4日目の朝
4日目の朝。
夫の出勤後。
突然、ムルカが落ち着いた。「平常モード」に入ったムルカは、何食わぬ顔をしてリビングに入ってきたかと思うと、窓際にどっかりと腰をすえた。窓の外の魅力的な虫たちに興味があるようだ。
考えてみると、この数日間、ムルカは私たちをテストしていたようにも思える。新しい環境になっても自分は大切にしてもらえるのか。助けを呼べば飛んできてもらえるのか。ここでも自分は女王様なのか。
ムルさん、合格でしょうか?
あー、よかった。
引越の片付けも一段落、ムルカも落ち着いたところで、この1,2週間遠ざかっていたロシア語の勉強をしながら、ムルカとともに穏やかな午前中をリビングで過ごす。![]()
にゃぁ~んだ。いつもとおんなじお部屋にゃぁ。
んっ、よく見ると、ハンティングの獲物もたくさん・・・。
お腹出しねんねが出れば、もう安心ねぇ~。(^_^)v
ムルカのためにぽちっとにゃっ↓![]()
4つの「イ」
2週間ほど前だっただろうか。モスクワ時代の友人で、私よりも1年後に帰国した方から久々にメールが届いた。彼女もロシア語の勉強を続ける努力をしていると言う。
猫シッターと友だちのアシスタントが主な仕事の私とは違い、彼女は2児の母、しかもふたりともまだ小さい。それでまだロシア語を勉強しようとは、語学オタクぶりは、私とどっこいどっこい、いや、私よりもはるかに勝っている。何が彼女をそこまで駆り立てるのか?彼女のメール中の次の一文は、私の気持ちをも、ぴったりと代弁しているので引用させていただく。
「せっかく縁あってロシアに行ってロシア語を勉強したのだから、検定くらい受けてその証拠みたいなものを残しておきたいなんて思って、・・・」
まったく同感。英語を習得したときのことを思い出すと、ひとつの言語を3年やそこらちょこちょこっと勉強したからと言って、それが、英語や日本語と同じように使いこなせるようになるとは思えない。まあ、記憶力が超優れている人ならともかく、私の記憶力は本当に凡人並み。一生、日本語や英語のように使えるようになるわけもない言語を勉強するというのも、何だかなぁっとは私もよく思うのだが、でも、彼女が言うように「何か形にしてからやめよう」と思ってしまうのだ。
それにしても、ロシア語というのは!
文法の煩雑さはまだかわいげがある。文法が細かく決まっている分、それに当てはめさえすれば理解できる部分が多いので、ある意味、英語や日本語よりもやさしいとも言える。問題はアルファベットの数だ。母音も子音も英語よりも多く、それぞれにわずかな違いしかない音が割り当てられている。英語のように、組み合わせや位置によって母音が何種類もの発音を持つわけではないから、完全に覚えてしまえば英語よりも易しいとも言えるが、おとなになって勉強を始めた私たちにそんな日が来るとは思えない。
たとえば、「イ」に近い母音は4つあり、そのすべてが名詞の語尾変化に絡んでくる。そのひとつひとつを、この子音の後だからこの「イ」、このパターンの変化だからこの「イ」と区別できなければスペルミスとなってしまう。(ちなみに語尾変化には絡まないが、ある位置にある条件で使われるときのみ「イ」に近い発音をする文字は他にも2つある。) 現地に住んで使う分には、たいていの人は外国人が話しているということを考慮してくれるから、どの「イ」を使おうと通じることが多い。「外国人訛りの強い」ロシア語になるだけだ。だが、テストとなるとそうはいかない。
また、これらを覚えたからといって、その4つの「イ」を正確に区別して発音できるようになるとも思えない。何だかとっても不毛な挑戦のように思えることもある。メールの友人の言うところの「証拠」って、そんなに大切なのだろうか。
と、思いつつ、実は小さなあこがれがある。
以前、ボリショイ劇場で、とても優雅な感じのロシア人女性と偶然同じボックス席に座ったのだが、彼女のご両親は日本関連の仕事をしていて、彼女自身も10年ほど前に5年くらいに本人住んだことがあるということだった。日本人3人連れだった私たちの日本語を耳にして、日本語で話しかけてくれた。それが、外国人訛りのまったくない上品な日本語だったのだ。
日本で、いつかどこかで、ばったりとロシア人に出くわしたとき、彼女のように流暢なロシア語で、しかもさりげなく話しかけられたらカッコいいなぁっと思う。・・・といいつつ、友人のロシア人とは、90%以上英語で話すという情けない私なのだが・・・。
ムルカのためにぽちっとにゃっ↓![]()
うるさーーーーーーーーいっ!!!
うるさい。
うるさい、うるさい、うるさいっ!!
