議事録を作成する際には、会議内容の正確性や文体の調整、長時間の作業が必要となるため、完成するまでにコストや手間がかかります。
課題を克服して効率的に作成するためには、文字起こしツールが必要です。専門の文字起こしツールを利用すると、作業時間を削減できるだけでなく、会議の要点が明確になり、内容を正確に記録して、社内に情報共有できます。
しかし、文字起こしツールは複数あり、それぞれ機能が異なるため、比較するのに時間がかかります。そこで今回は、議事録作成を自動化できる日本で人気のNottaとtl;dv(ティーエルディーヴィー)を比較します。
議事録作成の自動化ツール選びで悩んでいる方や文字起こし、会議の記録ができるツールを探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
Notta - リアルタイム文字起こしで議事録業務を自動化
Nottaは、高精度なAIによる自動文字起こしツールで、PCやスマホなどさまざまなデバイスで使用できます。リアルタイムで会議や商談の音声を文字化する機能を持ち、手間をかけずに議事録作成や音声の保存・共有が可能です。
AI要約機能や多言語対応を備え、音声データを効率的に管理・編集するための豊富なツールを提供しているため、議事録作成がはかどります。タグ付けやメモ機能、発言者の自動識別などの機能も充実しており、特にビジネスシーンや多言語を扱う場面で大いに役立ちます。
時間とコストの節約に加えて、セキュリティ面も強化されており、チーム全体での情報共有も簡単に行えるため、業務の効率化に欠かせないツールです。
提供元 |
Notta株式会社 |
利用シーン |
・Web会議の自動文字起こしと録画 |
製品の特徴 |
・高精度なAIによるリアルタイム文字起こしが可能 |
tl;dv ー Web会議の録画・録音内容の検索・共有が便利で使いやすい
tl;dvは、ZoomやGoogle Meet、Microsoft Teamsといった主要なオンライン会議ツールに対応した自動議事録作成ツールです。会議を録音・録画し、30以上の言語での高精度な文字起こしが可能です。
AIが会話の要点を自動でまとめ、タグ付けや要約するため、効率的に情報管理できます。会議の進行中にメモをタイムスタンプ付きで記録し、あとからその位置に戻って再生できる機能が便利です。業務効率を大幅に向上させるだけでなく、会議後の情報整理にかかる手間を削減できます。
提供元 |
tl;dv |
利用シーン |
・オンライン会議の録画と自動議事録作成 |
製品の特徴 |
・AIによる自動要約とタグ付けが可能 |
基本機能の比較表
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Notta |
tl;dv |
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得点5段階 |
・機能の充実度:5 / 5 ・議事録の作成:5 / 5 |
・機能の充実度:3 / 5 ・議事録の作成:2 / 5 |
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無料試用 |
あり |
ある |
料金プラン |
フリー:0円 |
フリー:0ドル |
文字起こし時間 |
フリー:120 分 / 月 |
フリー:無制限(3日間限定)
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割引 |
学生・教職員向け割引サービス(割引前:15,800円から割引後7,900円) |
なし |
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セキュリティ体制 |
Nottaでフィードバック |
コミュニティでのチャットサポート |
サポート |
Nottaでフィードバック TwitterDM |
コミュニティでのチャットサポート |
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利用可能なデバイス |
Mac・Widows |
Mac・Widows iOS・Android Chrome extension |
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Zoom |
○ |
○ |
Microsoft Teams |
○ |
○ |
Google Meet |
○ |
○ |
Webex |
○ |
× |
対面会議 |
○ |
○ |
自動入会 |
○ |
○ |
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||
リアルタイム文字起こし |
