もつ焼き松っちゃん おかみの記 -6ページ目
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健康が一番

 長年商売をしていると、ところどころおかしいところが出たりで病院へ通う

事が多くなります。夫も3年前の脳梗塞以来、週1回の通院で健康維持を

図っています。


 若いころと違い、無理の利かなくなった分、少しでも体を休めたりしながら

長続きできるよう心がけているというのが、マスターの日常になりました。


 先日、お客様のお見舞いに行きお元気な様子に一安心しました。たまたま

検査をしたところ脳に動脈瘤が見つかり、破裂前に無事取り除き、命拾いを

されたと喜ばれていました。


 健康は過信が一番よくないようで、わが夫も脳梗塞をきっかけに、少し謙虚

になったようですが、私はといえば、相変わらず元気だから大丈夫、で過信

しているのかもしれません。今年は節目検診。自分の健康にも目を向けたい

と思います。

旬の味を大切に

 ハウス栽培が普通になり、四季を問わずあらゆる野菜が手に入る昨今ですが、

日本の四季を彩る旬の味はやっぱり最高です。ふきのとうやたらの芽、たけのこ

など春を告げる山菜は、あまり手をかけずてんぷらや和え物といった、シンプル

な料理がベスト。独特のえぐみが口の中いっぱいに広がり「日本の春」を感じさせ

てくれます。


 料理好きの私は、素材をいただいたときが一番うれしい。何を作ろうか、と考えて

「そうだ、ちょっとしゃれてみようかな」などといつもと違う調理法を考えたりしている

ときが一番楽しいのです。


 でも、このところはやっぱり年のせいなのでしょうか、和食が一番。旬の素材を

煮る、焼く、揚げる、蒸すという基本の調理法とシンプルな味つけでいただくように

しています。たらの芽はてんぷらで、たけのこはたけのこご飯と若竹煮と決めまし

た。年に一度味わう旬の味、素材との出会いを楽しみにしています。

面倒くさい、は老化現象かも

 自営業の多忙さはやってみないと分からない。なにしろ仕事と家事の境

がないことは結構辛いものですよ。どこかで息を抜くことをしないと、後で

そのつけが回ってきます。体調に出たり、気持ちがふさいでしまったり、など

よく聞く話しです。私どもも夫が2回も大病をし、だれも体を守ってくれないの

ですから自己防衛するしかないのだということを改めて知りました。


 齢を重ねると「何でこんなになっちゃうのかな」と寂しくなるものですが、

それが嵩じると老年期の鬱らしい症状が強くなるようです。口には出さない

ものの夫もかなり深刻に悩んだようです。その結果、病によって得たもの

に本当に感謝した時に、新たな生の息吹が蘇り、元気に仕事に復帰すること

ができました。


 若い頃とは確かに違う現在の自分を素直に受け入れること、できないことは

「明日があるさ」式に明るく発想の転換を図る。「ああ、できなかった」といたずらに

自分を責めない。されど「ああ面倒くさい」とは思わないこと。なぜなら、面倒くさい

ことはやり切ってしまえばスッキリできるからです。面倒くさい、の一言は、老化

現象を表す言葉であり、その連鎖が自分の気持ちまで老いに導いていくような

気がします。


 私の性分でもありますが、休日でもやらなければ気の済まないことがいくつか

あります。ほとんどが家事の延長ですが、一つでもできないと気分が悪いのですが

最近は、ちょっと辛い時には「ああ、明日にまわそう」と気が楽になりました。


 「ユッタリズム」「ユックリズム」、夫との年の差から自然に学んだ生き方ですが、

現代人には必要なことではないでしょうか。

ごめんなさい、アルコール・飲料のみ値上げさせていただきます

 開店以来の価格をかたくなに守り続けてきた当店ですが、このところの

原油価格の高騰に端を発した値上げラッシュはとどまるところを知らず、

悩んだ末にアルコール・飲料のみ値上げさせていただくことになりました。


 もちろん本意ではありませんが、店を続けていくための苦肉の策と言えば

大袈裟ではありますが、ご理解いただければ幸いでございます。値上げと

言いましても、10年程前に焼酎が値上がりした際に250円だったハイボール

を「面倒くさい、200円にしよう」と値下げした夫が、「値下げ前の値段なら許し

てもらえるかな」といった具合に以前の値段に戻したような次第ですから、ご

安心ください。その他当店の焼き物などはそのままのお値段です。


 皆様に愛され、支えられてのお店であることに感謝しながら、これからも

仕込みに手を抜かず、当店の味を守り抜いてまいりますので、末永くご愛顧のほど

よろしくお願い申し上げます。

日記感覚で、とは言われても