どうっすれば、いいんでしょ。o(_ _*)o
意外なことに、引越後のムルカの動揺ぶりは、モスクワから日本への引越直後をはるかに上回っている。眠っている間以外、いつもいつも、私が見えなくなると、いつまでも限りなく鳴き叫び続ける。しかも絶叫だ。
ムルカの衰弱も心配だし、引越早々ご近所の皆さんに、「ああ、今度引っ越してきた、猫がうるさく絶叫している家ね」という第一印象を持たれるのも困ったものだ。引越以来、このあたりでは比較的涼しい日々が続いているため、どの家もエアコンを利用せず窓全開だ。ムルカの大騒ぎはよーく響き渡っているに違いない。
また、絶叫し過ぎて体力を消耗するので、カリカリを食べる量はいつもの倍近く、水もよく飲む。(けれども、何か食べると精神的に落ち着くようなので、今は欲しがるままに与えている。) 興奮し過ぎて、犬のように舌を垂らして、ハアハアと荒い呼吸をすることもある。私が見えなくなったら鳴きやむのかとも思ったが、開梱作業でかなり汗をかいたので日中シャワーを浴びていたら、その間中絶叫は続いた。
マンションの5Fに比べると、いわゆる「外界」への距離は戸建の方が近く、色々な音が耳に入ってくる。好奇心半分、恐怖心半分、といったところで、それらをすべて、私と一緒に確認したいらしい。それから、家具のレイアウトが変わり、本棚上や飾り棚上などの「高いところ」への足場がなくなったのも、大いに不満らしい。
困った、困った。Y(>_<、)Y
こんな感じなので、開梱作業がスムーズに進むのは、ムルカが寝ている間だけ。足りないものもあり買い物にも行きたいのだが、引越以来一度も行っていない。
あのー、ムルカさん。
今日の夕方、ちょっと出てきてもよろしいでしょうかぁ??あっ、お昼寝から目が覚める前までには戻りますからぁ・・・。
とりあえず、ゆっくりブログなど書いている場合ではないので、このへんで。
扉がじゃまで天袋に行けないにゃっ。
さんざん騒いだ後、ふっと静かになったなぁっと思うと、こんなふうに廊下でくつろいでいます。
なあんだ、そんな余裕あるんなら、もっと静かにしてよぉ!!(  ̄っ ̄)
ああ、疲れた、疲れた。あたしは、困難に立ち向かうかわいそうで健気なネコにゃっ。
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クラースヌィ・アクチャーブリのチョコレート
クラースヌィ・アクチャーブリ(Красный Октябрь)
は、1867年創業のロシアの代表的チョコレート会社で、その工場は市の中心部に近いモスクワ河沿いに立っている。同社のホームページによれば、ロシアの全チョコレート生産高の20%を占めているそうだ。
ここのチョコレート、モスクワの商業施設であれば、市場であろうとスーパーであろうと街の箱店であろうと、どこにでも売っていると言っても過言ではない。日々のおやつに手軽なバラ売りもあれば、お土産を意識したパッケージ入りおとぎ話シリーズや観光名所シリーズもあった。どのパッケージにも、日本人から見て「いかにもロシアらしい」イラストが描かれているので、お土産にも重宝した。
味も悪くない。リンツやゴディバなどのチョコレートのように「凝った」味わいはないが、甘すぎもせず、くせも強くなく、素朴なチョコレート本来の味がする。
写真の工場は、かなり前から移転計画が持ち上がっているが、今のところまだ移転していないらしい。観光客が生産ラインを見学できるのは今のうちだ。ただし、赤レンガの個性的な建物は、移転後もレストランや商業施設として存続するらしい。
この記事にリンクさせるため初めて同社のサイトを見つけたのだが、驚いたことに、創業者はTeodore Ferdinand von Einem氏、起業を夢見て1850年、モスクワ入りしたドイツ人なのだそうだ。そういえば、先日ご紹介したオスタンキノ宮殿はイタリア人建築家による設計だった。以前ご紹介した私が使っていたピアノの製造会社、これも、確かドイツからの移民による設立だと調律師に説明を受けたように記憶している。純ロシア製って何があるの? たまに疑問に思う。
ムルカのためにぽちっとにゃっ↓![]()
愛されてるね、ムルカ
2LDKのメゾネットタイプのアパートで飼い猫生活をスタートしたムルカ。
日本に帰ってからは、3LDKワンフロアでの生活。帰国して以来、オジサンの口癖は、「この家には、ムルカが全速力で走れる場所がないのがいかん」「ムルカにもう一度、階段で遊ばせてやりたい」だった。
オジサンの夢かない、私たちは階段のある家に引っ越した。ムルさん、また、大規模な鬼ごっこができるよ。
愛されてるねっ、ムルカ♪
目下のところ、お気に入りは納戸の一番奥の棚の上
臆病なムルカ。ゴハン場所の窓は、隙間からお外を覗き見できるので気に入っている。
お引越は2回目だからね。慣れたもんにゃっ!
じゃあ、もっと自立してよっ。片付かないにゃっ!!
【8月1日追記】
7月30日に引越し、今日で3日目。
この家でのムルカのお気に入りは納戸。寝室の奥のゴチャゴチャした場所、といかにも猫の好きそうな場所だし、何よりも、ムルカのトイレとゴハンプレートをここに設置したので、自分の部屋だと思い込んでいるのかもしれない。
それはいいんだけど・・・。
開梱作業が進まない!
目下のところ、本拠地納戸、許容範囲2Fのムルカは、私がキッチンまわりの開梱作業をしていると近所中に響き渡るような声で鳴く。何度下に連れて行って、「このへんにいなさい。」と言ってもダメだ。3日目の今日は特にその傾向が強いので、仕方なく作業を中断して久々にブログの更新でもすることにした。
。。。で。
見てください、今私がどこにいるのか・・・。(w_-; 一応、ここがムルカご指定の場所なのです。
パソコンの電源コードがここまでしか届かないので・・・、トイレの横で書いてます。
私がここにいることをじっと監視しているムルカ。
そろそろ本格的な眠りに落ちたようなので、そぉっと片付けに行こうかなっ。
ムルカのためにぽちっとにゃっ↓![]()












