2024年は地震から始まり、飛行機事故など悲しいニュースが続いています。
本当に、今年の暗い話題はこれで終わりで、これからは明るい話題が続いてほしいものです。
あれだけ連日暖かかった東京ですが、1月半ばごろから寒い日が続いています。
いつもは扉を開けっ放しで営業しているのですが、近頃はあまりの寒さに扉を閉めていることも多いです。
いつも通り営業中のなので遠慮なく入ってきてくださいね。
また、ただ今通販セール開催中です!
クーポンコードを入手してから、通販サイトでご注文くださいね。
決済画面でコード入力をお忘れなく!
クーポンコード↓ ※「最新情報」もしくは「お得な情報」をご覧ください
通販サイト↓
【店長のうんちくコラム その27・コーヒーの「香り」とは?入門編】
この1月に多く質問をいただいている中で一番多く聞かれているのが今回のテーマ「コーヒーの香り」について。
その入門編として、実際にお客様にお答えしたコーヒーの香りについての事例をいくつかご紹介したいと思います。
〇コーヒー豆の説明書きの香りはあくまで「生豆特性」
とあるお客様からこんなご指摘が。
コーヒーの説明が書かれているポップを指し、「本当にこんな香りがするの?」
コーヒーの専門店に行って商品案内を見ると、いろんなフルーツの香りやら、花の香りやらが書かれていることが多いと思います。
かくいう当店も「紅茶のような…」「マスカットのような…」などの文言を多用しています。
これらはもちろん本当に感じられることもありますが、巷では実際にそういう香りが感じられるコーヒーの方が少ないのです。
なぜかというと、このような特徴は「焙煎前のコーヒー豆」が保有しているもののため、火を通すことによって香りに変化があったり、消失したりすることも多くあるからです。
良心的な店ほど、焙煎後のコーヒーから感じられる香りをそのまま記載するのですが、それを全てのコーヒー屋ができるかというとそうではないのが現状です。
ちなみに、浅煎りに仕上げれば生豆特性がそのまま残ることが多いのですが、浅煎りだけを扱うというのも難しい問題です。
また、当店のコーヒーの表現はかなり良心的な方ですが、そのうちのだいたい7割程度しかプロである我々も感じ取ることができません。
ということは、残り3割は…。
〇「かつてのコーヒーの香りがしない」問題
特に60代以上の方から聞かれることが多いこの問題。
昔のコーヒーは今のコーヒーと香りが違った、というものです。
その中でも特にキリマンやモカ、ブラジルについてよく聞きます。
昭和の時代では特にそうだったのですが、コーヒー豆は現在のような農園単位で出荷されることがとても稀で、国単位の銘柄が大多数でした。
日本におけるJAのような農業組合が各生産国にあり、その団体が国内のコーヒー豆をいったん全て買い受け、それらを混ぜこぜにして海外に出荷することも多かったのです。
そのために起こったことが2つ。
「品質が安定していた」ことと、「コクが強かった」こと。
出来・不出来にかかわらず国中のコーヒー豆をブレンドすることにより年間を通して品質が安定していたため、香りもまた「いつものあの香り」と一定の認識をされることが起きていました。
また、どの店で飲んでも銘柄(生産国名)が同じであれば同じコーヒー豆であることが多く、味わいが共通認識されやすかったのです。
現在ではほとんどの高品質コーヒーは農園単位で出荷されるため、より繊細で特徴的な香りがある反面、かつての「あの香り」の再現がほぼ不可能になっています。
余談ですが、なぜかつてのコーヒー豆はコクが強かったかというと、同じ国内で採れた豆とはいえ品種や味わいに差があるものをブレンドするため味わいが複雑になっていたからです。
〇「モカ」の香りとは?
もともとはコーヒーを出荷する港町の名前でしかなかった「モカ」。
その後コーヒー全般を指すようになり、今では品種名としても広く認識されている言葉です。
よく「モカは香りがいい」というのを耳にします。
とはいえ、どんな香りを「モカ」と認識しているか、多くのお客様に聞いてきたところ実は大別して2つに分かれるのが分かってきました。
ちなみにコーヒーの発祥地といわれるイエメンとエチオピアの広い地域で収穫されるコーヒー豆のほとんどが「モカ」を名乗ることができます。
そのため、特に香りが異なる「イエメン産のモカ・マタリ」と「エチオピアの地場種(昔からの自生種)」の2つが印象に残りやすいみたいです。
イエメン産コーヒーでモカの香りを記憶している人は「独特なベリーのようなフルーティーさがあり、お酒のような印象もある」と認識していることが多いです。
反対に、エチオピアのコーヒーの場合は「アールグレイ(紅茶)のような華やかで柑橘に似た香りと、時にマスカットのような印象」が特徴だととらえています。
言葉に出してしまえば短い「モカの香り」もよく調べてみると意味合いの幅が広く、知ってみるととても面白いです。