が ど ぉ っ !





アイン「ぅっ、ぅぅ……?」

喜子(アインの動きがにぶい……)





喜子(あの時、私を庇ったから……?)




ゴ ガ ッ !




アインあ゛く゛っ゛!

???オレによこせぇえええっ!!

アイン「う、う~……!






喜子「このままじゃ、アインが……アイン、も……!」





 (……アイツを、助けてやってくれ

喜子っ、えっ!? 今の、なに……?」






喜子「これ……?」





アイン「ジャズ……おれが……おれが、もっと……」

喜子「あ、アイン……ジャズ、さん……」



ざ ぁ っ ・ ・ ・



喜子「、……こ、れ……? アイン……」





ど ぉ お っ !



グリス?ぐっ、ぁっ、ぁぁあああああっ!!

喜子っ、きゃあっ!?

グリス?あっ、ああぁぁぁぁっ……!





???「オレが……俺で、なくなる……! クソッ! 俺の! おれの力がぁっ……!



ギ ン ッ !



喜子っ、ひっ……!」

???「フルボトル……俺の、オレのチカラっ……!」




ぐ あ っ !



???かえせぇぇええええっ!!!

アインヨハネさまあぶないっ!!


ゴ ガ ッ !

ガ ガ ガ ガ ッ !

アインぅぅっ……これは、ジャズのだ……渡、さない……!」

???誰のじゃねぇよ! おれの力だ……!


ガ ゴ ッ !



???よこせぇぇええっ!!





アイン「……風……冷気が、収まった……? よっ、ヨハネさま、だいじょうぶ?!

喜子「う、うん……アインが庇ってくれたから……だいじょぶです」

アイン「よ、よかった……ジャズは……!?」



ガ シ ャ ッ ・ ・ ・



ジャズ「……よう、やく……ようやく……!」





ジャズ「……これ、で……これで……

 おれ、たちの……!」



アインジャズ!



喜子「凍って……大丈夫、なの……?!」

アイン「ごめん、おれ……ジャズの力になりたかった! 相談してほしくて、でも……遅くなっちゃって……ごめん!


ジャズ「……謝るのは、俺の方だ……」



パ キ ッ



ジャズ「……お前と戦い、傷つけたこと……躍起になり、お前達が差し伸べた手を、払ってしまったこと……」

アイン「ジャズ……」

ジャズ「目に余ることを……繰り返してしまっていた……」



パ キ キ ッ・ ・ ・



ジャズ「すまなかった……今は、感謝している。力を貸してくれたことも、俺を助けようとしてくれたことも……」

アイン「ジャズ……!」

ジャズ「……詫びではないが、こ……」



パ キ ン ッ

バ シ ャ ン ッ ・ ・ ・

アインっ、ぁ……あっ……!」

喜子「……!!」

アイン「ジャズ……ジャズ……!」



と っ




アインジャズ!!



アインっ、ヨハネさま!

オ ォ ォ ッ !

喜子アイン!

アイン「おれの、陰に……すごい、冷気……!」



シュゥゥ・・・



アイン(動力、電子回路……熱を出して、ヨハネさまを守らなきゃ……!

 ジャズは……!?)





グリス冷却剤じゃねぇ!? 寒波、冷風……!?

 んだ、この……しゅつ、りょ……!)


ジャズ「フリーズリキッドは……フルボトルの成分を、強めるためではない……」





ジャズ『ブリザードフルボトル』は……出力が、高すぎる……!

 スクラッシュドライバーでは、まともに……使えない、からだ……!」

パ キ ッ ・ ・ ・



 「ーー…………」



バ キ ッ



ジャズ「……かえ、せ……!





 お前、の……奪っ、た……!



が っ



ジャズ「それ、は……おれ、たちの……!」



ぐ っ


バ キ ン ッ !





ド ガ ァ ア ア ア ッ !



アインヨハネさまっ!



喜子アイン……あっ、あ……!」








フリーズチャージぐっ、……ぅ……!」


アインジャズ! ど、どうして……!?」



ず し ゃ っ ・ ・ ・



グリス身を挺すとはさっすがヒーロー! かぁっこいいねぇ!

フリーズチャージ「……かん、違い……するな……!」





フリーズチャージ(ヒーローとは……自己犠牲を厭わぬ者……

 自分の目的のため……自分のために、戦う、俺は……)


す っ ・ ・ ・



フリーズチャージ俺は、ヒーローじゃない……!





フリーズチャージ「二人とも……離れていろ」

アイン「、え……?」


ガ キュッ


『 ブリザード 』


ジャズ「寒いでは、済まない……身を、守っていろ!」



ゴ ゥ オ ッ !









 E1第1ゲージ破壊っ! やったね!

