マンハッタンで大型物件を取得、ユニゾホールディングス(3258)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3258】ユニゾホールディングス(東証1部) --

現在値 4,650円/100株 PER18.4 PBR1.74 3月配当株主優待 9月配当

東京地盤にオフィスビル賃貸が主力の不動産会社。04年に持株会社化。
配当金は年2回の合計70円のため、配当利回りは1.51%となります。

常和ホールディングスは株主優待制度を設けており、3月末の単元株主
に対して、3,000円分のUCギフトカードと当社ホテルの割引券を進呈
しております。後者を0円計算した場合の配当優待利回りは2.15%です。

業績は以下の通りとなります。
■2012年3月期 売上高 129億円、経常利益 28億円 EPS 144円 
■2013年3月期 売上高 148億円、経常利益 35億円 EPS 168円
■2014年3月期 売上高 219億円、経常利益 57億円 EPS 186円
■2015年3月期 売上高 276億円、経常利益 73億円 EPS 237円
■2016年3月期 売上高 307億円、経常利益 81億円 EPS 252円 ce
□2015年9月中間売上高 156億円、経常利益 43億円 EPS 143円

2015年9月中間の売上高は前期比13.7%増の156億円、経常利益が同17%
増の43億円となり、期初計画をクリアし2桁の増収増益を確保しました。
ビル賃貸事業において既存テナントの賃料改定と新規取得が進んだこと
に加え、ホテル事業がインバウンドの増加等により稼働率・客室単価共に
上伸し、ホテル事業のセグメント売上高は実に4割もの増収となりました。

なお通期予想については売上高が11%増の307億円、経常利益10.3%増の
81億円の期初予想を据え置いていますが、高い進捗を示しているため、
3Q以降に増額修正含みとなっています。前期末時点の保有ビル数は68棟
でしたが、上期で6棟を追加で購入しているため賃貸収入が増加します。

圧巻なのは8月12日の未明に発表され業界で話題をさらったマンハッタン
でのビル取得で、約307億円もの大枚をはたいて仕入をしています。10月
1日までに決済が行われた(はず)なので、下期にはまるまるオンされます。
この仕入価格が適正かどうかは議論の余地はありますが、この物件取得
により、当社は米国でもキープレーヤーとしての存在感が出たようです。

ということで、業績面の拡大は疑う余地のないところであり、ローリング後
の二次中計である「NEW DIMENSION 2017(最終は18年3月期)」で目標値
としている経常利益100億円についても、また前倒し達成が視野に入って
きました。おそらく来期(2017年3月期)は予想段階で100億超かと思います。

ただ痛みを伴うのが不動産業でして、相次ぐ物件の取得により自己資本
比率は12.4%にまで落ち込んでしまいました。前期は同じ中間期末で13.4%
だったため、その後の11月に113億円を公募増資により調達しましたが、
既にその資金を使い果たして、更に財務を悪化させていることになります。

株価的には高値からある程度調整していますが、なお前期の公募水準で
ある3,593円を大きく上回っているのは留意した方が良いかもしれません。


*参考記事① 2015-06-24 5,490円
八重洲二丁目中地区再開発が目玉、常和ホールディングス(3258)。

*参考記事② 2014-12-05 3,525円 
増資連発でヒューリックと旧行代理戦争、常和ホールディングス(3258)のレビュー

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