彫刻家 菅原 睦さん 第5回 ~アートとは豊かさを与えてくれるものです~
みな様、こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。
今日は素敵な作家をご紹介いたします。
彫刻家 菅原 睦さんです。

菅原 睦さん
前回、平井 孝典さんの紹介でご登場頂きます。
平井 孝典さん
第1回 、第2回、第3回、第4回、第5回、第6回、第7回
菅原 睦さん
第1回 ~最初の木彫で「表現」ということが釈然としました ~
第2回 ~中国での仕事の体験と素材の変遷について~
第3回 ~震災後に「水」がテーマになりました。 ~
第4回 ~ 水のテーマを二つの素材で制作して ~
第5回で最終回の今日は、菅原 睦さんの制作についての思いや教員として伝えたいこと、
「あなたにとってアートとは?」についてお聴かせ頂きました。
どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。
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「水面(みなも)」
鉄 180×160×100(㎝) 60kg(台座部含む)
制作年 2012年

「水面(みなも)環」
鉄 45×45×20(㎝) 3kg(本体のみ)
制作年2013年

「滴り(したたり)浸」
花崗岩、砂岩、錫合金 50×16×16(㎝) 2kg
制作年 2014年

「滴り(したたり)」
安山岩、錫合金 60×20×20(㎝) 15kg
制作年2014年

「滴り(したたり)」
安山岩、錫合金 70×30×25(㎝)25kg
制作年 2015年
日下
菅原 睦さんは、テーマや作品提示の仕方で社会との接点を意識することはあります
でしょうか。
菅原 睦さん
自分自身の作っている形が自然の中にある形態から着想を得ているので、誰かに対して
訴えかけるようなメッセージ性や問題を提起するような性質はあまり作品には求めてい
ないように思います。どちらかというと、身の周りを改めて見直したり、自然のもの、
自然の摂理に気づいたり思いを寄せるようなテーマでこれからも制作していくのでは
ないかと思います。
社会との接点を考えた場合には、能動的な活動とは言い難い部分もあるように思います
が、制作の目的として単純に形を楽しんでもらうことが重要のように感じます。
日下
前回までのお話で、菅原さんは震災以降に水の作品を制作されるようになったそう
ですが、それ以前はどんなことをテーマにされていたのでしょうか。
菅原 睦さん
学生が終わった後に、それこそテーマ自体が見出せない時期が長く続いていました。
形態だけで作品を作ったり、そこから枝分かれしていくような作品作ったりしてい
ました。
日下
構成とも言えるような作品でしょうか。
菅原 睦さん
そうです。構成ですね。単純に形として新しいことや面白いと思える形を探してい
ました。例によって過去の作家の勉強をしながら、ニッチなことを考えていたように
思います。
日下
震災は、菅原さんにとって大変な体験だったと思いますが、表現の上でも変化点に
なったようですね。
菅原 睦さん
そうですね。直接的ではないのかもしれませんが、何か一つの契機にはなったと思っ
ています。
日下
発表のあり方などで社会との接点などを意識することはおありですか。
菅原 睦さん
制作件数が少ないので、所属している盛岡彫刻シンポジウムでの企画展や年に1回、
国画展に一般として出させて頂くことはあるんですが、最近、これまでは誰かに見て
もらうことに対して乱暴だったとすごく考えさせられるようになっています。
あとは、発表で終わりではなくて、どこかに設置してもらうことや、多くの人に見て
もらえて、誰かに良いなぁと思ってもらえる環境を、まだ全然具体的ではないですが、
作家側でも、もっと柔軟に考えて提案していかなきゃいけないんじゃないかとは思う
ようになっています。
せっかく作った作品が常に倉庫か野ざらしではもったいない。
日下
見てもらうことに対して乱暴だった、というのは、具体的にはどんな意味でしょうか。
菅原 睦さん
作ること、発表すること、に対して鑑賞されるものだということをあまり意識して
こなかったなと思います。
例えばタイトルを「水面」ってつけているけれど、やっぱり見た人に何かしら水に
まつわる記憶を思い出してもらえるような表現がしたいな、っていうのは最近すごく
思います。
自分が感じたことを見る側にきちんと届けることを大切にしたいし、そうなると、
タイトルも重要ですよね。今回作品に副題をつけたいと思ったのもそうだと思います。
全部を説明したいわけではないですが、何かを受け取ってもらえる間口が広がる作品
にしたいとは思います。
日下
そうですか。
菅原 睦さん
それに、経済的なことを考えたとき、やっぱり個人や企業に買って頂ける状況って
いうのは本当に幸せだと思いますし、多くの方がそうなればいいなと思います。
でも、なかなか日本という場所で、個人が自宅に作品を展示をしたいという依頼は
ないですよね。
彫刻は平面ではないですし、設置にはある程度制限があるじゃないですか。
そこを作家側がきちんと設置を出来るような状態を考えておいたり、商業施設や公共
施設なんかに彫刻が、今もあるとは思うんですが、大型のものではなくて本当にすぐ
にポンッと置けるようなサイズでも、そういった作品がもっと増えていくといいのか
なあということは今、漠然とですが考えてます。
それを作家側が置かせてください、じゃあ仕方ないから置かせてやろう、という感じ
でやるのもちょっと寂しいなあと思います。
なので、私は仕事が教師なんですが、生徒には作品を見る目と言うか、鑑賞する目や
感性を育てることを大切にしています。そして、それが自分たちの芸術家としての
活動に反映されていくんだろうって感じています。
日下
素晴らしいですね。ちなみに現在、菅原 睦さんの作品がどこかで見られるところは
ありますでしょうか。
菅原 睦さん
制作しているアトリエの近くに野外設置としてちょっとだけ作品を置かせてもらって
いますが買って頂いたとか、商用施設など公共の場所でというのは残念ながらあり
ません。
私だけじゃなくて、色々な作家さんがそうだと思います、自分たちでもアトリエに
作品がたまって、それにほこりがついたり錆びたり管理するのに大変なだけっていう
のはちょっと寂しいな、とはすごく思うようになってきています。
日下
そうですよね。(共感)。
少し話はそれますが、盛岡シンポジウムは団体で、共同アトリエを持っていらして、
菅原さんもそこで作られているということでしょうか。
菅原 睦さん
そうですね、団体名と捉えて頂いて構わないと思うんですが。
恩師の藁谷先生が一番最初に始めたんですが、大学の作業場やアトリエを中心に、
毎年公開制作をしたり、あとは盛岡で企画展や野外彫刻展を盛岡市内でよくやらせて
頂いています。
あとは盛岡の中央通、市庁舎なんかがある通りに作品設置なんかをしていました。
今はもう、新規に作品を置くことはあんまりないんですが。
日下
そうですか。
菅原 睦さん
土地は所有者の方がちゃんといらして、お借りしている状態なんですが。
研究室の卒業生、社会人で私が一番年が下なんですが、岩手で活躍、活動されている
作家の方たちが、休みの日であったりとか自分の時間で制作をするっていう感じです。
私も夏休みなんかで少し時間が取れる時には、ある程度そちらで荒彫りしたりしてい
ます。
日下
そうですか。今は学校で少し片隅で彫られているというお話でしたが(第4回)
菅原 睦さん
そうですね。石で粉じんとかが酷いので、なるべく生徒たちから離れたところで彫ら
せてもらっていますが、授業に彫りかけの石を持って行ったり、出来上がった石を見
せて制作過程を教えたり。その時にはやっぱり生徒は驚いてくれますね。
あとは、他の先生方でも彫刻をどういうふうに作るのかはご存じない方が大半なので、
関心を持って頂けるようにはしています。最終的には購入してもらうことが野望です。
日下
そうですか。私も子供の時から、地元の展覧会で後に恩師となる方の作品を、当時は
名前も作り方も知らずに拝見はしていました。
でも菅原さんの生徒さんは、若いうちからそういう制作過程を見られて、すごくイマ
ジネーションが広がるだろうなと思います。知った上で見ればより面白いでしょうから
とってもいいなと思います。
菅原 睦さん
だから、それも鑑賞の一つの発見になるのかなと思います。
制作の授業の中で、私が作品の一部に使っているピューター(※)なんかも鋳造する
んですが、その過程を知って、例えば修学旅行の前であれば奈良の大仏はどうやって
できたのかを言うと、修学旅行に行った先で制作の跡を探してみたり、どういう技法
でやったのかに思いをはせる一つのきっかけになるかなと思います。
日下
そういう制作と鑑賞のつながりのある観点でご指導されていて素晴らしいですね。
菅原さんに習っている生徒さんは良いですね。
菅原 睦さん
ありがとうございます。
そういうふうに感じてくれていればいいなあとは思っています。
日下
最後の質問になりますが、「あなたにとってアートとは?」いかがでしょうか。
菅原 睦さん
作品で生計を立てるという意味で、彫刻家になろうっていうことに今あまり興味が
ないというか、生活の中の一部として作ることに重きをおいているので、あまり
ビシッと格好良い言葉で鋭いことも申し上げられないんですが。
何か淡々とやれればいいなあと思っていますし、特別なものとして扱うのではなく、
あんまり興味がない人にもこれから好きになってもらったり、身近なものにしていき
たいなぁっていうのは、最近すごく感じています。
卒業して働きながら作ってくる中で、本当に美術が好きなのか悩んだ時期もあるん
ですが、何とか続けていきたいと感じることが多く、自分にとって多くの部分で
豊かさを与えてくれるものなのだと感じています。
もしこれから作ることをやめても見ることは楽しんでいくだろうと思いますし、もし
彫刻の分野をやめたとしても何か違うことを探していくのかなと思っています。
できれば、自分だけではなくて、それを周囲の人たちと共有できれば一番いいなあと
思っています。
日下
菅原 睦さん、今回は素敵なお話をたくさんお聞かせ頂いて
ありがとうございました。
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編集後記
今回、平井 孝典さんのご紹介で菅原 睦さんに初めてお話をお伺いしました。
菅原 睦さんは岩手大学の特設美術科で彫刻を学ばれました。菅原さんは岩手県水沢市の
ご出身です。
卒業後は美術講師をなさりながら、週末などに赴任地から盛岡の共同アトリエに通って制作
を続けてこられたそうです。 制作にかけられる時間等から、素材は石から鉄へと変えて
こられたとのこと。
昨年、岩手県久慈市に赴任されてからは、盛岡の共同アトリエに通うことができなくなり、
車に積める程度の大きさの石で制作を継続されているそうです。
菅原 睦さんは落ち着いて穏やかにお話をされる方ですが、何かたくましい南部男という
感じで根気良く彫刻に取り組んでいらっしゃる印象を受けました。
最終回の今日は、菅原さんが教員として、生徒さんには制作とともに鑑賞の目を育て
て行かれたいというお話がありました。教育の現場だけでなく、私も美術のあり方と
して、作家が制作することが、社会にとってどのような役割があるのか関連づけて伝え
ていくのは大切なことだと考えます。
菅原 睦さんは、ご自身の立場でそれをごく自然に実践されていて、とっても貴重で
素晴らしいと感じました。
また「あなたにとってアートとは?」の問いには、制作が生活の一部というお話を
お聴かせ頂きました。
菅原さんの気負うことなく淡々と制作をされていて、そして人々と共有していきたい
と語る姿は、とても自然で、印象的に感じました。
菅原 睦さん、今回は素晴らしいお話をたくさんお聞かせ頂きまして、ありがとう
ございました。
来週からしばらくは、これまでの作家インタビューの中からお勧めのものを再放送
としてお届けしてまいります。
どうぞお楽しみに。
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◆ 菅原 睦さんが掲載されているWEBページ
◇第87回 国画会
◆ 菅原 睦さん 経歴
1981 岩手県生まれ
2001 盛岡彫刻シンポジウム参加 以後毎年参加
2003 国画会彫刻部 初入選
2005 岩手大学大学院修了 同年 中国新疆ウイグル自治区で日本語講師に就く
2006 岩手県で公立学校の美術講師に就く 至現在
2013 国画会彫刻部 「B社奨励賞」 受賞
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彫刻家 菅原 睦さん 第4回 ~ 水のテーマを二つの素材で制作して ~
みな様、こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。
今日は素敵な作家をご紹介いたします。
彫刻家 菅原 睦さんです。

