「ゲームになった映画たち 完全版」発売目前!
名著「ゲームになった映画たち」が帰ってきた!
その名も「ゲームになった映画たち 完全版」(GAME SIDE BOOKS)!
Amazonに載ってる書影。この上に帯がつくそうです。
2008年発売の「ゲームになった映画たち」を当blogで取り上げたのは2009年になってからでしたが(遅い)、当時は普通に買えたのにいつの間にか品切れ→プレミア化していたとのこと。それを機にリニューアルして2011年1月30日に発売の運びとなっておりました。
旧版の内容の熱さはここを見て頂くとして、内容について著者・ジャンクハンター吉田氏のtwitterから拾った情報は以下のような感じ。
・フルカラー256ページ(旧版は158ページ)
・収録タイトル300超
・旧版の内容は一部削除(小島監督インタビューなど)
・価格は2310円
・複数プラットフォームで出ているゲームはMSX版優先
特にページ数が異様なことになっています。しかも旧版の内容を一部落としているとなるともはや別の本だと思いますが、あのスピリットを体感した身としてはタイトルだけで即買い決定です!5番目のMSXへのコダワリも購入意欲の上積みとして十分すぎるほど(ごく一部の読者層に対して)。さすがかの悪名高き「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のMSX1版(未だに作者の精神構造が理解不能な警官踏み殺しゲーム)とMSX2版(超絶レアソフト、内容は映画をなぞるだけ)を両方買ったという著者の心意気はひと味違います。
値段は400円くらい上がってますが、なに100ページも増えていればむしろお得なほど。今度も買わなきゃ男がすたります。
ただし初刷5000部と限定されているので、まだ予約できる今のうちにAmazonに走れ!
研究所長ももちろん予約しました。旧版と並べて大切にします!
その名も「ゲームになった映画たち 完全版」(GAME SIDE BOOKS)!

2008年発売の「ゲームになった映画たち」を当blogで取り上げたのは2009年になってからでしたが(遅い)、当時は普通に買えたのにいつの間にか品切れ→プレミア化していたとのこと。それを機にリニューアルして2011年1月30日に発売の運びとなっておりました。
旧版の内容の熱さはここを見て頂くとして、内容について著者・ジャンクハンター吉田氏のtwitterから拾った情報は以下のような感じ。
・フルカラー256ページ(旧版は158ページ)
・収録タイトル300超
・旧版の内容は一部削除(小島監督インタビューなど)
・価格は2310円
・複数プラットフォームで出ているゲームはMSX版優先
特にページ数が異様なことになっています。しかも旧版の内容を一部落としているとなるともはや別の本だと思いますが、あのスピリットを体感した身としてはタイトルだけで即買い決定です!5番目のMSXへのコダワリも購入意欲の上積みとして十分すぎるほど(ごく一部の読者層に対して)。さすがかの悪名高き「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のMSX1版(未だに作者の精神構造が理解不能な警官踏み殺しゲーム)とMSX2版(超絶レアソフト、内容は映画をなぞるだけ)を両方買ったという著者の心意気はひと味違います。
値段は400円くらい上がってますが、なに100ページも増えていればむしろお得なほど。今度も買わなきゃ男がすたります。
ただし初刷5000部と限定されているので、まだ予約できる今のうちにAmazonに走れ!
研究所長ももちろん予約しました。旧版と並べて大切にします!
MSX関係者同士のコラボ(のようなもの)
不景気か?不景気だ!小説宝石2011年1月号はもう買ったかね?
買ってない!そうだろう!
「小説宝石」2011年1月号表紙。
あらゆることにMSXをこじつけて紹介する当ブログの中でも多分初登場となるジャンルの本を紹介してしまいましたが、原作:長嶋有、漫画:陽気婢の「エロマンガ島の三人」が掲載されています。
大半の人はこれを見ても何を言ってるのか分からないと思いますが、実はお二人ともMSX関係者なのですね(割と勝手に認定)。
長嶋有というのは別名ブルボン小林名義で活動している作家さんでして、まあブルボン氏の著作にはMSXがよく出てくるんですよこれが。
「ジュ・ゲーム・ノン・モア・プリュ」「ぐっとくる題名」「ゲームホニャララ」などの著作にはほぼ漏れなくMSX、またはMSXでしか出ていないゲーム類が触れられています。
特に「ボルフェスと5人の悪魔」に思い入れがあるようで、本以外でも最近twitterでもボルフェス発言が見られました。世界で何人が理解しているのでしょうか。
2005年の秋葉原のMSXイベントにも来て下さったことを覚えている方はマニアです。
「BANANA」のキャラをひっくり返すとドナ○ドダックそっくりの話の人、と言えば分かるでしょうか。多少デンジャラスなのでこれ以上は聞かないで下さい。
さてお次は陽気婢氏でありますが、末期のMSX市販ソフト「MSXトレイン」(ファミリーソフト、1992年12月)などに関わられていた方であります。
ご本人もMSXを所有されていた記録が1993年頃の雑誌記事にありました。
左:「MSX牧場総集編(モオソフト)」、右:小説宝石2011年1月号より「エロマンガ島の三人・前編」。2本まつげは今と変わらず。
「MSXトレイン」より「RM」。原画を担当されていました。パッケージ絵も。
「長嶋有漫画化計画」の掲載予定を見ると全三回の予定であり、まだ最初の一回分だけということになります。
ちなみに8ページです。正直これだけでは何とも言えない内容なので、原作の文庫版を買ってみようかと思います。
ところで長嶋有漫画化計画なのに、使われている本人の絵(藤子不二雄A氏によるもの)がブルボン小林名義で使われてたものと同じなので、最近は区別が厳密ではないのでしょうか。「漫画化計画」だからか?
最近のお気に入りのゲームがWiiの「ベビーシッターママ」(実物大の赤ちゃん人形が付属し、Wiiリモコンを背中に突っ込んで実際にあやし、ヌンチャクでミルクをやるというあまりにもアバンギャルドな作品)で、友人宅への「捨て子プレイ」などを提唱されているブルボン小林先生を、本研究所は応援しています。
買ってない!そうだろう!

あらゆることにMSXをこじつけて紹介する当ブログの中でも多分初登場となるジャンルの本を紹介してしまいましたが、原作:長嶋有、漫画:陽気婢の「エロマンガ島の三人」が掲載されています。
大半の人はこれを見ても何を言ってるのか分からないと思いますが、実はお二人ともMSX関係者なのですね(割と勝手に認定)。
長嶋有というのは別名ブルボン小林名義で活動している作家さんでして、まあブルボン氏の著作にはMSXがよく出てくるんですよこれが。
「ジュ・ゲーム・ノン・モア・プリュ」「ぐっとくる題名」「ゲームホニャララ」などの著作にはほぼ漏れなくMSX、またはMSXでしか出ていないゲーム類が触れられています。
特に「ボルフェスと5人の悪魔」に思い入れがあるようで、本以外でも最近twitterでもボルフェス発言が見られました。世界で何人が理解しているのでしょうか。
2005年の秋葉原のMSXイベントにも来て下さったことを覚えている方はマニアです。
「BANANA」のキャラをひっくり返すとドナ○ドダックそっくりの話の人、と言えば分かるでしょうか。多少デンジャラスなのでこれ以上は聞かないで下さい。
さてお次は陽気婢氏でありますが、末期のMSX市販ソフト「MSXトレイン」(ファミリーソフト、1992年12月)などに関わられていた方であります。
ご本人もMSXを所有されていた記録が1993年頃の雑誌記事にありました。


