5月12日 再始動
17時半 ドットアーキテクツの大東さんと赤代さんが来所。
昨年6月に一度打合せしていたプロジェクト の相談。
彼らが忙しかったからなのか、クライアントの事情があったのかはわかりませんが、ようやく再開。
セルフビルド可能とするためには?というテーマを持って望むプロジェクト。
やはり、1部材の運搬単位でしょう。
特に、サイズ(幅・長さ・厚み)も大事ですが、それに伴った重さが問題。
内容的に、部材長が極端に長くなることはないのが確定。
というわけで、構造側からは、部材を軽くする方法をざっくり提案。
次回打合せまでに、それを反映したプランニング(スパン調整)や、開口の取り方などを調整してもらうことに。
終了後、近くの居酒屋ニューシンマチへ移動して、歓談。
22時解散。事務所に戻って翌日の授業の準備をしてから自転車で帰宅。
5月7日 来客三昧
午前中は実家へ。
漆芸家の池田巌さんが父の仏壇に供花しに来てくださる。
父と共に池田さんの個展を見に行ったのが2008年10月29日 。
このときは誰もその後1年もたたないうちに父が他界するとは思っていなかった。
その個展の作品集が出来たということで色々お話していただく。
森山邸で撮影したという作品もあるということで、届くのが非常に楽しみ。
午後から出社して、打合せ3件。
駒井貞治さんは、いよいよあの松ヶ崎のプロジェクト が進む模様。
Mさんは、京都市内の新規プロジェクト。
ただ、打合せはしたものの、正式にうちに依頼してくださるか微妙なところです。
森田一弥さんは、見積調整中の愛知県のプロジェクト。
あと、コンペ2題。どうしてもカタランヴォールトに話が行きます(笑)。
このカタランヴォールトへの愛の深さは、必ず名作につながりますよ、きっと。
剣を磨き続ければ、いつか必殺の一撃が出るでしょう。
僕も頑張っていきますよ。
5月6日 第4講
京都精華大学での授業も4回目
あらためて構造力学の部分を教える。しかも静定力学。
反力をきちんと求め、部材の断面力を求める、という一番ベタな部分。
一番ベタであると同時に一番つまづいてしまう部分。
本来は学部の2年生で学ぶ内容であり、大学院生に教える内容ではないが、正しく理解できていない場合が多いので、理解してもらうために大学院生であっても敢えて教えている。
授業の初めには、必ず、ベタな建物の絵を描き、その重量が地盤反力と釣り合っていることを示すことを思い出させる。
この絵を十数回書き続ければ、大体の生徒は、加力した値と反力は同じでなければならない、ということが原理原則である、と理解する(理解でないとしても、刷り込みを通じて、信じ込むことができる。)と僕は信じている。
部材の断面力を求めることに関して言えば、反力を求め、自由体における力の釣合い式が描けさえすれば、怖いもの無しなのだから、とにかく、釣合い状態の断面力図を正しく描ける能力を自分のモノとすることを初期の最大の山場と設定している。
ので、大学院であるからといっても、そこが理解できるまでは前には進みません。
果たして来週で前に進めるのか。。。
5月2日 オープンハウス
宇治市内にて弊社が構造を担当させていただいた住宅のオープンハウス。
在来軸組木造で平屋の住宅。
屋根の形状に特徴があります。
具体的には、平行ではない二本の直線(棟と軒)の間を直線材のみでつなぐことで表現できる曲面。
数学的に言えば線織面。(HP曲面などもこの仲間)
屋根の下は、中央のメインの空間から両サイドに向かい天井面・床面ともに連続させながら幅を狭めた通路空間。そのまま奥の部屋まで、つながっています。構造的には、つい水平梁で押さえたいところでしたが、主空間からの連続性を優先させるために我慢しました。
平屋でそれなりの壁量を確保できている平面計画でもあり、耐震あるいは耐風的に難易度の高い建物ではありません。
というわけで屋根をきっちり作ることに集中。
この手の木造の場合は、設計においては、難しいのは計算よりもディテール。
意匠的に外形から追うか内部空間から追うか、という毎度ながらの課題。
構造も、平面的に90度(あるいは45度)以外の角度で通り芯が重なるときの柱に対する部材の取り合いは、いつまでたっても、お決まりの良い解法、というのに出会えませんね。
ただ、こういう面倒なことが起きるのは、設計の初めからわかっている話なので、こういう計画に出会うときは、建築家自身が、そうした問題にどこまで真摯に向き合う覚悟があるか、でモノの善し悪しが決まります。
結局作るのは大工さんなわけで、大工の腕前が必要なことは当然のことながら、その大工に対し幾何学的な事柄やディテールの押さえ方からどのような加工であることが望ましいか、をきちんと伝える建築家のコミュニケーション力が必要、ということになります。
その点に関しては、建築家が非常によく頑張ってくれたこともあり、全体として上手くいったプロジェクトになったと思います。
4月29日 敷地調査
昨夜の多すぎる出来事を消化しきれないままチェックアウト。
上野の国立美術館にて永青文庫展を見る。
といっても、お目当ての夜桜棗は無く、集中力も欠けていたので、すぐ退散。
湯島で油そばを食べて、北参道まで移動。
GAギャラリーへ。
うちの事務所が構造を担当させてもらっているプロジェクトが展示されているのでそれを見に。
女子学生が熱心にそのプロジェクトの説明文や図面を描き写し取っていた。
期待に添えるよう頑張らねば。
その後、副都心線・西武線を乗り継いで、東久留米へ。
建築家に車でひろってもらい、住宅プロジェクトの敷地見学。
その後、建築家の自宅へ移動しもろもろ情報収集。
年度内竣工を目指す。
京都へ戻る列車が21時発固定のため、2時間ほど時間を潰さねばならなくなる。
twitter上で相手してくれる人を探したところ、石川翔平くんとポム企画の二人が付き合ってくれた。
東京駅下のキムラヤでちょろっと飲み食いして、21時の新幹線に乗り、京都へ戻る。