菅原 睦さん
前回、平井 孝典さんの紹介でご登場頂きます。
平井 孝典さん
第1回 、第2回、第3回、第4回、第5回、第6回、第7回
菅原 睦さん
第1回 ~最初の木彫で「表現」ということが釈然としました ~
第2回 ~中国での仕事の体験と素材の変遷について~
第3回 ~震災後に「水」がテーマになりました。 ~
第4回の今日は、「水面」、「滴り」という水にまつわる二つの題材を
それぞれ鉄と石という異なった素材で制作されたことについてお話を
お聴かせ頂きました。
どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。
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「水面(みなも)」
鉄 180×160×100(㎝) 60kg(台座部含む)
制作年 2012年

「水面(みなも)環」
鉄 45×45×20(㎝) 3kg(本体のみ)
制作年2013年

「滴り(したたり)浸」
花崗岩、砂岩、錫合金 50×16×16(㎝) 2kg
制作年 2014年

「滴り(したたり)」
安山岩、錫合金 60×20×20(㎝) 15kg
制作年2014年

「滴り(したたり)」
安山岩、錫合金 70×30×25(㎝)25kg
制作年 2015年
日下
菅原さんが水を表現している作品には「水面」と「滴り」というものがありますね。
私が興味深いな、惹かれるなと思ったのは、「滴り」といっても水が落ちていくという
よりはむしろ上に跳ね上がって上昇していくような印象を受けるところです。そこが
とっても心地良い感じがします。
水そのものは生命体ではないでしょうが、生命感が感じられて素敵だと思います。
そういう水の上昇とか下降とかの感覚は意識されしますか。
菅原 睦さん
一番最初に作った「水面」という作品は、一番最初のイメージが上から見ている水面
ではなくて、プールなんかで水の中に沈んで、そこから上を見上げるイメージだったと
思います。
日下
ああ、プールで上を見るときの!
菅原 睦さん
あの感覚の再現というか、そんなことが念頭にありました。作品自体はそんなに大きくは
ないんですが、支柱の高さが110㎝位、全体が180㎝位で、上から見るというよりは目線、
または手で触れるくらいのところに本体があります。作品自体が本当に目線よりちょっと
上位の高さで見る感じにしたいなあと思っていました。
日下
そうですか~! 鉄板もグラインダーで擦った感じのキラキラ感がすごく水を表現して
いる感じがあって良いなと思いました。
菅原 睦さん
ありがとうございます。
日下
これ、ずっと置いておいても錆びたりしないんですか。
菅原 睦さん
そこは難点で。
日下
難しいですよね、鉄って変化がありますものね。
菅原 睦さん
クリア塗料で塗装はしているんですが、溶接や、あとは表面を磨いた後に、例えば溶接で
出たカスであったり、研磨の時に着いたほこりであったりを全部取るというのはなかなか
できなくて、やっぱり表面が荒れている状態なんです。
ちょっとそこまで丁寧に仕上げることができないので、やっぱり端から錆びていくん
ですね。
そこが鉄の難しさなのでステンに変えれば、と周りからもアドバイスを受けたんですが、
ちょっとそこまで突っ込んでやれていないなっていうのは、私の中でも嫌だなと思っ
たりとか。
日下
ステンレスは溶接と技法が違いますよね。
以前に 岡村光哲さん という金属の作家さんに出て頂いた時、
ステンレスでアルゴン溶接をされているというお話でした。
菅原 睦さん
ええ。実現可能な範囲で環境を整備しているんですが。
水沢にいたときに、その設備をじゃあ揃えたからといって、ずっとそこにいられるという
保障もなかったので・・・、はい。
例えば、いる場所が1年間とか2年間とかで変わってしまうのに、ステンが自分にとっての
制作活動として合っているのかなっていうのはどうしても疑問に残って。なので、ステンの
方まで手を付けていいのかなっていうのは正直、あります。
日下
そうですか。
その後の「滴り」という作品はいかがですか。素材は石に変えられてますよね。
菅原 睦さん
「滴り」はですね、それこそ去年、久慈に来たんですが、いよいよもって盛岡のアトリエに
通うことができず、溶接も出来ないような状況になってしまったんです。
その中で、じゃあどうしたらいいかなと考えたときに、本当に車にちょこっと積める大きさ
の石を持ってきて、これはあんまり言っちゃいけないのかもしれないですが、学校の施設を
借りて、端っこでやらせてもらうっていうことをもう1回やってみようかなって思って始め
たのが石だったんです。 石だったらできるなと思って。
日下
なるほど。そうだったんですか~。
菅原 睦さん
やっぱり石だと「水面」でやってきたようなことはできないので。
ただその水のテーマを表現しようと思ったときに丸い形態なのかなと思って。
日下
これも素敵ですね。
鉄と組み合わせているのもありますよね。
菅原 睦さん
はい。あれはですね、鉄じゃなくてピューターっていう素材です。
非常に融点が低い金属なんですね。金属の部分は全部鋳造で作っています。
日下
それは、低融点合金っていうものですか。融点が200度くらいの素材ですよね。
菅原 睦さん
そうです。
日下
綺麗ですね~。
菅原 睦さん
綺麗なんです。錆びないですし。で、鋳造もですね、木型で簡単にできてしまうので。
日下
ああ、そうなんですか。
菅原 睦さん
木を彫って木型にして、それで作ることができるので。
まあ、せっかく金属の質感であったりとか、そういったものはやっぱり魅力に感じていた
ので、やっぱり石に負けないものをと思って使ってみました。
日下
そうだったんですか。
「水面」は、先ほど水の中から上を見上げているような感じということでしたが、「滴り」
っていうことには、どんな制作意図がおありでしょうか。
菅原 睦さん
そうですね、これも変な話なんですが、高校か中学校の記念碑みたいなものにですね、
地元の偉人の名言が刻んであって、「水滴も時間を連ねて滴り落ち続けていくことに
よって岩を砕くんだよ」っていう意味だったと思うんですが。
なんかそこで石を彫っていくことであったりとか、淡々とやっていきたいな、という
自分の思いも重なって「滴り」という。
何か一つ自分の中でテーマづけられたことだったのかなと思いますし、水の表現のことで
福田平八郎の話(第3回)で言った普遍性のことであったりとか、そういうところで
彫刻らしいことがしたいって、すごく思うようになって。
石を使うにあたって、彫刻じゃないと出来ない感じであったりとか、ムーヴマンとかマッス
であったりとか、なんかそういうことをもう一度きちんと自分の中で捉えていきたいなあと
思っいました。
日下
素晴らしいですね。 「滴り」というものには、確かにポタポタと永続的に動き続けるイメ
ージがありますよね。
菅原 睦さん
そのテーマに沿って、制作も続けていこうとは思っているんですが(笑)
日下
鉄とか石とか違う素材で水を表現するというのは、とっても独特で面白いと思います。
水そのものが形を変化させるものだと思うっているせいか、私にはちょっとどういう風に
作っていいかわからない感じがありますけれど、菅原さんはそういうところを捉えられて
いて素晴らしいなと思います。
今日も素敵なお話をお聞かせ頂いて、ありがとうございました。
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編集後記
今回、平井 孝典さんのご紹介で菅原 睦さんに初めてお話をお伺いしました。
菅原 睦さんは岩手大学の特設美術科で彫刻を学ばれました。菅原さんは岩手県水沢市の
ご出身です。
卒業後は美術講師をなさりながら、週末などに赴任地から盛岡の共同アトリエに通って制作
を続けてこられたそうです。 制作にかけられる時間等から、素材は石から鉄へと変えて
こられたとのこと。
昨年、岩手県久慈市に赴任されてからは、盛岡の共同アトリエに通うことができなくなり、
車に積める程度の大きさの石で制作を継続されているそうです。
菅原 睦さんは落ち着いて穏やかにお話をされる方ですが、何かたくましい南部男という
感じで根気良く彫刻に取り組んでいらっしゃる印象を受けました。
第4回の今日は、「水面」、「滴り」という水にまつわる二つの題材をそれぞれ鉄と石
という異なった素材で制作されたことについてお話をお聴かせ頂きました。 鉄の時には、
その素材感を生かして水面をきらめきを表現し、また素材が石になってからは、彫刻でしか
できないムーヴマンとかマッスを意識されたということでした。
菅原 睦さんが素材感とテーマと造形感覚を見事に調和させて制作されていることがとても
印象に残りました。
次回は菅原 睦さんの「あなたにとってアートとは?」 についてお伺いしてまいります。
どうぞお楽しみに。
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◆ 菅原 睦さんが掲載されているWEBページ
◇第87回 国画会
◆ 菅原 睦さん 経歴
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鬱陶しい日にはお茶でリフレッシュ
皆様、こんにちは
おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です
秋の気配が深まる中で、毎日梅雨のような空模様…
鬱陶しさMAXですね~
特に女性の皆さんは、洗濯物が溜ったり
カラッと乾かないので、余計なストレスが増えますよね
そこに、またまた台風の影響で雨続き…
今回は中部や東海地方が大変ですね
大きな被害がないことを祈ります
私も町内会の体育部長を仰せつかっており
週末の体育祭の心配が増すばかりです
できたとしても、雨で練習不足や運動不足のせいで
怪我人が出なければいいな~と
健康管理上でも長雨で運動不足になると
体重が気になったり、何となくだるかったりしませんか
私はロードバイクでジムに通ってますが
自転車に乗れないと、トレーニング不足を感じますね
そこで、皆さんにもお勧めなのは
踏み段昇降やスクワット、腹筋などの
屋内で場所と時間をかけずにできる運動です
けっこう筋肉を使うので、短時間でも効果的にできますよ
運動すれば、代謝や血行、リンパ液の流れも良くなって
快食、快眠、快便につながりますよ
運動の30分前には緑茶を淹れて飲みましょうね
脂肪燃焼効率が上がるだけでなく
腸内の善玉菌の割合が増えて免疫活性が高まる事が
実験でわかっているんですよ~
更に悪玉コレステロールも減ってダイエット効果も期待できちゃいます
温かい緑茶なら体も暖まり、こんな鬱陶しい日には最適ですし
食後の熱いお茶はカテキンの殺菌力で食中毒予防にもなります
では、今日もおいしいお茶を飲んで
元気に楽しくお過ごしください(^^)/
創業145年下総屋の医食同源ブログ
彫刻家 菅原 睦さん 第3回 ~震災後に「水」がテーマになりました。 ~
みな様、こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。
今日は素敵な作家をご紹介いたします。
彫刻家 菅原 睦さんです。

