声迷線の彷彿線 どこ行き? -59ページ目

最後の夕べ


繋いだ掌を
伝う雫に
終わりを網膜に
纏って

君の視線の悲しさに
僕は目を塞ぐ事は
許されず

儚いぐらいの
熱量しか
持て無くなった
二人の何処に
要因があったのか?

ただ少し
あと少し
君を
見ていたかったけど

その
もう少し
あと少しの時間が
幕引きを告げる

月の光が奏でる
哀しい旋律が
氷の様に
降り注いで
身体を冷やす

離れて行く影が
どうしようも無く
揺れる

その後は
青暗い空に
君が遮られるだけ

そして
もう 最後の言葉を
告げるだけ

その瞬間を
永遠の様に
通り過ぎる


振り返る指先に
約束を
赤らめる頬に
微笑みを

燦々たる日差し
君は軽やかに
浮き足立って
午後の鮮やかさを
身に纏って
とても綺麗

青い水玉の
ワンピースが跳ねる
其れを見て
僕も笑う

こんな日々が
続けば
幸せと言うのだろう

今は消えて…
残ったのは
想い出だけ

なんて事あれば
良いんだけどね

現実は そう
甘く無い
やっぱり
未だに
君を求めて
この心臓が
叫んでいるんだ
有り得ないくらいの
速度で

残像を網膜に
焼き付けたまま
もう春がやって来る

遮光


おもむろに
カーテンを閉じて
身体を横たえる

何も出来ぬ
この身の
儚さを始めと知る
あらゆる感情論を
酌み交わしたとて
所詮 泡と帰すだけ

並ば 物云わぬ
人形に成って
この鼓動も
止めようか

今はこの暗い中だけが
世界