もこ太郎の平成阿房列車 -17ページ目

もこ太郎の平成阿房列車

No Train,No Life!
生粋の「乗り鉄」がブログを書くとこうなる!!
私が行った鉄道の旅をレポートさせて頂いています!
私のブログをお読み頂いて、鉄道の旅に興味を持って頂けたら幸いです!

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11時32分


中根駅から、下り列車に乗り込んだ。
中根で降りた客は0人。中根から乗車した客は私1人。



車窓は相変わらず、一面の田園風景と、それを分け入って真っ直ぐ、ただ真っ直ぐ伸びる線路を映し出す。
この田園風景が広がる区間には、警報機も遮断機も無い第4種踏切が多数存在している。
整備が追い付いていないのか?それともそもそも踏切を利用する人が極端に少ない為、整備する必要が無いのか?
列車も第4種踏切を通過する際に、あまり警笛を鳴らしていなかったように思う。



しかしなぜだろう?

変わり映えのしないこの田園の景色、いくら見ていても飽きが来ない。



しばらく走ってると、小川を跨ぐ鉄橋を超え、国道245号の陸橋の下をくぐる。その辺りから、車窓には住宅街が復活してくる。
周りが急に賑やかな雰囲気になってきたなと思ったところで、わりと規模の大きい駅に到着する。


「那珂湊(なかみなと)駅」


この駅にて、沿線で唯一の列車交換が行われる。
この駅には後で降りることにして、次の駅に向かう。


列車は那珂湊を出発した直後に、大きくゆっくり左にカーブする。
カーブが終わったかと思うと、再び真っ直ぐにのびた線路を前に前に進んでゆく。



そして列車は停車。
私はそこで下車した。


「殿山(とのやま)駅」


もこ太郎の平成阿房列車

単式ホーム1面1線を有する無人駅。
しかし前は有人駅だったらしく、有人改札口、そして駅舎に窓口などもそのまま残されている。
駅名標のデザインは、ひたちなか市の花「ハマギク」と「ケイトウ」が描かれている。


ホームには必要以上に大きなベンチがあり、上屋には昔ながらの雰囲気の駅名標が取り付けられている。


もこ太郎の平成阿房列車

駅を出ると、駅前は少し上り坂になっており、その坂を登りきったタイミングで住宅街に入る。
住宅街は非常に静かで、人通りも殆どいない。


もこ太郎の平成阿房列車

ホームにいると目に入ってくるのは、記念モニュメントのふくろう。
近くの高校生が作ったようだ。
プレートには、「ありがとう湊線」の文字。


もこ太郎の平成阿房列車

駅のホーム側は住宅が並ぶが、ホームを挟んで線路の反対側は草が伸び放題の空き地が広がっている。



それにしても、とても静かな駅だ。



しばらくホームに佇んでいると、静かな空間に突然警報機が鳴り始めた。
この駅には、列車接近ベル(電鈴)が設置されていた。


もこ太郎の平成阿房列車

もこ太郎の平成阿房列車


もこ太郎の平成阿房列車

12時10分


勝田行きの列車に乗り、一駅戻って那珂湊駅で下車する。



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突然ですが、大和ハウスの上野樹里さんと仮面ライダー軍団が出てくるCM。

最近、その最新シリーズのオンエアが始まりましたねぇ~。



連中が駅から出てくるところからCMがはじまります。

その駅名は「虎ノ口」駅となっていますが…



私は見た瞬間分かりました!!



この味のある木造駅舎は、群馬県内の信越本線「安中駅」ですね!!!


何よりも、後ろに群馬県内の主力車両「ミカン電車」が走ってるのが揺るがぬ証拠!!!