「長嶋有漫画化計画」の掲載予定を見ると全三回の予定であり、まだ最初の一回分だけということになります。
ちなみに8ページです。正直これだけでは何とも言えない内容なので、原作の文庫版を買ってみようかと思います。
ところで長嶋有漫画化計画なのに、使われている本人の絵(藤子不二雄A氏によるもの)がブルボン小林名義で使われてたものと同じなので、最近は区別が厳密ではないのでしょうか。「漫画化計画」だからか?
最近のお気に入りのゲームがWiiの「ベビーシッターママ」(実物大の赤ちゃん人形が付属し、Wiiリモコンを背中に突っ込んで実際にあやし、ヌンチャクでミルクをやるというあまりにもアバンギャルドな作品)で、友人宅への「捨て子プレイ」などを提唱されているブルボン小林先生を、本研究所は応援しています。
「MSX Cartridge Shop」ご紹介(その1)
MSXを愛していますか?
長いロード時間にうんざりしていませんか?
貴方のMSXで本当に楽しみたいと思いますか?
というわけで、今日は「MSX Cartridge Shop」のご紹介です。
いろんなカートリッジ。右は見たことあるかもしれませんが、左のは…?
21世紀も10年目。しかしMSXは相変わらず世界規模で動き続けています。
私は「MSX同人ソフトリスト」のオーナーとして長らく記録を続けてきましたが、同人ソフトはフロッピーディスクで出すのが当たり前であり、ROMカートリッジで出した人はいませんでした。
しかし、遂に!とうとう!やっちまった奴らが現れたのです。
それがこれ。「MSX CARTRIDGE SHOP」!
トップページ。
私はなんたってMSX研究所の所長(自称)でありますから、皆様に先駆けて人柱覚悟で買ってみました。
さて、このサイト「.com」の独自ドメインです。
ROMの同人ゲーム。超欲しい。そう思うまでは一瞬でした。
しかし。最初の疑問として、(世界の)どこにあるの?!というのが頭をよぎりました。
発送元が書いていない、国籍不明のサイトなのでした。
そしてよく読むと分かるんですが、注文前に送料が分かりません。そもそも日本に送ってくれるのか?!
結論から言うときちんと送ってくれました。
発送元は情熱の国、スペインでした。
クレジットカードさえあれば、英語を全く書かなくても買えます!
届いた荷物。宛先はもちろん「TOKYO JAPAN」。発送業者は「Correos」という、やはりスペインの郵便会社?です。
中身。綺麗なパッケージです。マニュアルもあるよ。

「perfect fit」のカートリッジ。裏面には「MSX」ロゴが!

こちらは「I NEED SPEED」。ヒケまくりのカートリッジは新規製作の証!
届いて仰天。カートリッジのケースが新規製作なのです!
写真では分かりませんが、天面のラベルの下にあるツメでハメ殺しになっている、全く新規のケースでした。既存のコピーですらない!
この手のオールドPC向けの新作では、MSX以外でもなんでも既存のケースの再利用が普通なのですが、金型から起こしてますよ。
いささかヒケ(へこみ)が目立つのですが、いったいいくらお金をかけたのでしょう(日本だと型だけで数百万かかるぞ)。
まあそこはそれ。ゲーム1本18ユーロ(今回頼んだやつ)ですから、今だと2000円くらいですね。
これが安いか高いかは人それぞれでしょうが、ROMカートリッジなら安いと思います。円高ユーロ安なので、ほんの数年前よりお得です。
今回買ったのは18ユーロのを6本で108ユーロ、送料込みで128ユーロ(購入時レートで14,642円)でした。
送金はPaypalで一瞬だし、発送時に問い合わせ番号も教えてくれるし、1週間ちょっとで届きました(これは運が良かったらしく、もっとかかる場合もあるそうです)。
いやー、いい時代になったものですね。
15年くらい前にオランダからSCSIカートリッジを取り寄せた方の苦労(1回300円の国際FAXと、手数料のバカ高い国際銀行送金のコンボ)を考えるとまさに夢のようです。
なんか長くなってしまったので、ゲームレビューや買い方などについては次回以降!
長いロード時間にうんざりしていませんか?
貴方のMSXで本当に楽しみたいと思いますか?
というわけで、今日は「MSX Cartridge Shop」のご紹介です。

21世紀も10年目。しかしMSXは相変わらず世界規模で動き続けています。
私は「MSX同人ソフトリスト」のオーナーとして長らく記録を続けてきましたが、同人ソフトはフロッピーディスクで出すのが当たり前であり、ROMカートリッジで出した人はいませんでした。
しかし、遂に!とうとう!やっちまった奴らが現れたのです。
それがこれ。「MSX CARTRIDGE SHOP」!

私はなんたってMSX研究所の所長(自称)でありますから、皆様に先駆けて人柱覚悟で買ってみました。
さて、このサイト「.com」の独自ドメインです。
ROMの同人ゲーム。超欲しい。そう思うまでは一瞬でした。
しかし。最初の疑問として、(世界の)どこにあるの?!というのが頭をよぎりました。
発送元が書いていない、国籍不明のサイトなのでした。
そしてよく読むと分かるんですが、注文前に送料が分かりません。そもそも日本に送ってくれるのか?!
結論から言うときちんと送ってくれました。
発送元は情熱の国、スペインでした。
クレジットカードさえあれば、英語を全く書かなくても買えます!






届いて仰天。カートリッジのケースが新規製作なのです!
写真では分かりませんが、天面のラベルの下にあるツメでハメ殺しになっている、全く新規のケースでした。既存のコピーですらない!
この手のオールドPC向けの新作では、MSX以外でもなんでも既存のケースの再利用が普通なのですが、金型から起こしてますよ。
いささかヒケ(へこみ)が目立つのですが、いったいいくらお金をかけたのでしょう(日本だと型だけで数百万かかるぞ)。
まあそこはそれ。ゲーム1本18ユーロ(今回頼んだやつ)ですから、今だと2000円くらいですね。
これが安いか高いかは人それぞれでしょうが、ROMカートリッジなら安いと思います。円高ユーロ安なので、ほんの数年前よりお得です。
今回買ったのは18ユーロのを6本で108ユーロ、送料込みで128ユーロ(購入時レートで14,642円)でした。
送金はPaypalで一瞬だし、発送時に問い合わせ番号も教えてくれるし、1週間ちょっとで届きました(これは運が良かったらしく、もっとかかる場合もあるそうです)。
いやー、いい時代になったものですね。
15年くらい前にオランダからSCSIカートリッジを取り寄せた方の苦労(1回300円の国際FAXと、手数料のバカ高い国際銀行送金のコンボ)を考えるとまさに夢のようです。
なんか長くなってしまったので、ゲームレビューや買い方などについては次回以降!
エロスの貴公子
今日は珍しくまんがの紹介をしましょう。
マイクロマガジンコミックスの「琴浦さん」です。
人の心がうっかり読めてしまうばかりに苦労の絶えない人生を送ってきた「琴浦さん」が、真鍋くんという男の子に出会って変わっていくというお話です。
単行本は1巻が既刊で、今月28日に2巻が出る予定です。
単行本1巻。横のは特典?の携帯クリーナー。使いどころが謎です。
もともとWebまんがだったのですが、いろいろ好評を得てリライトの上で単行本化されたものだそうです。
今なら本屋さんで「1巻+2巻おためし」版が無料配布中です。
下の画像は1巻発売前の初代おためし版と、現在手に入る2代目お試し版です。
「おためし版」の初代と二代目。累計数が上がってます。
さてこのまんがに気になるフレーズが登場します。
このコマはどちらのおためし版にも収録されています。貴公子呼ばわりされているのが真鍋君。
エロスの貴公子。
MSXユーザー的にはもちろん反応しますよね!
そう、「ルーンワース・黒衣の貴公子」(T&ESOFT)です。
タイトル画面。
だからどうしたと言われると困るのですが、私が始めて買ったディスクのゲームなのでした(どうでもいい)。
「ルーンワース」序盤のイベント。TURBORは自分の名前。センス最低。
で、この「黒衣の貴公子」というのが、レシェル・エロスカロスという人です。
実はレシェルさんは序盤と終盤以外に出番がほぼありません。
とても運がいいと、中盤でヒロインのミリム(酒乱)がレシェル・カロスにさらわれるシーンを見られます。
シナリオ進行によってはさらわれた後の落胆した父親を見ることになります。というかそれしか見たことのない人が多いでしょう。
真鍋君ももしかしたら出番がないのかと思いましたが、それはさすがにありませんでした。
さてここまで書いておいて「琴浦さん」には全然関係ないのですが、作者のサイトを見ていたらこんな記述が。
黄線は当方で追加。
ほほう。お好きですかMSX。
いずれMSX界から招聘をかけて饒舌に語って頂きましょう!
「琴浦さん」にMSXが出てくる気配は全くないですが、エロスの貴公子というフレーズにMSXの香りを感じられる貴方にはお勧めです(いねえよ)。
単行本が出てもリライト前のWebまんがは現在でも読めますが、本のほうが琴浦さんが可愛らしいので素直に本を買いましょう。
ちなみにWebのほうでは多重人格無職刑事の話が一段落ついて、毛の長さを自由に操れる真鍋君のお兄さんがいろいろ大変な感じになっています。
「琴浦さん1」…Amazon
「琴浦さん2」…Amazon
マイクロマガジンコミックスの「琴浦さん」です。
人の心がうっかり読めてしまうばかりに苦労の絶えない人生を送ってきた「琴浦さん」が、真鍋くんという男の子に出会って変わっていくというお話です。
単行本は1巻が既刊で、今月28日に2巻が出る予定です。