菅原 睦さん
前回、平井 孝典さんの紹介でご登場頂きます。
平井 孝典さん
第1回 、第2回、第3回、第4回、第5回、第6回、第7回
菅原 睦さん
第1回 ~最初の木彫で「表現」ということが釈然としました ~
第2回 ~中国での仕事の体験と素材の変遷について~
第3回 の今日は、菅原 睦さんが「水面」や「滴り」といった水をテーマにしている
ことについてお聴かせ頂きました。
きっかけはなんと、震災後に時間が余った時に知人に誘われて行った釣りで、湖面や
川面の水の光を見たことだったそうです。
どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *


「水面(みなも)」
鉄 180×160×100(㎝) 60kg(台座部含む)
制作年 2012年

「水面(みなも)環」
鉄 45×45×20(㎝) 3kg(本体のみ)
制作年2013年

「滴り(したたり)浸」
花崗岩、砂岩、錫合金 50×16×16(㎝) 2kg
制作年 2014年

「滴り(したたり)」
安山岩、錫合金 60×20×20(㎝) 15kg
制作年2014年

「滴り(したたり)」
安山岩、錫合金 70×30×25(㎝)25kg
制作年 2015年
日下
菅原さんの作品には、特に「水面」という題名のものが多く、副題では「環」や「浸」
というものがありましたね。
菅原 睦さん
そうですね。
その副題に関してなんですが、発表した時には、石の方は「滴り」で、金属でピースを集
めたような作品の方が「水面」っていうことでした。
発表した当時は副題はつけなかったんですが、改めて今回作品を見たときに、形態であっ
たりとか、作品を作った時のテーマなんかを思い起こして、そういうふうにまとめてみよ
うかと思って、改めて副題を付けました。
日下
そうだったんですか。
「水面」とか「滴り」をテーマにされているのはどうしてでしょうか。
菅原 睦さん
惹かれるというか、地震の後に作ったんですが。
日下
これらの作品すべてがそうですか。
菅原 睦さん
はい。そうです。
水のテーマを扱い始めたのが本当に震災以降です。私は内陸だったんですが、やっぱり
津波のことがどうしても頭から離れない、離れなかったです。津波のことであったりとか、
自分たちの置かれている、置かれたというか直面した状況について随分悩みました。
あとはしばらく経ってから、ちょっと時間が余った時とかに、知り合いに釣りを教えて
もらって。なかなかその頃まで、時間が空いた何かをしに行こうっていうことがなかっ
たんですが、釣りをすることで自然と向き合う時間が自ずと増えていったんです。
その時に湖面であったりとか、川面に映る、それこそ水面に反射する光みたいなものは
その後に直接的に表現に影響したなあと思います。はい。
日下
そうでしたか。
あの、立ち入って申し訳ないのですが、前に震災で作品の写真を紛失されたということを
仰っていたのは津波ではないんですね。
菅原 睦さん
津波ではなかったんですが・・・。プリントしてまとめていたものであったりとか、写真
として焼いていたものが、内陸だったんですが揺れがひどくて。その時に実家にいたん
ですが、実家は半倒壊状態になってしまって、その時に消滅してしまったのかな、それか
どこかにいってしまったと思うんですが。
日下
見つけられなかったということですね。
菅原 睦さん
そうですね、今はもう見つけられないですね。
どこかにあるのかもしれないですし、そのときにぐしゃぐしゃになったものもあると思い
ます、棚も何もかも倒れたりとか大変だったので、やけっぱちになって捨てたのかなと
思っていますし。
日下
そうだったんですね。本当に大変なことでしたね。
菅原 睦さん
そうですね。でも、沿岸の方だともう震災以降は家も生活の環境もなくてずっと大変だったので、内陸の私は大変だったとは言えないかなと思うんです。でもやっぱり、それまで自分が経験したことがないことだったのでやっぱり辛かったです。
日下
そうですよね。震災をきっかけに、水に向き合われるようになったんですね、
震災の後の釣りを通じて。
菅原 睦さん
そうですね。きっかけは震災の後の釣りですね。
あとは、彫刻ではないんですが、福田平八郎の作品にすごく惹かれたのが大きいように思います。
日下
ええ、日本画の。
菅原 睦さん
はい。あの方の作品は以前から知っていましたが、特別いいとは思っていませんでした。
すっきりしすぎているようで、好みではなかったんですね。ただ、自分が年齢や経験を
重ねて、物事と向きあう視点が増えて行く中で塩田平八郎さんの作品の特徴や魅力、表現
に今触れることができたのかと思います。
学校で生徒に教えるために働き始めてから彫刻以外の表現方法や美術史とかも勉強し直し
ているんですが、歴史的な背景や色彩についても興味深く感じるようになってきている
ように思います。
日下
そういうアーティストの作品から、語りかけられるということもあるでしょうね。
菅原 睦さん
そうですね。
日下
何というか心の原点がお互いに近ところにあったというか。
菅原 睦さん
ありました。
日下
高校の美術の教科書に、その福田平八郎さんの水面の作品が載っていたのを覚えています。
菅原さんのその感覚がなんとなく分かるような気がします。
菅原 睦さん
その時は印象に残っているというほどではなかったと思うんですが、ただその、やっぱり
ある程度時間がたっても作品、作家の思いが、日下さんが仰ったみたいに後の時代に何か
伝えることがあるんだと思います。
例えば自然の水面のもつ光とか、普遍的な造形や自然現象とか人間とかを考えた時に、
自分だけの表現ということにあまりこだわらなくてもいいんじゃないかと思うようになっ
てきているんですね。
日下
ああ、なるほど、そうですか。
菅原 睦さん
時間が経っても残ったりとか、誰かが同じように感覚を共有してもらえるようなもので
あれば、自分だけにしかできない表現じゃなくてもいいのかなと。
日下
ご自身の心を素直に見つめていらして、素晴らしいですね。
作家性についてもいろんな立ち位置があると私も感じてきましたし、前回の平井孝典さん
ともそういう話もしました。
菅原 睦さん
はい。彼も自分自身の作品について、作家性であったりとか、あとは他の人がやってい
ないこと、または他人にやられていることは何か、みたいなことは学生の頃からすごく
意識していて。
なので、彼がそういうことを相談してくれたっていうのも、その時にかオリジナリィに
こだわり過ぎなくてもいいのかなと思うきっかけになったんじゃないかと思います。
日下
なるほど、そうですか。
じゃあ、平井さんとは先輩、後輩の間柄でいらっしゃいますが、そういう悩みを打ち明け
られたというのは、親しいご関係なんですね。
菅原 睦さん
そうですね。
先にお話させて頂いた、水沢から盛岡のアトリエに通っているときに、結構彼のアパート
に泊めて貰ったりしてました。ただ泊まるのは申し訳ないので夜お酒を飲みに連れ出し
たりはしていたので、年は離れているんですが、ただ普通の同級生とか先輩、後輩って
いう間柄よりもだいぶ、いろんなことは一緒にしたなあ、っていうふうに思います。
日下
そうでしたか。
今日も素敵なお話をありがとうございました。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
編集後記
今回、平井 孝典さんのご紹介で菅原 睦さんに初めてお話をお伺いしました。
菅原 睦さんは岩手大学の特設美術科で彫刻を学ばれました。菅原さんは岩手県水沢市の
ご出身です。
卒業後は美術講師をなさりながら、週末などに赴任地から盛岡の共同アトリエに通って制作
を続けてこられたそうです。 制作にかけられる時間等から、素材は石から鉄へと変えて
こられたとのこと。
昨年、岩手県久慈市に赴任されてからは、盛岡の共同アトリエに通うことができなくなり、
車に積める程度の大きさの石で制作を継続されているそうです。
菅原 睦さんは落ち着いて穏やかにお話をされる方ですが、何かたくましい南部男という
感じで根気良く彫刻に取り組んでいらっしゃる印象を受けました。
第3回の今日は、菅原 睦さんが水をテーマにされていることについてお話をお伺いしま
した。
菅原さんが「水」を表現することを通して、時間を経ても残る作品、他者とも感覚を共有
できる作品であれば、自分だけにしかできない表現やオリジナリィにこだわり過ぎなくても
いいのかなと思うきっかけになった、と仰ったことがとても印象に残りました。
そこには、独自性と普遍性との関わりという命題が含まれていて、インタビュー後の今も
とても興味深く響いています。
次回は水というテーマを石と鉄の二つの素材で制作されていることについてお伺いして
まいります。
どうぞお楽しみに。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
◆ 菅原 睦さんが掲載されているWEBページ
◇第87回 国画会
◆ 菅原 睦さん 経歴
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
★☆ アーカイブス ☆★
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彫刻家 菅原 睦さん 第2回 ~中国での仕事の体験と素材の変遷について~
彫刻工房くさか 日下育子です。
今日は素敵な作家をご紹介いたします。
彫刻家 菅原 睦さんです。

