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これ観た

基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『はずれ家族のサーヤ』(製作2018)

ndjc(New Directions in Japanese Cinema)

文化庁委託事業・若手映画作家育成プロジェクトの作品

 

監督・脚本 岡本未樹子

 

小学生のサーヤ(横溝菜帆)祖母(増子倭文江=ますこしずえと二人暮らし。時々ママ(黒川芽以)と弟の光希(森優理斗)がやってくる。本当はママと暮らしたい、パパもいる光希が羨ましい。でも、光希とはパパが違う。そう、ママはサーヤのパパと離婚して新しい生活を始め、やがてサーヤを祖母に預け、再婚したのだった。

ある日、公園で雑貨売りのおじさんに、願い事が叶う箱を見せられる。いらないものを紙に書いて箱に入れれば、それが無くなるのだという。試させてくれるというので、サーヤは宿題がなくなるように「しゅくだい」と書いた手紙を入れる。すると本当に宿題のドリルが白紙になった。サーヤは箱を手に入れ、次に「みつき」と紙に書く…。

 

夢か現か、ママを独り占めできたサーヤだったが、光希はどこに行ってしまったのか、最初からいなかったのか、後悔も当然出てくるし、子供ながら色々考えただろうなと思う。それがよく出ていた。

 

タイトルの「はずれ」は"「家族」のはずれにいる”という意味らしいけど、娘も引き取れないような母親なら、”家族がはずれ”だったんじゃないかと思った。

 

★★★(★)

 

 

制作プロダクション テレビマンユニオン

 

 

 

 

 

 

 

ndjcを通した作品作りの詳細もわかる↓

 

 

『化け物と女』(製作2017)

ndjc(New Directions in Japanese Cinema)

文化庁委託事業・若手映画作家育成プロジェクトの作品

 

監督・脚本 池田暁

 

津原町役場で働いている樋口(熊倉一美)。職場の人間と絡むことなく昼食も一人、家に帰っても一人の孤独を抱えていた。

ある日、町長(きたろう)が言うには地震を起こした化け物が出現したと騒ぎになり、警察署長(有薗芳記)始め署員、役場職員と共に退治に出かける。しかし逆にイノシシが現れるなどハプニングに見舞われ町長は骨折をして戻って来た。同僚が言うにはその化け物は三味線を弾くという。そういえばといつかの帰り道、三味線の音色を聴いた樋口…帰宅すると怪我をした毛むくじゃらの化け物がいた。樋口は手当をし、家にあげ、その代わりに三味線を教わる。寂しい生活にほんのり彩りが出てきたのも束の間、近所の人が三味線の音色に化け物がいると通報してしまう…。

 

化け物の持つイメージから、化け物=悪という認識が植え付けられてるのがわかる。わからないものは一般的には恐怖であり悪なのだ。樋口の孤独は同じ体温を持つ者への渇望を生んでる。だから化け物が怖くないのもわかる。そして同調圧力によって事実が捻じ曲げられていく過程も見える。縦社会の弊害も見える。という点では面白かったけど、30分が1時間くらいの長さに感じた。

演出で台詞の感情による抑揚がなるべく排除されていて、所作も画一的。表情筋も動かさない。狙いなのでそれはいいんだけど、どうも中途半端で、どうせなら徹底的に抑揚を無くしてもいいし所作ももっと制限してもいいように思った。同時に棒読みって難しいんだなと思った。主人公になる樋口が顔色をまったく変えずにいたのは素晴らしかった。台詞が最小限だったのもプラスに働いていたと思う。

 

★★(★)

 

 

制作プロダクション 東映東京撮影所

 

 

 

 

 

 

『父の結婚』(製作2015)

ndjc(New Directions in Japanese Cinema)

文化庁委託事業・若手映画作家育成プロジェクトの作品

 

監督・脚本 ふくだももこ(『おいしい家族』、『カカフカカ』、他)

 

