オーストラリアで日本語を教えるカエル先生の修行日記

オーストラリアで日本語を教えるカエル先生の修行日記

でも、教育に関することや学校生活のことというより、日々の愚痴のほうが多くなりがちだと思います。だってね~。奥さんマディソンさん怖いし、子供たちはパワフルだし・・・。

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さすが春樹さん、イスラエルでのスピーチに続きてこのスピーチ。スゲ~。偉大だ。


全文ここ です。

昨日の続き

シャーロット・アルデブロンさんのYoutubeビデオ。これなら13歳の女の子の声で、昨日の日本語訳のエッセイのオリジナル版、しかも全文を聞けるから生徒達に見せようと思う。

それからどうでもいいんだけど、アルデブロンさんの名前を変換すると「あるデブ論」になっちゃって、失礼だけど、笑っちゃう。スミマセン。



超久しぶりの更新。


僕、このシャーロット・アルデブロンって女の子(もう今では大人だけれど)知らなかった。このエッセイを書いた2003年当時はたったの13歳だったのに、たいした子だ。


以下は日本語訳のコピペ。元のエッセイの一部。出来たら元も読んでほしい。学校の英語の時間に書いたようで、これを読んだ担任の先生ははじめ「非愛国者的発言」だと言ったらしい。あまりに反響を呼んで、その後認めてくれたらしいが。何が「「非愛国者」だよ。


とにかくこれです。↓



「イラク爆撃について考える時,皆さんが頭に思い浮かべるのは軍服を着たサダム・フセインでしょう。あるいは,大きな黒い口ひげを生やした銃を持つ兵士たちの姿。・・



でも,それだけでしょうか?。イラクの2400万人の人口の半分以上は15歳以下の子供たちです。ということは,1200万人の子供たち。



イラクには私よりも少し年上の子もいれば,ずっと年下の子もいます。女の子ばかりでなく,男の子もいますし,赤毛ではなくて,茶色い毛の子もいるでしょう。



ですから,私を見てください。よーく見てください。なぜなら,あなた方がイラク爆撃について考えるとき,頭に思い浮かべるのは,私なのです。あなた方が殺そうとしているのは,私です。・・



こうした子たちが自分の子供だと想像してみてください。あるいは甥か姪か近所の子であると想像してみてください。



あなた方の息子が手足をもぎ取られて苦痛に叫んでいるのに,その子の苦痛を和らげたり,慰めてやったりすることもできないのですよ。



あなた方の娘が崩れたビルの瓦礫の下から泣き叫んでいるのに,娘のところまで行き着けないのですよ。子どもたちの目の前であなた方が殺されてしまい,そのあと子ども達はお腹を空かして,ひとりぼっちで町をさまよっているんですよ。それを想像してみてください。



これは冒険映画でもファンタジーでもビデオゲームでもありません。これがイラクの子どもたちにとっての現実なのです。」



13歳の女の子がこれを書いただなんてスゴイでしょ。13歳と言えばうちのシモーヌちゃんももうすぐ13歳じゃないか。僕の生徒たちだって。。。僕が13歳のときなんて毎日ぽーっとマンガ読んで生きてたのに。人間の出来が違う。ま、僕と比べるのが間違っているか。このエッセイ、授業で使わせてもらおう思う。


もっと言いたいことはあるんだけど、今は時間がないから行かなきゃ。チャオ。


福島原発のメルトダウンの話が報道されてから、会う人会う人に「君の日本の両親や兄弟家族はいつオーストラリアに移民するんだ?」とたずねられる。


で、「えっ?!移民?!移民してこないよ。来ないよ~。」と言うと、「え~、来ないの~。なんで~?大丈夫なの?」と信じられないって風に驚愕される。


僕の親兄弟をオーストラリアに受け入れてくれるって思ってくれるのは本当にありがたいけれど、そそそそそんな、移民だなんて。。。え~っ?!いや~もちろん僕の両親や弟家族が真剣にオーストラリア移住を考えるのならサポートするけれど、え~、考える~?


