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PCオーディオを卒業した。
そもそもPCオーディオを始めたのが遅かった。デジタル円盤から解放されて喜んでいたのも束の間、今度はPCの様々な弊害から解放されて満足している。
ネットワーク・ミュージック・プレーヤーは、中古のLINN MAJIK DSを使っている。今のところ不足や不満はなく、古い製品でもしっかり働いてくれている。故障するまでは使い続けようと思う。

ストリーミング再生は、いよいよqobuzを始めた。Apple MusicもAmazon Musicも辞めてしまった。関連ムックを読んで感化されたのと、PCで無料体験に入ってみて、音質的な優位性を感じたからだった。
NASは、もっとも手頃のI・OデータのSoundgenicを使っている。HDD仕様だが、ファン・レスなのでリスニング環境にはまったく支障がない。これは導入してみるまで分からなかった要素だが、結果的には問題なくてほっとした。
容量は2TB。現在、500MBも使っていない。ファイルは全部、FLACで取り込んであるからだ。今後もあまり増えないと思われる。新しく買うCDも、あまりなさそうである。
ますます、再生はqobuzばかりになってしまいそうだ。
古いCD音源ばかり聞いていたから、192kHz / 24bitの最新録音などを聴いて、ぶったまげてしまった。聴くのはオーケストラが多いが、素晴らしい録音が、そのまま家で再生されていると感じる。その喜びは何物にも代え難い。
LINN MAJIK DSはアプリも使いやすく(iPadを使っている)、動作もスムーズだが、アナログ出力の音質には満足いかなかった。

音が整理されていて、広がりが感じられず、音楽のスケールが小さくなった印象を受けた。どちらかといえば、日本的な…というか「家電」的だった。僕は昔からPanasonicやTechnicsのことが好きだが、ある種、そういったメーカーの音に似ている。これは貶しているわけでも褒めているわけでもなく、ただそういう印象を受けたということだ。
MAJIK DSの同軸デジタルから出して、いつもの外付けDAC、north star design Model 192に繋げてアナログ出力することにした。

これにより、これまでのPCオーディオの時と同じ音質傾向が確認できるようになった。やはり、DACの音質的特長はリスニング・サウンドに最も影響を与えるものなのだ。
さて、これで「善きリスナーのオーディオ2026」のお話はおしまいである。快適なリスニング環境を構築することが、善きリスナーへの第一歩だと思う。
ところで、2025年の更新を早くも去って、新たな環境を構築しようと、ここまで僕を駆り立ててきたのは、いったい何であったのか。
それは、とりもなおさず、下記の書籍なのであった。
「強いアメリカ」「美しい日本」「昔は良かった」「日本の〇〇が元気だった頃」…などという表記が、いかに「現在を生きる者」にとって危ういものであるのか…。
それは、言うまでもないことだろう。
だから、僕は、「昔は良かった」式の考えを改めることにした。ただ、それだけだ。
いま、良いものを選ぶ。いま、良い生(行)き方をする。
分かりやすく言えば、前を向いて歩いていきたいだけなのである。