もともとWebまんがだったのですが、いろいろ好評を得てリライトの上で単行本化されたものだそうです。
今なら本屋さんで「1巻+2巻おためし」版が無料配布中です。
下の画像は1巻発売前の初代おためし版と、現在手に入る2代目お試し版です。

さてこのまんがに気になるフレーズが登場します。

エロスの貴公子。
MSXユーザー的にはもちろん反応しますよね!
そう、「ルーンワース・黒衣の貴公子」(T&ESOFT)です。

だからどうしたと言われると困るのですが、私が始めて買ったディスクのゲームなのでした(どうでもいい)。

で、この「黒衣の貴公子」というのが、レシェル・
実はレシェルさんは序盤と終盤以外に出番がほぼありません。
とても運がいいと、中盤でヒロインのミリム(酒乱)がレシェル・カロスにさらわれるシーンを見られます。
シナリオ進行によってはさらわれた後の落胆した父親を見ることになります。というかそれしか見たことのない人が多いでしょう。
真鍋君ももしかしたら出番がないのかと思いましたが、それはさすがにありませんでした。
さてここまで書いておいて「琴浦さん」には全然関係ないのですが、作者のサイトを見ていたらこんな記述が。

ほほう。お好きですかMSX。
いずれMSX界から招聘をかけて饒舌に語って頂きましょう!
「琴浦さん」にMSXが出てくる気配は全くないですが、エロスの貴公子というフレーズにMSXの香りを感じられる貴方にはお勧めです(いねえよ)。
単行本が出てもリライト前のWebまんがは現在でも読めますが、本のほうが琴浦さんが可愛らしいので素直に本を買いましょう。
ちなみにWebのほうでは多重人格無職刑事の話が一段落ついて、毛の長さを自由に操れる真鍋君のお兄さんがいろいろ大変な感じになっています。
「琴浦さん1」…Amazon
「琴浦さん2」…Amazon
蘇れ!カセットテープ ~MSX実機派の貴方へ~
今は昔、カセットテープにプログラムを記録していた時代がありました。
1980年代末くらいまで、パソコン本体にはカセットテープ用のインターフェースが標準装備されていたのです。
我らがMSXはROMカートリッジが使えること大きな特長でしたが、より安価に作ることのできるカセットテープで販売されたソフトも多数(数百種)存在します。
オールドPC界隈、特にカートリッジが広く普及したMSXでは「カセット」ではどっちを指すのか分からないので、「カートリッジ」「テープ」と言い分けるのが暗黙の了解です。
うっかり「カセットのゲーム」などと口走ろうモノなら「コイツ、分かってないな」と冷たい目で見られることは必定なので、気をつけましょう(ややウソ)。
問題は、カセットテープでしか販売されなかったソフトも多くある、ということです。
今日では復刻されてエミュレータで手軽に遊べるようになったテープゲームもありますが、その数は決して多くありません。また、エミュレータではなく実物のMSXで遊びたい!という「実機派」と呼ばれる方も多くいらっしゃいます。かく言う私もバリバリの実機派です。しかし、「テープの再生が遅い」といった元々の事情以外にも、「再生する度にテープ自体が劣化する」「パソコン用データレコーダの経年故障」といった問題があり、年月を経るごとに気軽に遊ぶことが困難になっています。
しかし!テクノロジーの進歩はカセットテープのゲームを愛する少数の人々(私含む)の元に光をもたらしてくれました。
それがこれ。リニアPCMレコーダです。
サンヨー「ICR-PS004M」。これが僕らを救ってくれる!
見た感じは、昔からよくあるICレコーダです。会議とかインタビューの音声を録音するのに使うやつですね。
かくいう私も、これを会社の会議用に買っていたのです。
普通のICレコーダはMP3で録音してしまうため、音質が変化してしまいます。声の記録という点ではそれでも問題ないのですが、パソコン用のデータレコーダは「ピー」とか「ガー」とかいう音で記録するため、不可逆圧縮されるとパソコンで読み出せなくなってしまいます。
しかしこれは「リニアPCM」レコーダ。なんとCD音質無圧縮(44.1Khz)でも記録できるのです(MP3も使えます)。
ですから、パソコンのカセットテープ端子に繋げて使えるんですね!
リニアPCMレコーダ自体はもっと以前からありましたが、多くは音楽用として作られたために大きくて高価なものでした。
ようやく最近になってこうした小さくて安価なものが出回りつつあります。写真のICR-PS004Mはなんと6545円(2010/11/9現在、Amazon価格)。電池込みで重量は51gと取り回しも非常に楽になりました。
さて、能書きはともかく実際にやってみましょう。
株式会社ピクセル「ゼータ2000」。テープのゲームとしては今も人気の一本です。
カセットテープ!1985年製ですから、もう四半世紀前ですね…。
まず、テープのゲームをICレコーダにダビングします。当然ながらテープを再生できる機器が必要ですので、最近手に入る機材でやってみました。
ソニー「TCM-400」。今でもヨドバシカメラなどで新品が手に入ります。
用意したのはソニーの「TCM-400」です。先頃製造が終了したテープ版のウォークマンではなく、会議の録音用のモデルです。Amazonで3720円。
TCM-400とICR-PS004Mを接続します。ちなみに接続ケーブルはICR-PS004Mを買えば付属しています。ステキ!
実はこのケーブルは付属品ではありません。(付属しているのを忘れてました)
カセットレコーダのイヤホン端子と、ICレコーダのマイク端子を直結します。
また、ICR-PS004Mの裏面にある「入力」スイッチは「ライン」側にしておきます。
最初に一度ICレコーダ側の「録音」ボタンを押して待機状態とし、テープを再生します。
「録音スタンバイ」状態で入力レベルを見ます。テープ側の音量ダイヤルを調整して、できるだけレベルは高めに、かつ最大値を超えないようにします。ICR-PS004Mは最大レベルを超えると「PEAK」の文字が出るので分かりやすいですよ。
ダビング前のレベル調整。MSXロゴがチラリと見えますな。
レベル調整が終わったら、最初からテープを再生してレコーダで録音します。ちなみにICR-PS004M付属の2GBのSDカードで3時間録音できるので、ゲームは何十本も入ります。
録音が終わったら実機での確認…なんですが、手元にテープが読める機械が1チップMSXしかないので、そちらでのやり方を解説します。
(MSX2の実機を用意したのですが、部品不足でキーボード故障が直せませんでした)
ICレコーダのイヤホン端子は音量が小さく、そのままではMSXで読めません。
パソコン用スピーカの入力端子にICレコーダを接続し、スピーカのイヤホン端子を1チップMSXに接続します。
スピーカはパイオニアの「MPC-PS30H-LR」、3W+3Wのタイプです。音量はいっぱいまで上げています。
この音量の決め方はスピーカによって異なると思います。今はまだ、「少しずつ大きくして読めるところを探す」という感じです。
ICレコーダのイヤホン端子からスピーカ経由で1チップMSXの赤端子に接続。
