『仕事のイロハ』その17「いい仕事のための習慣」
5月もあと1週間ほど。 来月末に、以前いた部署の方(女性)が定年退職をされます。世の中がずいぶん変わったと言っても一般の企業で女性が60歳の定年退職まで働けるのは恵まれているのかもしれません。 仕事と家庭の両立、女性の場合には、結婚後は妻と、母親との役割に孫ができたら、おばぁちゃんの役割も加わります。孫が病気になった場合には嫁(または娘)が仕事をしている場合には、交代でお休みをして面倒を見たり、保育園に迎えにいったり・・・。 私も大変お世話になった方なので、定年後も是非末永くおつきあいでいたら・・・と思っています。とにかく、いつも「いい仕事」をされてるのです。あと少しの会社生活でも手を抜かず、本当に頭が下がります。 「いい仕事」。 仕事をするには前提として基礎能力を身につけなければなりません。昔で言うなら「読み書きソロバン」と同じでしょうか。 基礎能力を身につけるに必要なのは習慣です。習慣に基づいて行動する癖を見につけいちいち悩んだり、迷ったり考えなくても当たり前の事が当たり前のようにできると、仕事以外のことをする時間を送出できます。 日本では社会人としての不可欠な基礎能力はます家庭で。そして学校では家庭とは異なる集団の場でのマナ-、友人と協力したり、先生(目上の人)の指示に従う事を学びます。 ところが昨今の社会全体を見渡すと少子化が進む中で育児を通して経験を蓄積する事が難しくなり、家庭での「基礎能力」を育む事も難しくなり、親と子ともに基礎力を身につけていない状態が目立ちます。(これは、少子化で子どもへの過度な迎合が見られ、自分中心の子どもや親の要求が目立つ点を見てもおわかりになるかと思います。) また、学校の機能としても大学全入時代を迎え、教育機能を充実化することより、青田買いに近い形で学生を確保するか(小学校から大学までエスカレーター式のケースなど)に躍起になっているため、努力して勉強をする風潮が薄れています。特に教育の問題は「笛ふけど踊らず」。 すぐに効果が出る訳ではありません。(ゆとり教育世代の弊害 は現実に社会の根幹を揺るがしています。技術立国であるにも関わらず、円周率を「3」として教えてきた教育のつけはこの先長く響いてきます。) 今の日本でかろうじて人材を育成する場として機能をしているのは職場です。もちろんこれにも賛否両論ありますが、それでも実務上の知識や技能を教えなければ職場は成り立たず、製品も作れなければ、銀行でお金も払い出せません。新人研修だけではなく、毎日の職場で先輩や上司、新しい部署で全く違った業務に携わるときに何らかの方法で育成は行われます。 が・・・、実際には、職場でも人材育成の方法にかなり変化が現れています。 一つは本来身につけているべき基礎力がなかった場合に、職場で「学校教育」を行わなければならないケース。 これは、毎年話題になりますが某有名大学に入学した2割が分数の計算ができない、義務教育レベルの計算、漢字の読み書きができないなどの報道です。そのため大学入学後1年から2年かけて「義務教育レベル」の補習を行っている大学があります。 運良く就職できても、円周率「3」のままでは設計はできません。かけ算、割り算ができなければ金利の計算はできません。(どちらも一例ですが)このレベルは社会人になる前に身につけておく基礎力です。 まさかと思われるでしょうが、このレベルを職場で教育している実例もあります。(極端な例ですが) 次の例は、働き方の多様化。非正規社員、派遣の方などを含め雇用の短期化が増加しています。そうなると正規社員でなければなかなか本気で指導してもらえなかったり、みなが効率を求めている中で先輩も自分の仕事で手一杯で、精神的にも時間的にも余裕がなく、結局教えることも教えられる事もなかった・・・となってしまうケース。 このように職場で教えられるべき常識を身につけていなかった人と、教えるべき常識を身につけなかった人ができてしまい、そのような人たちが先輩やリーダーになったとき後輩や部下の指導する能力が身に付いていません。 学生気分が抜けずに「ボッー」っとしていても誰からも教えてもらう事はできません。教えてもらうのを待っているくらいなら、「当たり前の事を当たり前にできる」習慣を身につけて下さい。誰もが「当たり前」にしている事をしていないときに足下をすくわれる事があります。(例えば、離席のときに何も言わない、連絡事項に誤字が多い、など)基礎的な事は「百も承知」であったとしても基礎的な事は「はやく、ただしく、美しく」する事が身に付いているか、おさらいも必要かと思います。私はポストイットに「はやく、ただしき、美しく」と書いて、、毎朝職場のスケジュール管理の際に小声を出して読んでいます。忙しいときにはうっかり「わすれがち」になりますがいつしか『お経』いや「念仏」かな、になると思います。