声迷線の彷彿線 どこ行き? -44ページ目

夏の日の朝

蝉時雨に目を
覚まされて

カーテンを開け放てば
艶やかな緑

歩道には登校する
小学生を紫陽花が
影に陽向に
見守って居る

僕はと云えば
あても無く
坂道をゆらゆら
歩きながら
君との無音の会話
楽しんでる

木の枝を左手で
払いながら
右手が震えるのを
待ってる

命短し
時の行方を
考えたりしながら

目が眩む程に
限界の太陽
風も雲も
飲み込んでいく

燦々たる熱い光を
全身に受けたなら

今日の為に笑え
清々しく
生きる為に

恋Rain

君がくれた朝は
何だか雨が多いね
まるで
別れを惜しむ
ふたりの様に

けれど
お互いに違った
日常が存在するから
いかんせん
仕方が無い

ほら、一歩
また、一歩と
足を踏み出して
君の元へと
近づいて行くよ

そして
君の未来と
僕の未来が
掛け違える事無く

ひっそりと
染み渡る様に
澄み渡る様に
君の事を心づく
抱きしめるよ

今日は
ゆっくりと
お休みだね

愛しい君へ

Sickly

街には今日も
色彩豊かな傘が咲いて
まるで四次元の紫陽花の様

口移しで呼び戻した
風邪気味の僕は
喧騒から離れ
独り寝具の上

見つめる天井が
空の様に濁って
見えるのは
多分
君に逢えないせい

こんなにも
身を縛られる
想いをするなどとは
考えて無かった

君から離れられ無い
逃すなど
もってのほかで
夢の中でさえ
君に溺れてる

我が儘な子供の様に
君に振り向いて
欲しくて

その為なら
例え犬の如く
振る舞う事も
厭わないさ

だから
僕の為だけに
在り続けて

濡れて
熱い情念に埋もれて
抱き締めておくれよ

そしたら
君に虜の僕を
取り込んで
赤い闇へと
ふたりで墜ちよう…