むー農園に巣を作った鳥達 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

 

 

 

解体中のむー農園に鳥の巣があった。

果樹が密生して入れずにわからなかったが、ウグイスカグラの中心、胸の高さに小枝とビニルひもと鳥の羽根で作った巣があった。

 

ウグイスカグラの別名は「アカミノハスカップ」で、小さな赤い実が付く。

野山に自生、ウグイスがこの実を好んでよく巣を作ることからこの名が付いた。

数年前にはウグイスが芸術的な真円の巣を作っていた。

 

ブルーベリーやキンカンにもホオジロなどが巣を作り、キンカンの根元や山ウドの根元には毎年キジが巣を作ってヒナを育てていた。

 

ヒバリもまた毎年幾つか巣を作り、イチゴやニンジンの木陰にはゴボウのタネのようなヒナが孵化していた。

ヒバリは見晴らしの良い草原に巣を作り、木陰や草ぼうぼうの中は避けるが、天敵から身を守る為だ。

 

羽根を扇子のように広げて巣を覆い隠し、卵や雛を守る特技を持つヒバリにはそのほうが都合がよい。

適が近づくのがよく見渡せるし、1m圏内に入ると素早く飛び立つ。

つまり、知らんぷりしてそっと近づき圏内に入らなければタコのようにカムフラージュしたままで観察出来る。

 

ヒバリは雌雄で子育て、敵が近づけば一匹が上空から鳴き声で知らせる。

その声の調子で巣が近いことがわかる。

巣は簡単に見つけられるが、上空で必死で鳴くヒバリを見ると・・怖がり嫌がることはしたくない。

 

キジも最後まで子を見捨てて逃げない鳥の鏡、それゆえ国鳥になった。 オスは色形も派手で素晴らしいこともあるが、雉はとにかく美味しい・・

逃げないゆえに後ろからそっと近付いてつかまえることが出来るが、可哀そうだな。

「頭隠して尻隠さず」のことわざはキジから生まれた。

 

この10年間で多くの鳥達が巣を作ったが、今が一番少ない。 無精な野人が管理を怠り、農園が密生した森になってしまったからだ。

人から見ればそのほうが安全のように思うだろうが、巣を守り、わが身を守るには見通しが重要だ。

 

むー農園は協生果樹園ではなく菜園、樹木は元々虫や鳥など生き物達の為のもの。

実が付けば収穫もするが、本来は彼らを集め、長期滞在しやすくする為にある。

適度な陽当たり、見通しは必要であり、鳥達が過ごしやすいほど人も過ごしやすく、どちらも恩恵を受けることになる。

 

放置すれば野山は必ず深く暗い森になり、そこにはまた新たな別の生態系が築かれる。

協生農法とはいつまでも放置して鬱蒼とした森にすることではなく、共に生きられる環境を維持することであり、植物の生育には直接関与しない。

 

樹木も草もバランスよく存在するのが共に生きられる環境であり、それが理想郷であり桃源郷。

そう難しいものではなく、人知で桃源郷を維持出来ないはずがない。

 

山の木を、草を、動物も人も喜ぶ環境にすれば寂れた山も動き、村も再興出来る。

豊かな生態系を築き上げ、人に糧をもたらすのは人ではなく他の生き物達なのだ。

 

初期実験の役目を終えたむー農園の果樹達・・

これからは新天地で果樹として自由気ままに育ってもらいたい。 むー農園はまた新たな生態のはじまり・・

 

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ヤマウドの下に・・キジの巣
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 芸術的球体 ウグイスの巣

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ヒバリ~ヒルズエッグの孵化

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健気なヒバ子

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密林のようなむー農園

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むー農園の解体 苗木の活用

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