声迷線の彷彿線 どこ行き? -63ページ目

蝉の声


蝉が脱け殻に
なって
夢観てる
靡く影に透けて

棚引く陽炎が
無言を誘う

何故か
生きてく理由が
非常に不十分
死角が
見当たらない

だって 夢なんて物は
瞬き一つで消えて
全て粉微塵に
変わって行く

それなら
淡い幻想なんて
見せ無いでよ
期待するでしょう

風が吹き抜けてく
僕の心の中へと

何も出来ぬまま
ひたすらに
立ち尽くす

太陽が照らしてるだけ

冬の桜に雪の花が
溶けて霙れる

蝉が脱け殻に
なって
夢観てる
靡く影に透けて…


暗がりに見た路

歯車外れた
夜が踊り出したよ
僕はビルの屋上で
風を受けてたよ

3秒半で
この身は消えるよ
だけども
逸れを実行しないのは

何の事は無い
只 臆病者なだけさ

寝そべれば
煌めく満点の星
綺麗だと
思わず独りごちる

目を閉じて
今の病みを鑑みる
思考しても無駄だと
思い知る

並ば卑怯者と
呼ばれても
嘘つきと云われ様とも

駆け抜ける
暗がりのままで

そうして
生を全うする

つきまとう闇に
たまに呑まれて
後ろ指を刺されても
逸れで
死んで行くのさ

誰に誉められるでも無く

影さえも灰にして

僕と彼女とその温度差と

あれは そう
桜舞う頃だったね

あの時の僕も
酷く鬱気がのしかかってて

そんな折
何気に出逢った
彼女は「天使」

別に欲しがる訳では
無かった

見て居るだけで
癒やされて居た
その邪気の無い笑みに

あれから時は過ぎ
もう二年が経とうと
してる

君には素晴らしい
彼ができ
僕には不幸が
舞い降りた

手を差し出す間の
悪さか
神の気紛れか
僕らは何時も
すれ違うね

それに僕の「好き」

彼女の「好き」は
呆れる程滑らかに
違う

それでも人は
幸せ願う様に
僕は君の幸せ
願うんだ

偽善者野郎と
蔑まされて良い
最早 まともな
価値観なぞ
糞喰らえで

彼女は「天使」

彼女が彼女らしく
或る限り

僕を泥沼から
引き上げてくれたのは

彼女だから

堂々巡りのまま
温度差だけが
凍えて逝く

そして僕は壊れて行く…
溺れて行く

また桜を一緒に
見られるかな…