 このページは、娘の親友でもあるユキちゃんのお陰で誕生したものです。

最近お客様から「ブログ見ましたよ。更新されてませんね」と言われることが

多く、本当に申し訳なさでいっぱいです。


 ユキちゃんからは「日記感覚で書くといいのよ」とは言われていましたが、

子供の頃から日記というものが大の苦手で、続いたためしがなかったのです。

文章を書くことは好きでも日記はダメ、そんな私ですから、このブログも先に

進まずお騒がせしておりますが、今年はちょっと努力しようかな、と思ってページ

を開いた次第です。


 3年程前に小説やエッセイなどの出版を大賞にした公募があり、夫が新聞から

見つけて私に「こんなのがあるぞ」とおもむろに言うのです。現在の自分にできる

ものというとエッセイかな、と思い、3日間で90枚を書き上げ、出版社に送りました。

タイトルは「もつ焼き屋のかあちゃんが綴る 台所できごとろじい」。私の毎日を

面白おかしく、ちょっと辛口なコメントも交え綴ったもので、自分でも楽しく、結構

私の人生は面白いんだ、と我ながら幸福感に浸って描いてました。


 出版社からは「大賞には漏れましたが、出版化奨励作として共同出版を」と言われ

さまざまな資料を送ってきましたが、どうも胡散臭そうで返事を延ばしていました。

幸いいい友達も多く「そんなにべた誉めするくらいなら、共同出版とは言わないでしょう」

との意見も多く、別に本を出したくて書いたわけではないので正式にお断りしました。


 その後、他社にも評価してもらったところ、私の作品をかなり深く読み込んでくれ、

出版に値する作品との評価もいただきましたが、これもまた無名の、しかもビギナー

の作品ということから初版にかかる費用のみ自費で、売れ行きに応じ印税が入るという

のですが、どうも気になるのがお金のこと。装丁にもよるが自費出版の方が安いという

話しもあります。落としどころは自費出版だと販売ルートに乗らない、書店に並べば、

知名度も上がるなど、ちょっとくすぐられる話しも出てきたりでその気になる人も多いのだと

思います。


 随分と勧められましたが、仕込をしながら店を切り盛りする、今の私に文章の構成を

し、登場する方たちのご了解を得るのはちょっと無理かなと思い、これもお断りしました。

担当の方は「いつでも言ってください。本当にいい作品ですよ」と言ってくださり、熱意に

応えられなかったのはちょっぴり申し訳なく思いました。


 そうこうしていた矢先、年頭にある出版社が民事再生法の手続きに入ったニュースが

飛び込んで来ました。それは最初に応募した出版社でした。案の定、出版費用を受け取り

ながら出版に到っていないということで数人の人が訴訟を起こしているといいます。


 自分が引っかからないでよかったと思う反面、物を書く、いわば文化といえるジャンルにまで

詐欺まがいの商法が出回り始めたことに深い憤りを感じました。人をその気にさせるセールス

トークはますます巧妙になってきています。私の場合は、常に自分の文章が一冊の本になった

場合を想定し、出版に耐えられるものかを考える尺度を持っていたために痛い目に合わずに

済みました。


 そんな経緯を知っていたユキちゃんが「書きたいことをブログに書いたら」とこのページ

の作成につながったのです。そんなわけでユキちゃんの思いを受け止め、今年はこのブログ

に取り組んでいきたいと思います。よろしくお願いいたします。

遅ればせながらあけましておめでとうございます

 あけましておめでとうございます。ご挨拶が遅くなり申し訳ございません。

新年早々元旦から夫が発熱。薬局へ薬を求めに走りましたが、2軒とも

「インフルエンザかもしれませんから薬を飲むより診察をお勧めします」との回答。

医薬分業が進み、薬のプロが正確な判断をするようになり、少し安心しました。


 休日診療に臨みましたが、なんと正月早々から患者さんの多いこと。全員が

マスク姿なのに驚き、私も慌ててマスクを着けると、風邪でぐずついていた男の子

が私の姿を見てニッコリ。あまりのかわいさに私も微笑み返し。


 夫は幸いインフルエンザではなく、年末からの疲れがたまっていたようで3日間

風邪薬を処方されすっかり元気になり、4日から予定通り開店しました。


 子供の頃から年末年始はいつもと違う空気が流れていたのに、このところその

雰囲気が本当に薄れ、どこか寂しさを覚えているのは私だけではないでしょう。

昭和を生きてきた世代だからなのかもしれませんが、日本人の心を伝える文化

だけは継承させていかなければいけないと思うのです。


 初詣に出向く姿はいつもの風景なのでしょうが、せっかくの着物姿に、腕まで

出しながら「エッ、まじ?」はないと思うのです。やっぱり古い世代の、ウザイ話し

なのでしょうか? 