1チップMSX裏面のDIPスイッチの3番をOFFにすることで、テープの読み書きが可能となります。ケーブルはここでは自作ですが、モノラルミニジャック~RCAジャックの市販品が使えます。あと5番をOFFにして、1チップMSXのSDカードを無効にしておきましょう(ディスクドライブがあると動かないテープソフトが多いため)。
あとはゲームの説明書にある通りに読み込みます。
「Found」表示!読めたよママン!
ちなみにこの「ゼータ2000」は、プログラム3本からなります。ファイル名は全部「p」ですが、最初の二つが同じローダ、最後のものがゲームのメインです。
そのためか、最初から読むとうまく動きません。2本目のローダから実行しましょう。
ローダが読み終わるとタイトルが出ます。この時、実際にはテープが止まります。ICレコーダの「停止」ボタンを押して再生を止めましょう。
タイトル画面。スタッフロールがせり上がってきます。
スタッフロールの動きが止まったら、メインのデータを読み始めます。そこでおもむろに「再生」ボタンを押して、止めた場所から再生しましょう。
実機だとリレーの「カチッ」という音でテープの停止/再生のタイミングが分かるのですが、1チップMSXにはそれがないのである程度カンに頼っています。
「……そして”ゼータ2000”は動き出した」。今日から僕もNEO戦士だ!
これでバッチリです。実機でも同じ要領で再生できます。
ちなみにセーブについては、1チップMSXであれば赤端子のプラグをICレコーダのマイク端子に突っ込めば録音でき、つなぎ直せばロードも可能です。
実機だとセーブの音量が小さいようで、まだうまくいっていません。
さて、いかがだったでしょうか。まだ研究がイマイチな部分もありますが、8割くらいのテープゲームは再生に成功しています。
(読めないテープのゲームは、テープ自体が劣化しているのか、その他の要素があるのか調査しきれていません)
エミュレータだとテープ用イメージに変換するにあたってバイナリエディットなど専門知識が必要ですが、こちらは「ただダビングするだけ」でOKです。
容量もかなり大きくなりますが、今時のストレージの容量からは全く問題ないでしょう。
32KBのメモリに納まるゲームがwavファイルで60MBくらいになることに、何というか、とてつもない無駄遣いをしているような罪悪感がありますが…なーに、気にしなければいいだけです。
ファイルはパソコンにでもバックアップしておけば、テープの劣化を気にすることなく何度でも遊べます。
ちなみに、当然ですがロード時間は長いままです。ま、32KBならせいぜい5分なので、贅沢な時間だと思いましょう。
ヒマだと言うならDSででも遊んでいればいいのです!
当方では「ゼータ2000」の他、「白と黒の伝説・百鬼編」「ハイドライド(MSX1版)」「レイドック(タイトル画面)」「堀ちえみ・ストロベリーパズル」「黄金の墓」「続・黄金の墓」「オファリング」「ジャンピング・ラビット」「デゼニランド」「サラダの国のトマト姫」「ポートピア連続殺人事件」「オホーツクに消ゆ」などのサルベージに成功しました。
「信長の野望(MSX1版)」「日曜日に宇宙人が…?」など、うまくいかなかったものもあります。が、20年以上前のソフトでもかなり高い確率で動いています。
また、当然MSXだけでなく他のあらゆるテープを使うPCに応用が効きます。
PC-8001(1979年)など、相当に古いハードにも数GBのストレージが繋がる!というのはなかなかワケのわからない状態ですが、応用範囲は広いと思います。
テープに悩める方、ぜひ一緒に研究しましょう!なんせテープのゲームはロードが長いので、時間がどんどん過ぎていくんですよね(本音)。
ところで、サンプルとして立ち上げたゼータ2000なんですが最初の敵も倒せません。恐ろしく難しいです!
本名荒井さんのWebサイト内「おこのみ実験場」で徹底的に攻略されていますが、近代の感覚からするとマトモな方法ではエンディングはおろか最初のアイテムも入手できません…。
このゲーム、最近でも(MSXのテープソフトとしては)高値で取り引きされているんですが、マトモに遊べた人はいるのでしょうか。
ま、そんなスパルタンな体験も実物が遊べてこそ。この世から無くなってしまっては何もかも遅いのです。
みんなでテープゲームの灯を守ろうではありませんか!(強引なまとめ)
1980年代末くらいまで、パソコン本体にはカセットテープ用のインターフェースが標準装備されていたのです。
我らがMSXはROMカートリッジが使えること大きな特長でしたが、より安価に作ることのできるカセットテープで販売されたソフトも多数(数百種)存在します。
オールドPC界隈、特にカートリッジが広く普及したMSXでは「カセット」ではどっちを指すのか分からないので、「カートリッジ」「テープ」と言い分けるのが暗黙の了解です。
うっかり「カセットのゲーム」などと口走ろうモノなら「コイツ、分かってないな」と冷たい目で見られることは必定なので、気をつけましょう(ややウソ)。
問題は、カセットテープでしか販売されなかったソフトも多くある、ということです。
今日では復刻されてエミュレータで手軽に遊べるようになったテープゲームもありますが、その数は決して多くありません。また、エミュレータではなく実物のMSXで遊びたい!という「実機派」と呼ばれる方も多くいらっしゃいます。かく言う私もバリバリの実機派です。しかし、「テープの再生が遅い」といった元々の事情以外にも、「再生する度にテープ自体が劣化する」「パソコン用データレコーダの経年故障」といった問題があり、年月を経るごとに気軽に遊ぶことが困難になっています。
しかし!テクノロジーの進歩はカセットテープのゲームを愛する少数の人々(私含む)の元に光をもたらしてくれました。
それがこれ。リニアPCMレコーダです。

見た感じは、昔からよくあるICレコーダです。会議とかインタビューの音声を録音するのに使うやつですね。
かくいう私も、これを会社の会議用に買っていたのです。
普通のICレコーダはMP3で録音してしまうため、音質が変化してしまいます。声の記録という点ではそれでも問題ないのですが、パソコン用のデータレコーダは「ピー」とか「ガー」とかいう音で記録するため、不可逆圧縮されるとパソコンで読み出せなくなってしまいます。
しかしこれは「リニアPCM」レコーダ。なんとCD音質無圧縮(44.1Khz)でも記録できるのです(MP3も使えます)。
ですから、パソコンのカセットテープ端子に繋げて使えるんですね!
リニアPCMレコーダ自体はもっと以前からありましたが、多くは音楽用として作られたために大きくて高価なものでした。
ようやく最近になってこうした小さくて安価なものが出回りつつあります。写真のICR-PS004Mはなんと6545円(2010/11/9現在、Amazon価格)。電池込みで重量は51gと取り回しも非常に楽になりました。
さて、能書きはともかく実際にやってみましょう。


まず、テープのゲームをICレコーダにダビングします。当然ながらテープを再生できる機器が必要ですので、最近手に入る機材でやってみました。

用意したのはソニーの「TCM-400」です。先頃製造が終了したテープ版のウォークマンではなく、会議の録音用のモデルです。Amazonで3720円。
TCM-400とICR-PS004Mを接続します。ちなみに接続ケーブルはICR-PS004Mを買えば付属しています。ステキ!

