現在値 597円/100株 PER10.4 PBR0.87 6月配当優待12月配当優待
欧米風邸宅での挙式・披露宴を行う婚礼が主力。ハワイ等でも展開。
配当金は年2回の5円ずつの配当で、配当利回りは1.68%となります。
ツカダ・グローバルホールディングは株主優待制度を導入しており、100株以上の
株主に対して、6月末・12月末の年2回500円相当のクオカードを進呈しております
ので、配当金と合計した配当優待利回りは約3.36%となります。
業績を確認していきます。
■2013年12月期 売上高 474億円、経常利益 71億円 EPS 86.8円
■2014年12月期 売上高 516億円、経常利益 67億円 EPS 87.9円
■2015年12月期 売上高 538億円、経常利益 54億円 EPS 79.5円
■2016年12月期 売上高 553億円、経常利益 36億円 EPS 40.3円
■2017年12月期 売上高 606億円、経常利益 45億円 EPS 57.9円 ce
□2017年6月中間 売上高 263億円、経常利益 4.0億円 EPS ▲3.1円 ce
2016年12月通期の売上高は前期比2.9%増の553億円、経常利益は同33.7%
減の36億円となり、期初計画に対して売上・利益ともに未達となったほか、
中間時点で減額した修正計画にも届きませんでした。要因としては主力の婚礼
事業において件数・単価が伸びなかったほか、ホテル事業は名古屋で開業した
ストリングスが堅調だったものの、セグメント全体としては計画を下回りました。
進行期である2017年12月期の予算については、売上高が1.5%増の606億円、
経常利益は25%増の45億円を計画しております。肝入り事業である表参道の
ストリングスが明治安田生命青山パラシオに今秋の開業を予定しているほか、
かつてはレーサムが所有していたことでも有名な恩納村の「シェラトン沖縄
サンマリーナリゾート」に、ホテル敷地内のアートグレイスが開業予定です。
いちおう、婚礼事業における受注残高は1年前と比較して2.4%増の7,435件と
なっているため増収は可能だと思いますが、ここ数期間に渡って会社側は利益
予算を全く守っていないので、相当程度割り引いてみる必要があります。
なお今期はこの表参道と恩納村が目玉となっており、来期は神宮前に60億円
(土地代のみ)を投じた商業施設の開業、再来期に西新宿のストリングスホテル
の開業を控えています。こうした大型施設群への先行投資が嵩んでいるため、
自己資本比率は38.5%に低下するとともに有利子負債残高が増加しています。
そういう背景もあってなのか、昨年2月から12月まで実施した自己株取得20
億円枠(6.1%)については、予定金額の半分も買わずにあっさり終了となり、
株主還元意欲が極めて限定的なことを印象づける結果となりました。配当に
関しても、会社側は従来より安定配当政策を強調しているため、向こう数期
の間は通年10円配当が継続されるものと見込まれます。
また、他の挙式事業者同様に気掛かりなのは、少子化の進行による先細りを
背景に多角化へ舵を切っていることであり(ex.新浦安のスポーツクラブなど)
これまで華やかなゲストハウスブライダルを売りにして、人件費が安いわりに
モチベーションが高い学卒人材を大量採用することで成り立っていたモデル
が根底から覆る可能性が出てきた点です。特に地方地盤のアイ・ケイ・ケイ
などとは異なり、東京本社の当社は他業界と露骨に新卒の奪い合いをしなくて
はいけないので、構造的に人件費が増加し易い点は留意する必要があります。
*参考記事① 2016-10-05 704円 --
婚礼単独での評価は困難、ツカダ・グローバルホールディング(2418)。
*参考記事② 2016-04-11 735円 --
B/S膨らませて多角化鮮明、ツカダ・グローバルホールディング(2148)。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
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