模擬国連 無印会合 -4ページ目

温家宝主席の来日と安保理改革

でぃれくです◎


先日、中国の温家宝総理が来日して、盛り上がりましたね。
色々な見解があるとは思いますが、私個人としては日中の政治経済にとどまらない国民間の関係が良くなる方向に働くのではないかと、こういうふうに期待しています(安部さん風に)。戦略的パートナーシップって、どこかギスギスした印象ですが、大戦後のフランスと西ドイツだってそんな感じでしたし。これが心から通じ合えるパートナーに進展してほしい、そんな希望を抱くステキな来日だったのではないかと、こういうふうに考えております(安部さん風に)。

ところで、2005年4月くらいに中国で反日デモが起こったのを覚えていますか? あの原因は安保理改革なんですよ。「日本は常任理事国になってはいけない!」って感じで。国民間でも国家間でも、日中の関係は本当に悪い状態だったと思います。
じゃあ、いまはどうでしょう。
関係は良好な方向に向かっているようですし、日本に反対しないのかなと少しだけ期待しつつ・・・
以下の記事をご覧ください。


(引用開始)

外交部の定例会見で19日、劉建超報道官が質問に答えた。

――温家宝総理の訪日が成功し、双方は「戦略的互恵関係」の構築を確認した。安保理改革問題における中国側の立場に変更はあるか。

安保理改革問題における中国側の立場に変更はない。中国は、安保理が必要で合理的な改革を行うことを支持する。現在もなお、各国間にはこの問題で深刻な対立がある。十分かつ忍耐強い、民主的な議論を継続し、合意に向けて努力し、各国共に受け入れ可能な解決策を見出すべきだ。中国は、重大な対立の残るいかなる改革案についても、その強行推進に反対する。

(引用終わり:人民網日本語版・2007年4月20日)


人民網 は中国共産党機関紙「人民日報」のインターネット版(日本語)です。
中国共産党と中国政府の関係を説明しようとすると長くなりますから止めておきますが、一言でいうと『ほぼいっしょ』ですね。そんな党の機関紙に書かれていることですから、殆ど政府の姿勢といっていいのかもしれませんね。
うーん、フランスはドイツの常任理事国入りを支持しているのにね。。。
日中の本当の友好的な関係はいつ訪れるのでしょうか。

ちなみに、この言い回しは非常に上手いです(って私が評価するのもヘンな話ですが)。
この記事を見る限り、現状ではG4案にやはり反対、なんですかね(心の中では)。何が重大で何が重大ではないのか、そもそも対立とは何をいうのか。自分の希望は何も提案せず、ただ相手の提案を他の対立者に回すだけ。そして、誰かが反対し続ける限り自分は反対するだけ。誰かが反対するのは目に見えているわけだから(UFCとか)、既に自分が反対しますといっているようなもの。要するに、G4案には反対でなければこんなこといわないわけで。先の改革機運の際に、ちょっと暴れすぎて国際的な非難があったりしたものだから、おとなしくしているつもりなのでしょうか。(あ、でも中国を担当する方は、暴れる選択をしてもらっても全然いいですよ。『これぞ中国!』みたいな感じでお願いします。)
でも、例えば『重大な対立は解消された』とひとこといえば、何が対立だったのかも分からずに賛成できるわけで。『合理的な改革の討議が民主的になされた』といえばそれで(一切の問題がないわけではないと思いますが)、問題は殆どないわけで。この言い回しはいくらでも姿勢を変えられる便利なものです。だから、どのDR(Draft Resolution:決議案 小森谷註)
に対しても、誰が賛成し、誰が反対していようとも、このコトバを理由に賛成も反対もできるという言葉です。ステキですね☆


でも、この言い回し
本当に日中関係が改善されて、フランスのドイツみたいに、日本を支持するときのための準備とか・・・・・・

そんなことを少しは考えてしまうような日中関係に前進してくれると良いと、こう思う次第であります(安部さん風に)。


by でぃれく

リサーチガイド byでぃれく

さてさてお約束通りリサーチについてです。

がーっと書いたのでだいぶ長いです(5000文字くらい?)。

ですので、先にリサーチシートへのリンクを張っておきます。

・Background Guide


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・Research Sheet

・記入例(Liechtenstein)

