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【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

読んだ本の感想とたまーに日常( ᐛ )

4冊目:フシギ

真梨幸子

2025/06/20

 

 

 




★ひとことまとめ★

生霊はメールも送れますメール(ネタバレ)

 





↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも




【Amazon内容紹介】 

ラスト10ページ、戦慄のどんでん返し!

作家の私のもとに、死んだはずの担当編集者から不思議なメールが届いた。
意識不明の時に三人の女が“お迎え”に来たというもので、一人目と二人目は亡くなった親族、三人目は誰だか分からないという。
その後、「とんでもない正体が分かった」「三人目の女が、先生のところに現れませんように」という言葉を残して連絡は途切れ……。
三人目の女とは誰なのか? 連続する不審死は、その女が関わっているのか?
とてつもない絶望と衝撃に襲われるラストまでページを捲る手が止まらない、精緻にして大胆な長編ミステリ!

 


【感想】

何冊目かわからない真梨さんの本です本

いつもあーだこーだぶつくさ言いながらも、つい見かけると読んでしまう。。。

私が読んだ真梨さんの本1冊目が「殺人鬼フジコの衝動」なんですが、その時の衝撃がすごくて…。こんな作品読んだことないポーンって衝撃&感動したんですよね~。

その当時私が読んでたイヤミスと言えば湊かなえさんくらいだったのですが、比にならないくらいイヤ~な気持ちになって。人はバッタバタと死んでいくしオバケ

毎度毎度あーだこーだと言いつつも、「殺人鬼フジコの衝動」を読んだ時の衝撃を超える作品に出会えるかも…と期待して読んじゃうんですよねえーん

でも思い出補正も入っているからか、超えられる作品に出会えない~悲しい~。この作品も同様でしたぐすん

 

真梨さんの手口(というと言い方が悪いけど)はもう十分わかっているので、騙されないように注意していつも読み進めています。

こちらの作品は…、そんなことあるか???というオチで白けてしまった。。。

性別のミスリードは何となく検討はついていたけれど、メールが送れる生霊かあ…。そしてコロナを彷彿とさせるような海外からの感染症…。

 

だいたい最終章でどんでん返しにするための怒涛の後付け情報が毎回入るのですが、今回もすごかった…。

いとこの生死について、50代になるまで親から教えてもらえないことってある~驚き??

急に饒舌に初出の話を話してくる不自然さ…、、、

醤油の代替品が髪の毛だったことがあるという、ホントかよというレベルのトリビアに震え上がって嘔吐(これは感染症によるものだろうけど)する男がいるかね…とも思ってしまった。潔癖なんだろうか。

 

あと主人公はエロジジイだったわけだけど、「尾上さんの体つきにはムラムラする」とか「花本女史のお尻は魅力的だ」とかエロジジイのつぶやきが入ってればわかりやすかったけれど、あくまでも小説として世に出す文章という体で書かれているからわかりづらかったね~。書いてて感じたけれどエロジジイのつぶやきが入っている文章はそれはそれでキモイなゲロー

さっきの醤油の話も、世に出す文章という体で里見氏が怖がっている感じに書いてある(もしくは主人公にはそう見えた)だけで、里見氏は最初からただただ具合が悪かっただけかもしれないとも思えてきたな~うーん

 

主人公が感染症で死んだのか生霊のせいで死んだのか…それはまあどちらでもいいですが、海外から感染症持ち込んで周辺にまき散らして死者まで出しているのに、な~にが「極秘」「フシギ」だよ真顔

こんなに常識が欠落している人とは仕事したくないなと思いました凝視

周りの人間が不憫だ~。ほんのちょっとだけ主人公に同情する。

 

 

いつになったら「殺人鬼フジコの衝動」の時と同じ衝撃を受けられるのか…無理なのかな~泣くうさぎ

 

3冊目:穢れた聖地巡礼について

背筋

2025/05/02

 

 

 