カセットレコーダのイヤホン端子と、ICレコーダのマイク端子を直結します。
また、ICR-PS004Mの裏面にある「入力」スイッチは「ライン」側にしておきます。
最初に一度ICレコーダ側の「録音」ボタンを押して待機状態とし、テープを再生します。
「録音スタンバイ」状態で入力レベルを見ます。テープ側の音量ダイヤルを調整して、できるだけレベルは高めに、かつ最大値を超えないようにします。ICR-PS004Mは最大レベルを超えると「PEAK」の文字が出るので分かりやすいですよ。

レベル調整が終わったら、最初からテープを再生してレコーダで録音します。ちなみにICR-PS004M付属の2GBのSDカードで3時間録音できるので、ゲームは何十本も入ります。
録音が終わったら実機での確認…なんですが、手元にテープが読める機械が1チップMSXしかないので、そちらでのやり方を解説します。
(MSX2の実機を用意したのですが、部品不足でキーボード故障が直せませんでした)
ICレコーダのイヤホン端子は音量が小さく、そのままではMSXで読めません。
パソコン用スピーカの入力端子にICレコーダを接続し、スピーカのイヤホン端子を1チップMSXに接続します。
スピーカはパイオニアの「MPC-PS30H-LR」、3W+3Wのタイプです。音量はいっぱいまで上げています。
この音量の決め方はスピーカによって異なると思います。今はまだ、「少しずつ大きくして読めるところを探す」という感じです。

1チップMSX裏面のDIPスイッチの3番をOFFにすることで、テープの読み書きが可能となります。ケーブルはここでは自作ですが、モノラルミニジャック~RCAジャックの市販品が使えます。あと5番をOFFにして、1チップMSXのSDカードを無効にしておきましょう(ディスクドライブがあると動かないテープソフトが多いため)。
あとはゲームの説明書にある通りに読み込みます。

ちなみにこの「ゼータ2000」は、プログラム3本からなります。ファイル名は全部「p」ですが、最初の二つが同じローダ、最後のものがゲームのメインです。
そのためか、最初から読むとうまく動きません。2本目のローダから実行しましょう。
ローダが読み終わるとタイトルが出ます。この時、実際にはテープが止まります。ICレコーダの「停止」ボタンを押して再生を止めましょう。

スタッフロールの動きが止まったら、メインのデータを読み始めます。そこでおもむろに「再生」ボタンを押して、止めた場所から再生しましょう。
実機だとリレーの「カチッ」という音でテープの停止/再生のタイミングが分かるのですが、1チップMSXにはそれがないのである程度カンに頼っています。

これでバッチリです。実機でも同じ要領で再生できます。
ちなみにセーブについては、1チップMSXであれば赤端子のプラグをICレコーダのマイク端子に突っ込めば録音でき、つなぎ直せばロードも可能です。
実機だとセーブの音量が小さいようで、まだうまくいっていません。
さて、いかがだったでしょうか。まだ研究がイマイチな部分もありますが、8割くらいのテープゲームは再生に成功しています。
(読めないテープのゲームは、テープ自体が劣化しているのか、その他の要素があるのか調査しきれていません)
エミュレータだとテープ用イメージに変換するにあたってバイナリエディットなど専門知識が必要ですが、こちらは「ただダビングするだけ」でOKです。
容量もかなり大きくなりますが、今時のストレージの容量からは全く問題ないでしょう。
32KBのメモリに納まるゲームがwavファイルで60MBくらいになることに、何というか、とてつもない無駄遣いをしているような罪悪感がありますが…なーに、気にしなければいいだけです。
ファイルはパソコンにでもバックアップしておけば、テープの劣化を気にすることなく何度でも遊べます。
ちなみに、当然ですがロード時間は長いままです。ま、32KBならせいぜい5分なので、贅沢な時間だと思いましょう。
ヒマだと言うならDSででも遊んでいればいいのです!
当方では「ゼータ2000」の他、「白と黒の伝説・百鬼編」「ハイドライド(MSX1版)」「レイドック(タイトル画面)」「堀ちえみ・ストロベリーパズル」「黄金の墓」「続・黄金の墓」「オファリング」「ジャンピング・ラビット」「デゼニランド」「サラダの国のトマト姫」「ポートピア連続殺人事件」「オホーツクに消ゆ」などのサルベージに成功しました。
「信長の野望(MSX1版)」「日曜日に宇宙人が…?」など、うまくいかなかったものもあります。が、20年以上前のソフトでもかなり高い確率で動いています。
また、当然MSXだけでなく他のあらゆるテープを使うPCに応用が効きます。
PC-8001(1979年)など、相当に古いハードにも数GBのストレージが繋がる!というのはなかなかワケのわからない状態ですが、応用範囲は広いと思います。
テープに悩める方、ぜひ一緒に研究しましょう!なんせテープのゲームはロードが長いので、時間がどんどん過ぎていくんですよね(本音)。
ところで、サンプルとして立ち上げたゼータ2000なんですが最初の敵も倒せません。恐ろしく難しいです!
本名荒井さんのWebサイト内「おこのみ実験場」で徹底的に攻略されていますが、近代の感覚からするとマトモな方法ではエンディングはおろか最初のアイテムも入手できません…。
このゲーム、最近でも(MSXのテープソフトとしては)高値で取り引きされているんですが、マトモに遊べた人はいるのでしょうか。
ま、そんなスパルタンな体験も実物が遊べてこそ。この世から無くなってしまっては何もかも遅いのです。
みんなでテープゲームの灯を守ろうではありませんか!(強引なまとめ)
ソニークロニクル2010とMSX
皆様は御存知でしょうか、「ソニークロニクル」。4年に一度、ソニーがひっそりと出版している謎の本です。2002からスタートし、2006を経て、2010の今回が3度目の出版となります。
ソニーの代表的な製品から歴史を振り返るという趣向の、まあソニーマニア向けの本です。
「ソニークロニクル2010」。限定3000部。
コンセプトとしては1999年に出た「デジタル・ドリーム日本版」と割とよく似ています。って、知りませんか。
とにかく「ソニーっぽさ」が出ている製品を写真つきで載せまくり、ソニーの有り難さをこれでもかといわんばかりにアピールする、そんな本です。
さて、「デジタル・ドリーム」はやったら高かった(確か7000円くらいした)のにMSXを完全スルーという国辱モノ(言い過ぎ)の本だったのですが、なんと「ソニークロニクル2010」にはMSXがたくさん載っている!というのでちょっと無理をして入手しました。
「ひとびとのHiTBiT」!ソニー的に禁句かと思われていたあのキャッチが!
HB-101。実用性はともかく見た目はカッコいい、ソニーのMSXと言えばこの一台ですね!こないだの「はーどうぇあ・がーるず」にも外観が同じでRAM容量が増強された「HB-201」が出ていましたな。
周辺機器から「JS-75」…?!
他にもHB-F1XD(ディスクドライブ内蔵MSX2)やHBI-300(モデムカートリッジ)など、一部のマニアならこのページだけで御馳走さまと言えるだけのラインナップです。
無論MSXに関わる全てではありませんが、1950年の東京通信工業時代から今日に至るまでの全製品からこれだけ選ばれたのですから、立派なものです。
さて最後の画像、「ワイヤレスのジョイスティック「JS-75」は絶賛された」って書いてありますが、知ってますか?
カラーページなのになぜか白黒で掲載されていていきなりお通夜のようですが、ぶっちゃけこんなモンを持っている人を見たことがありません。
さて現物がたまたまここにあるのでレビューしてみましょう。
まっ黄色の箱。
フルセット。保証書の製造番号までマッチング!でも乾電池が壮絶に液漏れしていたので動くまでいろいろ大変でした。
デュアルショック3との比較。でかい!
えーとですね、ちょっとパースがついていて分かりにくいですが、迫力だけならデュアルショックにも負けない存在感です。
上二つでJS-75のワンセットで、左上が受信部、右上がスティックとなります。後に一般的になるファミコン型のパッドでもなく、一般的な卓上に置くタイプのジョイスティックでもありません。SG-1000とかスーパーカセットビジョン(レトロゲームにかなり詳しい人でないと知らないハード)のような、片手で下から全体を包み込み、もう片方の手でスティックをつまむタイプのスティックです。
ボタンはスティックの左側面にかすかに見える青い部分がAボタン(右側にも全く同じものがある)、スティックの上の灰色の部分がBボタンです。はっきり言って使いにくい配置なので、全ゲーム業界的にもアッと言う間に廃れたタイプです。上の白黒写真にスティックを持った手がちょっと写ってますね。
電池ケース部分。
このジョイスティック、書かれているようにワイヤレスです。なのでスティック側に電池が要ります。しかも三本と半端な数…。エコとかがブームになる以前の製品なので、大量消費上等なわけですね!1984年製なので、オイルショックの記憶がちょっと薄れていた頃でしょうか。
そして問題の使い心地。最低です。ボタン配置がヘンなのはともかくとして、レバーがあまりにもデカいため、ギコギコ言ってまともに遊べりゃしません!経年劣化のせいかと思いましたが、分解してみたところもともとのプラスチック部品の合いが悪く、仕様のようです。ゲームをやる時に、真っ直ぐ進むのに妙に力が要ります。手のひらの筋力だけはつきそうですが…。
ただ、電池を三本も使っているせいなのか、赤外線式なのに遮蔽物があってもけっこうちゃんと動きます。壁に反射した赤外線までもを受け取っているようです。この点だけはBluetooth通信のデュアルショック3にも負けていません!まあ、スティックがダメ過ぎるので実用には全く向きませんが。
ただこのJS-75、発売当時の価格が分からないんですよね…。あまりにも速く消えてしまったためか、手持ちの資料では確認できませんでした。結構高かったんだろうな…。
受光部の裏。吸盤でテレビの上にくっつけるようにマニュアルに指示がありますが、液晶テレビだと奥行きが足りない!
さて、一体どこの誰が絶賛したのでしょう、このハード。絶賛以前にどれだけこの世に残っているのかも怪しいコレクターズ・アイテムです。
これが世に言う「ソースはソニー」という奴でしょうか。
別にこんなん「クロニクル」などという仰々しい本に載せなくてもいいんじゃねえの、と心底思いますが、うっかり買ってしまったJS-75をこうして供養できたのでヨシとしようではありませんか!
既に定型句の感のある「ソニーのパソコンの歴史はイコール失敗の歴史」。じゃあ他の分野に失敗はなかったのか。見たことも聞いたこともないはずのジョイスティックがウチにあるのは、相当なマニアだからです。ごめんよソニーの中の人。
最後に、例によってこの本はVAIO以前のコンピュータ事業を失敗だと言いまくってます。だったら載せるなよと思うのですが、表紙の右上に「SMC-70」というMSX以前にあった超マイナーマシンが載っていたりするので、誰かが自慢したいのでしょう。
まあ、JS-75という変則チョイスはともかく、MSXがこうまで露出するようになったのは多いなる進歩です。かつてMSXを担当していた出井社長が退任していなくなったのが一番の理由かもしれません。あの人はMSXの失敗を自分のせいではなくてMSX自身のせいに(以下アレな話なので略)
ソニーの代表的な製品から歴史を振り返るという趣向の、まあソニーマニア向けの本です。