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使い方は【その3】で紹介しています。


で、今回のリサーチガイドは以下の構成になっています。

読もうかなと思うところだけ読んでください。


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▼その1.リサーチってなんすかねぇ(飛ばして良いです)


▼その2.この会議でのリサーチの仕方(電車の中でBG読む以外はちょっと・・・な方へ)


▼その3.この会議でのリサーチの仕方(いや、部屋で読むし、時間も2時間程度なら・・・な方へ)


▼その4.この会議でのリサーチの仕方(え、時間って何?な方へ)


▼その5.議題:安保理改革でのリサーチについて(会議監督になりたい、っていうかやる方へ)


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なお、2~5はすべてこの会議用になっています。汎用性はあまりないかもしれません。

リサーチガイドその5 byでぃれく

▼その5.議題:安保理改革でのリサーチについて:会議監督になりたい、っていうかやる方へ


環境問題には環境経済学、環境法学など、テロリズムには国際法、刑事法など、

武力紛争であれば紛争学、平和学など、核軍縮であれば国際政治、軍縮法など、

議題にはそれぞれ学問領域があるように思えます。


だから、その学問領域に即した文献を読みつつ、BGを書くのでしょう。


他方、安保理改革には学問領域が今のところ存在しません。

強引にいうとしたら『パワーポリティックス』なのかもしれませんが、武力を伴わないため、完全に適応しないです。

その上、この議題はしっかりとした図書・論文ベースの資料が少ないです。
確かに探せばあります。「(日本は)こうすべきだ!」とか「中国!」とか、そういうオピニオン系が

(中央公論、論座、SAPIOなど、前2者はまだ日本の国連大使にインタビューしたりしているので読んでも良いかなと思いますが、それでもBGには使いません。日本のことばかりかいても仕方ないので)。


事実をベースとするBGには第三者の『主張』は中々使えません。

そういう意味でBGの参考資料が少なめになっていたりします。


まぁ、事実整理くらいなら一次資料ベースでも十分可能ですし、国連基礎以外は解釈のなんだかんだも重要ではありませんから、これで『参考文献』としては大丈夫なはずです。


だから、BGに対する期待が必然的に大きくなる気がします(正直核軍縮のBGとか黒澤さんの本読んだほうが良いし)。

それはプレッシャーである反面、価値が高いものとして楽しいですね。


しょっぱなから話しが脱線していますが、要するに議題に関する残りのリサーチソースは非常に限られているということです。

議題そのものについてのアカデミックな側面を鍛えようとしても、さほど役には立たないということです。

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残りのリサーチソース(と思わしきものたち)

・新聞記事

・スピーチ

・決議案文/議長レポート/事務総長報告書/OEWGレポート

・国際問題の過去の論文(ただし、2005年度以降はなかったかと思います)

・通信社が出版する雑誌の記事(世界週報など)

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(英語は知りませんw)

一次資料からBGを書く練習には丁度良い議題なのかもしれませんね。
普段は二次資料に頼ってしまいますから。
良くわかりませんが、そういうことです。
あ、日本のは沢山見つけたょ。


ふぅ、長かった。。。
あ、最後まで全部読んでくれたあなたへ一言だけメッセージ。
その時間でリサーチしてください!!


あ、個人宛を一通だけ

>Panama大使
Panamaのスピーチと提案ペーパーの原文がSpanishです。。。
頑張ってください。


・・・・・・


じゃあ、『交渉』を楽しみましょ~♪

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▼その1.リサーチってなんすかねぇ(飛ばして良いです)


▼その2.この会議でのリサーチの仕方(電車の中でBG読む以外はちょっと・・・な方へ)


▼その3.この会議でのリサーチの仕方(いや、部屋で読むし、時間も2時間程度なら・・・な方へ)


▼その4.この会議でのリサーチの仕方(え、時間って何?な方へ)


▼その5.議題:安保理改革でのリサーチについて(会議監督になりたい、っていうかやる方へ)


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リサーチガイドその4 byでぃれく

▼その4.この会議でのリサーチの仕方:え、時間って何?な方へ
(その3が完了していることを前提で進めますね)