あ~、リアルが忙しいとゲームやってる時間が無くなる……


と思えば、



 神威さんっ!?

E1はドロがいいって聞いてたけど、まさかこれほどなんて……!

この先を照らす灯りとなるか、運気の前借になっちゃうか……がんばらなきゃね




イオナ「ひなんゆーどーに、いちひょうじ……たいへんだけど、がんばらなきゃ……!」

フォウ「フォウ~……ファッ!?」

イオナ「えっ、あっ!



ド ガ ァ ァ ッ !



アインヨハネさまあぶないっ!

喜子キャッ! ま、また爆発……?」

イオナアイン、そっちあぶない!

アイン「えっ、え……?!」



ド シ ャ ッ !



喜子きゃっ!?

フリーズチャージぐっ、くそっ……!」

アイン「じ、ジャズ!





フリーズチャージっ! 何っ!?

喜子「え、えっ……?」

アインだっ、だいじょうぶ!?

フリーズチャージ退がっていろ!!



ざ り っ



グリス「お~おーお友達かぁ。タイミングがいいんだか悪いんだかだなぁ!」

フリーズチャージっ、く……!

グリスだが、わかりやすいのは好きだぜぇ!



ゴ ボ ッ ・ ・ ・ !



グリスヒーロー気取んならホラ守ってみろよ!

フリーズチャージくぅ……!



ゴ ポ ッ



フリーズチャージ(っ、もう、エネルギーが……)



ド ガ ァ ア ア ア ッ !





パ キ キ キ ・ ・ ・



グリス(液体火薬が起爆しねぇ。あの液体……冷却剤のせいか?)


フリーズチャージ『フリーズリキッドパック』……『ブリザードフルボトル』の成分を抽出した力……!

 この『冷却』の力は、お前が持つ『液体火薬』を上回る!」





フリーズチャージこの能力で相対する限り、貴様の『液体火薬異能力』は無力だ!

グリス「オレ専用にあつらえた対抗策、ってとこか……いいねぇ照れるじゃねぇの。

 ……だが、」





グリス「見た感じフルボトルじゃねぇな。それにどうも初っ端と比べて、量も出力も落ちてる気がするぜ?」

フリーズチャージ……!

グリス「ははぁ、なるほど。成分を抽出して凝縮して使う……『液体火薬』を上回るには、そうするしかなかったってとこか?

 そうだとすれば……」



ゴ ボ ッ

ド パ ッ !

グリスフルボトルオリジナル相手にいつまで張り合ってられるかなぁっ!



バ シ ャ ッ !




ゴ バ ッ !



ド パ ァ ッ !

グリス「、……!」

フリーズチャージ「ふざけるな……ふざけた真似を、言うな……!






フリーズチャージ「ライダーシステムは元来、人を助けるために作られたもの……

 志を持つ者が誰かを助ける助力となるための、装備だ……!」





フリーズチャージ貴様の享楽、妄言がために作ったものでは……ないっ!


グリス「あぁ……まぁそれでも構やしねぇよ」



ゴ ボ ボ ッ !



グリス「包丁だって料理を作れりゃ人も殺せる。オレはこう使わせてもらうってだけだからなぁ!!


フリーズチャージそれをさせないために……!

バ シ ャ ッ !



ジャズフリーズチャージこの力を生み出したんだ!


ド パ ッ !

ザ ガ ァ ア ッ !







マシュ「ど、どうしましょう先輩……!」

シロー「警察の被害がデカいらしいから、そっちの救助を優先する! ……ジャズがそう言ってんなら、信じるしかない」





シロー『イオナ、ハッキングして警察の人への誘導と、要救助者の位置情報をこっちに送ってくれ! やること多くて大変だけど、頼む!

イオナ「うん! がんばるね!」

フォウ「フォウフォウ!」





エルフΣ「…………ヒーローどもめが……!」








グリスありがとなぁ、ジャズ!

フリーズチャージっ! ……なんの、なにを……!?」

グリス「礼を言いたかったんだ、お前にはよぉ」





グリス「オレはなぁ……ずっと『何者か』になりたかったんだよ」

フリーズチャージ「っ……?」

グリス「起動実験体第3号……いや、2号、5号だったか? ……そうさただの名もなき実験体。

 オレはもともと誰でもなけりゃ何でもない、粗造生産品の『何でもない存在』に過ぎなかった」





グリス「だからよぉ、この『力』を手にしたとき……何かが変わった気がしたんだ。

 初めて『何でもない存在』から『オレ自身』になれたんだ、ってなぁ……!」



ゴ ボ ッ ・ ・ ・ !

>

グリス「だからよジャズ、お前には感謝してるんだぜ?

 『オレ』『オレ』にしてくれたんだからなぁ!



ゴ バ ッ !



ド パ ッ !