モラリスト姉弟その1
昔、夏休みの終わり、ぎりぎりまで宿題してなくて泣きが入った弟に「お姉ちゃん、読書感想文手伝って…」と頼まれたことがある。
私はうちにあった少年少女文学全集を指差して、「いいよ。じゃあ、あの中から何の本で書くか選んで」と。
さくっと書いた。一応「子供らしく子供らしく」と意識しながら。
で、弟に下書き原稿を渡すのを、父親に見つかってしまった。
「なんやそれ」
「読書感想文書いてあげてん。あの子、夏休みの宿題やってないらしいねん」
「…ちょっと見せてみ?」
下書きを読んだ父親は、「アホか!こんなん親が手伝ったってバレバレやろ!お前は弟のレベルも知らんのか」と私を怒った。
怒る方向性を完全に間違ってしまっているこのアホ父は、一応、教師です。
父はぶつぶつ文句言いながら、私の下書き原稿を下手くそに手直しし、弟はそれをまるまる書き写した。
その読書感想文は、学内選考をへて、県のコンクールで入賞を果たした。
アホアホ親子による合作である。最低の所業だ。
みんなの前で表彰された弟は、良心の呵責に幼い小さなハートをかなり痛めたみたいだった。
んもー、弟ったら、可愛いんだから♪
「もうお姉ちゃんには頼まない。恥ずかしいよ。限度考えて僕のレベルに合わせて書いてよ」と、落ち込んで私に恨み言を言いつつも、ゴーストライターを使ったことに対する罪の意識は低いらしかった。さすがスーパーモラリストの美人姉を持つ我が弟。
「コンクール入賞者なんて、どーせみんな親が書いてるんやって。気にしなくていいやん」と慰めても無駄だった。
父に怒られ、弟に恨まれ、一番可哀想なのは私だ!!
そんな弟は今、大学生だ。
こないだ連絡がきて、「卒論書いたんやけど、添削してくれへん?」と。
弟はあの事件のトラウマ以来、私の文章力を異常に過大評価している。
「いいよー」と安うけあいし、家まで持ってきた原稿をチェックした。
うーん、さっぱりワカラン。
専門用語だらけで、意味分からんぜよ。
(続く)
私はうちにあった少年少女文学全集を指差して、「いいよ。じゃあ、あの中から何の本で書くか選んで」と。
さくっと書いた。一応「子供らしく子供らしく」と意識しながら。
で、弟に下書き原稿を渡すのを、父親に見つかってしまった。
「なんやそれ」
「読書感想文書いてあげてん。あの子、夏休みの宿題やってないらしいねん」
「…ちょっと見せてみ?」
下書きを読んだ父親は、「アホか!こんなん親が手伝ったってバレバレやろ!お前は弟のレベルも知らんのか」と私を怒った。
怒る方向性を完全に間違ってしまっているこのアホ父は、一応、教師です。
父はぶつぶつ文句言いながら、私の下書き原稿を下手くそに手直しし、弟はそれをまるまる書き写した。
その読書感想文は、学内選考をへて、県のコンクールで入賞を果たした。
アホアホ親子による合作である。最低の所業だ。
みんなの前で表彰された弟は、良心の呵責に幼い小さなハートをかなり痛めたみたいだった。
んもー、弟ったら、可愛いんだから♪
「もうお姉ちゃんには頼まない。恥ずかしいよ。限度考えて僕のレベルに合わせて書いてよ」と、落ち込んで私に恨み言を言いつつも、ゴーストライターを使ったことに対する罪の意識は低いらしかった。さすがスーパーモラリストの美人姉を持つ我が弟。
「コンクール入賞者なんて、どーせみんな親が書いてるんやって。気にしなくていいやん」と慰めても無駄だった。
父に怒られ、弟に恨まれ、一番可哀想なのは私だ!!
そんな弟は今、大学生だ。
こないだ連絡がきて、「卒論書いたんやけど、添削してくれへん?」と。
弟はあの事件のトラウマ以来、私の文章力を異常に過大評価している。
「いいよー」と安うけあいし、家まで持ってきた原稿をチェックした。
うーん、さっぱりワカラン。
専門用語だらけで、意味分からんぜよ。
(続く)
睦美の短歌作法
■笑ったり泣いたりしてた ポスターの中のあなたは風が吹くたび
お題「ポスター」を見た瞬間に、「めくれかけてパタパタしてる選挙ポスター」が浮かび、よし、このイメージで行こうと二秒で決めました。
妄想は膨らみます。
選挙に出てるのは元カレで、私は場末のスナックで働くシングルマザーで、『身分違いの恋だから別れなきゃ。彼の足を引っ張っちゃう』と、選挙直前に泣く泣く身を引いたんです。
ついでにその彼には、その選挙区を牛耳る大企業の資産家の社長の一人娘のお嬢さま(美人で性格もいい)との見合い話が持ち上がってたりするんだ。
でも彼は、私と別れないつもりでいる。「君も君の息子も、俺が幸せにしたいんだ!両親は俺が説得するから」とかなんとか言っちゃって。ちなみに彼の父親も有力な政治家。
けなげな私はたぶん、「ほかに男ができたの。あなたみたいな堅苦しい人、もうウンザリなのよ」とか嘘ついたんだよ。タバコをぷかーっとふかしながら「それにさー、あなたセックスも下手よね、アハハ」とか要らんことまで言って。
そんなある日、街を歩いてたら、彼の選挙ポスターを見かける。
思わず足を止める。
パタパタ揺れるポスターは彼の表情まで変化させ、泣いてるようにも笑ってるようにも見えた。
あなたは私と別れて悲しいの?笑顔の裏側で泣いてるの?
