声迷線の彷彿線 どこ行き? -45ページ目

ロマンチック


しとどに降る雨が
夏のもみの木をゆらす

月は今宵は眠りについて
宵闇が空を埋める


僕らふたりきり
夜に紛れ込んで
はんなりと濡れて
何処までか行こうか?

行き先は君に
任せよう
車の排気音が
古びた街並みに
轟く
ゆっくりと進み出す
急かしてる刻を逆走して

橙色のトンネルを
くぐり抜けたら
艶やかな夜景が見えて来るから

こんな夜には
些細な仕草も
不意な接吻も
絵になる

あぁ なんてロマンチックなふたりであろうか

だなどと思案を巡らせる
素敵な夜

宵に酔う


愛に酔いしれて
恋に酔いしれて
裏路地に酔いしれて
君に酔いしれて
満月に酔いしれて
君の香りに酔いしれて

こんなにも切なくなるのは何故だろうか?

それは
きっと
群青色の夜のせい

君を待ちながら

今は午前9時
君は元気に
出かけて行った

僕はと云えば
何やらかんやらと
雑務をこなしていた

目で追うものは
穏やかな風緑と
涼し過ぎる風

季節は衣替えを
施して
燦々と
太陽が照りつける
季節へと
その様を変えて行く

けれども
僕らは
その波に乗らず
悠々とした
時間を過ごして居る

出てくる物は
安堵の溜め息

このままさ
柔らかい空気のなかで
やってこうじゃない
待ち過ぎて
泣きだしそうな顔も
ばれてしまうのに
君と逢うのを
首を長くしてさ
待ってるんだよ

そうして
出逢ったときには
そう
キツく抱きしめあっさ
吐息が漏れるくらい
キスしたいじゃない?
今日も迎えに
行くからね
逃げないで
しっかり
付いておいでよ
甘い香りのなかを
そして深く溺れ様
二人きりで