いよいよこのシリーズも最終話となりました。

昨日掲載ができず、申し訳ありません泣


子育てのなかで、ハッと気付かされる出来事があり、この子がきこえなくてよかった!この子はこの子でいいんだ!と思う瞬間がきっとあります。

この最終話には、みなさんへのエールがこめられています飛び出すハート

 

 

    

 

ろう重複の子を

育てている

ママさんの体験談

です。

 

これまで

いろんな保護者に
体験談をお願いしてきましたが、
重複児のお母さんは飛び出すハート

どうぞお読みください。

 

 

第一回はこちら

 

 

 

第二回はこちら

 

 

 

第三回はこちら

 

 

 

第四回はこちら

 

 


第五回はこちら

 

 

第六回はこちら

 

 


第七回はこちら

 

 

 

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 第九回はこちら




ろう重複児の母として思う事



三女を出産してから

大学病院では色々な科に通いました。


形成外科、小児歯科、障害者歯科、耳鼻科、眼科、小児科、小児外科、リハビリテーション科、小児遺伝科・・・


口唇口蓋裂の三度の手術を終え、

四度目の手術が残ってはいますが、

今は定期的な通院で落ち着いています。


その間、三女よりももっと大変な状況の子を見てきました。


気管切開している子、ベビーカーやバギーで寝たきりの子、帽子を被った白血病の子、心臓病の赤ちゃん、胆道閉鎖症の赤ちゃん、顔面や見た目に病気を持つ子・・・



あの子の家族も、

不安な中大変な中頑張ってるんだ。

私達だけじゃないんだ。

まだまだ三女は、

今日明日生きるか死ぬかの状況じゃないじゃないか。

三女は今日も明日も生きられる。

だからまだまだ私達は頑張れる。

もっと大変な状況の家族もいるんだ。

だからまだまだ、私達は頑張らなきゃいけない。

色んな病気の子を見る度に、私は自分を奮い立たせていました。



診察室前の廊下で、

当時まだ赤ちゃんだった三女を抱っこしながら、私は座って診察を待っていました。

口唇裂の手術をまだしていなかったので、

口の中にはプレート、上唇にはテープ、

鼻からは経管栄養のチューブ、

鼻とほっぺにはテープといった見た目です。


病院内でも病院外でも、

通りすがる大抵の人は、

三女の顔をじろじろ見てびっくりして

そのままスルーするというものでした。



でも

たった一度だけ


廊下を通りすがった見ず知らずの親子から

「うゎ〜!見て見て!かわいい〜!」

と声を掛けられました。



きっと同じ口唇口蓋裂の子を持つ先輩お母さんだったのかもしれません。


私はこの時涙が出るくらい

とっても嬉しかった事を覚えています。


この親子にとって、小さい赤ちゃんを見るのが久しぶりだったのかもしれません。

赤ちゃんだった我が子を思い出し、三女と重ねていたのかもしれません。


あ〜私もこういう言葉を自然に言えるお母さんになりたいな〜と思いました。


三女は近所のおじさん、おばさん、理解の無い親戚の人からかわいそうと言われ続けて来ました。

三女には聞こえてないから良かったけど。笑



三女はかわいそうなんかじゃない。


かわいそうのそうを取って

かわいい!かわいい!って

育てて行こうと思えた出来事でした。



病院の待ち時間に

たまたま隣に座ったパパママや赤ちゃんがいたら、三女と一緒に手話で話しかけるようにしています。


こんにちは!かわいいね!

お名前は何ですか?

女の子ですか?男の子ですか?

何歳ですか?