さすがここは移民の国。引越しや転職は同じ街内でどころか州外だってお茶の子さいさいって感じで、たくましいというか、マインドセットの切り替えが超特急というか、「スゲ~な~」「思い切ったことするな~」と感心する一方、生まれ育った土地への愛着とか思い入れが無いのかな~。。。う~ん。理解困難。


僕は生まれ育ったところを離れてこんなところで暮らしているけれど、これは少なくとも僕の意思だったわけで、津波や原発が理由で自分の意思と全く関係なく引越しをを余儀なくされた人たちは本当に気の毒でしょうがない。


募金活動しかできないで申し訳ないです。

昨日ブログでボヤいた。腕がダルイ。老いって嫌だ。RSIなんてかっこ悪いと愚痴った。そしたら、その後テレビをつけたら「えっ!マジでっ!」って話をやっているではないか。超突然の超不運としか言いようのない出来事で指を失くしたサックスプレーヤーの話。


こういうのって、これまでにも何度が経験あるんだけれど、なんか、ある人は神様って呼んだり、またある人はエンジェルってよんだり、またある人はカーマなんて呼んだりするような、”スーパーナチュラルパワー”が僕に「この出来損ないの大ばか者が!腕が少々ダルイくらいでブーブー言うでない!お前のように恵まれた者が文句たれる資格は無いっ!」って僕に”喝”を入れているのではないだろうか、と本気で思ってしまう。僕は決して普段信心深い人間じゃないんだけどね。う~ん、このタイミング。やっぱこれは神様?天使?スピリッツ?カーマ????


そうなんだよね。僕は腕がちょっとダルイってだけじゃないか。確かにここしばらくずっとこんなで、腕に何が憑いたみたいで気持ちが悪い状態ではあるにしろ、決してこのサックスプレーヤーみたいに死活問題ってわけじゃない。腕が切断されたわけじゃあるまいし、何をガタガタ言っているのだ。指が3本しかない左手の生々しい映像を見て「僕なんかが文句言えるポジションにいないじゃん」と自分を恥じた。まったく40にもなって情けない。。。


このサックスプレーヤーの音大の男の子がスゲ~。こんな状況なのにものすごくポジティブ。将来これからって子が目の前真っ暗な出来事に遭遇してるのに、ミュージシャンとしての夢絶たれたなのに、落ち込んでいない。視聴者全員元気をもらったこと間違いなし。スゲ~。


で、もう1つスゲ~のが、この男の子のことを新聞記事で知ったある男の人がまたスゲ~。この人、楽器を奏者の体のサイズ&形にモディファイするのを仕事としているらしく、左手の指が3本でもサックスを弾けるよう改良してみようとコンタクトしたとのことだ。ここで、番組は「次週に続く」になってしまったのだけれど、この流れからして、この男の子のミュージシャン生命は復活&いい方向に進んでいくのだろう。素晴らしいじゃないか~!


OK、もし神様だかなんだか、スーパーナチュラルなもの、Whatever it is が僕にメッセージを送ろうとしたのであったら、ちゃんと受け取ったから。ガッチリと受け取ったよ~。RSIだからって愚痴るの止めま~す。やっぱり愚痴ってる男は、男に限らずだけど、かっこよくない。魅力的でない。一緒にいて楽しくない。元気もらえない。そう思ってニコニコ元気モリモリ先生を振舞ったら生徒達みんなニコニコでレッスンもポジのスパイラルって感じに進行してたし、明日もこれで行くぞ。なんて僕は単純なんだ。ま~い~や。



久しぶりの更新で「老い」について書くのもなんだけど、最近の僕の関心事テーマトップ5に入っている「老い」


う~ん、「老い」。活字にして改めて見ると、暗いな~。。。


3月に40歳になった。みんなにビッグ・フォー・オーのお祝いをしてもらったんだけど、う~ん、40か。。。


四十肩なんて言葉もあるけど、今、右腕がおかしい。ここしばらくず~っとおかしい。RSIとか言うらしい。


普通なら頭文字3つとって「RSI」なんて言ったら、単純なボクなんかすぐに「CIAとかCSIみたいでカッコイイじゃないか~」なんて舞い上がっちゃうんだけれど、RSIはちっとも格好良くない。フン。RSIはRepetitive Strain Injuryの略 要するに使いすぎからくる疲労みたいな感じじゃないか。この腕のだるさ、疲労感、気持ちが悪い。。。。