コンセプトとしては1999年に出た「デジタル・ドリーム日本版」と割とよく似ています。って、知りませんか。
とにかく「ソニーっぽさ」が出ている製品を写真つきで載せまくり、ソニーの有り難さをこれでもかといわんばかりにアピールする、そんな本です。
さて、「デジタル・ドリーム」はやったら高かった(確か7000円くらいした)のにMSXを完全スルーという国辱モノ(言い過ぎ)の本だったのですが、なんと「ソニークロニクル2010」にはMSXがたくさん載っている!というのでちょっと無理をして入手しました。



他にもHB-F1XD(ディスクドライブ内蔵MSX2)やHBI-300(モデムカートリッジ)など、一部のマニアならこのページだけで御馳走さまと言えるだけのラインナップです。
無論MSXに関わる全てではありませんが、1950年の東京通信工業時代から今日に至るまでの全製品からこれだけ選ばれたのですから、立派なものです。
さて最後の画像、「ワイヤレスのジョイスティック「JS-75」は絶賛された」って書いてありますが、知ってますか?
カラーページなのになぜか白黒で掲載されていていきなりお通夜のようですが、ぶっちゃけこんなモンを持っている人を見たことがありません。
さて現物がたまたまここにあるのでレビューしてみましょう。



えーとですね、ちょっとパースがついていて分かりにくいですが、迫力だけならデュアルショックにも負けない存在感です。
上二つでJS-75のワンセットで、左上が受信部、右上がスティックとなります。後に一般的になるファミコン型のパッドでもなく、一般的な卓上に置くタイプのジョイスティックでもありません。SG-1000とかスーパーカセットビジョン(レトロゲームにかなり詳しい人でないと知らないハード)のような、片手で下から全体を包み込み、もう片方の手でスティックをつまむタイプのスティックです。
ボタンはスティックの左側面にかすかに見える青い部分がAボタン(右側にも全く同じものがある)、スティックの上の灰色の部分がBボタンです。はっきり言って使いにくい配置なので、全ゲーム業界的にもアッと言う間に廃れたタイプです。上の白黒写真にスティックを持った手がちょっと写ってますね。

このジョイスティック、書かれているようにワイヤレスです。なのでスティック側に電池が要ります。しかも三本と半端な数…。エコとかがブームになる以前の製品なので、大量消費上等なわけですね!1984年製なので、オイルショックの記憶がちょっと薄れていた頃でしょうか。
そして問題の使い心地。最低です。ボタン配置がヘンなのはともかくとして、レバーがあまりにもデカいため、ギコギコ言ってまともに遊べりゃしません!経年劣化のせいかと思いましたが、分解してみたところもともとのプラスチック部品の合いが悪く、仕様のようです。ゲームをやる時に、真っ直ぐ進むのに妙に力が要ります。手のひらの筋力だけはつきそうですが…。
ただ、電池を三本も使っているせいなのか、赤外線式なのに遮蔽物があってもけっこうちゃんと動きます。壁に反射した赤外線までもを受け取っているようです。この点だけはBluetooth通信のデュアルショック3にも負けていません!まあ、スティックがダメ過ぎるので実用には全く向きませんが。
ただこのJS-75、発売当時の価格が分からないんですよね…。あまりにも速く消えてしまったためか、手持ちの資料では確認できませんでした。結構高かったんだろうな…。

さて、一体どこの誰が絶賛したのでしょう、このハード。絶賛以前にどれだけこの世に残っているのかも怪しいコレクターズ・アイテムです。
これが世に言う「ソースはソニー」という奴でしょうか。
別にこんなん「クロニクル」などという仰々しい本に載せなくてもいいんじゃねえの、と心底思いますが、うっかり買ってしまったJS-75をこうして供養できたのでヨシとしようではありませんか!

