春の嵐 暴風雨 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

毎年この時期になると必ずやってくるのが招かざる客「春の嵐」だ。

今は気象情報も精度が増し、状況が随時一目でわかるようになり備えも容易だが、それでも翻弄される。

台風の進路も読み辛いがその存在は数日前から確認、それなりの備えが出来るが春の嵐はやっかいだった。


2008年から2009年にかけて記事にしたが、数十年前の野人は気象予報士だった。

経験した人も多いだろうが、情報は日に2回のラジオしかなく、毎日のように作図して自ら予測する。

帰港地、避難港もロクにない東シナ海トカラ列島で不定期航路の船長をしていた頃、それが日課になっていた。

ここでの不定期航路とは、依頼次第で何処へでも行く・・海賊船と考えれば良い。

作図は船員がやっても最終判断は船長であり、「判断」に命がかかっていたから親父ギャグどころではない。

航海も今はGPSで常時船位と航跡と針路が表示されるが、当時は嵐の中でもレーダーを睨みながら海図に三角定規と鉛筆で記入していた。

目標物も見えず、風と潮流や海流で船位がズレるから修正が必要になる。


判断を誤り、命からがら逃げかえった事は何度もある。

そうやって人は成長するものだが、成長か死か、答えは単純だった。


台風はその存在を明らかにし、成長しながら接近して来るが、春の嵐はさり気なく近づいて急激に大人になる。

当時はそこまで読めなかった時代、普通の低気圧なら何とかなるはずが、どうにもならない

「卑怯もの~!」と叫んでも遅いのだ。


伊豆大島では風速30mを記録したようだが、伊勢でもその半分以上は吹いた。

しかし事前の予想風速はその半分以下、真に受けるとロクなことがない。

マリンビレッジの出航判断も、天気予報を基準にしてどれほどスカタンを食らったか・・

ハイテクは便利だが、最終判断は理と経験と本能で自ら下したほうがいいな。

時代と共に移り変わる「常識」も同じことが言える。



気象予報士 野人

http://ameblo.jp/muu8/entry-10222942770.html


遭難 春の嵐

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トカラ列島
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