知床海難事故について | 野人エッセイす

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知床の海難事故について講習会で何度か野人の見解を聞かれたが、野人の見解は事故当初からはっきりしている。

 

会社のずさんな運行管理もあるが、出航・帰港は船長の判断であり船長がすべての責任を負う。

風波に耐えられず沈没した直接の原因は荒天操船の不慣れもあるだろうが、船体にある。

船の構造から湾内の波静かな平水を走る船であり、外海用ではない。

 

つまり、この日の天候から、出航から帰港まで数時間の航海に耐えられるかの初期判断、出航するなら航路変更の初期判断、天候悪化による帰港タイミングの判断など判断の未熟さが主因

次に、船の構造とその性能を熟知せず波に耐えられなかったことと浸水が従因

 

そのように話していた。

 

海が静かな日は問題ないが、時化れば小さな漁船よりはるかに脆い。

漁船も他の遊覧船も欠航時に単独出航したが、その逆で、他が出航出来ても出れない日もあるのがこの船だな。

長年そうやって運航してたが、今回はそうではなかったからこうなった。

 

船の型はマリンビレッジのむータニック1と同じで平水用。

伊勢湾内が主体で波静かな日は的矢方面の沿海も走れる。

外海仕様の船型は船の前後から見て船首が高く、大波を切り分けて進む為に船底の「Ⅴ型」が深くなる。

Ⅴがなければ波を切らず波に乗っかって持ち上げられ、落下して船底が叩かれ衝撃と縦揺れと横揺れが激しくなり、浸水や船底破損・機関破損を引き起こす。

 

今日のニュースで、1985年の建造当時に瀬戸内海でこの船の船員だった人のコメントを目にした。

 

「あの船が外海で使われていたなんて」と驚きを隠さない。

 

野人が講習会で見解を聞かれたのは、これまで何度か海難事故の見解を記事にしていたからだろう。

浜名湖転覆事故、漁船転覆事故、沖ノ鳥島桟橋事故など。

 

ビレッジには海上保安部大型巡視船の元船長がボランティアで身障者ヨット波及活動のお手伝いに来ていた。

野人がお気に入りで野人談話に夢中、特に水難防止理論や海難事故の見解については驚愕。

現場も見ていないのに何故そんなことまでわかるのかと。

中には公開出来ない極秘事項もあったようだが、野人はそれも見抜いていた。

 

野人思考は球体思考であり球体的物理論、矛盾があれば成り立たない。

海が専門であり、ほぼ海洋全部門の仕組みが頭に詰まっている。

覚えた知識や言葉を重ねても球体にはならないが仕組みがわかれば球体になる。

 

専門は海洋学全般であり船舶設計、さらに船乗りでありプロダイバー。 離島遠征瀬渡し船長、船・磯の釣りガイド、マリンスポーツ全般インストラクターと、他に習得するものがないほど海を網羅してきた。

生家は漁村の網元、幼少より舟を漕ぎ海に潜り、中高校時は一人で動力漁船を操り潜水漁のアルバイト、ヤマハでは退職まで23年間も海に関わりマリーナ運営、海事法にも精通、会社を興してから23年間マリンビレッジを経営、今も海は現役。

 

内容・期間ともに同じ知識・技術・体験を持つ人はいないはず。

特に船舶設計技師で業務船長でプロダイバーなど他では聞いたことがない。 職業の専門領域がまったく異なる。

これまで海難事故に遭遇、あるいは立ち会った経験も救助も何度かある。 原因の判断は難しくもなく矛盾もない。

 

今回の事故も悲惨で、記者会見する社長が叩かれているのも仕方ない。 法律違反もあるが、野人は真の原因を述べた。

 

これまで述べた事故の原因含めて結局は運航・作業当事者の判断の過ちが招いた事故。

それを事前に察知・指摘しても声が届かず、複数の死者を出した苦い体験を20代、30代と2度も味わった。

無知・無理解は最悪に及べば死をも招き入れる。

 

今は命にもかかわる常識・学問の過ちを指摘しているのだが、十数年経っても思うように声が届かない。

この数年間で一気に解決するつもりで策を練っている。

これからが人生で最も多忙な日々になるかもな・・

 

 

 

船底は平水仕様 赤い喫水線下にⅤ字キールがない

沿海外海仕様は 波に突っ込まないよう舳先がもっと高い

 

 

 

 

 

 

 

 

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