最近、いつもお世話になっている「あるお方」の「ミカン電車」という言い方が私のツボにはまり、

「湘南色」より先に「ミカン電車」という言葉が先に出てきちゃいます(笑)。


ちなみに画像は、安中駅とは全然違う場所で撮った115系ミカン電車。

さて、この駅はどこでしょう?(笑)



もこ太郎の平成阿房列車


ところで、CMの中に出てくる街の風景は、群馬じゃなさそう…



あ、言うまでもなく「虎ノ口」なんて駅は実在しませんからね~





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10時45分
日工前駅から、下り列車に乗り込んだ。


金上駅を過ぎると、車窓は今までの住宅街から、一気に生い茂る木々に囲まれた景色に変貌する。
かと思いきや、それは一瞬で果てしなく広がる一面の田園風景に切り替わる。


ここからしばらくは、いかにもローカル路線といった長閑な風景が続くことになる。
線路は何処までも真っ直ぐ伸びており、列車はひたすら線路に沿って真っ直ぐ、稲刈りの終わった田園の中央を分け入って走り続ける。
自然に囲まれた風景を見ていると、心が和む。



スピードがのってきたと思ったところで、列車はスピードダウン、そして完全に停止してしまった。
こんな田んぼの真ん中で赤信号でもあるのか?と思いきや、扉が開けられた…



非常にわざとらしく書いてしまったが、そう、ここはまぎれも無く駅なのである。



「中根(なかね)駅」
もこ太郎の平成阿房列車

単式ホーム1面1線、そして日工前駅のような、小さな待合室を有する小さな駅。


もこ太郎の平成阿房列車

駅の周りは田んぼしかない。この駅は、まさに広大に広がる田んぼの中に存在するのだ。


もこ太郎の平成阿房列車

ホームに降り立って、線路と反対側を向いてみると、どこまでも広がる田園。

もこ太郎の平成阿房列車

ホームから勝田方面と反対の方面を向くと、東水戸道路が走っているのが見えるが、それ以外は本当に田んぼと、はるか遠くに連なる雑木林しか見えないのである。


もこ太郎の平成阿房列車

ここに立っていると、まるで北海道の大地まできたような、そんな錯覚に陥る。
関東地方にも、このような風景が臨める場所があるとは、心底驚いた。


よくこの駅は、この景色、そして駅前に何もないことから、秘境駅として取り上げられる場合がある。
しかし駅へのアクセス自体は車で簡単に来れる上、線路を挟んたホームの反対側は小高い丘になっていて、そこを越えれば住宅街が広がる。
よって秘境駅と呼ぶには少々難が有る。


先週訪れた、吾妻線祖母島駅 に勝るであろう絶景だ。
私は、次の下りの列車が来るまで、この駅で滞在させて頂いた。


この日はあいにくの曇り空。良い天気であれば、もっと心地の良い時間がこの駅で過ごせただろう。
しかし、自然の真っただ中で何もせずにただ過ぎるだけの時間は、本当に贅沢品である。


ホームに備え付けられた、「皆様で自由に御使用下さい」と記された花壇には、所狭しといろんな花々が咲き誇っている。


もこ太郎の平成阿房列車


駅周辺の観察を行っていると、どこからともなく小さな女の子が、祖母に引き連れられてホームに現れた。


もこ太郎の平成阿房列車



私の娘と同じ年齢くらいの子だろうか?




別れた元妻と一緒に、忽然と姿を消してしまった私の娘…


…娘は、今どこで何をやっているのだろうか?…
…元気にしているだろうか?…
…辛い思いをしてはいないだろうか?…






勝田行きのキハ3710がやってきて、その娘を乗せて発車していった。


もこ太郎の平成阿房列車

私はそのキハ3710を、見えなくなるまで見つめていた…


もこ太郎の平成阿房列車

もこ太郎の平成阿房列車


中根駅に降りてから40分。
次の列車がやってきてしまった。
いつもそうだが、雰囲気の良い駅を離れる瞬間、非常に後ろ髪ひかれる思いになる。
しかし今回は、少し切なくなってしまった気持ちをこの駅に置いて、次の駅に向かうことにする。


もこ太郎の平成阿房列車

最後に、駅名標のデザインの意味だが、駅の近辺に古墳がある所以との事。
田んぼ以外何も無かったようにも思えるが…



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初めて、ある路線の全ての駅に降りたのは、「銚子電気鉄道阿房列車」の旅 であった。
その時は、とにかく元を取るために、フリー切符を使い潰そうという考えで全駅降り潰しを慣行した。
しかし、実際にいろんな駅に降りてみると、駅それぞれが個性を持っていて、それらを一つ一つ見比べるだけでも楽しかった。
鉄道に乗る楽しみと、駅に降りる楽しみを改めて感じた瞬間だった。
旅をする前と後では、全駅降り潰しをする趣が明らかに異なっていた。


