当テーマを続けます。
『週刊文春』は1999年10月から14週にわたって報道を重ねた後にジャニーズ事務所などが記事は名誉毀損にあたるとして提訴するが、同所創業者による子飼い少年たちへの性加害の事実はあったと認定した判決が2004年、最高裁で確定したことは周知の事実です。
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弁護士ドットコム 2023年04月15日 12時49分 引用
ジャニーズ性加害問題、週刊文春編集長が指摘する「メディアと事務所の利益共同体」
今回、加藤編集長が最も衝撃を受けたのは「1999年に『週刊文春』が報じ、2003年に裁判で性加害が認定されたあとも、ジャニー喜多川氏による性加害が続いていたということ」だという。
「高齢でもあったし、その後はやっていないんだろうなと思っていたら、元ジュニアの証言によれば、性被害は続いていた。
被害があることを分かっていたにもかかわらず、それを防ぐ努力をしなかったことによって、おそらく何10人、下手すると3桁にのぼる数の少年たちが性被害に遭っている。これに関して一番責任が重いのは当然、ジャニーズ事務所ですが、我々も含めてメディア、日本社会の責任は相当重いと思うんです。
同一記事(Yahooニュース)
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普通の感覚(分別)を持っていれば子飼いの少年たちへの性的虐待が長きにわたり批判的にメディアに連載され、しかも後に裁判においても二審のわいせつ行為認定が最高裁でも判決として確定したのであれば、以降は同様の蛮行は自粛するものでしょう。猛省の意を被害少年群や保護者等そして世間に対して示すべく事務所の社長という地位も自ら退くのが通常の責任の取り方でしょう。
しかし記事で知る限り、創業者の少年群への性的欲望はそうした分別をはるかに凌駕していたものと思われます。否、欲望は内心にていくら持ってもいいのです。しかし手をだしてはなりません、しかも子飼いの少年たちは事務所にとってはまぎれもなく商品でしょう。
昔「商品には手を出すな!」という歌謡ロックがありましたが、それを地でいく会社トップによる背信行為に他ならないと思われます。
そして創業者がなぜ最高裁判決後も、世の分別に従わず社長の地位を自ら退くこともぜずに、そのうえ性懲りもなく少年たちへの蛮行を続けたのかを考えると、やはり(マスコミはどうせ追求しない。裁判認定すらほとんど取り上げなかったのだから今までの事務所の各局・各社への睨み・シバリ手法でいけばマスコミが叩くことはほぼない)との自信と慢心の表れではなかったでしょうか。
その結果、ほんの一部のJ利権とは無関係なメディアしか少年虐待問題を報じることがないまま、後続の少年たちは事務所にアイドル予備軍として入所を望み保護者も許可することで、各時系列ごとに新たな被害者が生じてしまう悪循環が発生していた可能性が濃厚と言えましょう。
そのあたりについては上術の記事後段のNHK記者との質疑以降の文面からも如実にうかがえるのではないでしょうか。
ちなみに今回、外国特派員協会で告発会見を行った岡本カウアン氏(26)の少年時の時系列だけでも『100人、200人』はリアルと思われる数ではないかとも報じられていますね。
創業者の子飼い少年群へのよからぬ行為の時代を超えた継続は事実ならもはや病気といえましょう。そして彼の構造的ともいえる行為を結果として放置していた事務所の責任も大きいですが、何よりも自社の利権確保に目がくらみ、突出した構造を報じようとしなかった腰抜けメディアの責任はわが国のマスコン史上にも確実に負の現象として刻印され、次世代・後世のメディアや研究者からの批判は不可避なものとなりましょう。
そして今、この期に及んでまだ是正しない各局・各社へはさらなる論難が今後もついて回りましょう。他事案や他の現象で偉そうな報道やコメントを流しても聴く耳は持たれないであろうことをお偉方は知らないふりをしてはなりません。
追記
続・「史上最悪レベルの性暴力事件」に発展するかもしれない。@ジャーナリスト
同