【2198】アイ・ケイ・ケイHD/1Qは閑散期ながらQonQ増収、タメニーと資本業務提携。 | なちゅの市川綜合研究所

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【2198】アイ・ケイ・ケイHD(東証一部) OP

現在値 621円/100株  P/E 22.5  P/B 2.35  10月無配 4月株主優待

九州・北陸・四国・東北など地方中核都市でゲストハウス型挙式等展開。
配当金基準日は10月末ですが、無配に転落しています。

 

アイ・ケイ・ケイは株主優待制度を導入しており、4月に単元株以上を保有する株主に対し、1,500円相当の特選菓子を進呈しておりますので、(配当)優待利回りは約2.45%となります。

業績を確認していきます。 

■2018年10月期 売上高 200億円、経常利益 20.9億円 EPS 46.2円 

■2019年10月期 売上高 201億円、経常利益 19.5億円 EPS 45.4円 

■2020年10月期 売上高 87.4億円、経常利益▲35.2億円 EPS▲143.2円 

■2021年10月期 売上高 115億円、経常利益▲6.1億円 EPS▲14.0円

■2022年10月期 売上高 181億円、経常利益 11.2億円 EPS 27.5円ce

□2022年1月1Q 売上高 38.9億円、経常利益 2.2億円 EPS 6.1円
□2022年4月2Q 売上高 80.2億円、経常利益▲1.4億円 EPS▲2.0円(9/6)

 

2021年10月期の売上高はYoY+31.8%の115億円、経常利益はYoY+29億円の▲6.1億円となり、3Q開示の通期見通し比で若干上振れて着地しました。婚礼事業における期初の受注残高は同1,430組増の5,598組を確保していたものの、新型肺炎禍の状況改善が芳しくなく、売上顕在化した施行組数は同1,245組増の3,318組に留まり、ペントアップの消化はいまひとつとなりました。新規の受注組数についても同233組減の3,333組と減少したものの、営業外で助成金9億円を計上したこともあり、赤字幅は大幅に縮小しています。


2022年10月期の売上高はYoY+57.5%の181億円、経常利益はYoY+17億円の11.2億円と黒字転換を予想しています。期ズレのペントアップと低位のキャンセル率により、受注残高は1年前比48組減の5,550組と高水準をキープしているものの、招待客数の減少に伴い施行単価も3.8M→3.2Mに大きく減少していることから、売上高の回復ピッチはやや緩いものになるとみられます。去る3月7日に開示された1Qについては、売上高38.9億円&経常利益2.2億円と閑散期ながらQonQで増収を果たしており、こと足許に限れば好調な進捗が確認されます。

 

当社は毎回10~20億円を投じる大型新店を軸とした外部成長を志向してており、立地厳選の上で出店をすべく、中計は意図的に非開示としており、売上高や業界順位の目標を定めずに展開しています。終わった期と進行期は新型肺炎禍ということもあって出店ゼロが続くものの、翌期にあたる2023年2月には水戸支店を開設する予定となっています。此方は茨城県が星野リゾートを起用して再活性している偕楽園(日本三名園の一角)の公園PFI事業となっており、当社にとっては豊洲支店に続いてのPFI事業となり、婚礼・レストラン・カフェ部門を受託します。

 

また、昨年12月には経営再建中のタメニー(旧パートナーエージェント)と資本業務提携を締結しており、「スマ婚」のフォーシスアンドカンパニー、結婚相談所「フィオーレ」「茜会」を展開するTMSグループらとともに、第三者割当増資を引き受け、1億円程(4.26%)を出資しています。当社は持株会社化と同時にフォト事業や食品通販事業など、周辺事業の多角化を進めており、昨年11月に結婚仲介事業にも進出したことから、そのノウハウ確保が出資の目的となります。

 

財務状況については、これまで株主還元を極力絞ってきたことから、目下の自己資本比率は47%と婚礼事業者としては驚異の水準を維持しています。また、潤沢な現預金を保有するにも拘わらず、外部環境の激変で僅かな配当もカットして無配に転落させたほか、早々にマネジメント給与も返上するなど堅実な財務運営が光ります。現状、期初から配当未定としているものの、足許の回復モメンタムを考慮すれば復配公算が高いものと考えています。

 

*参考記事① 2021-09-25  685円 OP

【2198】アイ・ケイ・ケイ/挙式単価減痛いが、既受注案件の売上顕在化ペースには明るさも。

 

*参考記事② 2021-03-15 644円 OP

【2198】アイ・ケイ・ケイ/受注残高水準も消化遅めか、堅実な財務運営は光る。

 

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