今回の「ひたちなか海浜鉄道湊線阿房列車」の旅の目的も、全駅降り潰しだ。
そしてそれは、フリー切符の元を取る為よりも、全ての駅の顔を見たいが為だ。



勝田駅1番線にて既に発車を待っている、オリエンタルな印象のラッピングが施された1両編成の気動車をよく見てみると、顔に「3710」の文字。


もこ太郎の平成阿房列車

この車両の型式は「キハ3710」。
「3710」は、湊線の「ミナト」をかけている数字だとか。



9時59分
キハ3710は、ディーゼルエンジンを唸らせて勝田駅を出発した。

列車は、ほんの少し常磐線の線路と並走し、左にカーブし始めたと思ったら、小さな駅に停車した。
勝田を発ってから、1分も経過していないのではないか?と思わせるほど、一瞬の出来事であった。


この駅は通過して、列車は真っ直ぐに伸びた線路に従って進み、次の駅で下車する。



「金上(かねあげ)駅」
勝田に金上、縁起の良い駅名が続く。


もこ太郎の平成阿房列車

島式ホーム1面2線を有する無人駅。


もこ太郎の平成阿房列車

もこ太郎の平成阿房列車

ホームは必要以上に長く感じる。

ホームの上に小さな駅舎があるが、駅舎の中に待合室は無く、あるのは自動券売機だけである。


もこ太郎の平成阿房列車

列車の交換が可能な駅だが、湊線の時刻表を見てみると、この駅で交換が行われている様子は無さそうだった。


もこ太郎の平成阿房列車

湊線の駅名標は、現代アートプロジェクトの「みなとメディアミュージアム」で制作されたアート作品であるというこだ。
漢字の中に各駅の名物や特徴を示したイラストが描かれていてユニークさを感じる。
(ひたちなか海浜鉄道オフィシャルHPより一部転記)

ちなみにここ金上の駅名標には、戦闘機と戦車が描かれている。
これは駅近くにある陸上自衛隊の勝田駐屯地にちなんでいる。
そういえばここまで来る途中、進行方向右側に大きな敷地があったように思う。
駅周辺は、閑静な住宅街が広がっている。



勝田行きの列車に乗り込み、今度は先ほど通過した駅に下車してみる。



「日工前(にっこうまえ)駅」


もこ太郎の平成阿房列車

単式ホーム1面1線と、吹きさらしの待合室を有する小さな無人駅。


もこ太郎の平成阿房列車

もこ太郎の平成阿房列車

駅のすぐそばに「日立工機勝田工場」があり、駅名、及び駅名標のイメージはそこから取られている。


最初は日立工機の社員の為「だけ」に作られた駅だったらしい。
「だけ」と強調した理由は、15年程前までは通勤時間に合わせて、朝一本、夕方一本の電車しか停車しなかったということだ。
(現在は全ての列車がこの駅に停車する)
しかも当時は、時刻表にもこの駅の名前は書かれていなかったらしい。
俗に言う「幽霊駅」だったようだ。


駅の案内標の枠には、本物の線路が使われていた。


もこ太郎の平成阿房列車

勝田から折り返してきた列車に乗り、次の駅に向かう。



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群馬阿房列車の旅 の余韻が冷めやらぬうちに、また非常に魅力的な切符の販売が開始された。



「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」
(以下「鉄道の日記念きっぷ」とする)


もこ太郎の平成阿房列車



1872年10月14日、新橋駅(後の汐留貨物駅、現・廃止)と横浜駅(現在の桜木町駅)間に、日本で初めての鉄道が走った。
それを記念して1922年に、毎年10月14日を「鉄道記念日」と制定されるようになり、後の1994年に「鉄道の日」と改名された。
全国の鉄道会社では、毎年鉄道の日に合わせて、大がかりなイベントが開催されている。