菅原 睦さん
前回、平井 孝典さんの紹介でご登場頂きます。
平井 孝典さん
第1回 、第2回、第3回、第4回、第5回、第6回、第7回
菅原 睦さん
第1回 ~最初の木彫で「表現」ということが釈然としました ~
第2回 の今日は、菅原 睦さんが卒業直後の仕事で中国に滞在されたお話や、制作環境の
変化から素材を石から鉄に移行されたときの思いをお聴かせ頂きました。
どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *


「水面(みなも)」
鉄 180×160×100(㎝) 60kg(台座部含む)
制作年 2012年

「水面(みなも)環」
鉄 45×45×20(㎝) 3kg(本体のみ)
制作年2013年

「滴り(したたり)浸」
花崗岩、砂岩、錫合金 50×16×16(㎝) 2kg
制作年 2014年

「滴り(したたり)」
安山岩、錫合金 60×20×20(㎝) 15kg
制作年2014年

「滴り(したたり)」
安山岩、錫合金 70×30×25(㎝)25kg
制作年 2015年
日下
菅原さんの制作の素材は、環境によってやれるところでやれるものをというふうに変えて
こられたというお話ですね。
大学以降の変遷や思いなどを少し変遷をお聞かせ頂けますでしょうか。
菅原 睦さん
大学を卒業してから、ぴったり1年間、中国に仕事で行っていたんですが。
日下
その仕事というのは、会社員か何かでしょうか。
菅原 睦さん
縁があって向こうで中国の方に日本語を教える学校の講師をしていました。
日下
それはすごいですね! ということは、中国語もお出来になるんですか。
菅原 睦さん
当時は少しだけ出来たんですが、今はもうまったく駄目ですね。
日下
すごいですね~。
菅原 睦さん
私が行っていた場所は石河子といって新疆ウイグル自治区のウルムチという大きな街に近い
場所でした。私の肩書は大学の日本語講師でした。
日下
そこに行かれても制作していらしたのでしょうか。
菅原 睦さん
あちらでは1年間だけの講師の契約なので、そこで制作環境を整える状態でも無かったですし、
仕事で精一杯の感じでしたので、そこでは割り切って制作はせずに講師に専念していました。
でも、生活していた街が本当にシルクロードの上にあって、中国国内の世界遺産とかを見に
行ける機会があって、そういうものを見てこられたのは良かったと思います。
日下
他の芸術家との出会いとか、素晴らしい作品の鑑賞とか、感動するような出会いとかはおあり
でしたか。
菅原 睦さん
鑑賞に関しては、敦煌とか様々な仏教遺跡とか石窟のあるような場所が近くにありまして、
沢山見ることが出来ました。
日下
それは素晴らしいですね。
菅原 睦さん
自分も石を素材として彫刻をやっていた経験があるためか、作品が長い年月残ることについて
とか、各時代の造形的な約束事や美的価値観が様式として残り、様々な時代や場所で使われて
いるということについては深く考えさせられたし、感激したように思います。
日下
ああ、そうですか。いいですね。
そしてまた帰ってきて日本でも制作をされるようになったんですね。
菅原 睦さん
盛岡彫刻シンポジウムっていうメンバーでアトリエを共同経営して持っているんですが、
なるべくその近くに生活したいと思ったんですが、ちょっとうまくいかなくて、実家から
生業の方の仕事場に通って。
その当時は中学校の講師だったんですが、水沢の実家から時間が許される時に盛岡の
アトリエに通うことが多かったんですが、やっぱり結構遠くてですね。
なので例えば半日時間ができたからと言ってピュッと行ってピュッと帰ってくるという感じ
ではなくて、丸1日時間を準備してというふうにやっていたんですが、なかなかやっぱり
作業の方が進まなかったりとか、通うことが非常に労力としていろいろ奪われていって、
すごく悩んだ時期でもありました。
日下
そうでしたかね。その頃は石を続けていらしたわけですね。
菅原 睦さん
帰国後すぐは石を素材としていたのですが、時間的にも労力的にも詰めて作業をすることが
難しくなっていた頃に、恩師に鉄をやってみてはどうかとアドバイスを頂きました。
その後はしばらく鉄を溶接するような仕事が多くなったと思います。
なので、やれるところでやれるものをやるっていうのはありましたね。
日下
それは大変でしたね。
菅原 睦さん
ただ、国画会に一般としてではありますが参加させていただいたり、あとは盛岡彫刻シンポ
ジウムに参加して制作したり、なんとか作る環境には常に身を置いておくことだけはなんとか
保っているように思います。本当に周囲の人のお蔭様です。
日下
表現の素材を鉄に変えてみて、石よりは少しスムーズに表現活動ができるようになった感じは
あったでしょうか。
菅原 睦さん
私の考えではあるんですが、石の方がものを作るのは自由で加工しやすいように感じます。
やっぱり鉄を加工していくにも色々な方法があると思うんですが、私自身が鉄について加工
できる技術っていうのが板金に近い、それこそ鉄板を切ってそれを削って溶接をしてってと
いうような加工技術しかないことを考えると、金属の加工は非常に難しいし、設備によって
制限が大きいように思います。
鋳造したりできれば全く違ってくるとは思いますが。
でも、「水面」のような作品は石に比べればとても短い時間で制作することができました。
日下
そうですか。面白さはありますか。
菅原 睦さん
面白さはあります。はい。
もともとインスタレーションがしたかったので、なんかちょっと後での話にはなるんですが、
今、マッスとかムーヴマンとかすごく基礎的な、彫刻的な要素を大事にしたいなっていうのが
すごくあるんですが。
当時は鉄板とかを溶接していくことで、逆に彫刻がそういったところから離れることが
できるかなと思って。もともとインスタレーションがしたかったので、空間との関係性って
いうか、物だけで見せるんじゃなくて空間も含めて広い体積、大きなスケールで見せていく
ことがやりやすいな、っていうのが鉄の良さなのかなっていうふうには感じていました。
日下
そうでしたか。
例えば「水面」っていう作品はそういうものに当たりますか。
菅原 睦さん
はい、そこはすごく意識していたんじゃないかなと思います。
スケッチをするように鉄を切ってつなげていました。鉄板を切ることもそんなに時間はかから
ないですし。なので、もともと全部準備していて全部つなげていくだけではなくて、気に入ら
なければもう一回ちぎって、で、溶接し直したり切ったりということが出来たんで、ちょっと
表現しづらいんですが、塑像のような可塑性を感じるな、っていうのは石に比べてありました。
日下
素晴らしいと思います。「水面」っていう作品、やっぱり素敵ですね。
すごいキラキラ感があって。すごくそれを表現していらっしゃるなと感じがします。
菅原 睦さん
そうですね。
ただ、彫刻にお詳しい方だとすぐにデビット・スミスやアレクサンダー・カルダーの造形的な
