声迷線の彷彿線 どこ行き? -24ページ目

アンタレス



満月が
柔らかな光を
降り注ぐ夜に
溜め息を
吐き出して
宙を浮遊する

そこは澱みの無い
漆黒の空間
怒りも嘆きも
混在する
負の感情を
綺麗に差配していく

ゆっくりと
瞼を開いてみる
15の星が連なって
その中心に在る

紅い輝きが
もたげた身体に
染み込んで

質量が
満たされていく

来る日の終わりを
始まりに
変えていく

Get a Way

深夜3時
貨物列車の
轟く音が
聞こえる時

それは
迫り来る

景観が歪んで見える
遮断機が
悲鳴をあげる

遠くで雷鳴が
聞こえる

心臓が脈々と
波打って来た

恐怖の産物が
襲いかかる

走れ!
鼓動が誤作動を
侵す前に



和紙で出来た鶴が
紫の空を
飛びまわって居る

嘴にくわえた
銀の指輪は
貴方との
愛の証

何故
あの時
わざとに
優しく
振る舞って
私を
抱きしめたの?

もうこれ以上
近づき過ぎたなら
逃れられなくなる

そっと
髪を撫でて
唇に触れて
深く
まどろみ合ったけど

嗚呼
朝になれば
煙の様に
掻き消えてしまう
貴方は彼女の元へと

愛してる
狂おしい程に
なれど
只 堕ちてしまう
孤独の底に

口にすれば
きっと
砕けてしまう
身も心も

だけどもう…

独り
暗いこの部屋で
声を殺して泣くわ