その鉄道の日にちなんで、JRは1996年から鉄道の日記念きっぷの販売を開始した。


この切符の特徴は、18きっぷと同じく全国のJR全線の普通・快速列車が乗り放題となる事である。
しかし18きっぷに劣る点もいくつか存在する。
18きっぷ1枚につき5回(人)分使えるところが、このきっぷ1枚につき3回(人)しか利用出来ない事。
そして値段は1枚9,180円(1回分の値段は3,060円)となり、18きっぷより割高となる事である。


鉄道ファンにはおなじみの切符であるが、18きっぷよりは地味な扱いである為、18きっぷは知ってても、この鉄道の日記念きっぷは知らないと言う人は少なくない。
しかし、18きっぷのオフシーズン(10月1日から2週間程度)に、18きっぷと同じ性能のきっぷが使えるということで、非常に魅力的な切符である事には間違いない。
2011年9月30日に、私は生まれて初めて鉄道の日記念きっぷを購入した。
(そして、この年に販売されたのが、現状で最後の鉄道の日記念きっぷとなっている)



今回はこの鉄道の日記念きっぷを使って、また阿房列車を運転しようと思う。


余談だが、2007年10月14日は、埼玉にある鉄道博物館の開館日である。
さらに余談だが、個人的には10月14日を国民の祝日にして欲しいところだが、それは叶わぬ夢だろう。




2011年10月2日


鉄道の日記念きっぷを使って、本庄から始発の上り高崎線に乗り込む。
大宮から下り宇都宮線に乗り換え、小山で水戸線に乗り換え、水戸で下り常磐線に乗り継ぐ。
次々と未乗車区間を乗り潰してゆき、茨城県はひたちなか市にある

「勝田(かつた)」駅


までやってきた。
何とも縁起の良い駅名だ。


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この駅の1番線から出ている路線が、今回の目当ての路線だ。



ひたちなか海浜鉄道 湊線



湊線は、全長14.3キロメートルの、全線単線・非電化のローカル路線。
路線全線がひたちなか市内にあり、駅数は勝田駅を含めて9駅。


距離と駅数から、今回も1日で全駅下車が可能であろう。

無論、今回の旅の目的は、湊線の全駅降り潰しだ。


私は、1番線にある湊線の中間改札で、今回の旅のアイテムである、湊線の1日フリー切符を購入した。1枚800円。


もこ太郎の平成阿房列車

ちなみにJRが母体の駅で、国鉄・JRから引き継いだ第3セクターでない、純粋な民鉄の路線が1番線となるのは、珍しい例であるとか。



1番線には既に1両編成の車両が、出発を待っていた。


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私が鉄ヲタになってから丸二年が経過しました。
先ほど、私が今まで訪れた駅(乗り換えの為だけに使用した駅はカウントせず)を一つ一つ数えてみたら、その数は400を超えていました。
随分降りたイメージがあったのですが、日本には一万ほどの駅があり、それと比較すればわずか4%程。 しかしあの初めての旅 以来、思い起こせばいろんな駅を訪れたものだと感じます。


その中で、特に思い入れのある駅を、このような形で不定期で、少しづつ紹介していこうと思います。



第1回目は、JR東日本は久留里線の終着駅、



上総亀山(かずさかめやま)駅



久留里線は、千葉県木更津市の中心、木更津駅が起点の、全長32.2Km、全線単線非電化で全14駅を有する地方交通線。
開業当初は、上総亀山から大多喜を経て、大原駅まで開通させるという、房総半島を横断させる計画があったが、上総亀山より先に延びることはなかった。
上総亀山は、最初から終着駅として作られた駅ではなく、言わば「志半ばにして、望まぬ形で終着駅にさせられた駅」なのである。


漫画「鉄子の旅」「新・鉄子の旅」にてそれぞれ第1話から紹介されているこの路線は、全駅降り潰し難易度も高くなく、首都圏からも容易にアクセスできるローカル線として、鉄の間では非常にポピュラーな路線と言える。
さらに去年、「ホリデー・パス」の代わりに登場した「休日おでかけパス」は、久留里線全線が乗り放題の対象として新たに追加され、人気に拍車がかかった形になっている。