要素が強いと感じられると思います。
自分でも強く影響を感じますし、未だに影響から抜け出せていないように感じる部分が沢山
あります。表面の加工はデビット・スミスの技法から着想を得ました。
日下
そうですか。
菅原 睦さん
そこで、もしオリジナリティがあるとすれば水っていうことをテーマにしたことなのかなって
いうのは自分でも強く意識していました。
作品を制作するときに自分のアイディアをまとめるのですが、その時に自分が好きだったり
気になる作家の造形的要素がどこかしらに入り込んでくることはいつも感じています。
ただ、特定の作家の作風に似ないようすると形が崩れてしまったり、作りたかったものから
どんどん離れてしまうことも多く、本当に悩ましく思います。
なので、悩んだら開き直って、最初に自分が作りたかった形で作ってしまうことが多いように
思います。
日下
素晴らしいですね。
菅原 睦さん、今日も素敵なお話をありがとうございました。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
編集後記
今回、平井 孝典さんのご紹介で菅原 睦さんに初めてお話をお伺いしました。
菅原 睦さんは岩手大学の芸術文化課程で彫刻を学ばれました。菅原さんは岩手県水沢市の
ご出身ですが、卒業後は美術講師をなさりながら、週末などに赴任地から盛岡の共同アトリエ
に通って制作を続けてこられたそうです。 赴任地によって、制作にかけられる時間等の環境
から、素材は石から鉄へと変えてこられたとのこと。
昨年、岩手県久慈市に赴任されてからは、盛岡の共同アトリエに頻繁に通うことができなくなり、
車に積める程度の大きさの石で制作を継続されているそうです。
菅原 睦さんは落ち着いて穏やかにお話をされる方ですが、何かたくましい南部男という感じ
で根気良く彫刻に取り組んでいらっしゃる印象を受けました。
第2回の今日は、菅原 睦さんが卒業直後の仕事で中国に滞在されたお話や、素材の変遷
についての思いをお伺いしました。
菅原さんが中国で大学の日本語講師をされていたことにはとっても驚きました。そこで仏教
遺跡や石窟をたくさん見てこられたお話をお聴きして、とても素晴らしく、羨ましく思い
ました。
制作について、鉄を素材にされたことで、マッス(量感)よりも空間との関係性や大きな
スケール感での表現を意識されたというお話でしたが、本当にそれが作品から伝わって来る
ところが素晴らしいと思います。
菅原さんはご自身のオリジナリティがあるとすれば水をテーマにしたことではないかと
仰いましたが、私も本当にかたちにしたいこと、伝えたいことを意識することが
その人その人の感性で、独自の表現へのスタートではないかと感じています。
菅原さんの水を鉄で表現するというのは、とても素敵なオリジナリティだと感じました。
次回は、菅原 睦さんの制作テーマについてお伺いしてまいります。
どうぞお楽しみに。
**********************************
◆ 菅原 睦さんが掲載されているWEBページ
◇第87回 国画会
◆ 菅原 睦さん 経歴
1981 岩手県生まれ
2001 盛岡彫刻シンポジウム参加 以後毎年参加
2003 国画会彫刻部 初入選
2005 岩手大学大学院修了 同年 中国新疆ウイグル自治区で日本語講師に就く
2006 岩手県で公立学校の美術講師に就く 至現在
2013 国画会彫刻部 「B社奨励賞」 受賞
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【お茶講習会】やりました
皆様、こんにちは
おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です
またまた台風の影響で九州は大変ですね
関東は急に涼しくなって過ごしやすいですが・・・
大きな被害がないことを祈ります
前にも書きましたが台風などの大型の低気圧か接近して
急な気圧の変化があるときは、酸素濃度が薄くなるせいで
めまいや頭痛、肩こり、悪寒、鬱症状など
不調になりやすいので深呼吸をしたり
軽い体操や入浴で体温を上げると楽になりますよ
さて、お茶の効能など健康に良い情報が
テレビなどでもよく取り上げられますね
でも、意外とお茶について知らないことも多いのではないでしょうかあれからも
だって、誰からも教わる機会がないですよね
緑茶って、昔から自然に生活に溶け込んでいたから
茶業界もお茶の素晴らしさやおいしさ
効能や役に立つ情報を積極的に出さなかったせいもあるかな
あとは核家族化で親から子に様々な生活の知恵が伝授されていないのもありますね
うちの店ではたまに【お茶講習会】を無料でやってます
先日は羽生市の埼玉純真短大さんで市民公開講座があり
その1講座として【お茶を楽しもう】と題した講習会をやりました
お茶の効能や種類・値段の違い、選び方から
おいしいお茶の淹れ方を体験し味わっていただきました
普段はなかなか買って飲むこともない静岡産の手摘みの最高級茶葉の
豊かでまろやかな甘みとコクを楽しんでいただけました
また、季節がら【おいしい冷茶の淹れ方】もやりました
お湯で濃い目に淹れた緑茶を氷で冷ますオンザロックと
水出し煎茶の両方を飲み比べてもらったり
実際に入れて味わってもらったり…
なごやかで楽しい1時間はあっという間でした
参加者の方もとても喜んでいただき
熱心に質問もいただきました
【和の食文化】素晴らしさが世界中で注目されていますが
お茶もその一環としてもっと良さを知って欲しいと思います
意外と日本人でありながら知らないことが多いですよね
先祖たちが生活の中で編み出した豊かな智慧を
日本の精神と文化、良い風習を次世代に受け継いで
いかなければと強く感じます!
これからもブログを通してだったり
講習会を増やしたりして広めていきたいと思いますので
ご興味のある方は、何でも聞いてくださいね
では、今日もおいしいお茶を飲んで
元気に楽しくお過ごしください(^^)/
創業145年下総屋の医食同源ブログ
彫刻家 菅原 睦さん 第1回 ~最初の木彫で「表現」ということが釈然としました ~
みな様、こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。
今日は素敵な作家をご紹介いたします。
彫刻家 菅原 睦さんです。

菅原 睦さん
前回、平井 孝典さんの紹介でご登場頂きます。
平井 孝典さん
第1回 、第2回、第3回、第4回、第5回、第6回、第7回
第1回 の今日は、菅原 睦さんが彫刻を始られたきっかけについてお聴かせ頂きました。
大学から美術を始められた菅原 睦さんは、最初の塑像で靴を制作されたのですが
その時に彫刻の先生のご指導がスッと入ってきたところから、表現の媒体に彫刻を選ばれた
というお話です。
どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *


