「オール・MADE IN JAPAN」は、なんかワクワクする。例外はヘッドホンのAKG(オーストリア製)だが、これは手放せない。これでしか奏でられない音楽がある。それは譲れない。
AKG K-501
…といいつつ、「日本製」のヘッドホンも一丁、手に入れたいと思っている今日このごろ。僕のことだから、早晩きっと入手することだろう。(アテはある)
前段はこれくらいにして、「後宮」に控えていたDIATONE DS-700Zを引っ張り出してきた。正妻の地位に上らせるためである。
僕のDS-700Zに対する「寵愛」については、過去の日記にいっぱいあった。うーん、懐かしい。
◆1993年の購入経緯
◆DS-700Zへの愛(1)
◆DS-700Zへの愛(2)
◆スコーカーの交換
有体に云うと、僕の「基準機」である。これより音が好みだと欲しいスピーカー、これより好みじゃないと「じゃあ、DS-700Zでいいじゃん」となる。
直近のLINNは、オーケストラを聴くのにたいへん適性の高いスピーカーだった。格という意味でも、DS-700Zとは段違いであった。それで導入したわけだが、数か月たって、鮮烈な音が恋しくなる。そして、売ってしまった。
鮮烈な音というのはダイヤトーンである。DS-700Zである。これは僕の耳の特性が「ドラマーの耳」だからだと理解している。とにかくドラマーにとっては、打楽器の表情が生々しい。もっと分かりやすく言えば、「ドラムセットの前で演奏している時のような楽器の音がする」のである。
特にハイハットとシンバル、そしてスネアドラムの音が生々しい。「スカっ」と耳に届くのがドラムスツールに座っている時に聞こえる音なのだ。これはドラマーじゃなければ分からない。
英国のメーカーでこれに近い音だな、と感じたブランドがあるが、高価だから僕には買えない。僕が今までに聴けたそのブランドのミドルクラスのスピーカーは、中高音は鮮明で最高なのだが、低音が不自然に聞こえてしまった。無理に盛っていて量感を増しているように感じた。セッティングやチューニングで追い込むべきなのだろう。しかし、手軽にタイトなバスドラを聴こうとするには、やはりダイヤトーンという選択しか、過去の僕にはないのだった。
そういう基準で聴くと、いわゆる「大人しい」クラシック向きのスピーカーでは、欲求不満になってしまう。もちろん、クラシックには良いのだが、僕は両方を良い音で聴きたいから、悩ましいところである。
「正妻」に返り咲いたDS-700Zは、予想通りの「良い音」を奏でた。しかし、今般はアンプがグレードアップしている。ふわっとした低音の(見えない)煙のようなものが部屋中を充満させている。
実に心地よい。そして、痛快。もっともっと可愛がってあげなければいけないなあと思う。

























