朝の情報収集タイム(女王様、幼少のみぎり)
モスクワでの情報源は、なんといってもインターネット。私の利用していたサービスは、午前2時から9時までは無課金使い放題という内容だったので、毎朝、夫を送り出してから9時までが、私の主な情報収集タイムだった。
私たちよりもちょっぴり早めに起き出して、走り回ったり調理風景を観察したりしていたムルカも、その頃になると、ほどよく疲れて一眠りしたくなる頃、必ずと言ってよいほど書斎に同行し、パソコンの上でこのようにうたた寝をした。キーボードはほんわりと温かいし、ここに寝ていれば必ず私の視界に入っているのでムルカはこの場所をとても気に入っていた。
しかし。
「まあ、そこまでして私と一緒に居たいのね!」なんてメロメロになった私は浅はかだった。ムルカが来て約半年後、このノートパソコンは接触不良を起こし、ハードディスクを交換しなくてはならない羽目になったのだ。ねこ馬鹿もほどほどにしなくっちゃねっ。
尚、パソコンのキーボードの上と同じくらい気に入っていたのが、絵にもなった本棚の本の上、それから机の上だった。
キミはほんとうにかわいかったよ、ムルルン♪
☆ 毎朝必ずチェックしていたのは、メールのほかに日本の新聞数社と「ほぼ毎日イトイ新聞」http://www.1101.com/home.html 、モスクワの情報として「The Moscow Times」http://www.moscowtimes.ru/indexes/01.html だ。日本の硬い新聞で日本のニュースをチェックし、「ほぼ日」で日本に住んでいる雰囲気を味わい、The Moscow Timesでロシアのニュースをチェック、一通り世の中の流れがわかって気が済んだところでおでかけっというのが日課だった。
ストレス
獲物発見!
「もぐらたたき」で眠っていた狩りの本能が呼び覚まされたちょうどその頃、きてぃがパソコンに向かう時間が急に増えた。お出かけも増えた。私が起きていても眠っていてもお構いなしだ。日本の生活が面白くなくなってきていたある夜、生まれて初めて目にする「珍客」が訪れた。おじさんによると「カミキリムシ」という名前なんだそうだ。
「カミキリムシ」は外からやってきて、部屋の中を飛んだり走り回ったりソファの下に逃げ込んだりした。人見知りな私としては、最初は恐る恐る、徐々に積極的に追いかけて、鬼ごっこを楽しんだ。しばらくして興奮した私の叫び声が大きすぎるという理由で、おじさんはカミキリムシを外へと出した。
つまんなぁ~い!
どうしてあんな小さなカミキリムシだって、外に自由に出られるし、羽根が付いていて飛んだりもできるのに、私だけこの部屋の中で生活しなくちゃなんないのぉ~!!!
つまんないから「女王様ごっこ」を考え出した。
きてぃが何をしていようと、私のもとに飛んでくるまで大声で鳴いて呼びつけるのだ。近所の目を気にするきてぃは必ずやってくる。それから一口だけご飯を手から食べさせてもらったり、1分だけ鬼ごっこの相手をさせたり、こっちの窓を開けさせたらすぐに別の部屋の窓を開けさせたり・・・するのだ。今朝は試しに起床時間の1時間ほど前に鳴いてみた。すると、ちゃあんと起きてきてくれた。よしよしっ。
しばらくこれで憂さは晴れるわね☆ふっふっふっ。。。【ムルカ】
一応今日納品したからね~。一緒のお昼寝もうーんとしてあげるからね~。
お願いだから、夜中と早朝に呼びに来て用事を言いつけるのはやめてくれぇ!!!【きてぃ】
「巨匠とマルガリータ」
ミハイル・ブルガーコフ, 法木 綾子
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この本を読んでみようと思ったのは、モスクワの劇場でとても人気の高い作品だったからだ。あちらこちらで年中「巨匠とマルガリータ」の看板を見かけた。そのうち、ロシア語クラスの友人たちが次々に読み始めた。教師も、「この本には何通りも読み方があって、何回読んでもそのたびに何か新しい発見があるのよ。そして、私たちロシア人自身も、回を重ねるごとに、新しい自分たちを発見するの。」とべた褒め。そこまで言われると、読まなくては落ち着かないので、日本から取り寄せた。
確かに傑作だと思った。未熟な私などがこの本についてコメントしたりすると、ロシア通の方に「ふっ」と鼻で笑われそうな感じがするので、ここではざっとした感想に止めたい。
まず、何も知らない人が読んでも単純な「SF」として面白い(上巻を読んだときの私)。それから、時代背景やブルガーコフの強いメッセージを知って読むと、まったく別の楽しみ方ができる(上巻の解説を読んだ後下巻を読んだときの私)。イエス・キリストとポンテオ・ピラトのエピソードが劇中劇になっていて、キリスト教に詳しいとさらに味わい深い(ノン・クリスチャンではあるが、新約聖書は子どもの頃から何回も通読している私としてはなかなか奥の深い話でもあった)。恋愛小説としても読める。
このように、何重構造にもなっているので、誰が読んでもどこかで引っかかって「面白いっ!」と感じることができる仕組みになっているのだ。天才じゃないかしら・・・。彼は、この著作により祖国を追われ、初版は彼の死後となり、妻が外国で出版した。
難を言えば・・・。
上下2冊、総ページ数500ページ以上の大作だ。2-3時間の演劇にしてしまうと、刺激的ではあるのだが、どうしてもドタバタ劇化してしまうのは仕方がないことなのだろうか?まず劇ではなく原作を楽しんで欲しい作品だ。
私の見たユーゴザパト劇場の「巨匠とマルガリータ」より
お昼寝
昼寝は私たちの大切な習慣。私はねこだから昼,寝るもんでしょ?きてぃは美容と健康のために十分な睡眠が必要だし、お昼食べたあとはどうせぽうっとしていて頭使い物になんないんだから、寝るのが一番でしょう?モスクワ時代からずぅっとずぅっと続いてきた大切な習慣なのにっ!!
最近のきてぃったら、私が毛づくろいを終え、深い眠りにつくのを見計らって、さっさとパソコンの前に戻るとはどういうこと?!寝かしつけていつの間にか別の部屋に行っちゃうなんて、失礼なヤツ!!!お仕事と私たちの大切な時間とどっちが大切なのよっ?
今日はとっても腹が立ったので、夕方に別室に呼びつけて(来るまで「近所迷惑レベル」に遠吠えしたら、飛んで来たわよっ☆)、そこで私が寝直すまでつきあわせてやったわっ。
明日はちゃぁんと一緒に寝てね♪【ムルカ】
あのぅ・・・。
これでも一応、頭脳労働者の端くれなんで、仕事中に10分おきに来て用事言いつけられると、はかどらなくって困るんだけど・・・。さっさと片付けたらまたゆっくり昼寝できるやん☆ それから、日本は食べ物と気候がよい国だから、昼寝しなくても、私の美貌と健康は衰えないから心配しなくてもいいよ♪【きてぃ】






