【3172】ティーライフ(東証一部) ---
現在値 1,136円/100株 PER18.7 PBR1.08 7月配当優待 1月配当
PB健康茶、化粧品をカタログ、ネットで販売。製品製造など外部委託。
配当金は年2回合計20円配当のため、配当利回りは1.76%となります。
ティーライフは株主優待制度を導入しており、7月末の単元株主に対して1,000円分の株主
優待券を進呈していますので、配当と合算した配当優待利回りは2.64%となります。
業績を確認していきます。
■2015年7月期 売上高 68.1億円、経常利益 3.6億円 EPS 43.6円
■2016年7月期 売上高 72.0億円、経常利益 4.4億円 EPS 79.2円
■2017年7月期 売上高 73.2億円、経常利益 5.4億円 EPS 107円
■2018年7月期 売上高 72.8億円、経常利益 4.7億円 EPS 99.6円
■2019年7月期 売上高 85.7億円、経常利益 3.5億円 EPS 60.6円 ce
□2018年10月1Q 売上高 21.0億円、経常利益 1.2億円 EPS 16.8円(12/3)
□2019年1月2Q 売上高 44.0億円、経常利益 1.1億円 EPS 23.5円 四e
2018年7月期の売上高は前期比0.4%減の72.8億円、経常利益は同14%減の4.7億円となり、
減収減益となったものの、当初から減益を計画していた利益予算は何とかクリアしました。
「ダイエットプ―アール茶」や「メタボメ茶」といった従来の定番商品が、楽天市場・アマゾン・
ヤフー等大手ECで堅調に推移したものの、多額の広告宣伝費を投入した戦略商品である
「活性フローラ」の拡販がいまひとつに留まったとみられるほか、定期購入会員の回数縛り
を廃止したことにより、スポット購入へ顧客が流れたため、売上段階から減収となりました。
進行期である2019年7月期の予算については、売上高が17.6%増の85.7億円、経常利益は
25.1%減の3.5億円と連続減益を見込んでいます。今期は拡販中の腸内環境活性化サプリ
「活性フローラ」や、茶系スキンケア化粧品「teatea」の様な機能性商品の開発に注力する
ほか、50~60代のアクティブシニア層に訴求するようなMD改革を図る方針です。また既に
現地法人を設立している台湾においては、商品のコンビニ受取・決済といった商流対応を
進めるほか、TVCMやFacebook等に広告費を投じて、「メタボメ茶」の拡販を図ります。尚、
去る12月3日に1Qが開示されていますが、現時点では順調な業績進捗が確認出来ます。
今期は(下方ローリング後の)3年中計の中間年度となっており、最終年度の2020年7月期
に売上高100億円(CAGR11%)、経常利益7.6億円(CAGR12%)それぞれを予想しています。
成長戦略としては、本年度の注力内容でもあるアクティブシニア向けの新商品開発と海外
事業(台湾)によるオーガニック成長が基本となります。また、当社の場合はMAを活用した
外部成長も得意としており、本年8月にはインテリア雑貨や、ベビー用品・登山用品などの
ECであるライフイット社(売上高12.8億円、利益は僅少)を完全子会社化しています。ただ
当社はこのような関連分野でのMAが多いものの、買収子会社を活用したシナジーを上げ
る実力は備わっていないため、業績の“足し算”以上にMAの成果を求めるのは禁物です。
一方の財務面は毎期の利益の積み上げが進んでおり、実質無借金で剰余金が膨れ上が
っています。ただ、これまで増配基調【16→20→23→25→27→28→34→34→20円(予】を
継続してきたものの、減益予想である今期の配当予想は14円減の年20円配となりました。
これは公表配当性向である30%(実際は33%水準が目処か)に合わせた配当政策であると
みられますが、好財務のためここまでの減配幅は想定外でした。推察するに袋井の物流
センターの隣地土地・建物(延床8,500坪)の取得による不動産事業の拡大により、かなり
の賃貸利益が全社業績に寄与し始めたため、会社側としては更に追加投資を考えている
可能性があり、バンカビリティを確保したい意向があるのかもしれません(メイン行は静銀)。
*参考記事① 2017-11-21 1,392円 ---
今期はまさかの減益予想も、還元余力をもて余す・ティーライフ(3172)。
*参考記事② 2016-11-04 1,437円 ---
新品価格 |
*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。