キノの旅　第9話　「いろいろな国」　感想　ティーの願い

第9話　「いろいろな国」

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　　　　　／ _ノ　ヽ_ ＼　　　　めっちゃおもしぇーｗ
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エピソード別の満足度

×××度し難い　　××不快　　×退屈/あまり好みではない　　▽微妙/何かが足りない　△まずまず楽しかった
▲なかなか楽しかった　　○楽しかった　◎凄く楽しかった　◎◎大満足　☆名作回　☆☆傑作回　☆☆☆神回

○　第1話　「人を殺すことができる国」

○　第2話　「コロシアム」

◎　第3話　「迷惑な国」

○　第4話　「船の国」

▲　第5話　「嘘つき達の国」

▲　第6話　「雲の中で」

○　第7話　「歴史のある国」　

△　第8話　「電波の国」

◎　第9話　「いろいろな国」

　今回はショートストーリーの複数構成。徳を積む国では一部ドキドキさせられたが、それを除けば肩の力を抜いて楽しめる面白いエピソードだった(￣▽￣)

※注　以下ネタバレ含む

感想

守りたいこの笑顔

本編を順に振りかえる。

＜山賊達の話＞

過去の不幸な経験から養ってであろう長老の正確無比な観察眼とその解説が愉快なエピソード。長老のインディージョーンズぽい風体もすこ。

・シズ一行襲撃を提案する弟子だが、寸分違わぬ観察眼で危険を回避した長老の危機管理能力すこ

・リクに餌をあげるティーの様子が可愛い。そして相変わらず手榴弾を肌身離さず持っているギャップもジワる

・次の獲物はキノ。キノを女の子と見抜いた弟子も何気に凄い。キノ襲撃提案をする弟子の採点は０点ｗ

・「一人で旅をしているという事は一人で旅ができるという事」　長老の見た目のせいか何かもの凄い説得力があり、含蓄ある言葉に聞こえてしまうのが可笑しいｗ

・結局誰も襲ってる様子がないので、長老の観察眼は視聴者視点では正確無比に見えたが、果たして本当に正確無比だったのか、それともただのビビリだったのかは分からないのも愉快。師匠の一件で実はもう誰も襲えない身体になっているんじゃないかと勘ぐると笑える。

・弟子の何気ない一言で、師匠に皆殺しにされかけた過去の辛い経験を思い出し過呼吸になり半狂乱になる長老ｗ　描写はちょっとしかなかったが、師匠達が山賊を蹂躙する話も見てみたかったｗ

＜徳を積む国＞

　このエピソードでは、元大統領は本当に人殺しをしたかったのか、それとも制度が彼を狂わせたのか考えさせられた。解答があるわけではないので視聴者の想像に委ねられているが、個人的には大統領はもともと人殺しを望んでいるような人間ではなく、制度や彼の現状が彼の心を狂わせたと思いたい。

彼はもともと殺人をするために徳を積むと話していたが、余命宣告を受けた事で精神的に病んだ可能性も考えられる。そのため彼の話がどこまでが事実でどこから妄想なのか、その境もかなり曖昧になっているのではないだろうか。最終的に赤子を抱っこした彼を見ていると、彼が本当に殺人をするために徳を積んでいたというようには思いたくはなかった。

徳を積んでいくことで累積したポイントを消費しなければいけない、という強迫観念が彼を追いつめたようにも思えるし、そういう点を指して制度が彼の心を狂わせたのではないかというように解釈している。

人が不完全であることを前提とすれば、どんな人間にも魔が差す瞬間というものは等しく訪れるはずで、それを頭ごなしに否定することはできない。ただ、仮に魔が差す瞬間があったとしても人は理性でそれを回避しうる。キノと話す元大統領の老人は自分の余命を知り少し心を病んでいるようにも思えるが、彼ほど徳を積んだ人なら、その理性が迷いを振り払ってくれるものと信じたい。

　この国のシステム自体は割と好み。普段から素行がいい人と普段から素行悪い人の話も、男性なら一度は考えたことがある人が多いのではないだろうか。

＜料理の国＞