しかしそれと同時に、2012年3月17日のダイヤ改正に合わせ、タブレット閉塞が廃止。
さらに同年12月に路線のシンボル的存在だったキハ30系が新型のキハE130系に置き換えられてしまい、以前の久留里線とは少しづつかたちを変えている。




2012年10月のある日、私は久留里線に初めて乗車した。


木更津から徒歩で隣の駅「祇園(ぎおん)」まで移動してから乗ってみた。
京都でなく、千葉の木更津に「祇園」駅があるのは不自然だと思ったが、小さな木造の待合室だけが存在する、単式ホーム1面1線の駅は好印象を持てた。


もこ太郎の平成阿房列車

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久留里線の主要駅「久留里」までは住宅や主要道路の脇を走り抜けるが、久留里を超えたあたりから山間部を、ディーゼルエンジンを唸らせながらひた走る。
東京から2時間余りで、喧騒からは果てしなくかけ離れた世界に訪れることができる。


終着駅の一つ手前の駅、「上総松丘」駅を経ち、路線に2つ存在するトンネルを立て続けに通り抜け、祇園から1時間余りかけて、列車は上総亀山に到着。
終着駅に到着するときの、この列車がゆっくりとホームに入る瞬間が、「これでこの路線はもう終わりなのですよ」という意思表示も兼ねているようで、とても哀愁を感じ取れて好きである。



列車は完全停車してドアが開く。私はホームに降り立った。


もこ太郎の平成阿房列車

これが終着駅のホームなのか?と目を疑うほどの、非常に小さな島式ホーム。
島式なのに線路は片方しか使われていないようで、もう片方の線路は完全に錆びている。それどころか線路は途中で切られている。


もこ太郎の平成阿房列車

ホームの長さも、2両編成の車両がかろうじて収まる程度。

駅名標の写真を撮ろうにも、ホームが狭すぎるため、真正面からの撮影は不可能だった。


もこ太郎の平成阿房列車


ホームからさらに下り方面に目を向けてみれば、100メートル程先には犬がお座りしたような形の車止めが設置されている。


もこ太郎の平成阿房列車

ホームを降りて小さな駅舎の中に入ってみる。
今は無人駅だが、少し前までは駅員が在勤していたらしく、閉鎖された窓口にさびれた感じは無い。
自動券売機は無く、乗車駅証明書発行機が設置されている。


もこ太郎の平成阿房列車

駅舎を通り抜け、駅前の通りに出てみる。
木造の小さな駅舎の向かいには、住宅や商店が立ち並んではいるが、非常にひっそりとしている。
駅の待合室で佇んでいると、周りに住宅がある事を忘れてしまいそうになり、逆に駅から2,3分程歩いてみると、近辺に駅があるとは思えなくなるような錯覚に陥る。


もこ太郎の平成阿房列車


さらに足をのばすと、千葉県最大のダム湖「亀山湖」があり、湖上でボートが乗れるなど、レジャースポットにも挙げられている。
しかし観光客は車でのアクセスがほとんどなのであろう、私が下車した列車から亀山湖に向かう人はいなかったと思われる。


もこ太郎の平成阿房列車

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それにしても、これほど哀愁が感じられる駅は今まで無かった。
訪れたのが、秋の夕暮れ前の時間帯ということも手伝ったのかもしれない。
次に訪れた時には、同じ哀愁は感じられないかもしれない。


しかしまさに、誰の心の中にでも潜んでいる、故郷にある駅という印象だ。

私が終着駅に求める姿を、この駅は完全に満たしてくれている。


大自然に囲まれた駅というわけではなく、華やかな印象も全く無い駅。
ただ小さな集落の生活に、そのまま駅が溶け込んでしまっているようである。
こう書いてしまうと、何の特徴も無い駅のように思われるかもしれない。
私以外の人間が初めてこの駅を訪れても、何の感動も持たないかもしれない。
しかしそれが最大の特徴とも言える駅なのである。
今の駅の姿が変われば、上総亀山駅の印象はガラっと変わってしまうことだろう。


もこ太郎の平成阿房列車

私にとって上総亀山駅は、久留里線最大のクライマックス、
そして今までで最高の感動を受けた終着駅であった…


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