最初に言っておきますが、BGの最後に書かれている参考文献、良い本もあるのですが、残念ながらこの会議では役に立ちません。というか、この会議で誰しもが役立つ書籍を私は知りません。


ということで、別のやり方を。
まずは、BGを読みましょう。
その後、国割をじっーと見つめましょう。

そして、国割をカラフルにしましょう☆

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・G4決議案のスポンサーとそれを支持している国-赤

・UFC決議案のスポンサーとそれを支持している国-青

・AU決議案のスポンサーとそれを支持している国-黄

・S5-緑

・議長提案に近い形を支持している国-オレンジ

・それ以外-紫

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別に何色でも良いですけどね。

次に同じ色が付いた国の数をそれぞれ数えましょう。


この会議は決議案の採択には14カ国の賛成が必要なんですけど、あなたのグループは足りましたか?

足りなかったら意見や立場が比較的近いグループもしくは国や、過去に交渉があったグループや国との主張を調べましょう

(スピーチ見たり、StatementList見たり)。


それぞれの意見を見比べて・・・どうやったら合意できそうですか?
『相手の立場に立って考えてみてください(←これ重要☆)』。

できそうに無ければ他のグループや国に進みましょう。できても多分まだ足りないですし、

重要な国が残っていますから、まだまだ先は長いです。

これは多分エンドレスです。終わったあなたは国連大使になってくださいm(_ _)m


ただし、大事な事を1つだけ。自分の国を忘れちゃいけないですよ☆
(このやり方は、全員が賛成する提案が出ないであろうことを多少前提にしています。)

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・国割(5月4日付け)
Algeria     Argentina   Bangladesh

China      Cyprus    Czech. Rep  

Egypt      France   Germany

India       Italy     Japan  

Lichtenstein  Netherland  Nigeria

Panama     Poland    Korea. Rep  

Russia     Senegal    Singapore

Turkey     Uganda  United States 

Zimbabwe

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▼その1.リサーチってなんすかねぇ(飛ばして良いです)


▼その2.この会議でのリサーチの仕方(電車の中でBG読む以外はちょっと・・・な方へ)


▼その3.この会議でのリサーチの仕方(いや、部屋で読むし、時間も2時間程度なら・・・な方へ)


▼その4.この会議でのリサーチの仕方(え、時間って何?な方へ)


▼その5.議題:安保理改革でのリサーチについて(会議監督になりたい、っていうかやる方へ)


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リサーチガイドその3 byでぃれく

▼その3.この会議でのリサーチの仕方:いや、部屋で読むし、時間も2時間程度なら・・・な方へ

(その2が完了していることを前提に進めますね。)

「でも、何をどんなふうにリサーチすれば良いやら・・・とりあえずGoogleに議題と担当国名入れて、、、あ、あった。」

ってことをやっていたら確実性が低いし、その上時間がかかって非効率ですよね。
ということで、この会議用のリサーチシートを作ってみました☆

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・Research Sheet

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ここのリサーチソースとリサーチ手順を使えばBG+2時間程度で終わります(多分)。

外務省とBG(あと少しだけ資料を加えるともっと楽しいかもしれませんが)でできます。

テーマは『主張だけではないリサーチシート』、Statementを形式的にしっていても、それはただ『主張』という話し方ができるだけ。


だったら、討議や交渉ができるリサーチをしようかというそれだけの話。

形式的な『主張』だけではなく、自分の『立場』を知っているからこそできる討議、交渉、楽しいですよ☆

(論点が明確でStatementがある程度はっきりしているからできるやり方かもしれません。)


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・記入例(Liechtenstein:30分)

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▼その1.リサーチってなんすかねぇ(飛ばして良いです)


▼その2.この会議でのリサーチの仕方(電車の中でBG読む以外はちょっと・・・な方へ)


▼その3.この会議でのリサーチの仕方(いや、部屋で読むし、時間も2時間程度なら・・・な方へ)


▼その4.この会議でのリサーチの仕方(え、時間って何?な方へ)


▼その5.議題:安保理改革でのリサーチについて(会議監督になりたい、っていうかやる方へ)


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