使いすぎって、休み中にちょっと庭仕事をしただけでこんなになっちゃって、仕事柄ハサミをよく使うんだけど、工作の仕度とかで、お医者は「ハサミを使うときの指の動きは、こりゃ~いただけませんね~」って「まだまだ若いと思ってても、もう若くないんだから、関節炎なんかも入ってくるしね~。とにかくなるべく使わないようにするんですね~」って、バカ野郎、なるべく使わないようにって手と指が使えなかったら商売上がったりじゃないか。


だいたい、手を使わないようにってどうやって生活するんだ?


なるべく「手」を使わないように、特に「親指を使って挟むアクション」を避けるようにって言われて、意識して使わないように努力するようになって、レッスンを除いても、普段の生活の中だけで、いかに手&親指を使っているかに驚く。


チビッコは「センセ~、私今日初めてOOしたんだよ~」とか「先生、OOできるようになったんだよ~」って目を輝かせてレベルアップしてるのに、なんだよ僕は。。。


この腕のダルイ疲労感というか、ひどい時には軽い痺れに近いような感覚で、なんかが憑いているみたいで気持ち悪いよ。この初めての感覚は、いくら初めてでもちっとも嬉しくないぞ~。こいつ、長期で居座るつもりなんだろうか。早くどっかに行ってほしい。あっちに行け~。

今日、学校の帰りに散髪に寄った。いつも行く、いきつけの韓国人のヘアドレッサーさんのお店。奥さんと2人で経営してて、いつも元気いっぱいで明るい楽しいお店。


今日は、僕を見るなり「ハロ~」も無く、いきなり奥さんがパニックって旦那さんに叫んでる、「ね~、あんた、何て言うんだっけ、あれ、あれよ~。英語で何て言うんだって、チシン、チシンって英語で何っていうんだっけ????」


「チシン?!あ~っ!地震のこと?!Earthquake のこと?」と僕。


「そ~っ!!!それっ! Earthquake は大丈夫だったの?日本の親兄弟は無事なの?」と僕に向かって叫んだ。


韓国語の単語と日本語の単語で音が良く似たものがあるけど、「地震」もそうらしい。「チシン」って聞こえたけど、「地震」は「チシン」って言うらしい。「地震は大丈夫だったか?」なんて僕の家族を心配してくれて本当にありがたい。


「大丈夫だよ。心配してくれてありがとね」と答えると、心底ホッとしてくれている。


「チシン」が出たついでに、韓国でもチシンはあるのかと聞いてみたら、韓国には地震が無いのだそうだ。地面が揺れるってのは想像できないと言っていた。へ~っ、意外だ。



韓国での地震なんて、生まれて一度も考えたことないけれど、韓国は日本と地理的に近いし、似た音の単語もたくさんあって文化的にも似たとこがいっぱいと思っていただけに、改めて「韓国にも地震は無い」と聞くと驚きだ。韓国も随分原発はあるみたいだけど、地震が無いならい~ね~。


気がつくと、レジのカウンターには赤十字の日本救済の募金箱。結構入ってる。コインだけじゃなく、10ドル札、20ドル札も入っている。


日本と韓国の間には歴史的にいろいろあって、日本に対して今でもうらみつらみがある人もいるだろうに、こうして母国でもない日本のために募金を募ってくれてて本当にありがたい。韓国が危機のときに、僕もこんな行動を取れるようにしたい。

以下、メールで回ってきたもの。日本がんばってるよね。



10 things to learn from Japan – SKYNEWS reported this few days back.


1. THE CALM

Not a single visual of chest-beating or wild grief. Sorrow itself has been elevated.


2. THE DIGNITY

Disciplined queues for water and groceries. Not a rough word or a crude gesture. Their patience is admirable and praiseworthy.


3. THE ABILITY

The incredible architects, for instance. Buildings swayed but didn’t fall.


4. THE GRACE (Selflessness)

People bought only what they needed for the present, so everybody could get something.


