほど安定する。

 

川で運ぶ為に材木を繋ぎ合わせた長いいかだは重く、大半が水没して重心が安定している。同じいかだでも雲泥の差だな。

 

軽い発泡スチロールの樽の上に重い板を張ったビレッジマリーナの桟橋も不安定ないかだのようなものだが、連結固定することで転覆しないようになっている。

単独で使えば、重心を間違えれば、まして船で引っ張れば不安定で転覆は免れない。

 

今回のいかだはマリーナ桟橋のようなもの、軽い空気チューブの上に5人も乗って流れと波に任せて揺れたらどうなるか、何処で転覆して放り出されるか、水底で体の打撲が起こるかわからない。

下半身が水没する浮き輪は安定、上に乗れば簡単にひっくり返るのと同じだな。

 

野人は船乗りだが大学での専攻は船舶設計だった。

設計で最も重要なことは重心と復元力計算

ヤマハでの23年間、海の仕事を通して同じような事故も経験した。

船員や土木作業員たちにいくら説明しても理解されず、強行して3名の命が失われた。 野人は最年少の24歳。

死因は転覆時の船による打撲で失神、溺死に繋がった。

 

「こんな安定のよいものがひっくり返るはずがない」

貨物船の船乗りを含めて十数人全員がそう確信したのが原因だが、重心だけでなく用途、海況次第で野人は瞬時に結果が読める・・と言うより、成るべくして成る物理。

認可を受けた船型と重心は問題なかったが、自走ではなく貨物船で引っ張ったのが原因だ。 人を10人も乗せず、軽ければ海面を滑走し転覆の可能性は少なかった。

 

誓約書で事故の直接的な責任は免れても、道理を知らず川で開催した責任は消えない。 参加者も関係者も見学者も知らないのだから止める人もいなかった。

水泳選手でダイバーの野人でも、重心が低い本来の木材いかだやゴムボートならともかく、軽い浮き輪の上に乗って川下りなど危険でやらない。 転覆時の水底での打撲は防ぎようがない。

手作り筏が悪いのではなく岩だらけの川でやることが問題。

 

道理を解することが出来れば誰にでもそれがわかるし、時には命をも拾う。  世界の食・健康の常識にもこれと同じようなことが幾らでもあり、誤れば大勢が若くして病で命を失う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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