いいえ違う!泣いてるのは私、笑ってるのも私だ!
でもいいの、あなたのためになるならいいの、素晴らしい政治家になってねあなた…ょょょ…(号泣)
じゃじゃーん!(ドラマチックなBGM)
妄想膨らますのに30秒かかりません。
そして短歌にした。
■笑ったり泣いたりしてる ポスターがぱたぱた風に揺らされるたび
うーん意味掴みにくいか。もうちょい意味分かるようにしよう。
■笑ったり泣いたりしてた ポスターの中のあなたは風が吹くたび
おし、これでいいや。
愛する男のために泣く泣く身を引いたシングルマザーの悲しみなど、まして資産家のお嬢様の存在など、まったく読みとれない歌ですが、私の歌の半分はこういう妄想をもとに作られております。
1グラムのリアルに99グラムの妄想をトッピング。
現実生活にドラマが欲しい、そんな今日このごろ。
短歌返せバカバカバカ!血涙!
短歌を作る趣味を覚えたころの私は、某サイトにスレッドを作り、そこにずーっと自作をうpしていた。
とにかく大量だ。
短歌だけじゃなく、ふと浮かんだフレーズやら短歌への思いやらもメモしてた。ゴチャゴチャだけど、大事な創作ノートだった。
短歌を覚えた最初の一年間なんて、1000首や2000首は作ったんじゃないかな。まるでオナニーを覚えた猿だね、テヘ。
下手な歌が大半だったけど、共通するのは短歌への愛と情熱ではちきれんばかりだったということ。
今みたいに小手先でダラダラ作ってるんじゃなかった。
たまに読み返して、ちょこちょこ手直ししてモバ短に投稿してたりもした。
最近見に行ってなかったんだけど、「そういやあの笹音さん(笹井宏之さん)も昔ちょっと、そこで短歌を書いてたときあったっけ…探してみようかな…」と思って、見に行ってみた。
きっききききき…!
きききき……っ!
ゼイハアゼイハア…キツツキ星から来たむつこりんですこんにちわききき!!
……じゃなくて。
きき消えてたあぁあああ゙ぁあ!
サイトリニューアルとかで、過去のスレッドが全滅していた。
へこんだ……。
ひどいよー…。
笹音さん無名時代の短歌を消すなんて、何考えてんだよう。
私も、自分がどんな歌を作ってたか、覚えてないよ。
手元で保管しなかった私が悪いんだけどさ…でもさぁ…ぐすん。
短歌だけではない。
そのサイトでは昔、小説も書いてたの。
なかなか評判良かったんよ。悲しいかな、短歌よりも小説のほうが評判良かったという(笑)
たとえば、浮気した夫を殺して解体して調理して食べてしまう妻の、愛と狂気に満ちあふれた傑作小説とか。
虐待児が親を殺す傑作小説とか。
あるいはホストに騙されてお金を巻き上げられる女の傑作小説とか。
はたまた雨の日に男に拾われて飼われるようになった女が実は……。
……うーん。
なんちゅーストーリーだ。作者はきっと人格がオカシイに違いない。
まあ小説はいいのさ小説は。
でも、短歌は返して!
短歌返せーーーーーー!!
返してくださいお願いします…(涙)
うう…。
とにかく大量だ。
短歌だけじゃなく、ふと浮かんだフレーズやら短歌への思いやらもメモしてた。ゴチャゴチャだけど、大事な創作ノートだった。
短歌を覚えた最初の一年間なんて、1000首や2000首は作ったんじゃないかな。まるでオナニーを覚えた猿だね、テヘ。
下手な歌が大半だったけど、共通するのは短歌への愛と情熱ではちきれんばかりだったということ。
今みたいに小手先でダラダラ作ってるんじゃなかった。
たまに読み返して、ちょこちょこ手直ししてモバ短に投稿してたりもした。
最近見に行ってなかったんだけど、「そういやあの笹音さん(笹井宏之さん)も昔ちょっと、そこで短歌を書いてたときあったっけ…探してみようかな…」と思って、見に行ってみた。
きっききききき…!
きききき……っ!
ゼイハアゼイハア…キツツキ星から来たむつこりんですこんにちわききき!!
……じゃなくて。
きき消えてたあぁあああ゙ぁあ!
サイトリニューアルとかで、過去のスレッドが全滅していた。
へこんだ……。
ひどいよー…。
笹音さん無名時代の短歌を消すなんて、何考えてんだよう。
私も、自分がどんな歌を作ってたか、覚えてないよ。
手元で保管しなかった私が悪いんだけどさ…でもさぁ…ぐすん。
短歌だけではない。
そのサイトでは昔、小説も書いてたの。
なかなか評判良かったんよ。悲しいかな、短歌よりも小説のほうが評判良かったという(笑)
たとえば、浮気した夫を殺して解体して調理して食べてしまう妻の、愛と狂気に満ちあふれた傑作小説とか。
虐待児が親を殺す傑作小説とか。
あるいはホストに騙されてお金を巻き上げられる女の傑作小説とか。
はたまた雨の日に男に拾われて飼われるようになった女が実は……。
……うーん。
なんちゅーストーリーだ。作者はきっと人格がオカシイに違いない。
まあ小説はいいのさ小説は。
でも、短歌は返して!
短歌返せーーーーーー!!
返してくださいお願いします…(涙)
うう…。