5. THE ORDER

No looting in shops. No honking and no overtaking on the roads. Just understanding.


6. THE SACRIFICE

Fifty workers stayed back to pump sea water in the N-reactors. How will they ever be repaid?


7. THE TENDERNESS

Restaurants cut prices. An unguarded ATM is left alone. The strong cared for the weak.


8. THE TRAINING

The old and the children, everyone knew exactly what to do. And they did just that.


9. THE MEDIA

They showed magnificent restraint in the bulletins. No silly reporters. Only calm reportage. Most of all – NO POLITICIANS TRYING TO GET CHEAP MILEAGE.


10. THE CONSCIENCE

When the power went off in a store, people put things back on the shelves and left quietly.


With their country in the midst of a colossal disaster - The Japanese citizens can teach plenty of lessons to the world.


久しぶりに会った親戚のおばちゃん、僕を見るなりBee Lineで、僕めがけて一直線でやってきて、「日本が大変なことになっててツライでしょうね~。」と僕を見るなりハグ。ムギューっ。


その超タイトなハグの状態のまま「お母さんお父さんが無事なのはなによりだわ~。このあいだ募金を募ってたから私もささやかだけど募金したのよ~」と延々とい~っぱい話してくれる。


僕は日本の両親を心配してくれたことや募金してくれたことなんかもものすご~くありがたくて感動していた。


そしておばちゃん、最後に「大丈夫よ。日本はこの危機も乗り越えるわ~。」とここまではいいんだけれど、〆が「日本は地震に関してよく学んでるわ。だから大丈夫。捕鯨に関してはslow learnerだけどね」って。。。。。


もうっ!おばさんっ!「捕鯨に関しては学ぶの遅いけど」って、最後だけ余計!確かに捕鯨に関しては僕も恥ずかしくてやめてくれないかな~とは思っているけど、今言わなくたって~っ!感動してたのに、涙目になってたんだよ僕。最後でコケたよ。


とにかく募金と日本を思ってくれるその心、感謝。


オーストラリアで日本語を教えるカエル先生の修行日記

「半日村」

斎藤隆介 作  滝平次郎 絵


今日、この絵本のことを初めて知った。よく覗かせていただいているTalesTellerさんのブログで紹介されていたこの本。僕はまだ読んだことがないのだけれど、これは間違いなくヒットだと思う。そして今の日本が必要なポジポジエネルギーをもらえると、読んでもいないのだから無責任かもしれないけれど、そう勝手に強く思っている。


絵を見てすぐに思ったのは、「これは「モチモチの木」みたいではないか。あっ、あの斎藤&滝平コンビ!」これはパワーをたっぷりもらえると期待している。期待は裏切られないと思う。


早速母にメール。「すぐに買って送ってください。母さんも父さんも読むように。それからみんなに読ませておくれ。」


早く届かないかな。僕の生徒達にも読んで聞かせようと思う。日本はこの本みたいにみんなで力を合わせて切り抜けるよって。


以下はTalesTellerさんの記事のコピペ。



その村の名は、半日村。
高い山のかげになっているので、
一日のうち半分しか日が差さないからです。
半日しか日の差さない村では作物も満足に実りません。
村の人たちは暗く、貧しい暮らしに耐えていました。
「あの山がもう少し低かったなら・・・」
そんな思いが一人の少年を動かします。
一平という名のその少年はあくる日から山にでかけ、
山の土を袋に入れてはふもとの湖に撒きました。
山を削り、湖を埋めようというのです。
大人たちは一平の行動に驚き呆れましたが、
毎日その作業を繰り返す一平の真摯な姿が
次第に村の人たちを山崩しに巻き込んでいきます。
 
 
最初はただ笑って見ていた大人たちも
子どもたちが毎日山の土を運んでいるのを見て、
チカラを貸してくれるようになります。
最後には仕事の合間に村の人たちみんなが
土運びにいそしむようになりました。
長い長い年月をかけて
子から孫へと山崩しが受け継がれていき、
ようやく山の上から朝日が差し込むようになりました。
埋め立てられた土地は豊かに作物が実り、
村は一日村と呼ばれるようになりました。