マシュ「ニュースですか、先輩?」

シロー「ああ、ネットニュースでな。……前の戦いのヤツ、もう記事になってるな」

マシュ「爆発があって、道路も封鎖されてるそうですし……大変でしたね」

シロー「ああ……」





シロー(『オレ達自警団はあくまで避難誘導をしただけ』。犯人の鎮圧、並びに制圧した手柄は警察に全部あげたってアイオワさんが言ってたけど……

 同時に、被害拡大の不手際も警察が引き受けることとなってしまった)





シロー(被疑者グリス?は自爆を止めるためにアインが砕いたし、他に散らばってたのも全部自立起動の人形みたいなもんだった。

 警察から突っかかった結果ということも、主犯の逃亡も、警察は隠蔽して今回の事件は終結……ってことにしたみたいだけど……

あ゛~、闇深いうえにまた軋轢がなぁ……もっと協力関係築ければいいんだけどなぁ……)





シロー(てか、警察から突っかかったって……黒江田さんに話したのからにしちゃタイミングが早すぎる、気がする……

 ……どこから、情報を手に入れたんだ……?)





イオナシロー、お客さんだよ

シロー「ん? わかった、今行く」

マシュ「誰でしょうね、先輩」

シロー「……言いたかないが、警察じゃないといいけど……」





アインごめんなさいっ!





花丸「ず、ずら……? なんでアインさん謝るんずら?」

喜子「わ、私にもよくわからなくて……」

アイン「…………」





アイン「ヨハネさまを危ない目にあわせたくないって言ったのに……あんな、怖い目に合わせてしまって……」

喜子「、あ……」

アイン「おれは……おれは、リトルデーモン失格だ……」

喜子「き、気にしてない! 気にしてませんからっ!

ジャズ「ん、ん~?」





ジャズ「むしろ謝んなきゃいけないのオレじゃね? 目の前でオレ死んだんだろ?」

アイン「…………(ずーん……)」

喜子「そ、その、私は、そんなに……あっ、ジャズさんが心配じゃないわけじゃなくて……!」

ジャズ「おいおいすげぇな。一般人っつかガクセイだろ? よく……」





花丸「アインさんがいてくれたからずらよねぇ」

喜子ちちょっ! ずら丸!?

アイン「!?」

ジャズ「おっ、そうなのか?」





花丸「ずらあ、最近の喜子ちゃんいつもその話してるずらよ。アインさんがいてくれて頼もしかっ~たとか、守ってくれてうれしかった~って」

アイン「そ、そう……そう、なのか……?!」

喜子「ぅっ、ぅぅ~……」





喜子もーずら丸っ! ちょっと黙って! コレあげるからっ!

花丸「ずら? やったーのっぽ棒ずら~」

ジャズ「へへへへへへ(笑)」

喜子じっ、ジャズさんも変な笑い方しないでください! ぅぅ……」

アイン「? ??」





アイン(もっと、ヨハネさまを守れるよう……もっと、がんばらなきゃ!)




< ジャズ(フリーズチャージ) >
・所属
ゲッコー・エンタープライゼス新鋭技術開発部門所属(退職済み)
 →第零特務部隊 技術支援者

・スキル専攻、戦闘スタイル
 ダンスのように軽快な攻撃、ヒットアンドアウェイ

・使用武器
 ショックスピア、スクラッシュドライバー(破損中)

・特殊能力
 TF特性(機械の体、変形能力等)

・好きな食べ物
 クリーム系パスタ、海老のアヒージョ

・余談
イメージ年齢は20~22前後。イメージ学年は社会人。アインより年上でヴィダとの中間くらい。

フォスとはフリーズチャージの開発と装備テストを行った仲として多少仲がいい。退職してからもよく連絡を取り、一緒に遊んだりもしているらしい。

音楽を聞かせると即興ダンスを演じられるくらい歌と踊りが大好きな人。指導力もあるが、好きゆえに何事も本気。特に自分自身に妥協は許さない。

変形して海岸線沿いをドライブするのが趣味。ニコルドシティの沿岸線は綺麗なのでお気に入りらしい。

寝起きの機嫌がいいとアメリカ映画みたいに踊りながら起床するといううわさがあるが、真偽のほどは不明。





タマモ「いくらなんでもキャラ違いすぎません? 一回死んで別人なったんですかね?」

アキヒロおいタマモ!