美容部員として働く笹野青子(ソニン)は結婚を考えていた恋人にふられ、仕事もうまくいってない。そんな中、父(板尾創路)の再婚が決まる。うちわだが式のため実家に帰省すると、台所では亡き母(山田キヌヲ)の服を着た父が料理を作っていた。しかも相手が兄(裴ジョンミョン)の友人のタカ(山中崇)だという。母が亡くなってしばらくして作った味噌汁の味がなんか違うので、母の服を着て作ってみたらしっくりきて、おまけにたまたま居合わせたタカに味見をさせたら褒められたのがきっかけだとか。兄も兄の嫁もナチュラルに受け入れている。父は「みんなの母さんになろうと思う」と言う…。

 

これは『おいしい家族』の前身かな。設定と父役が板尾創路なのが同じ。

ゲイだとかなんとかそういうのではなく、純粋な愛と人とのつながりを描いた作品じゃないかな。兄の嫁はここでも外国人だし、タカはバツ2で、親権は元妻だが娘がいる。実家は桃農家だし。

『おいしい家族』を見たあとなのでイマイチだったけど、30分の中にこれだけ盛り込めていればすごい、とも思う…。

 

★★★(★)

 

 

制作プロダクション ブースタープロジェクト

 

 

 

 

 

 

『戦場へ、インターン』(製作2016)

ndjc(New Directions in Japanese Cinema)

文化庁委託事業・若手映画作家育成プロジェクトの作品

 

監督・脚本 薮下雷太(『貴族』他)

 

映画制作部のインターンとしてロケ現場で仕事をする麗子(伊藤沙莉)。撮影は監督のOKがなかなか出ずに長引いている。それは新人女優の舞(萩原みのり)がうまく出来ないからだ。そんな状況の中、産気づいた妻を病院へ運ぶ車が通ろうとする。重要なシーンを撮ってるために麗子はいったん止めようと試みるも、人道に外れる気がして救急車を呼ぶ。妊婦はすでに病院までもたないと判断され、救急車内で出産が始まる。撮影は一時休止となり、その間に舞は演技の悩みについて共演者の誠(青木健)と話したり、麗子との会話、見せられた新しい命を喜ぶ夫婦の写真によって一皮剥けた演技が出来るようになる…。

 

映画撮影現場の厳しさが見える。戦場とは遠からず。

良かった。

 

さっくりネタバレしてしまったけど、きちんと構成されているので実際見てこその作品。どの作品にも言える当たり前のことか。

 

★★★★

 

 

制作プロダクション 角川大映スタジオ

 

 

 

 

 

 

『SENIOR MAN』(製作2016)

ndjc(New Directions in Japanese Cinema)

文化庁委託事業・若手映画作家育成プロジェクトの作品

ほぼほぼネタバレ。

 

監督・脚本 吉野主=よしのまもる(『ホリミヤ』他)

 

妻はとうに他界し、年金暮らしの老人常吉(峰蘭太郎)は、ヘルパーの石川(黒岩三佳)に定期的に世話をしてもらう他、通所の老人ホームで友人(久保晶、外波山文明)らと麻雀をするのが唯一の楽しみであるような、もう余生に何の目的も希望もない。行きつけのカフェの店長三郎(田中要次)を始め、商店街の面々が昔はよく助けられたと感謝もしている雑貨屋の友人周作(油井昌由樹)は一人息子とは疎遠で、詐欺に引っかかり、そのまま認知症で施設に預けられた。近隣では強盗の話も出ている。そんなある日、常吉はひったくりにあっていた老婆を助け自信がわき、剣術をやっていた経験もあって完全武装で夜回りを始める。その怪しい格好から子供たちにはからかわれるし、女性には不審者扱いをされる。思うように体も動かない。けれど、たまたま遭遇した強盗を機智でやっつけたことでニュースになり「シニアマン」という愛称もつき一躍街のヒーローになる…。

 

誰もが年をとるけど、実際老いてみないとわからないことがいっぱいある。コンビニにたむろしている小学生たちの悪態は愛嬌がある分、まだいい(それでも放つ台詞には現代の老人問題が入っていて辛辣。しかし普段親から何を聞いて育っているかその家庭が見えるのがまたいい)。人それぞれであるにしても力のある若者は遠慮ない。それが辛いのだが、さじ加減が絶妙で悪で終わらせないのが素晴らしいなと思った。全体的にコミカルに描いているので、心に響きはするけど面白く見れる。シニアマン誕生にもヘルパーの石川の配慮があってのことで、関係性からも良かった。その石川が満足げに喫煙休憩しているさまもいいシーンだった。