「水面(みなも)」
鉄 180×160×100(㎝) 60kg(台座部含む)
制作年 2012年

「水面(みなも)環」
鉄 45×45×20(㎝) 3kg(本体のみ)
制作年2013年

「滴り(したたり)浸」
花崗岩、砂岩、錫合金 50×16×16(㎝) 2kg
制作年 2014年

「滴り(したたり)」
安山岩、錫合金 60×20×20(㎝) 15kg
制作年2014年

「滴り(したたり)」
安山岩、錫合金 70×30×25(㎝)25kg
制作年 2015年
日下
菅原さんは、子供の時はどんな環境にいらしたんですか。
菅原 睦さん
何か造形的なものづくりに携わっているという環境では特になかったんです。
実家が農家だったので。
作品を作ることを本当に本格的に始めたのは大学に入ってからです。
高校では運動をやっていたので。
日下
そうですか。ちなみに運動は何をしていらしたんですか。
菅原 睦さん
高校の部活動は、ラグビーをしていました。
日下
すごいですね。そして大学は岩手大でいらしたんですね。
菅原 睦さん
そうですね。岩大で始めたのがきっかけですね。それまでは特別、美術に関わりがある環境
では無かったのですが、大学の彫刻で、たまたま恩師が基礎から教えてくれる方だったので
彫刻を始めることができました。
日下
その先生というのが藁谷収先生(※)ですね。平井さんもそうでいらっしゃいましたが。
大学には同じ時期に在籍されていたのでしょうか。
※彫刻家 藁谷収氏
菅原 睦さん
確か私が卒業してから彼が入ってきたんですが、社会人としての私の制作活動の母体として、
私は彼と同じ研究室に関わっていることが多かったように思います。卒業後も研究室の設備を
少し使わせて頂いたり、大学以外のところでも盛岡彫刻シンポジウムという団体がありまして、
そこで私だけではなく研究室から出て社会人になった人たちが一緒に活動をしていましたね。
日下
そうだったんですか。
大学に入ってから彫刻をされたということですが、そこはスムーズに彫刻にいかれたんですか。
菅原 睦さん
あの、一番最初は漠然と、美術ということも後付けで入ったというか、もちろん美術に入学
したことはしたんですが、高校まで全く作品を作ってこなかったところで、ただ自分の進路を
選ぶときに何か表現に携わることを選びたいなというふうに思ったんですね。そこで、最初の
方は写真をやってみたり、あとは漠然となんですがインスタレーションとか、ちょっと表現的
に今風のものにすごい憧れがあったんです、はい。
ただ、その、最初の2年間のところでいろんな、例えば絵画や工芸、彫刻といった分野の基礎
授業を受けていく中で、藁谷先生にご指導頂いた時に、自分がこうしたいなっていうことを、
その時、表現の上で靴を作ったんですが褒めて頂いて、表現したいことを受け取ってくれた
というか。
なので、基礎も何もないところで、その先生のもとできちんと自分の技術であったり表現の
媒体としてしっかりしたものを勉強したいなと思ったのが彫刻を選んだきっかけだったんじゃ
ないかなと思います。
日下
すごいですね。「表現の媒体として彫刻を選んだ」っていう言葉が出てくるのが、すごく素晴
らしいと思います。
菅原 睦さん
今思えば、なんですが。当時はそこまで考えていなかったとは思うんですけれども。
他の絵画の授業なんかは、やっぱり自分に基礎がなかったので授業についていけていな
かったっていう部分があったと思うんですよ、はい。
彫刻は分かりやすく自分に訴えかけるものがあったのかな、なんていう風には思っています。
日下
そうだったんですか。
藁谷先生は石彫の作家でもいらっしゃいますが、菅原さんは最初から石を始められたんですか。
菅原 睦さん
そうですね、基礎の塑像とかを抜かすと石ですね。でも石を素材として作品を作ったのは結構
後だったんじゃないかなと思います。それまでは木を彫ってみたり、それからロウなんかも
しましたし。その時に溶接とか石材にこだわらないでいろんな素材をやらせて頂いたように
思います。
日下
基礎のない状態で、というお話ですが、初めて彫刻をやってみたときの印象はいかがだった
でしょうか。
菅原 睦さん
そうですね、私自身がその表現っていうこともわからなかったので、本当に見たものをただ
ただ見たまま忠実に作品に作っていく作業だけをしていたと思うんです。その時に、塑像で
靴を制作したのですが、藁谷先生から、靴の中に足が入っていたことや、靴を履いていると
どこにダメージが来て綻んでいくかも考えると、もうちょっと変わっていくんじゃないか、
また作るべきものが違ってくるんじゃないかっていう話をして頂いて、「あ、そういうこと
が表現の一つなんだな」と、そこでスッと入ってきたのは未だに覚えています。
日下
最初の作品が靴でいらしたんですね。
菅原 睦さん
そうですね、靴は靴なんですが履いている間の足っていう形で、表現にでてきたりとか、
やっぱり骨格であったりとか。
日下
そうでしたか。そういうアドバイスってとってもわかりやすくて素晴らしいですね。
菅原 睦さん
そうですね。なんか、絵画なんかを描くときにも、やっぱり作品を見ることなんかが圧倒的に
足りていなかったので、どういったことが表現なのかがわかっていませんでした。
入試の時にデッサンとかもしたんですが、そのデッサンで上手く描いていくこと以外の
部分で、自分の考えや自分の感じたことを表現するっていうのが一体どういうことなの
かなっていうのが、その時に少し釈然としたんじゃないかなって思っています。
日下
そうですか。ありがとうございます。
高校ではラグビーをしていらして、表現に対するどこか憧れがあって、岩手大学にある程度
美術という方向性を定めて入られたというお話でした。その表現に対する憧れはどんなこと
から芽生えてきたと思われますか。
菅原 睦さん
そうですね、表現自体に対する憧れは、映画が好きだったのが始まりだと思います。
日下
はい。
菅原 睦さん
一番最初は映画関係の仕事がしたいな、なんて思ったんですが。岩手にそういう映画の専門
学校や映像関係を学べる場所がないというところで、美術を選んだのだと思います。
岩手の田舎の方なので、娯楽が少ない地域で、毎週のようにレンタルビデオを見て、映画が
一番の自分の娯楽だったとは思うんですが。なので、いろんな作品を見ていく中で、同じ
テーマのような映画でもいろんなものがあるんだなあ、とか、そういった業界に入っていき
たいなという風には思っていたと思います。
日下
菅原さんはご出身は岩手県の中ではどちらですか。
菅原 睦さん
岩手の水沢で、今は、久慈におります。
日下
そうですか。ちなみに映画はどんな作品が好きだったのですか。
菅原 睦さん
映画はですね、なんか少しませた高校生だったので、当時はすごく難解な映画が大好きで、
見てきた気がします。
日下
それは例えばどんな作品でしょうか。
菅原 睦さん
ええと、ですね、当時、難解と言うか、癖のある「ポーラX」とか。
ご存じないかもしれないですが。
日下
ええ、わからないです。
菅原 睦さん
カラックス(※)っていう監督ですね。
※レオス・カラックス(ウィキぺディアのリンク)
はい。あんまり有名じゃないというか、当時そういうのが雑誌なんかで取り上げられていて、
アクションとかSFとかっていうよりかは、そういう、なんか「ツウが好きそう」って言われる
ようなものをなんか好んで見ていたような気がします。内容をちゃんと理解できていたかどう
かはちょっと、今となれば読み取れていなかったんだろうなっていうのは思っていますね。
日下
映画って独特ですもんね。
私が学生の頃はヤン・シュヴァンクマイエルが人気が出た頃なんです。
菅原 睦さん
あとは、ミニシアター系の映画が流行った頃なので、そういうのはよく見ていたような気が
します。
日下
最初、岩手大学に入られてからも最初は写真やインスタレーションをなさったというお話
でしたものね。
菅原 睦さん
雰囲気で。最初は本当に雰囲気だけだったと思う。
日下
そうだったんですか~。じゃあ、大学の中では彫刻であらゆる素材を体験なさったっていう
感じですよね。
菅原 睦さん
はい、そうですね。
日下
最終的には、卒業制作とかは石だったんですか、やはり。
菅原 睦さん
はい。課題として石を使うことっていうのが1点あったのと、その時に運良く石材が安く
手に入ったので、どうせならばと思って、2点作ったんですが、どちらも石で石で作り
ました。
日下
そうだったんですか。ちなみに今回いただいている写真に入っていますか。
菅原 睦さん
この中にはないです。全部卒業してからの作品ですね。はい。あと3点くらいあります。
日下
そうですか。
菅原さん、今日は素敵なお話をありがとうございました。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
編集後記
今回、平井 孝典さんのご紹介で菅原 睦さんに初めてお話をお伺いしました。
菅原 睦さんは岩手大学の芸術文化課程で彫刻を学ばれました。菅原さんは岩手県水沢市の
ご出身ですが、卒業後は美術講師をなさりながら、週末などに赴任地から盛岡の共同アトリエ
に通って制作を続けてこられたそうです。 赴任地によって、制作にかけられる時間等の環境
から、素材は石から鉄へと変えてこられたとのこと。
昨年、岩手県久慈市に赴任されてからは、盛岡の共同アトリエに頻繁に通うことができなくなり、車に積める程度の大きさの石で制作を継続されているそうです。
菅原 睦さんは落ち着いて穏やかにお話をされる方ですが、何かたくましい南部男という感じ
で根気良く彫刻に取り組んでいらっしゃる印象を受けました。
第1回の今日は、菅原 睦さんが彫刻を始められたきっかけについてお聞かせ頂きました。
大学で最初の木彫の制作では、先生のご指導から、ご自分の考えや感じたことを表現するのが
一体どういうことなのかが少し釈然としたと仰ったことがとても印象的に感じました。
次回は卒業直後の仕事で中国に滞在されたお話や、石についての思いをお伺いしてまいります。
どうぞお楽しみに。
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1981 岩手県生まれ
2001 盛岡彫刻シンポジウム参加 以後毎年参加
2003 国画会彫刻部 初入選
2005 岩手大学大学院修了 同年 中国新疆ウイグル自治区で日本語講師に就く
2006 岩手県で公立学校の美術講師に就く 至現在
2013 国画会彫刻部 「B社奨励賞」 受賞
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お茶でコミュニケーション促進
皆様、こんにちは
おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です
お盆休みが終わって
またお楽しみな日常生活が戻ってきました
というと、休みが充実しないみたいに聞こえますが・・・
正直、渋滞や混雑の中、家族のためにお疲れの
お父さんたちも多いのではないでしょうか
生活のペースも少し狂ったりしそうですし
私は毎年お盆は休みなしで仕事です
うちはお盆は店が忙しいのです
お盆参りの返礼品や手土産
帰省の手土産などのギフトが売れるんです
普段はあまりお茶を飲まなかったりするけど
来客や人が集まると飲む機会が増えますよね
だから普段より高級な茶葉が良く売れます
お茶って健康や癒しの効果があるけど
団欒やコミュニケーションにも欠かせませんね
「お茶でもしようよ」ってふた昔前のナンパ台詞にもあったよーな…
ま、親せきや懐かしい友が集まったら
お酒も進むでしょうが
お茶をいただきながら、話に花を咲かせたいですね
今は、スマホに会話の機会を奪われてるから
「逢ってお茶」でコミュニケーション不足解消運動をしましょう(笑)