シロー(ある意味すげぇよなホント……)

ジャズたはははっ! かも、しれないなぁ」





ジャズ「これでようやく、踏ん切りつけたからな……

 あとは社長と秘書長に挨拶して……やっと、あいつらの墓参りに行ける」

シロー「っ……」

ジャズ「いい年して、恥ずかしいことしてたな……」





ジャズこの埋め合わせは必ず、な!

マシュ「ひゃぁっ、えへへ、はい!

シロー「ああ、期待してるよ」

ジャズああ! 期待してくれ!





ジャズ「、……」

アイン「じ、ジャズ、その……」

ジャズ「……そんな顔するなよ」





ぐ っ

ジャズあらためてよろしくな、アイン!

アイン ……う、うん!





アキヒロ「……なぁ、タマモ」

タマモ「なんですか旦那さま? タマモになんなりと!」

アキヒロ「……~~……」





アキヒロ「この戦いが終わって、時間が空いたら……付き合ってほしいところがある」

タマモ「つっ、付き合う……! 式場ですか旦那さまっ!?」

アキヒロ「ちげぇよ。……私用を思い出したんだ」





アキヒロ「俺が、ちゃんと向き合わなきゃいけねぇものを……思い出した」

タマモ「みこ……ではこの良妻タマモちゃん、その折にはお付き合いさせていただきます!」

アキヒロ「……おぉ」





アイン「…………(うろうろそわそわ……)」

アキヒロ「お、おい……落ち着けよ」

アイン「だ、だが……だが、しかし……」

シロー(……アインのが死にそうな顔してる……)





アキヒロ「っ、おっ!

アイン「ジャズ……!」

マシュ「だ、だいじょうぶなんですか!?



た っ



ジャズ「ああ……オレも、なんでなのかはよくわかんないが……」

クリス「シローの勘が大当たりだったのさ。彼が砕ける寸前の記憶までサルベージすることに成功した。僅かな記憶の欠損はあるかもしれんが、それも時間とともに思い出せる程度のものさ」

ジャズ「自ら壊そうとした技術に、自分が救われるとは……因果なものだな」

アイン「よっ、よかった……! ジャズ……!



さ っ



アインっ、えっ……?」

ジャズ「~~……まだ、けじめがある」





ジャズ「……まず、数々の非礼、目に余る言動、謝罪させてもらう。

 これまでの事、すまなかった」

アイオワ「Ah-ha?」

ジャズ「……第零ここに加えてもらうにあたり、改めて、自己紹介をさせてほしい」





ジャズ「元ゲッコー・エンタープライゼス研究員、ジャズだ。

 ライダーシステム、並びにフルボトル、機械と魔力の並列運用に関する研究を行っていた。もしそれらの装備に関することがあったら、気軽に相談してほしい。力にならせてもらう」





ジャズ「とはいえ研究員だからな。スクラッシュドライバーも破損してしまったし、基本は裏方に回らせてもらうよ。

 だが必要なら、いつでも舞台に呼んでくれ。力になる」

アキヒロ「……」

ジャズ「好きな料理は海老のアヒージョ。趣味は変形してのドライブと……」



ぐ る っ !



た ん っ !



ジャズダンスだ!

「「「………………」」」

ジャズんっ! あらためてよろしくなっ!





マシュ「ジャズさんキャラ全然違いますね……びっくりしちゃいました」

シロー「たぶん、あっちのが素だよ。にしてもあそこまで温度差凄いと、確かに驚くな……」





アイン「ヨハネさま……おれ、やれた……」

喜子「アイン……」

アイン「やった、のに……でも……なの、に……」





アイン「涙が、出そうな気持ちで、いっぱいで……ぜんぜん、うれしくないんだ……」





アインずっと、ジャズの声が聞こえてたんだ……がんばれって、ずっとはげましてくれて……応援してくれて……

マシュ「アインさん……」

シロー「…………」

アインなのに、おれは……ジャズを……





シロー(ジャズの声が……アインの心の声、か? 自分で自分を鼓舞するために……

 にしては、なんか引っかかる気が……?)





シロー(フルボトルは、使用する人物の魔力を内部に吸収して、特定性質へ指向、変質させるって言ってたな……

 持ち主の魔力を吸収し、一時的とはいえ蓄える……)





ザックああ、ドラゴンクロニクルの中に沈んでた存在意識をフルボトルで定着させ……とかなんとかって……

シロー(もし、その内部に『魔力の情報を定着させられる』ような性質……

 『聖遺物』に似た『魔力とともに人の意志を保存する容器としての機能』があるとしたら……!)





