【3153】八洲電機(東証プライム) OP
現在値 1,581円/100株 P/E 11.5 P/B 1.25 3月配当 9月株主優待
日立系商社。工場や企業向けに電気機器の納入・設置工事を一括提供。
配当は3月一括の年32円配当のため、配当利回りは約2.02%となります。
八洲電機は株主優待を導入しており、9月末現在の100株以上保有の株主に対して、500円分のジェフグルメカードを進呈しておりますので、配当優待利回りは約2.34%となります。なお、1年以上保有を継続する株主に対しては500円分が追加されますので、配当優待利回りは約2.65%となります(※2単元の場合は変則優待:2,000円分、1年超で2,500円分、3年超で3,000円分、写真は2024年3月限りの記念優待)
業績を確認をしていきます。
■2022年3月期 売上高 600億円 経常利益 22.5億円 EPS 71.6円
■2023年3月期 売上高 602億円 経常利益 29.2億円 EPS 90.1円
■2024年3月期 売上高 648億円 経常利益 40.1億円 EPS 125.1円
■2025年3月期 売上高 650億円 経常利益 43.0億円 EPS 136.5円 ce
□2024年6月1Q 売上高 106億円 経常利益 3.5億円 EPS 9.6円 (7/31)
□2024年9月2Q 売上高 210億円 経常利益 4.5億円 EPS 14.1円 四e
2024年3月期の売上高はYoY+7.6%の648億円、経常利益はYoY+37.2%の40.1億円となり、対前・対計画で増収増益となりました。主力の産業設備事業は、老朽設備更新のペントアップ需要が膨らんだほか、情報通信・半導体等の特殊空調が堅調に推移しました。またプラント事業は、銅・ステン等の市況好況で非鉄顧客の投資意欲が旺盛だったほか、連れて付帯の電設工事も増勢となり、工期遅延で低調だった交通事業の穴を埋めて大幅増益で着地しています。
2025年3月期の予算については、売上高がYoY+0.2%の650億円、経常利益はYoY+7.0%の43.0億円を予想しています。期初の受注残はYoY+15.2%の593億円を確保しているものの、元より日立製作所絡みのインフラ系の官公需(3月納期)が割合が大きく、下期偏重する見通しです。産業設備は受変電設備やデータセンター向けが好調なほか、プラントは脱炭素需要、交通事業も期ズレ分寄与で総じて堅調にする見通しです。7月31日開示済の1Qは売上高106億円&経常益3.2億円で進捗しています。
進行期は3年中計の初年度となるものの、本年3月公表の計数を僅か2ヶ月で増額修正しており、最終年度の2027年3月期までに売上高を648億円→700億円、経常利益を40億円→50億円に伸長させるです。本中計のメインテーマは創業80周年を控えた準備期間との位置付けであり、取組事項として①事業系戦略、②管理系刷新、③新規プロジェクト(計4件)実行を掲げています。
①の事業系戦略は、日立系の出自ということもあってインフラ系の顧客が多いため、エンジニアリングとグループ連携で顧客価値拡大を図るほか、コア技術の磨き上げを推進します。②の管理系刷新は管理系統の3本部を戦略①➁・ブランド・法務・財務・ウェルビーイング6ユニットに改組し、分業と効率化を図ります。なお③については、社員エンゲージメント向上のためのブランディングや社員向け行事・社史編纂といった内向きの取組にもリソースを割く模様です。
他方で財務面については、9億円ほどの借金をネットしてなお110億円超の手元現金を抱えており、自己資本比率も45%程と商社としては高水準をキープしています。配当金は4円増配となる年32円(配当性向23.5%)を予想しています。
*参考記事① 2023-02-06 1,080円 NT
【3153】八洲電機/企業側の設備投資意欲の回復顕著で、期末偏重ながらも通期増額修正。
*参考記事➁ 2022-02-09 957円 NT
【3153】八洲電機/日立絡みの鉄道需要復調も、世界的なサプライチェーン混乱が痛打。
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