笑顔の数や信頼の質が変わるんじゃないでしょうか
コミュニケーションの量や質、笑いって
交感神経の作用を通してホルモンバランスに影響するらしいですよ
だから、健康のためにも「逢ってお茶しよ♡」をおすすめします!
さて、ジムが1週間お盆休みで
いつも通りにトレーニングできなかったので
体脂肪率が若干心配ですが
今日からトレーニングも再開して
元気に残暑を乗り切るぞ~
皆さんも、しっかり食べて運動して
楽しく夏を乗り切ってくださいね~
創業145年下総屋の医食同源ブログ
彫刻家 平井 孝典さん 第7回 ~個々の作品について、「あなたにとってアートとは?」~
みなさま こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。
今日は素敵な作家をご紹介いたします。
石彫を制作されている彫刻家 平井 孝典さんです。
平井 孝典さん
前回、黒沼 令さんの紹介でご登場頂きます。
黒沼 令さん
第1回 第2回 第3回 第4回
平井 孝典さん
第1回 ~大学での恩師との出会いが大きかったです。~
第2回 ~ 初期の「Time&Space」、「GRASSLAND」シリーズについて ~
第3回 ~現在のテーマ 「ピース」シリーズについて~
第4回 ~素材への思い 最新作「解かれた鍵、次なる謎」について~
第7回目で最終回の今日は、平井 孝典さんが遊び心を持って制作された3点の作品についての
想いと「あなたにとってアートとは?」をお聴かせ頂きました。
どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
「蒼い贈り物」
大理石、ラピスラズリ 5×15×20cm
2012年
「蒼い奇跡」
大理石、ラピスラズリ、木 10×20×15cm
2012年
「つつむ」
大理石 10×20×10cm
2010年
「時の色」
ガラス、砂、ステンレス 80×25×25cm
2010年
「time & space 1」
大理石 30×110×100cm
2011年
「GRASSLAND 6」
大理石、真鍮 10×25×20cm
2011年
「squares~空へ・大地へ~ 」
大理石 145×180×50cm
2012年
「ピース №1」
大理石 60×100×60cm
2013年
「ピース ―あけられた世界―」
大理石、銀箔、真鍮、鏡 65×30×30cm
2014年
「ピース -解かれた鍵、次なる謎-」
大理石 55×340×100cm
2015年
日下
「蒼い奇跡」と「蒼い贈り物」って、これってどうやって青い石が浮いているんですか。
平井 孝典さん
ラピスラズリの石ですけれども。
零コンマ何ミリの穴を鉄鋼屋で開けてもらって、手ぐすで吊っています。
第三者を楽しませたい遊び心ですよね。
日下
石に穴をあけて吊っているんですね。巻き付けてじゃなくて。
平井 孝典さん
そうですね。接着剤で固定されています。
これは実験的なものであって、遊び感覚で作りました。
石を浮かべたらどうなるのか、実験的な感覚ですね。
日下
私が個人的に惹かれたのは「包む」という作品の感じと、「時の色」この2つは
異色ですがとても面白いと思います。
平井 孝典さん
「包む」は、イタリアで作りました。
河原に落ちていた大理石を手に取って、結構、思い入れがある形だったので。
日下
稜線が点々と突起状になっていますね。
平井 孝典さん
餃子みたいな形ですが、針で縫い合わせたようなイメージで作りました。そこまで具体的な
ものがあったかというとそうではなくて、手に取った石の大きさとか石の温かみの感じで
ハッと思って形にした作品です。
日下
小さいんですか。
平井 孝典さん
小さいですよ、20cm弱じゃないですかね。川原に落ちていた石なので。
石の姿、大きさとか形から作品のアイディアを考えるので、事前にこういうような作品
なので、こういう石を求めに行きます、とかじゃないんですよね。
全部、石を優先、石の大きさとか形を優先で作っていくんですよ。
日下
なるほど~、そうですか。全部がそうやって制作されているというのもすごいですね。
平井 孝典さん
砂時計の作品は、コンセプチュアルアート、ミニマルアートとかの分類で。
100円ショップで売っていた砂時計を見て、たくさん組み合わせて作ったらどうなるんだろう、
というこれも実験的な作品なんです。
日下
金属で固定してあるみたいですけれども、それ自体を持って全体をひっくり返せるん
でしょうか。
平井 孝典さん
できますよ、本当に砂時計になるんですよ、ひっくり返せて。
アルミ板とアルミの棒で固定されています。
日下
どのくらい大きさと重さなんですか。
平井 孝典さん
1メートル弱ですかね。重さはあまりなくて、一人でひっくり返せます。
日下
私からすると、時に「色」っていう発想がないから、面白いと思います。
時間は流れという感じには考えるけど、色として捉えるというのは独特ですね。
平井 孝典さん
そうですね、色の移り変わりや視覚的存在として、色と空間、時間みたいなことで。
今は全然作風が変わってきましたが。
日下
とっても面白いですね。素敵です。
さて、平井さんの近年の活動内容、今度の発表予定というのはいかがでしょうか。
平井 孝典さん
今年の4、5月に開催された国展は、私にとってすごく収穫のあるものだったんですけれども。
6月1日から在外研修員としてイタリアに行くということで。
あともう一つ、今年の秋9月18日(金)から27日(日)まで、東京の千駄木にある
ギャラリーギンジョウ主催のダービー展というグループ展の立体部門に出品します。
日下
とても精力的ですね。
平井 孝典さん
色々動かないとな、と思ってやっています。
今しか出来ないことはいっぱいあると思うので、在外研修も年齢制限がかかっていたので。
日下
平井さんは今後は作家で行かれるのでしょうか。
平井 孝典さん
作家活動を中心に、後世の指導もやりながらというところですね。
日下
では、リレー作家の紹介をお願いします。
平井 孝典さん
菅原睦さんを紹介します。鉄の造形や石の造形をやる方です。
国画会でそこに出品しているんですけれども、私よりも先輩で結構悩み考えながら制作して
いる人で、鉄の作品や石の作品、結構いろいろな感じで制作されています。
日下
ではいよいよ最後の質問になりますが、あなたにとってアートとは。
平井 孝典さん
私にとってのアートとは、未来構成だと思います。
日下
未来を構成するということでしょうか?
平井 孝典さん
アートは未来を構成するものだと思うんですよ。
アートっていうくくり自体、次、どういう展開になるのかって想像できないですし。
未来を変えていくものだったり、歴史をつくりだすものなので。
正解がない面白さだったりとか、芸術によって人を教育できたりとか、色々なところに刺激や
影響を与えるものだと思うんですよね。 こうならないといけない、というような概念を持
っていないので、私はすごく自由度の高い未来を構成するようなものなのかなって思います。
日下
それはとっても面白いですね。
あまり聞いたことのないような答えです。すごくオリジナリティのあるお答えで、
とても素晴らしいと思います。
平井 孝典さん
ありがとうございます。
日下
今回は、ここまでとっても有意義で素敵なお話をお聞かせ下さいましてありがとうござい
ました。
「ピース-謎のクスリ-」
大理石、銀箔 15×15×21cm
2015年
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
編集後記
今回、黒沼 令さんご紹介で平井 孝典さんに初めてお話をお伺いしました。
平井 孝典さんは岩手大学の特設美術科で彫刻を学ばれ昨年、大学院を修了。ま1年間の美術
講師をなさりながらの制作をされていました。今年の4~5月に開催されていた国画会展では、
準会員優作賞を受賞されて会員推挙、今年6月1日からは、公益財団法人吉野石膏美術財団
「若手美術家の在外研修に対する助成」の対象者に応募選出されて、1年間のイタリアでの
滞在制作に入られたところです。
平井さんは若さとエネルギーがあり、快活にお話をされる未来有望な作家さんだと感じて
います。
最終回の今日は、平井 孝典さんの「あなたにとってアートとは?」のお話をお聞かせ頂き
ました。作家個人の作品としても、アートというジャンルにしても、すごく自由度の高い
未来を構成するようなものというお答えに、若いながらも芯のある姿勢にとっても心を打たれ
ました。
平井 孝典さん、今回はとっても素敵なお話をありがとうございました。
次回からは岩手県久慈市在住の彫刻家 菅原睦さんについてお送りいたします。
どうぞお楽しみに。
**********************************
◆ 平井 孝典さんが掲載されているWEBページ
◇国画会 平井 孝典さんのページ
◆平井 孝典さんが受けられているイタリア研修助成の情報
公益財団法人吉野石膏美術財団 「若手美術家の在外研修に対する助成」
◆平井 孝典さんの展覧会情報
第4回 Derby展
立体展 2015年9/18(金) - 9/27(日) 9/21(月)休廊
GALLERY KINGYO
〒113-0022 東京都文京区千駄木2-49-10 Tel:050-7573-7890
地下鉄千代田線 根津駅・千駄木駅 両駅から徒歩7分(お車での御来場は御遠慮下さ
◆ 平井 孝典さん 略歴
平井 孝典
HIRAI Takanori
1990 栃木県に生まれる。
2010~11 イタリア・カッラーラ美術アカデミー 留学
2012 岩手大学教育学部芸術文化課程造形コース 卒業
2014 岩手大学大学院教育学研究科美術教育 修了
現在 国画会彫刻部会員
活動
2009 第35回盛岡彫刻シンポジウム(以後毎年参加)
2012 第86回国展 「T社奨励賞」 (初出品、以後毎年出品)
第35回国画会彫刻部受賞作家展
第1回平泉国際交流展
2013 第41回盛岡市芸術祭美術展 「盛岡市長賞」
第87回国展 「T社奨励賞/準会員推挙」
第36回国画会彫刻部受賞作家展
第2回平泉国際交流展
2014 第1回栃木国展
岩手大学卒業・修了制作展 「美術講座特別賞」
第40回盛岡彫刻シンポジウム記念彫刻展
第37回国画会彫刻部秋季展(以後毎年出品)
2015 第1回ゲタ箱展
第89回国展 「準会員優作賞/会員推挙」
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アーティストを応援する素敵な彫刻工房@日下育子の学び場美術館
彫刻家 平井 孝典さん 第6回 ~社会との接点について~
みなさま こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。
今日は素敵な作家をご紹介いたします。
石彫を制作されている彫刻家 平井 孝典さんです。
平井 孝典さん
前回、黒沼 令さんの紹介でご登場頂きます。
黒沼 令さん
第1回 第2回 第3回 第4回
平井 孝典さん
第1回 ~大学での恩師との出会いが大きかったです。~
第2回 ~ 初期の「Time&Space」、「GRASSLAND」シリーズについて ~
第3回 ~現在のテーマ 「ピース」シリーズについて~
第4回 ~素材への思い 最新作「解かれた鍵、次なる謎」について~
第5回 ~イタリアでの制作について~
第6回目の今日は、社会との接点という視点から、平井 孝典さんが発表や活動の際に
作家として意識していらっしゃることをお伺いいたしました。
どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
「time & space 1」
大理石 30×110×100cm
2011年
「time & space 4」
伊達冠石、木 30×100×60cm
2010年

