いやもうマジで暑いっすね。体から蜃気楼が生産されるような気がしますよ。
夏生まれでもうすぐ誕生日も来るような私ですが、本当に夏は弱々しい生き物になります。
今は昼間は体力仕事してるんで尚更フラフラですが、何とか秋風が吹くまで生き延びねばなりませぬ。
それにしてもいつ食べてもピノって美味いなあ。ガリガリ君も美味しいなあ。
ああそうそう本題です。
それでも小説の仕事はしなければならない、というか好きでしていることなので苦痛はないのですが、書き始めた皆さんの中には「長編」(十万字前後で、まあ一冊の本になる程度)を書くのに苦戦している方も多いようです。
私は昔から文章を書くのは嫌いじゃないので、一万文字前後の短編なんかは全然気軽に書けるんですが、長編は手探りでした。初めての作品は無謀にも長編でしたけども(笑)
ただ本にもして頂いた「異世界の皆さんが優しすぎる。」も、実際は異世界にうっかりいっちゃった女の子が飯テロしながらのほほんと生きて行くだけ、という題材だったので何とか続けられただけです。
(要はいくらでも思いつきでエピソード増やせたから)
でも、後で大変だったので、自分と同じ轍を踏まないように、これから長編を書きたいと思っている方には、これだけ押さえておくとのちのち楽だよ、というのだけアドバイスさせていただきます。
ただこれも個人差があるので、自分に合いそうかも、と思った方だけ参考にしていただければと思います。小説を書くのに正解なんて人それぞれですので。
●長編を書くやり方(来栖方式)
1:ざっくりと大筋の話を決める。
(騎士団の男性が不遇な貴族の女性に惚れて幸せにしていく物語、程度とかで構いません)
2:最初と最後のエピソードだけ決める。
3:主要な登場人物の名前やキャラクター設定を決める。
できれば口調やこだわり、性格や好き嫌いとかできるだけ肉付けしておく方が後で話を書いて行く時に自分が本当に楽です。私はついでにカラーで簡単に似顔絵書いて色付けしたりもします。後で髪型や目の色とか間違わないように(笑)
(後からキャラが増えても構わないように別データにしておくのをお勧め)
4:そのキャラクターに合いそうな大きめのエピソードを三つか四つぐらい考える。伏線などもある場合はそれをどこで出すかなども考える。
(一冊程度の内容の場合、あまり沢山ありすぎると深掘りできないし、読者の注意力が散漫になりがち)※個人目線
5:ここまで来ればあと一息です。粘土細工の土台の針金がおおむね出来上がって来ました。
もう書き出したいところですが一旦我慢。最後にもうひと踏ん張り。
章設定です。
大体の小説を読んでいる方なら分かるでしょうが、目次に見出しがついていますよねたいてい。読者の方もその辺が区切りとか始まりと思って読むわけです。
面倒だなと思われるでしょうが、書く側も「この章ではこれを書く」という目安があると楽なんです。
いや、私は少なくともあると楽ですものすごーく。
なので、例えば恋愛ものならば、
1、ヒロインの状況とヒーローとの出会い、関わり
2、とある事情でヒーローと接触が増えることに(エピソードA)
3、いがみあっていた二人だが、内面を知ることで少しずつ親しさを増す
4、ヒーローの苦難、ヒロインの同情、恋の目覚め(エピソードB)
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E、ハッピーエンディング
……とまあ、ざっくり分けて詰め込む内容を決めるんです。タイトルはとりあえず適当でいいです。後からいくらでも変更できるので、自分が分かりやすい内容にしておくのが便利です。
最後の最後で私はプロット(あらすじ)をまとめます。
色んなエピソードとか出してからじゃないと流れがつかめない人間なので( ̄▽ ̄)
実は、昔はプロット細かく書くのとか章つけて内容決めるとかまったくやりませんでしたよ。
理由は面倒だからです。はっはっは。
だけどですね、後でプロット書いておかないと自分が苦労するんですよ。
「あれ、これどういう展開にしてたっけ」
とか自分で読み直したりとか、適当に決めた些細な設定を自分で忘れてたりするんです。
手間と時間が無駄にかかるんです。
何しろ自分は会話や行動とかでキャラへの厚みや理解を読者さまに持たせたり、楽しくさせたいとか思う人間なので、油断してるとその場の勢い的な発言をさせたりしてることもあるんです。
あとでなかなかその発言が見つけられなくて冷や汗書きながら探したりとか、心臓に悪いことこの上ないです。
しかもですよ、書くの好きな人間なんて、長編一本だけで終わるわけないじゃないですか。
何本も何本も書くんです。短編だって書くんです。内容が被らないように気をつけないと混在しますので、私のようなアホには大切なんだと実感しました。
「俺は(私は)もっともっと長い、何十万、何百万字越えの大作を書きたいんだ!」
という方も基本は同じだと思います。
エピソードが増えて、登場人物も増えるだけなので。
ただ最初はともかく「エンディング」だけは決めた状態で書いていかないと、人物像がぶれるので、個人的にはケツだけは確定した状態で書いていた方がいいのではないかと思います。
復讐ものだとしたら、最後は結局復讐するのかしないのか、主人公はどう結論を出すのか、というのかが曖昧な状態で書いて行くと、エピソードの合間合間に「あんた前にこう言ってたじゃん」「こういう態度してたじゃん」みたいな芯のない結果で、エンディングに納得ができない物語が出来上がる気がします。
これは私がキャラクターの人物設定にこだわるというか、主人公に共感できるか、理解できるか、好意が持てるか、などに重きを置いているからです。
主役に上記の感情が持てないと、私の中では読む話の面白さが半減しちゃうんですね。
どうでもいい人の自叙伝を読んでる感覚になってしまうんです。
マンガならまあサブキャラやストーリー的な華やかさで読めるんですが、ノベルは文字ばっかりですからね、当たり前ですけど。興味が持てない人物がどうなろうと正直どうだっていいし、長い文章読みたくもないでしょう?
だからストーリーに自信があって壮大なものを書きたい人であっても、主人公にはある程度魅力的な人物を置かないと、読み続けてくれる人は多くはないと思います。
口が悪いけど動物にはやたらと愛情深いとか、何かしらのプラス要素は必要だと私は感じます。
まあこれは個人の考えなので、他の方の考え方が違う場合もあります。
ただまだ良く分からない人は、「自分が読んで面白いと思うものはどういう作品か」と考えてみると、自分なりの答えが出るんじゃないかと思います。
おっといけねえ。最後に宣伝させて下さいましよ。
ピッコマ様で、新作が配信されております。
待てば0円でけっこうなところまで読めますので、機会がありましたら是非よろしくお願いします。
「元貴族令嬢はコワモテ店主のいる洋菓子店でお仕事中!」
それではまた! 夏バテには皆様お気を付けて!