最後に、例によってこの本はVAIO以前のコンピュータ事業を失敗だと言いまくってます。だったら載せるなよと思うのですが、表紙の右上に「SMC-70」というMSX以前にあった超マイナーマシンが載っていたりするので、誰かが自慢したいのでしょう。
まあ、JS-75という変則チョイスはともかく、MSXがこうまで露出するようになったのは多いなる進歩です。かつてMSXを担当していた出井社長が退任していなくなったのが一番の理由かもしれません。あの人はMSXの失敗を自分のせいではなくてMSX自身のせいに(以下アレな話なので略)
「はーどうぇあ・がーるず」とMSX
先日発売になった写真集「はーどうぇあ・がーるず(コノハナブックス、1500円+税)」を御存知ですか。
左上が「はーどうぇあ・がーるず」。MSXマガジン永久保存版と比べると分かると思いますが、写真集としては割と小ぶり。
さて、帯に「ハードウェア×美少女=ハアハア」といういささか恥ずかしいキャッチが書かれていますが、なぜかわれらのMSXが…。
裏表紙(部分)。Amazonからも確認できます。
こ、これはソニーのHB-201!…わざとらしいですね。
写真の全体像は公式サイト(http://hardwaregirls.jp/)からも確認することができます。
ちなみに最初の写真の左下に写っているカードはキャンペーン実施店舗で購入すると貰えるカード。これはK-BOOKS秋葉原店で購入しました。MSXではなくファミリーベーシックのキーボードを抱えた女の子が。ガッカリ(?)。
目を皿のようにして調査した結果、HB-201の他にFS-A1WSXを発見しました。あとは私の目では見つからず。
さあ、みんなも買ってMSXを探そう!
…ここで終わってしまってはあまりにもバカなので、写真集の感想をば…。
女の子とレトロコンピュータのコラボレーション、という視点は面白いんですが、どうもFS-A1WSXはデザイン負けしているような気がします。HB-201は今見てもなかなかイケているんですが。その他の写真も置かれたガジェット類の良し悪しがあまり区別されていない(ように見える)ので、オシャレのようなそうでないような、雑然とした雰囲気を狙った感じはあります。
ハイ、この手の女の子を主体とした写真集は趣味のフィールド外なので、いま一つノリ切れていません。ゴメンナサイ。
(どうでもいい補足)
中にPSKの「ALICE」のシールが貼られたレコード盤…というのがあるんだけど、これ「天使たちの午後」の絵じゃなかろうか。
しかも近年(勝手に)作られたPC-6001版の絵のような…。MSXと関係ない上にあまり細かくツッコムのは野暮なのでこのへんにしておきます。

さて、帯に「ハードウェア×美少女=ハアハア」といういささか恥ずかしいキャッチが書かれていますが、なぜかわれらのMSXが…。

こ、これはソニーのHB-201!…わざとらしいですね。
写真の全体像は公式サイト(http://hardwaregirls.jp/)からも確認することができます。
ちなみに最初の写真の左下に写っているカードはキャンペーン実施店舗で購入すると貰えるカード。これはK-BOOKS秋葉原店で購入しました。MSXではなくファミリーベーシックのキーボードを抱えた女の子が。ガッカリ(?)。
目を皿のようにして調査した結果、HB-201の他にFS-A1WSXを発見しました。あとは私の目では見つからず。
さあ、みんなも買ってMSXを探そう!
…ここで終わってしまってはあまりにもバカなので、写真集の感想をば…。
女の子とレトロコンピュータのコラボレーション、という視点は面白いんですが、どうもFS-A1WSXはデザイン負けしているような気がします。HB-201は今見てもなかなかイケているんですが。その他の写真も置かれたガジェット類の良し悪しがあまり区別されていない(ように見える)ので、オシャレのようなそうでないような、雑然とした雰囲気を狙った感じはあります。
ハイ、この手の女の子を主体とした写真集は趣味のフィールド外なので、いま一つノリ切れていません。ゴメンナサイ。
(どうでもいい補足)
中にPSKの「ALICE」のシールが貼られたレコード盤…というのがあるんだけど、これ「天使たちの午後」の絵じゃなかろうか。
しかも近年(勝手に)作られたPC-6001版の絵のような…。MSXと関係ない上にあまり細かくツッコムのは野暮なのでこのへんにしておきます。
求む!同人ソフト
当研究所では「MSX同人ソフト紹介
」を長らく運営しておりまして、当時のサークルの方から寄贈を受けることも数多くありました。
しかし!とうとう憂慮されていた事態が発生しました。
「サークルの人が分かったのに、物がない」
「探しています 」に書いていたサークル「DATA SYSTEM」の方が掲示板に書き込んで下さったのに、手元にあったフロッピーディスクは既に読み込めなくなって廃棄してしまった、とのこと…。
青春をかけた作品が御本人の手元にすら残らない、というのはあまりに悲しい。
というわけで、こっちのblogでも募集をかけてみることにしました。
今回探しているのは「DATA SYSTEM」さんの全作品ですが、そのうち2本は当時の出版物に掲載されておりました。
「女子高生連続殺人事件」


徳間書店の「同人ソフト大全集 Vol.3」に掲載されていた記事です。1990年1月発行なので、ソフトは前年の89年発売と思われます。
コマンド選択式AVGで送料込み800円。ページ半分なので解説が少ない!
「遺産相続連続殺人事件~前編・後編~」


辰巳出版の「同人ソフト大集合 Part4」に掲載されていた記事です。1991年3月発行。
徳間の「同人ソフト大全集 Vol.7」にも掲載されているのですが、こちらのほうが1ページ丸々使っています。
なんとFM音源対応、前編1000円(+送料200円)、後編600円(+送料200円)、前後編セットで1500円(+送料200円)。セット重視の価格設定がやや複雑です。
後編でRPGになるという豪快な作りが興味をそそります。ていうか、素直に面白そうです。
他に「Finaly wizard」「じゃんけん葉月ちゃん」「おちゃらけで~た #1~#4」なるソフトがあったそうです。
さて、手に入る可能性はあるか、といわれると、なかなかに微妙です。
同時期の「名探偵ぬまりん」なんかは複数手に入ったんですが…。同士諸君、求む!
このさいですので、貸して頂けるだけでも構いません。

それにしても「遺産相続連続殺人事件」は、この時期を考えると相当の大作ですよ。ぶっちゃけ「同人ソフト大全集」も「同人ソフト大集合」も、女の子が脱ぐのがウリのゲームが大多数を占めるので…。この本についても、いずれ特集してみますか。
しかし!とうとう憂慮されていた事態が発生しました。
「サークルの人が分かったのに、物がない」
「探しています 」に書いていたサークル「DATA SYSTEM」の方が掲示板に書き込んで下さったのに、手元にあったフロッピーディスクは既に読み込めなくなって廃棄してしまった、とのこと…。
青春をかけた作品が御本人の手元にすら残らない、というのはあまりに悲しい。
というわけで、こっちのblogでも募集をかけてみることにしました。
今回探しているのは「DATA SYSTEM」さんの全作品ですが、そのうち2本は当時の出版物に掲載されておりました。
「女子高生連続殺人事件」


徳間書店の「同人ソフト大全集 Vol.3」に掲載されていた記事です。1990年1月発行なので、ソフトは前年の89年発売と思われます。
コマンド選択式AVGで送料込み800円。ページ半分なので解説が少ない!
「遺産相続連続殺人事件~前編・後編~」


辰巳出版の「同人ソフト大集合 Part4」に掲載されていた記事です。1991年3月発行。
徳間の「同人ソフト大全集 Vol.7」にも掲載されているのですが、こちらのほうが1ページ丸々使っています。
なんとFM音源対応、前編1000円(+送料200円)、後編600円(+送料200円)、前後編セットで1500円(+送料200円)。セット重視の価格設定がやや複雑です。
後編でRPGになるという豪快な作りが興味をそそります。ていうか、素直に面白そうです。
他に「Finaly wizard」「じゃんけん葉月ちゃん」「おちゃらけで~た #1~#4」なるソフトがあったそうです。
さて、手に入る可能性はあるか、といわれると、なかなかに微妙です。
同時期の「名探偵ぬまりん」なんかは複数手に入ったんですが…。同士諸君、求む!
このさいですので、貸して頂けるだけでも構いません。