ラスト、シニアマンの話題でわく老人ホーム、周作が車椅子からスックと立ち上がるところで終わる。人は人に助けられ、相互に支え合い生きているのだと言っているかのようだった。

良かった。

 

★★★★(★)

 

 

制作プロダクション 松竹撮影所

 

 

 

 

 

 

『さちとチコ』(製作2006)

ndjc(New Directions in Japanese Cinema)

文化庁委託事業・若手映画作家育成プロジェクトの作品

 

監督・脚本 柳川薫平

 

美大卒業目前のさち(鳥井真央)の夢は絵本作家になること。けれど事故で利き腕である右手をなくしてしまった。左手では思うように筆が走らない。養護施設から優しい養父(草薙幸二郎)養母に引き取られ、ここまで育ててくれたのに恩返しもできない。苦悩し、絶望していたある日、公園でチコと名乗る一人の少女と出会う。なんとなく話し始め、チコの持っていた鳥の玩具を主人公に一緒に物語を紡ぎ出すさち。物語があらかた出来上がる頃にはチコは消え、帰宅したさちは左手で一心不乱に絵を描き始める…。

 

チコは昔のさちなのだろう。利き腕がなくなっても、もう一本は無事だ。ならば、創作意欲さえ残っていれば夢は叶えられる可能性があるだろう、ということか。大人になったさち(新井純)は、子供たちにその時チコと作った自分の絵本の読み聞かせをしている。

ただ、その後、本屋で出会った少女に自分の絵本の話をしていて、気づくとまた少女が消えてるという、これは意味わかんなかった。

 

★★

 

 

 

 

 

 

『キングダム 運命の炎』(2023)

原作は原泰久の漫画。

 

監督 佐藤信介(『BLEACH』『いぬやしき』『デスノート』『GANTZ』シリーズ、『今際の国のアリス』他)

脚本 黒岩勉(『悪と仮面のルール』『累』『LIAR GAME』シリーズ、『マイファミリー』『TOKYO MER』『グランメゾン東京』『消えた初恋』『ストロベリーナイト』シリーズ、他)、原泰久

 

山﨑賢人、吉沢亮、大沢たかお、橋本環奈、清野菜名、満島真之介、高嶋政宏、要潤、岡山天音、三浦貴大、杏、佐藤浩市、玉木宏、加藤雅也、高橋光臣、山田裕貴、片岡愛之助、山本耕史、長澤まさみ、浅利陽介、杉本哲太、萩原利久、濱津隆之、やべきょうすけ、田中美央、櫻井日奈子、小栗旬、吉川晃司、佐久間由衣、村川絵梨、渡辺邦斗、平山祐介、真壁刀義、栄信、佳久創、他。

 

 

(グラシネIMAXにて観賞)

 

 

500年にも及ぶ中国春秋戦国時代。魏との蛇甘平原の戦いから半年、大将軍王騎(大沢たかお)のもとで修行を積んだ信(山﨑賢人)。荒野での戦いを経験し着実に腕をあげていった。そんなおり、秦国とは因縁のある趙国が攻め入ってくる。馬陽の戦いだ。

王室では将軍らの確執がある中、中華統一を目指す若き王嬴政=えいせい(吉沢亮)は王騎を呼び寄せ総大将を打診する。王騎にとっても趙とは因縁があった。大事な戦いということで、王騎は今一度中華統一にかける嬴政の覚悟と思いを問う。ここで嬴政の不幸な子供時代、それを助けた闇商人紫夏=しか(杏)との出会いと思い出、そこからの統一を目指す理由が明かされる。

納得した王騎は部隊を組む。その中に信を隊長とした100人の兵を携える百人隊を作る。名前は「飛信隊」。一本の矢の如く少数を武器に切り込む隊だ。副長は渕=えん(田中美央=たなかみおう)羌瘣=きょうかい(清野菜名)。若すぎる信に不満顔の者もいたが、戦ううちに、また王騎を始めとする武将らとの関係性に、その実力を認めていく。王騎の作戦のもと、大将軍を目指す信の才能が開花していく。