★ひとことまとめ★

でっちあげから本物のオカルトへ




↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも




【Amazon内容紹介】 
げんきなあなたがうまれます

フリー編集者の小林が出版社に持ち込んだのは、心霊スポット突撃系YouTuberチャンイケこと、池田の『オカルトヤンキーch』のファンブック企画だった。
しかし、書籍化企画を通すには『オカルトヤンキーch』のチャンネル登録者数は心許ない。企画内容で勝負するべく、過去に動画で取り上げた心霊スポットの追加取材を行うことに。
池田と小林はネットなどで集めた情報をもとに、読者が喜びそうな考察をでっちあげていく――。
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(『オカルトヤンキーch』ファンブックより一部抜粋)
『変態小屋の真相判明!』
もともと変態が盗撮した写真のコレクションを保管するための場所ではないかという噂で有名だった当スポットだが、我々の追加取材によりここが実は全く別の目的で使われていたことが判明。
さらに動画内に映っていた一枚の写真が、とある女性の自殺直前に撮られたものであることを突き止めた。この写真に写った女性について、次項で詳しく考察していく――。




【感想】

最近好きな背筋さん。

背筋さんの本を読むのは、「近畿地方のある場所について」「お口に関するアンケート」に続いて3冊目です。

 

考察はもっと真面目に深くやっている他の方のブログを読んでいただければと思うので、

私はそれらの考察を踏まえたうえで自分なりの理解を深めるためのメモを…。

 

■六部

→「日本廻国大乗妙典六十六部経聖(にほんかいこくだいじょうみょうてんろくじゅうろくぶきょうひじり)とは、法華経を66部写経し、日本全国を巡って66の国々(壱岐国・対馬国を除く)の寺社に納経する修行者のこと。略して六十六部廻国聖(ろくじゅうろくぶかいこくひじり)とも呼ばれ、江戸時代には更に略されて六十六部(ろくじゅうろくぶ)もしくは六部(ろくぶ)と呼ばれた。」(Wikipediaより)

 

■六部殺し

→「日本各地に伝わる民話・怪談の一つ。ある農家が旅の六部を殺して金品を奪い、それを元手にして財を成したが、生まれた子供が六部の生まれ変わりでかつての犯行を断罪する、というのが基本的な流れである。最後の子供のセリフから、「こんな晩」とも呼ばれる。」(Wikipediaより)

かつて自分が殺した者が、自分の子供として生まれ変わるという昔話。

洒落怖とかでも似たような話がありましたよね、崖かなんかで子供が親に向かって「次は落とさないでね」って言うやつ。

これは殺された子供がさらに次の子供に生まれ変わったって話だけど。

 

■風船男

→六部の呪いで殺された人。(の集合体?それとも殺された人の数だけ風船男もいる?)

風船男になったら、六十六か所を巡る。

六十六か所を巡ったのち(?)、自分を呪い殺した人物の子供として生まれ変わる。

生まれ変わりたくないよ~って場合は、ゆ~っくり巡っているんだろうか…

それとも六十六か所巡り終えても、希望すれば(?)風船男のままでいられるんだろうか。

 

■生まれ変わった子

→作中だとおそらく池田、敬一。

生まれ変わった子はどこかのタイミングで風船男と接触し、誰かを呪い殺すようにそそのかされる。

池田の場合は優子を、敬一の場合は元カノを。

そして呪い殺し、呪い殺されたものは子供として転生し、その子供はまだ誰かを呪殺する…。

この繰り返し。

 

呪い殺された人、せっかく生まれ変わっても今度は呪い殺す側になるし、呪い殺した人を子どもとして産むことにもなるし、なんだか大変なことばかりで不憫です…。。。

 

人を呪わば穴二つと言うように、穴の一つは呪殺された人、もう一つは自分になるか、はたまた生まれ変わりが選んだ第三者か…

呪いってやはり相応な対価がいるんだろうな~と感じました真顔

 

あんまり意識していなかったけれど、モキュメンタリ―ホラーが好きなのかもしれないおばけ

もうあっという間に夏だし、ホラーおすすめです本

1冊目:宙ごはん

町田そのこ

2025/02/05

 

