中学卒業時点で既に友人達との思考回路、価値観の違いはあまりにも大きかった。
理に合わない学問は学ばない、この哲学が高校での英語、生物を躊躇なく捨て去った。 喋れない語学、理のない生物学など役には立たないからだ。
学問に何の疑問も持たない友人達に聞かれ道理を説いたが、思考の起点が違うのだから理解出来るはずもない。
日本史世界史も、温故知新、過ちを繰り返さない為に教科書にない独特の学び方をしたが、年代や地名人名など関心もなく、史跡にも関心はない。
さようなものは必要になれば辞書があるし覚える必要などないはず。 親や先生方も大人は皆そうしている、ガキンチョが覚えてもまったく使い道がない。
進学コースにいても受験の為に学ぶ気はなく、年中モリ担いで海の狩りに励んでいたからそんなヒマもない。
学校は適当、頼まれた水泳もまったく興味はなく、練習なしの試合だけの契約で、請けた以上結果は出した。
とにかく汗をかく運動は大嫌いで本能も嫌がっていた。
１試合、ハイライト２０箱で請け負ったが、先生に匹敵する経済ベースもあるし、タバコ代に困るはずもない。
タバコのギャラで出場した選手もいないし、まったく練習せずタバコ１箱吸いながら県大会の花形、百ｍ自由形で優勝した水泳選手もいない。
酒もタバコも運動能力、健康とはさほど関係がない、
体に合うか合わないかだけで肺ガンの主因でもない。
一般常識や理のない専門家の言葉ではなく、自らの頭で道理を追えば関係ないことも簡単にわかる。
野人講習を受けた医師数人にその道理も教えたが即・・
理解納得
だ。
自ら判断する術を身につけようとせず常識を鵜呑み
「判断の人任せ」は自らの運命を人に託すようなもの、人間の最も悪い癖とも言える。
毎日のように健康の為に頭と労力とお金を費やす「野菜 植物」の仕組みを語れる人にも出会ったことがない。
個々の生き方は自由だが大切な家族をも巻き込むことになる。野人はその野菜の常識をも根底から覆した。
結果を出す為の最短距離の思考と行動、これが物理、人知の粋であり、科学文明の原動力ではないのか。
海洋学、船の設計専攻、潜水、航海、武術、それから「連載東シナ海流」に載せたが、ヤマハに入り海の仕事で南の島々を転々とした。
三重に来て船長勤務と兼務しながら百万坪リゾート施設のマリーナとフィールドの支配人、海の業務のほか、農園果樹園山菜木の実キノコ園、立地を活かした完全ビオトープ、水生の沢広域遊歩道も手掛けた。
この会社を興してからも１５年間、海と野山と畑に深く関わっている。経営者であり最前線の肉体労働者
少年期だけでなく、大学からの学問、業務合わせて４５年間も自然界を研究、ほぼ生涯続けて来たことになる。
研究室ではなく広大な範囲の自然界で実践して来たのだ、最初から「物理」の視点と道理を持って。
これほど多様な道を歩き、これほど範囲の広い視点から探究すれば、独自の理論が生まれない方がおかしく、ガラスの城のような現学問の矛盾など簡単に看破出来る。
科学は見えない意識の世界まで及ばない。 しかし・・
生き物は昆虫も植物も例外なく意識を持ち、意識伝達の仕組みは同じでも中身は個々異なる意識を持っている。
生命を探究すれば高度な仕組みの意識は避けて通れない。
意識があるから生命は進化を続けたのだ。
生命に意識がないと言う人などいない。
科学は時代と共に進化、昔見えないものも今は見える。
科学の力で見えるか見えないかは、現実に存在するかどうかとは関係がない。 それが森羅万象だ。
続く・・ 次回終章
崩れ行くガラスの常識 １ ２ ３
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