それにしても「遺産相続連続殺人事件」は、この時期を考えると相当の大作ですよ。ぶっちゃけ「同人ソフト大全集」も「同人ソフト大集合」も、女の子が脱ぐのがウリのゲームが大多数を占めるので…。この本についても、いずれ特集してみますか。
祝!コナミMSXゲームがWiiで配信決定
タイトルで全てを語ってしまっておりますが、11月中に以下の5本が配信されることが決定したようです。
http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/index.htm
イーガー皇帝の逆襲
スペースマンボウ
メタルギア
ロードファイター
夢大陸アドベンチャー
全て均一価格800Wiiポイント。
MSX1のシンプルなソフトもMSX2の大作ソフトも全部同じ値段なのがちょっとアレですが、入手困難だった作品がお手軽に手に入るのはめでたいことです。
12月以降にも「グラディウス2」「沙羅曼蛇」「ソリッドスネーク」「魔城伝説」「ゴーファーの野望エピソードII」「クォース」「魂斗羅」が予定されているとのこと。
しかし気になるのは、以下の記事あるように「MSXタイトルから13タイトルを厳選」とあることですかね。
http://www.4gamer.net/games/095/G009507/20091030038/
厳選した結果が「クォース」や「魂斗羅」、というのが…ちょっとナゾです。
だったら「ウシャス」とか「ガリウスの迷宮」とか「激突ペナントレース2」だってあっていいじゃないか!と思うのは私だけではないはず。きっと他のタイトルも続々と出るに違いありません!ていうか出せや!
…多少取り乱しましたが、MSXに触れたことのない方には「スペースマンボウ」あたりが素直にオススメです。
あと実機だとカセットテープにしかセーブできないため、実物を持っていても遊びづらい「メタルギア」も見逃せません。こちらは既にPS2に移植されたものがあるのですが、「メタルギアソリッド3」と抱き合わせな上に操作性がMSX2版からだいぶ変わってしまったので、配信時にはそのあたりの検証も行おうと思います!
http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/index.htm
イーガー皇帝の逆襲
スペースマンボウ
メタルギア
ロードファイター
夢大陸アドベンチャー
全て均一価格800Wiiポイント。
MSX1のシンプルなソフトもMSX2の大作ソフトも全部同じ値段なのがちょっとアレですが、入手困難だった作品がお手軽に手に入るのはめでたいことです。
12月以降にも「グラディウス2」「沙羅曼蛇」「ソリッドスネーク」「魔城伝説」「ゴーファーの野望エピソードII」「クォース」「魂斗羅」が予定されているとのこと。
しかし気になるのは、以下の記事あるように「MSXタイトルから13タイトルを厳選」とあることですかね。
http://www.4gamer.net/games/095/G009507/20091030038/
厳選した結果が「クォース」や「魂斗羅」、というのが…ちょっとナゾです。
だったら「ウシャス」とか「ガリウスの迷宮」とか「激突ペナントレース2」だってあっていいじゃないか!と思うのは私だけではないはず。きっと他のタイトルも続々と出るに違いありません!ていうか出せや!
…多少取り乱しましたが、MSXに触れたことのない方には「スペースマンボウ」あたりが素直にオススメです。
あと実機だとカセットテープにしかセーブできないため、実物を持っていても遊びづらい「メタルギア」も見逃せません。こちらは既にPS2に移植されたものがあるのですが、「メタルギアソリッド3」と抱き合わせな上に操作性がMSX2版からだいぶ変わってしまったので、配信時にはそのあたりの検証も行おうと思います!
MSX2版「ファイナルファンタジー」改版の謎
MSXフリークの皆さんなら、あの「ファイナルファンタジー」がMSX2に出ていたことをご存じでしょう。

このMSX2版は、ファミコン以外に移植されたシリーズ唯一のものでした(※ワンダースワンで2000年に発売されるまで)。しかし1989年12月22日という発売日はファミコン版(1987年12月18日)から実に2年以上も経過しており、ファミコン版の「II」よりも後になります。
もっとも「あぶないみずぎ」で無駄に有名なMSX版「ドラゴンクエストII」もファミコン版「ドラゴンクエストIII」と同時期だったりしたので、当時の空気として割合ノンキだったのかもしれません。
このMSX2版「ファイナルファンタジー」、パッケージ右上にも書かれているようにマイクロキャビンが移植したものです。その昔スクウェア自身がMSXのソフト(「エイリアン2」「キングスナイト」)を出していた時期もありましたが、この頃にはすっかりファミコンにシフトしておりました。売れる量が単純にファミコンの方が多かった、ということでしょう。その一方で、初期投資の少なくて済むMSXでソフトを出し続けるメーカーもあったため、かような珍品が生まれたのです。MSX2版は現在プレミアがついていてかなり高価ですが、動作速度も遅いこのMSX2版にそんなに凄い価値はないんではないか、とも思います。
さてこの「ファイナルファンタジー」最大の特徴は…。

無駄にデカいことだと思います。
見よ、この大迫力!
比較対象はXBOX360の「ギアーズオブウォー2」、一般的なDVDトールケースです。映画やPS2のソフトと同じですから、いかに巨大かよく分かると思います。
何か違う意味で超大作!
ただし、この超大作の中身は(物理的に)スカスカです。フロッピーディスクも1枚だし…。

これはこの当時のPCゲームにはよくあったことで、ただ売り場で目立つためだけに、パッケージの巨大化が急速に進んでいた頃のものです。
さてケースのデカさは今回の本論ではありません。実はこのMSX2版「ファイナルファンタジー」にはマニュアルのバージョンが2つあるのです。

同じ月に初版と2版が出ています。現在市場に出回っている数からして、そんなに売れた様子はないのですが…。
細かく見ていくと色々な違いがありますけども、特に目を引くのはスタッフの表記についてです。
まず説明書の表紙をめくると出てくる天野喜孝画伯のイラストの左下。

2版になって表記が増えているのが分かります。
さてそれをめくると出てくる「ものがたり」のページが最大のポイントです。

下のところ、初版だけ紙が貼ってあります(ちょっと斜めなのは、元から)。
書かれているのは三人だけで、「SCENARIO/K.TERADA」「CHARACTER/Y.AMANO」「ORIGINAL PROGRAM/NASIR」となっています。
2版の図1のほうにも同じ内容が書かれています。
なんでこんなことになっているのか?
おそらく、スクウェアとしてこの表記は絶対に必要だったのだと思われます。
「Y.AMANO」は言うまでもなく天野画伯、プログラムの「NASIR」というのは、伝説のプログラマ「ナージャ・ジベリ」のこと。彼なくしてファミコン版「ファイナルファンタジー」は作れなかった、と言われています。シナリオの「K.TERADA」は寺田憲史氏、シリーズ初期のシナリオを手がけられた方です。
たかが紙切れ一枚ですが、この表記は絶対落とすんじゃねえと言わんばかりのスクウェアの気迫、のようなものを感じます。
これらの表記はパッケージの裏にも2版では追加されています。
全くの推測なのですが、このお三方はスクウェアにとっての恩人、ということなんでしょうね、きっと。
こんな(遊ぶ人にとっては)どうでもいいところをコマゴマと直しているマニュアルというのは、他で見たことがありません。
ちなみに初版には「追加説明書」として、内容の不足を補う紙が入っています。

単なるミスならこっちについでに載せればいいものを、わさわざオリジナルスタッフ三人をマニュアル本体に載せさせているのです。どれだけ大事だったのかがなんとなく伝わってくるような気がします。なんというか、熱い時代だったんですなあ…。
ちなみに、マニュアル内の画面写真のキャラクター名が「ごだい」「みたか」「きょうこ」「よつや」「こずえ」「やがみ」など、マンガ「めぞん一刻」の登場人物名になっているのは2版でもそのまんまでした。いくらマイクロキャビンが「めぞん一刻」のゲームを出していても雰囲気ブチ壊しなのでどうかと思うのですが、ここはスクウェア的にオッケー、というのも興味深いところです。(あと、どうして四谷さんがいるんだろう…)
ゲーム本編のほうもパラメータが多少修正されているようですが、13作目が出ようとしているこの時期にあまりにトロいこのMSX2版を2回遊ぶのもアレなので、後の研究を待ちたいと思います(手抜き)。