 

 




★ひとことまとめ★

料理でやさしく人を包み込むホットケーキ






↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも




【Amazon内容紹介】 

この物語は、あなたの人生を支えてくれる

宙には、育ててくれている『ママ』と産んでくれた『お母さん』がいる。厳しいときもあるけれど愛情いっぱいで接してくれるママ・風海と、イラストレーターとして活躍し、大人らしくなさが魅力的なお母さん・花野だ。二人の母がいるのは「さいこーにしあわせ」だった。
宙が小学校に上がるとき、夫の海外赴任に同行する風海のもとを離れ、花野と暮らし始める。待っていたのは、ごはんも作らず子どもの世話もしない、授業参観には来ないのに恋人とデートに行く母親との生活だった。代わりに手を差し伸べてくれたのは、商店街のビストロで働く佐伯だ。花野の中学時代の後輩の佐伯は、毎日のごはんを用意してくれて、話し相手にもなってくれた。ある日、花野への不満を溜め、堪えられなくなって家を飛び出した宙に、佐伯はとっておきのパンケーキを作ってくれ、レシピまで教えてくれた。その日から、宙は教わったレシピをノートに書きとめつづけた。
全国の書店員さん大絶賛! どこまでも温かく、やさしいやさしい希望の物語。

 


【感想】

読んだけれど書けていなかった本シリーズ本

町田そのこさんの作品はいいね〜ほっこりします。

が、子供産む前に読んだほうがもっと純粋に感動できたかもしれない。

 

子供産まれてからは主人公に自分を重ねたりするよりも、親目線で見てしまうことが多くて、この作品も親目線で見ちゃうとちょっとなあ〜だったんですよねネガティブ

親の都合で振り回される子供が本当に可哀想だと思ってしまう。

 

 

あとは…身近な人を亡くす→紆余曲折あって前を向く、感動!という設定に「あぁ、またこのパターンね、、」と思ってしまうようになったなぁ〜。

お涙頂戴!って感じがして…(ひねくれすぎネガティブ)

流石にさ〜、やっちゃんは殺さなくてもよかったじゃん…と思ってしまって。

宙の成長、感動物語にはやっちゃんの死も必要だったのかもしれないけれど、やっちゃんには幸せになって欲しかったよ。ずーっと他人のことを考え続けた人生でさ〜…。

やっちゃんだけではなく智美さんもね。。二度の流産とかさ。。。ある意味現実的かもしれないけれど、こうもやっちゃんの周りを不幸にする必要があったのかね。

 

遠宮が、本の中の家族愛がファンタジーみたいに感じる、たいてい、神様の見えざる手がちゃんと救い上げてくれる、って言っていて。

でもそれに対して、現実はそうじゃない、ハッピーエンドだけじゃない、救いがない話(やっちゃんetc)もある、ってことにしたのかもしれないけれど。

だとしても全体を見ればハッピーエンドではあるんだけれどね。

花野や宙や遠宮やヒロムほどの事情を抱えた人が現実にいたとしても、こんなにうまいこといかないからね…。

 

 

傷ついた側に赦しを乞うてはだめ、ってのは共感したなうさぎ

赦したって亡くなった人が戻ってくるわけじゃないしね。受けた傷や記憶がきれいさっぱり無くなるわけでもない。

赦されたいってのは、エゴだよね~。

 

あーだこーだと作品についてぐちぐち書いてしまいましたが、読んでよかった本だったと思っています本

花野さんややっちゃんなどの言葉を通して、読者も考え方や視点を変えるキッカケになると感じます。

いま現在辛い環境にいる人、辛い過去がある人、そういう人がこの作品を読んで少しでも救われるといいなと思う花

現実は物語みたいにそううまくはいかないけれど、この作品はちょっとでもよくなる手助けになるんじゃないかと思います。

 

誰かが自分のために手間暇かけて作ってくれた料理、食べたいな~ホットケーキ