シロー『アイン、ジャズ助かるかもしれない!

アイン「え、えっ? えっ!?

シロー『レド、ブラウ、近くにいるな! アインからフルボトル受け取ってクリスんとこまで届けてくれ!

レドブラウ『『りょーかい 』』





アイン「し、シロー……ジャズは、大丈夫なのか……?」

シロー『まだわからんけど、可能性はある!

アイン「そ、そう、なのか……」

喜子「あ、アイン……? シローさん達は、なんて言って……」



が ば あ っ !



喜子ちっ、ちょっと、あいん……!?」

アイン「ヨハネさま……ネさ……!」

喜子「あ、えっ、し、しっかりしてください、アイン!






アイン「ヨハネさまが、おれに……大切なものをいっぱい教えてくれた……

 みんなが、大切なものをいっぱい、いっぱいくれた……その、いっぱいが……」



ジ ャ キ ッ



アイン「おれを、おれにしてくれたんだ……!」


???「お、レは……俺、は……ぁっ、ぁあ……!」


アイン「……だから、ヨハネさまと、出会えなかったら……おれは……」



???ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!!




アインーー……っ!


ド ッ !


フ オ ッ ・ ・ ・






ガ キ ン ッ




 (迷うな……止めて、やれ

アイン「ぅっ……うう……!」





アインわぁぁああああっ!!



バ シ ャ ァ ァ ア ン !





ヒ ュ ゥ ッ ・ ・ ・


 (アインなら、やれる


バ キ ン ッ

 (アインなら、傷一つ負わせることなく守れる……止めて、やれる

バ キ キ キ ッ !






喜子「あ、アイン……!」

アイン「……ヨハネ、さまは……!」





アイン傷一つ、つけさせないっ!


ド ッ !

バ キ ャ ン ッ !



ガ ガ ガ ガ ガ ガ ッ !

???っ、ぐぅ……!


ざ し ゃ っ




アイン「……もしかしたら、おれも……そう、なっていたのかもしれない……」

???ぁ゛あ゛っ゛!?

アイン「自分が、なんなのかわからなくて……なにをすればいいかも、わからなくて……

 それがこわくて、誰かを傷つけて……」





アイン「でも……ヨハネさまが、大切なものをいっぱい教えてくれた……

 みんなが、大切なものをいっぱいくれた……その、いっぱいが……」



ジ ャ キ ッ



アイン「おれを、おれにしてくれたんだ……!」





ナイトローグ「超AIのシンギュラリティ及び暴走……非常に興味をそそられるが、所詮は試作の域を超えない粗悪品……

 何より、暴れすぎたな」



ピ ッ



ナイトローグ「機密保持のため自爆してもらう。

 時間が来るまで、残りの人生を楽しんでくれ。A‐05



ざ り っ



???「あぁ……? ナんで、オレがいるんだ……?

 なんで、俺……それは……」





???オレのだろぉがぁあああっ!!


喜子「ぅ、あ、アイン!

ガ ァ ン ッ !

ギ ギ ッ ・ ・ ・ !

アインうっ……ぅぅ~……!




イオナな、内部エネルギーぼーちょー、ぞーふく……? アイン、その人自爆するかもしれないよ!

アインっ、え……?! そんな、ど、どうすれば……!?」



ガ ン ッ !

ジ ャ キ ッ

???ぉぁああっ!!

アイン(じ、銃!? 後ろに、ヨハネさまが……! ど、どうし……)





 (大丈夫、今のアインにならできる

アインっ……!

 (その力は、人を助けるために作ったもの……

 アインの、力になってくれる。必ず……!




ガ ガ ガ ガ ッ !



バ キ ン ッ

バ キ キ キ ッ !




ガ シ ャ ッ



アイン「う、うぅ~……!」

???寄こせってんだよ……返しやがれよぉ……!!

アイン「い、やだ……ダメだ……!」



た っ !



喜子アイン!

アインよっ、ヨハネさま!? あぶない、から……!」

喜子「これを、使って……!」



ガ チ ッ !




 (お前なら、使える)

アインっ、え……!?」

 (使い方は、お前……アインなら、わかるはずだ)





 (……アインなら、この力を託せる……これで、アインのやるべきことを……

 大事な人を、守ってくれ)

アインーー……!




パ キ ン ッ !


ガ シ ュ ー ッ !

喜子きゃっ……、冷たく、ない……?」

アイン「……これが……ジャズの、目的……





 ジャズが、作った、力……」





アイン仮面ライダー……グリスブリザード……!