声迷線の彷彿線 どこ行き? -23ページ目

哀しくて


眠れる森
僕らは迷いこんで
密かにそっと
袂を別れた

健やかな空気
身体が痛くて
このまま
ずっと
目を閉じてたくて

繋いだ手の温もりだけ
胸ポケットの奥
しまったのに

冷たくて
冷たくては
息が凍えるんだ

切なくて
切なくては
君を思い
こうなんだよ

愛しくて
愛しくては
孤独が
染み付いてきて

哀しくて
哀しくては
涙溢れた

暁に思う


濃厚な蒼の世界を
抜けて
辿り着いた
オアシスは
音の無い静かで
たおやかな視界

空が紫から朱へと
その表情を変える

その愁いに
何を見いだす?

最良の人生



梅の香が
立ち込める
畦道を薄い
陽光と共に歩いて

なにやら
訝しげな
眼差しを
遠くに追いやる

眠たい目をこすり
見つめる視線の先は
愛おしいきみ

にこやかな笑みを
浮かべて
僕を待つから

いつでも
釣られて
微笑んでしまう

今日も何ともない
会話のなかに
小さい幸せを
幾つも感じたよ

一年前とは
地球が反転した様に
心豊かだよ

明日も
また会えるけど
こうやって
穏やかに
過ごせたら良いな

それを積み重ねて
日常になるように
思い合って
生きて行けたら

ふたりにとって
最良の人生に
なり得るかもね

だからまた
日々を積み重ねて

共に老いて
そしたら花見にでも
行こうよ

皺くちゃな
手を繋いで

きみとなら
そうやって
生きて行ける
そんな気が
するんだ