私の名前は〇〇だよ。何年生だよ。何歳だよ。



その場が和んで

パパママの笑顔も見られるし

私も三女も楽しいし

三女にとっては恥ずかしがらずにコミュニケーションを取る練習にもなるし

自己紹介の練習にもなるし

手話を広める良い機会にもなるし

一石二鳥三鳥四鳥です!笑


これは続けて行こうと思います。



今まで何十人という医師や看護師と出会って来ました。

言ってる事が適当で

軽くて全く胸に響かない医師がいたり、

患者に寄り添えない

悪魔みたいな看護師がいたり。


でも心から寄り添い

親身になってくれる

キラリと光る医師や看護師もいました。


三女が大きくなった今でも

気に掛けてくださる医師や看護師がいたから

私は頑張って来れました。

私にとってお守りの様な存在です。


三女が産まれてから

上の子二人には何度も我慢や寂しい想いを

させてしまいました。


下の子は小1だったので

まだまだ甘えたい盛りだったと思います。


三女が入院となると

必然的に私も付き添い入院で家を空ける日々。

入院中上の子二人はパパとお留守番。

退院しても私は体の弱い三女に掛かりっきり。

これまで出来ていた帰省や家族旅行、お買い物、外食、映画を観に行く事もパタリと無くなりました。


長期休みに家族みんなで三女の通院に付き添い、大学病院の食堂で外食をするのが唯一のお出掛けで唯一の楽しみでした。


三女の事でいっぱいいっぱいだった時は

気持ちに余裕が無くなり

上の子を頭ごなしに怒ってしまったり。

お弁当日にお弁当を作り忘れてしまったり。

修学旅行のお迎えを忘れてしまったり。 


これは今でも言われるので

相当なショックだったと思います。

母親として本当に反省する事ばかりです。


少し無理をしてでも

もっと上の子との時間を作れば良かった。

上の子二人には遅くなってしまったけれど

これから少しずつ恩返しをしていきたいと

思います。

もちろんパパにも。笑



最後に

三女のびっくりなエピソードをひとつ。


ある日私は

手話講習会の為に三女を連れて福祉センターへ。

やばい!遅刻だ!急げ!といつもの部屋へ向かっていると、手前の部屋で何やら子ども向けのイベントが開かれていました。

沢山のおもちゃに足を止める三女。

そして中へ入っていってしまいました。


え!

ここで遊んでる暇はないのに!

親の付き添いが必要と書いてある!

どうしよう!


とあたふたしていると

スタッフさん同士で相談してくださり

手話の出来るスタッフがいるからと

三女を預かってもらえる事に。


手話の出来るスタッフさんから

私がいるからママは安心して隣の部屋で手話の勉強してきて良いよと言われ。


やった〜!

なんて素敵なスタッフさんなの〜!

ラッキ〜!

とドタバタと私は隣の部屋へ。


手話講習会が終わりお迎えに行くと

三女が楽しそうにスタッフさんと手話でコミュニケーションを取りながら遊んでいました。

スタッフの皆さんにお礼を言いながら、一緒にお片付けをして帰宅しました。



翌週の手話講習会で

講習会メンバーから

あの時の手話の出来るスタッフさんは〇〇様だったらしいよ!

と教えられ。



へ?

何の事?

へ!!!

うそ!!!

私ったら何て失礼な事を!!!

三女が失礼な事をしていたらごめんなさい!!!



マスク姿だったので

全く気付きませんでした。

綺麗で上品で

落ち着いたスタッフさんだなぁ

とは思ってはいましたが。



こんな経験が出来るのも三女のおかげです。

これは今まで頑張ってきたご褒美なのか?笑

三女は何かすごいパワーを持っているのかもしれない。


きっと三女はラッキーガール。

人生色々。

思い悩んだ日々もあったけれど

これからの人生楽しまなくちゃ!

せっかくの人生楽しまなくちゃ!

家族みんなで人生楽しまなくちゃ!


あなたのおかげで

私達家族は

めちゃくちゃ濃い人生を歩んでいるよ。


三女よ産まれてきてくれてありがとう!

私達家族のところに産まれてきてくれてありがとう!



本当に最後になりますが

もいもいのスタッフさんにもありがとう!

こうやってブログに書く事で

今までの人生を振り返る事が出来ました。


書きながら、涙したり悩んだり苦しんだり。


でもとても良い時間でした。


これからもどんどん

もいもいファミリーを増やして

みんなで楽しく子育てをしていきたいです!


みんなで

聞こえる人生も

聞こえない人生も楽しまなくちゃ!!!


 

 

 

悩み悩み、書いてくださいました。
 

次は新しい連載がスタートするかも?です。
来週8月4日(金)です!

 

 

父親は、母親に比べて

こどもと関わる時間が少なめと言われていますが、

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お母さんがた、難聴の女子大生、社会人の

「その時の思いを書いてくださった」記録です。
 

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参考までに…

 

●ディナーテーブル症候群(家族との晩ごはんで聴覚障害児が疎外感を感じる、孤立するようなことを言います)

 

 


●こどもが就学するまで~

 

 

 

 


●補聴器を付けた赤ちゃんを抱っこして~

 

 

 

 

 

 

 

 

●ほかいろいろ…