今期はまさかの減益予想も、還元余力をもて余す・ティーライフ(3172)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3172】ティーライフ(東証一部) ---

現在値 1,392円/100株 PER14.5 PBR01.41 7月配当優待 1月配当

PB健康茶、化粧品をカタログ、ネットで販売。製品製造など外部委託。
配当金は年2回合計34円配当のため、配当利回りは2.44%です。

ティーライフは株主優待制度を導入しておりまして、100株以上の株主
に対して、1,000円分の当社製品に引換可能な株主優待券を発行して
います。配当と合算した配当優待利回りは3.16%となります。

業績を確認していきます。
■2014年7月期 売上高 60億円、経常利益 3.8億円 EPS 52.9円
■2015年7月期 売上高 68億円、経常利益 3.6億円 EPS 43.6円 
■2016年7月期 売上高 72億円、経常利益 4.4億円 EPS 79.2円
■2017年7月期 売上高 73億円、経常利益 5.4億円 EPS 107円 

■2018年7月期 売上高 79億円、経常利益 4.4億円 EPS 95.5円 ce
□2018年1月中  売上高  39億円、経常利益 1.9億円 EPS 56.4円 ce

2017年7月期の売上高は前期比1.7%増の73億円、経常利益は同22.4%増の

5.4億円となり、期初予算に対しては未達だったものの、年率2割強の増益

幅は確保しました。「メタボメ茶」「ルイボスティー」といった主力の定番商品

を中心に定期会員が増加し、底堅く推移したものの、卸売事業については

台所用品・生活雑貨が伸び悩みました。また、新商品「活性フローラ」への

積極的な広宣費投入により、小売事業単独で見ると減益で着地しています。


進行期である2018年7月期の予算については、売上高が8.0%増の79.0億円、

経常利益は17.8%減の4.4億円と一転して減益予想となっています。今期は

前の期より販売注力中の腸内環境活性化サプリ「活性フローラ」の更なる

拡販を予定しており、当社の既存の定期会員のみならず、新規客に対して

広告費(ラジオ・新聞広告)を投じる計画であり、利益面の重しとなります。

また、カタログ・web間の融合による拡販施策や、海外展開による業容拡大

を図るための人員拡充の費用も先行する見通しとなっています。


当社はローリング形式での3年中計を公表しており、最終年度である2020

年7月期に売上高73→100億円(CAGR11%)、経常利益7.6億円(CAGR12%)

を予想しています。1年前の中計の経常利益の目標値が7.5億円であった

ため、見た目は増額となっていますが、1年遅れとなるため、実際は減額

ローリングとなっています。成長戦略としては、シニア向けの新商品開発

や海外事業(台湾)によるオーガニック成長が基本となりますが、利益目標

はさぼど高いハードルではないため、トップライン確保のために、MAを繰り

出してくる可能性もありそうです(但し、当社が過去に買収してきた子会社

はこれといったシナジーを生んでおらず、ジリ貧気味である点は注意)

一方の財務面は毎期の利益の積み上げが進んでおり、ほぼ無借金かつ

剰余金も膨れ上がっています。この1年間で自己資本比率は72.5→77.1%、

と良化していることもあり、【16→20→23→25→27→28→34→34円(予】と

増配のピッチが加速しています。前の期には東証一部指定の記念配が

含まれていたため、期初時点ではこれを落とさずに据置(実質増配)予想

となっていますが、これでも配当性向は35%強程度のため、今期の順調

な業績推移を前提に、37~38円までの増配は十分あるように思います。


*参考記事① 2016-11-04 1,437円 ---

7期連続増配&中間配開始へ、ティーライフ(3172)。

*参考記事② 2014-10-26 792円 ---
植田社長の営業力だけが光る、ティーライフ(3172)から株主優待がきました。

 

 

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