○ |
× |
自動文章校正 |
○ |
× |
録画&録音 |
○ |
○ |
音声・動画ファイルの文字起こし |
○ 対応ファイル形式:wav, mp3, m4a, caf, aiff, avi, rmvb, flv, mp4, mov, wmv |
○ |
AI要約 |
○ 要約 チャプター 行動項目 プロンプト入力 |
○ 要約 トピック検索 |
編集 |
タグ付け 画像の挿入 検索・変換・置換 |
検索 |
翻訳 |
42言語対応 |
30言語対応 |
単語登録 |
○ |
× |
エクスポート |
○ 出力するテキストファイルの形式:TXT、DOCX、PDF、EXCEL(.xlsx)、SRT |
○ |
スケジュール |
○ |
× |
チーム管理特化 |
○ チームワークスペース 文字起こし結果へのアクセス管理 メンバー管理 利用状況レポート 操作ログ管理 |
× |
※1 2024年9月11日時点での計算です。
Nottaとtldvの比較のポイント6つ
1リアルタイム文字起こしでの即時確認
文字起こしの機能面では、リアルタイム文字起こしや自動文章校正の機能がNottaに備わっており、会議中にすぐに修正や調整が可能です。Nottaで会議をリアルタイムで文字起こしすると、スムーズに内容を理解できます。
一方でtl;dvにはリアルタイム文字起こし機能が備わっていません。tl;dvの文字起こしは、会話が終了したあとにしか文字起こし結果が出力されず、音声認識率も低い部分があり、日本語での文字起こしは難しい可能性があります。
Nottaは日本語に対応した自動文章校正機能により、整えられた理解しやすい文章にできるため、文字起こし結果をあまり編集しなくて済みます。
Nottaは、自動文章校正機能のおかげで、ある程度整えられた理解しやすい文章になっているため、文字起こし結果をあまり編集しなくて済みます。
2音声データのチームでの共有・管理
Nottaの方が文字起こしの機能面で充実していて、チームワークスペース機能を利用してチームでファイルを安全に管理・共有できます。フォルダーを使って指定したグループにファイルを自動で共有することも可能です。
tl;dvは、録画・録音・文字起こしデータをそのまま共有する仕様となっており、メンバー間でのファイルアクセスや管理、操作ログ管理ができません。そのため、ファイル権限を一つずつ変更する作業が必要です。tl;dvは、チームでの共有・管理に特化したツールではないため、音声データは個人で管理しておく必要があります。
そのため、議事録の作成や機能の充実度において、Nottaの方が安心で便利に使えるといえます。
3日本語対応のインターフェースでの操作
Nottaはインターフェースが日本語に対応しているため、英語に慣れていないユーザーでも直感的に操作が可能です。tl;dvは英語のみ対応しているため、日本語ユーザーには操作のハードルが高い場合があります。
Nottaはブラウザ翻訳に頼らず、操作性やユーザー体験に違和感がないため、日本語話者にとって使いやすい環境です。日本国内での利用シーンでは、Nottaがおすすめです。
4専門用語への対応
Nottaは、カスタム単語登録機能を備えており、専門用語や固有名詞を事前に登録すると、文字起こしの精度を高められます。tl;dvは単語登録機能がないため、専門性の高い会議や業界固有の言葉が正確に文字起こしされない可能性があります。
Nottaの場合は、専門用語が認識されない課題にも対応が可能です。業界特有の用語を多く扱うビジネスや精度が求められる場面では、Nottaの方が効率的かつ正確に文字起こしができます。
5より多くのWeb会議ツールをサポート可能か
多くのWeb会議ツールをサポートする場合においてNottaの方が便利です。理由としては、連携できるサポートツールが多いためです。
Nottaは、Zoom・Googlemeet・Microsoft Teamsと連携できます。カレンダー入力やチームでの音声データ共有、文章の編集などの作業を他のサポートツールと連携して会議ツールのサポートが可能です。
そのため、連携できるサポートツールが少ないtl;dvよりもNottaの方がチームや個人で共有・活用しやすく、文字起こしツールとしても最適です。
サポートツール |
Notta |
tl;dv |
Googleカレンダー |
○ |
○ |
Outlookカレンダー |
○ |
○ |
Notion |
○ |
○ |
Googleドキュメント |
○ |
○ |
Webex Meetings |
○ |
× |
6価格での比較
またNottaには、教育割引と障害者割引があり、学生や障害者もスムーズに利用可能です。プランで比較するとNottaの方が利用しやすい価格です。
最高の会議アシスタントツールはどっち?