「GRASSLAND 5」
大理石、真鍮 10×20×15cm
2011年
「GRASSLAND 6」
大理石、真鍮 10×25×20cm 2011年
「TRIANGLE」
大理石、木 50×30×20cm 2011年
「squares~空へ・大地へ~ 」
大理石 145×180×50cm 2012年
2013年

「蒼い贈り物」
大理石、ラピスラズリ 5×15×20cm
2012年

「蒼い奇跡」
大理石、ラピスラズリ、木 10×20×15cm
2012年
日下
第3回のパズルシリーズのお話のときに、平井さんは鑑賞者を巻き込みたいとのことでした。
彫刻を発表していくときに何か考えるところはおありですか。
平井 孝典さん
現在は、たくさんの人に自分の作品を見てもらいたいという意識が強くて、その一つの
手掛かりとして公募団体、国画会を選んで発表させて頂いているんです。
まず一つはいろんな人たちに見てもらいたい、第三者、鑑賞者を巻き込みたいという意識が
あります。
日下
ええ。
平井 孝典さん
そこに作家の社会性と言うのは自然に、必然的に出てくるのかな、と思いますね。
そうなってくると鑑賞者とのいろいろつながりや接点が出てくるわけじゃないですか。
となると、とにかく作品を作って発表しないと何も始まらないんですよね、社会との接点に
関しても。
私は盛岡の彫刻シンポジウムやその企画展に携わって、芸術文化の推進を願うという
モットーで行っているのですけれども。
では一般市民に対してどう芸術を提供できるかなとか、彫刻だったらどういうふうに提供
できるのかな、というところを、答えは出ないんですけれども、毎年、考えさせられながら
作品を作って、発表しています。
発表といってもギャラリーとか、行政を巻き込んで公園や河川敷に置いたり、そこで
ギャラリートークや音楽会を開いてみたり、作家としてできる最低限のアイディアで
発表するところからです。社会との接点というものは、作品もそうですが、発表の仕方が
影響すると思いますね。
日下
そうですね~。
平井 孝典さん
発表に関して、私自身、第三者をすごく大切にしたいので。
自分の作品をわかってもらわなくても構わないですけれども「あ、これパズルだ」って
言って子供が興味を持ってくれたり「これ何だろう」と10秒間でも20秒間でも考えてもら
えれば、それだけでいいのかなって思いますね。
日下
はい。
平井 孝典さんやはり見る側も楽しくなったり、心が明るくなったり、別に悲しくなってもいいと思うん
ですけれども、何か感性を揺さぶるようなものっていうのが、一つの社会性にも繋がるん
じゃないんですかね。
特に、震災が終わった後、芸術を震災のあった地域で発表するというのはいかがなものか、
っていう議論もあったりとかするんですよね。
日下
確かに芸術はそういう状況では、一番最初に来るものでないかもしれませんね。
平井 孝典さん
そうなんですよね。
いきなり持っていっても被災者の人は喜ばない、ということや、結局その人たちのためには
ならないって思ってしまうかもしれないですけれども、でも、やっぱり発表しないと、どう
思われるかは別として、やらないと何も始まらないですからね、難しいところですけれども。
日下
そうですね。
話は少し変わりますが、彫刻の場合、展覧会場で展示していくとか、パブリックへ設置して
いくとか、空間との関わり方が一つ姿勢みたいなところがありますよね。
そういう意味では、どんな感じの作家を目指していきたいですか。
平井 孝典さん
私自身、大きい作品を作って、公園に野外彫刻、パブリックアートとしての存在ある作品を
目指したいということはあんまり強く思っていないんですよね。ましてや、小さい作品を
たくさん作って個展をやりたいっていうこともあんまりなくて。
まあ、今の時点だとフィフティ・フィフティなんですけれども、とにかく今ある自分を
さらけ出す、表現したい、それを第三者と一緒に巻き込みたい、っていうような思いなん
ですよね。
時には小さい作品になるのかもしれない、時には大きい作品になるかもしれない、これは
その時々のモチベーションだったり環境によって変わってくるのかなと思います。
僕自身、明確にあえて決めないようにしているのかもしれないですしね。
決めてしまうと息苦しくなっちゃうのかなって逆に思ってしまって、それが怖いから
そういうふうに中途半端なものにしちゃってるのかもしれないですね。
日下
自分に縛りをかけないで自由に発想できる状態にするというのは、いいことだと思います。
平井 孝典さん
以前、「あなたに注文するとき、こういうものを作ってくれって言ったら作ってくれますか」
って言われたときがあります。その時 「いや、それは出来ない」って言ったんですよね。
日下
そうなんですか。
平井 孝典さん
私はあくまでも自分の考えの中で作品を作っているので、それを見て喜んでくれて、その
作品が欲しい、ここに飾ろうって思って頂けるのであれば僕はすごく嬉しいですけれども、
こういうものを作ってくれってお願いされて作りたいとは思わないんですよね。それは作家
ではなくて職人になってしまうので。
盛岡彫刻シンポジウムに毎年参加させてもらって、先輩方も身内な感じになってますけど、
やはり彫刻を朝から晩までやって、作家さんとともにお酒を飲んでご飯を食べて、生活を
共にするというのもすごく私も良い経験をさせて頂きましたし、それがわかるから他の
シンポジウムにも出てみたいと思ったりとか、刺激を受けたいなとか、結構ありますね。
今、こういう年頃なのでいろいろ軽く動けるのかなと思って。
日下
そうですね。平井 孝典さんは元気もあって、フットワークも軽く、行動力がありそうです
ものね。いろいろな体験が財産になるときが来ると思います。
今日も素敵なお話をありがとうございました。

「ピース №8」
赤御影石 45×35×55cm 2014年
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
編集後記
今回、黒沼 令さんご紹介で平井 孝典さんに初めてお話をお伺いしま
した。
平井 孝典さんは岩手大学の特設美術家で彫刻を学ばれ昨年卒業、1年間の美術講師をなさり
ながらの制作をされていました。今年の4~5月に開催されていた国画会展では準会員優作賞
を受賞されて会員推挙、今年6月1日からは、公益財団法人吉野石膏美術財団「若手美術家の
在外研修に対する助成」の対象者に応募選出されて、1年間のイタリアでの滞在制作に入られ
たところです。
平井さんは若さとエネルギーがあり、快活なお話をされる未来有望な作家さんだと感じます。
どうぞお楽しみに。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
◆ 平井 孝典さんが掲載されているWEBページ
◇国画会 平井 孝典さんのページ
◆平井 孝典さんが受けられているイタリア研修助成の情報
公益財団法人吉野石膏美術財団 「若手美術家の在外研修に対する助成」
◆平井 孝典さんの展覧会情報
第4回 Derby展
立体展 2015年9/18(金) - 9/27(日) 9/21(月)休廊
GALLERY KINGYO
〒113-0022 東京都文京区千駄木2-49-10 Tel: 050-7573-7890
地下鉄千代田線 根津駅・千駄木駅 両駅から徒歩7分
(お車での御来場は御遠慮下さい)
◆ 平井 孝典さん 略歴
第1回
の編集後記後に掲載しています。
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