【3068】 WDI (東証JQスタンダード) ---
現在値 1,580円/100株 PER66.6 PBR4.30 3月優待配当
ダイニングレストランの老舗。パスタ『カプリチョーザ』ほか、海外展開も。
配当は3月の年1回12円で、配当利回りは0.76%となります。
WDIは株主優待制度を導入しており、3月末の単元以上株主に対して、3000円分の食事券
を進呈しているため、配当優待利回りは約2.65%となります。
業績を確認していきます。
■2015年3月期 売上高 236億円、営業利益 8.9億円 EPS 22.3円
■2016年3月期 売上高 276億円、営業利益 15.1億円 EPS 72.9円
■2017年3月期 売上高 271億円、営業利益 14.7億円 EPS 51.6円
■2018年3月期 売上高 287億円、営業利益 13.3億円 EPS 11.4円(5/14)
■2019年3月期 売上高 300億円、営業利益 14.5億円 EPS 23.6円 ce
□2018年9月中 売上高 145億円、営業利益 7.0億円 EPS 15.8円 四e
2018年3月期の売上高は前期比5.8%増の287億円、営業利益は9.3%減の13.3億円となり、
期初予想との比較では減収減益となりました。新店は主力の「カプリチョーザ」3店を出店
したほか(うち2店は業態転換)、「サラベス」と自社開発のオリジナル新業態である「うつけ」
を各1店ずつ出店しました。ただFC店を中心に閉店があったため、出退店をネットした期末
時点の店舗数は前年比で1店増の190店に留まっています。なお、主な増収要素は北米の
好調によるものであり、主な減益要素は国内の人件費高騰等によるコスト増となります。
進行期であるの2019年3月期の予算については、売上高は4.4%増の300億円、営業利益は
8.3%増の14.5億円と増収増益を見込んでいます。既述のとおり、店舗数は殆ど増えていない
ばかりか、原材料と人件費の高騰が引き続き収益を圧迫することが予想されますが、それ
でも好調な海外事業が業績をけん引する見込です。ハワイで好調な韓国焼肉の「GEN」の
2店目を出店するほか、本年4月に日比谷シャンテに本邦初出店した点心専門店「添好運」
をNY、CA、ラスベガスに出店する予定となっており、これらは全て‘名有り’となっています。
当社は7~8年ほど前から、2020年度を最終年度とする長期の経営計画を推進させており、
最終年度の2021年3月期に売上高で400億円、営業利益率5%を目標値に置いています。
2013年3月期に年3億円程に過ぎなかった営業利益は、足許で13億円超となっていますが、
あと3年弱で目標の20億円(利益率5%)まで引き上げるには残り7億円弱足りない状況です。
そのため、国内では人件費や原材料費の高騰影響を受けにくいFC(店舗売上に対し4~6%
のロイヤリティをチャージする形式)での展開や、海外では売出中の業態である「添好運」
を合弁等で出店していき、中計最終年度に海外売上高比率40%(足許31.7%)を目指します。
当社に限らず国内の外食各社全般がコスト高騰による苦戦傾向が鮮明ですが、業歴64年
を誇り、北米を中心とした海外での事業基盤が厚い当社は、デフレ傾向根強い国内事業
を捨て、採算の取りやすい海外へ軸足を移すことが容易であり、長期計画での定量目標
値の達成如何はともかくとしても、“勝ち組”として残る可能性があり、期待が出来ます。
惜しむらくは、非支配株主の持分控除(配当金支払)により、最終利益がごっそり削られて
しまうため手残りが少なく、BPSもこの1年で374→367円、へと減少してしまっています。
そのため、底堅い業績推移が続くものの、今期の予想配当は12円の据置でも致し方ない
状況であり、昨年公表した株主優待制度の拡充策は、現金による配当を十分に出せない
代わりの施策とも考えられ、「できるだけ現金は吐き出さずに、株価は上げておきたい」と
いう会社側の意図を感じるところではあります。
*参考記事① 2017-08-21 1,417円 ---
*参考記事② 2014-08-04 890円 --
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