 携帯を持たない主義の私ども夫婦のほうがすっかり珍しいのですが、私の

こだわりでもあります。理由はいくつかあるのですが、一つはペースメーカーだけでなく

補聴器にも影響を与えることをシングル時代に知ったからです。それと便利さに慣れ

過ぎると必ず落とし穴があるような気がしていたからです。今マスコミを騒がせる

さまざまな事件は当然起こりうることだったと思います。


 とは言っていますが、出先で公衆電話が少なくなり探すのに一苦労したこともたびたび

で、その時だけは「やっぱり必要かな?」と思ったりもしますが、いまだかたくなに

不携帯を貫いております。


 そんなわけで頑固は夫だけではなく、実は私も頑固なのですが、変わらぬご愛顧を

賜りますよう心からお願い申し上げます。

バースデープレゼントはやっぱりうれしいもの

 10月は1日が夫、2日が私の誕生日だ。夫が67歳、私が54歳になり、

月日の経つのが本当に早いものだと実感。先月の30日が定休日だった

ので二人だけのバースデーパーティーをちょっとお気に入りの割烹料理店

で行い、おいしい料理に舌鼓を打ちながら、いつもと違う一時を過ごした。

 

 1昨年、そして昨年と2年続けて入院した夫が、今年になってようやく健康

を取り戻し、普通の生活ができるようになったことが何よりの喜び。これと

いった会話はなくても幸せを互いに感じ取っていることが分かる。


 3日、常連のお客様でプライベートでも親しくお付き合いをしている安嘉

ちゃんが「お誕生日おめでとう」と素敵な花束を持って来店。彼女のとびきりの

笑顔と若い子には珍しいくらいの気配りに厚く感謝。


 若い頃にはあまり興味のなかった花だが、年齢を重ねるごとに、季節を映し

出す花々は暮らしを彩る大切なアイテムになった。備前焼の花瓶に秋色の

花が今日も美しく語りかけているようだ。


 その日、安嘉ちゃん夫妻のあとから菊地君も来店し、私たち夫婦の誕生祝にと

おいしいケーキを届けてくださり、温かい心遣いにひたすら感謝、幸せな一日

となった。いくつになってもバースデープレゼントはうれしいもの、そう思いませんか?

定休日は気分転換

 日曜日は定休日、仕事を離れて気分転換、とはいっても

日ごろ手を抜いている家事を朝からこなして、自分の気の済むように

終えればちょっと気が楽になリ小休止。結婚して10年、飲食業に就いて

なぜか家事も仕事としての位置付けをしている自分が不思議。忙しいから

ベストよりもベターをとるようになって、これまた余計な悩みも減った感じ。


 人間完璧はありえないのだから、ベターで生きようと思った。そうしたら

許せるものもずいぶん出てきた。先日次女と大喧嘩をした。次女と

言っても夫の先妻との間の子だが、二人の子を持つママだ。私のポリシーが

娘の対応が許せずに初めて大声をあげて怒った。向こうも逆切れ、

時間がたち、思えば今までは世間で言うところの「なさぬ仲」を気にして

黙っていた自分が怒れたことにも、娘が遠慮して言いたいことの十分の一も

言えずにいたのに私に向かってきたことも、すべて互いの成長なのかな

と思えた。こんなことの繰り返しが幾度もあっていいのかもしれないとも。


 今日はホームページを作成してくれた長女のお友達夫妻が訪ねてくれ

ブログの書き込みのノウハウを教わりながら私のお手製のランチで楽しい一時。

メニューは明太子のパスタとサラダ、気まぐれワンタンスープ。どれも冷蔵庫の食材

を使った簡単料理。やっぱり、最高のストレス解消は料理かもしれない。つくづく

貧乏性の私?

はじめまして。

下町の店は楽しさもいっぱい、飲んで食べて御代を払うのに

「ママ、食べて」と言ってはお土産を持って店に顔を出すお客様も多く、

山の手生活が長かった私にはちょっとしたサプライズ。


ほろ酔い加減で職場の問題や家庭のストレスなどを

気兼ねなく話してくれるお客様にささえられ、おかみ修行も

なんとか8年になりました。無口な夫と二人で切り盛りし、

ボロ店でも家賃がないから今の値段で行けるのも幸いです。

最近は赤提灯だから入りずらいと思われていた当店に
女性のかわいいお客様が増え、私としてはうれしい限り。

中には一人で見える方も。
シングル時代を思い出したりで、こんな小さな店の毎日のドラマに感謝”

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