比較からNottaは、最高の会議アシスタントツールとして利用できます。
- リアルタイム文字起こしですぐに会議内容を確認できる
- チームで音声データを共有・管理できる
- 日本語対応のインターフェースで操作できる
- 専門用語や固有名詞も認識できる
- 多くのWeb会議ツールと連携できる
- 安くで利用できる
日本語に特化したNottaは、利用のしやすさや共有・管理のしやすさ、コストパフォーマンスの観点からtl;dvよりもおすすめです。
実際に使ってみた精度・感想
1.Nottaは日本語特化で正確率が高い
実際に使用したところ、Nottaは自動校正機能が搭載されているため、文字起こし後の文章を手動で編集しなくても内容を理解できました。
通常の場合、日本語は同音異義語が多いことや単語の区切りがないことから音声認識の精度が低くなりがちです。しかし、Nottaは、音声認識率98.86%の高精度な文字起こし機能があり、単語登録で単語も認識させられるため、正しい解釈を導き出せます。(tl;dvの音声認識率は96%)
一方でtl;dvの場合は、元々操作画面も英語で統一されており、音声認識は日本語に特化していません。そのため、操作で戸惑う部分もありました。また、tl;dvで実際に日本語の会議を文字起こしさせて音声認識の制度を比較したところ、単語と単語の繋がりを認識できない部分があります。そのため、日本語での会議の場合はNottaの利用をおすすめします。
2.データ管理で安心感がある
tldvのデータセンターはドイツ(Deutschland)にあり、Nottaのデータセンターは日本国内にあります。Nottaは、日本の個人情報保護法の元でデータが保護されるため、データが日本国外に送信されるリスクが少なく、法律に準拠した管理が可能です。そのため、国内企業や個人にとってはデータ管理で安心感があります。
サポートやサービスも日本語で受けやすく、利用者にとっては便利です。特に緊急時の対応やトラブルシューティングの際に、迅速な対応していただけるため安心です。
評価とロコミ比較を紹介
Nottaの評判・口コミ
1.導入しやすく使いやすい
アカウントを作成するとすぐに使えて、他の類似サービスと比べて料金が抑えられているため、コスパが高いです。操作性やデザインに関しては特に問題がなく、今後のAIの進化により、書き起こしの精度もさらに良くなると期待しています。
会議の記録作成が簡単になり、音声データで内容を見直せるため、あとで確認する際も便利です。低価格のプランがあり、試しに短期間で有料版を利用してみるのも良いと思います。
2.試しやすい
無料プランで月に120分の文字起こしが可能で、試しやすい点が魅力です。使用機器や話し方により修正は必要ですが、大まかな内容が効率的に処理されます。プレミアムプランでは月1,800分まで対応でき、長時間の音声も便利に文字起こしができます。AI要約機能もあり、作業時間を短縮できる点が強みです。まずは無料プランで操作性を試すことをおすすめします。
3.AI要約が便利
AIによる要約機能が便利です。要約が簡単で骨子をつかみやすく、議事録作成の時間を短縮できます。また、Q&A形式でも内容を整理してくれるため、重要なポイントが一目で把握が可能です。会議が長くなり話が散漫になっても、AIが要点をまとめてくれるため安心です。結果として、手間をかけずに効率的に文字起こしや資料作成ができるようになりました。
tl;dvの評判・口コミ
1.Zoom会議の議事録が便利
無料で使えるAIツールのtl;dvを利用しているが、Zoom会議の議事録が自動で作成される点が便利です。しかし、精度があまり高くないため、全文文字起こしデータをGPTに渡して要約する方が使いやすいです。ただし、文字起こしデータを活用するにはサブスクリプションが必要です。要約機能が不完全だと感じることもあります。
2.日本語の文字起こしが機能しない場合もある
日本語だけかもしれませんが、録画はできているが文字起こしは機能していない。3分間の会話で拾えている文章は2〜3行程度です。
まとめ
今回の記事では、文字起こしツールのNottaとtl;dvについて解説しました。Nottaとtl;dvは、会議録を自動化する人気ツールです。Nottaは高精度なリアルタイム文字起こしとAI要約、多言語対応が特徴で、特にビジネスや国際会議で使えます。チームでのデータ共有もスムーズに行え、価格も手頃です。
一方でtl;dvはZoomやGoogle Meetに対応しており、会話を自動で要約しますが、日本語対応や精度の面では劣る場合があります。そのため、文字起こしツールの選択で悩んでいる方はNottaの利用をおすすめします。