そしてついに飛信隊に任された趙荘軍の一人、馮忌=ふうき(片岡愛之助)の首を取り、信率いる飛信隊の名を上げる。しかしまだこの戦いが終わったわけではない。軍師として戦場の成り行きを見ていた河了貂=かりょうてん(橋本環奈)とその同僚蒙毅=もうき(萩原利久)の前には趙国の軍師李牧=りぼく(小栗旬)カイネ(佐久間由衣)が現れ、まだ趙荘軍の武将二人、趙荘(山本耕史)万極(山田裕貴)が控えているし、隠されていた趙国の武将、王騎との因縁のある龐煖=ほうけん(吉川晃司)の影も迫る。

 

 

ズシンとくる嬴政と紫夏とのエピソードや手に汗握る戦闘シーン、ところどころ笑いもあったし(尾平:岡山天音尾到:三浦貴大兄弟や王騎と謄:要潤の会話にも)、漫画原作映画として素晴らしい出来だった。それは1の頃よりの山﨑賢人の持つ少年漫画のキャラクター性が功をなしてる感が強い。本3作目は1作目に続くその漫画っぽさがとてもいい味を出していた。

シーンで言うと、羌瘣と二人、多勢の中を抜けていくアクションシーン、馮忌を討つ上から降り降りてくるシーンはかっこよかったし感動的だった。


紫夏の亡くなるシーンもジーンとした。杏の演技を初めてうまいと思った。

 

それにしてもこれが国内ロケだけで、中国とはリモート、合成とVFXだとか、すごい時代になったもんだ。(今期、テレビドラマ『VIANT』を見てるのだけど、これ、本当にモンゴルロケなの? その必要あったの? と思ってしまう)

 

配役でがっかりしたのは李牧が小栗旬だったこと。1はもとより2でももったいないくらいの俳優を出してきた。一体この先誰が残っているだろうかと心配になるくらいだ。だからって、龐煖に吉川晃司は(今でこそ)あるとしても、李牧に小栗旬はない…もう少し若手で期待値の高い人を当てて欲しかった。同じく、若手では難しい面もあろうが、万極も山田裕貴では役足らずのように思う。並んでいるのが山本耕史と片岡愛之助だ。同等の俳優はいなかったのか(綾野剛とかいいと思うのだが)。ただ、原作漫画に近いキャラ作りは出来ているようだ。4できっと素晴らしい万極を見せてくれることを期待するしかない。

 

面白かった。確かに2を超えてる。私はやっぱり1が一番好きだけども。馬陽の戦いも途中なので当然4も作られるだろう。こんな豪華なキャストで毎年作るのは無理かもしれないが、歳をとることを考えれば、毎年やっていかないと…。原作はまだ続いているようだから、映画は映画なりの終わり方を考えなければならないと思う。それが4に来てもいいと思う。王騎と共に終える。どう締めるのかが楽しみだ。

 

★★★★★

 

 

 

制作 CREDEUS

配給 東宝、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント




(すんません、吉沢ファンなので記録のためリンク貼ります)


 

モデルプレス記事


モデルプレスインタビュー

 

吉沢亮インタビュー

 




『チキンズダイナマイト』(製作2014)

ndjc(New Directions in Japanese Cinema)

文化庁委託事業・若手映画作家育成プロジェクトの作品

この作品連はおおよそ30分なのだが、その短い時間で俳優をこれだけ魅力的に描けるのは素晴らしいなと。短いからこそ出来るのかな。

 

監督・脚本 飯塚俊光(『ポエトリーエンジェル』他)

 

高校1年の橋本諭吉(岡山天音)は今日もいじめっ子らににいじめを受けていた。その橋本の前に、チキンズダイナマイトというゲームをクリアすれば二度といじめられなくなると元いじめられっ子の先輩(前野朋哉)が声をかけてくる。その内容はミス西高と1週間つきあってブラジャーをゲットするというものだった。ずっといじめられてきた橋本は先輩の「景色を変えてみないか?」という台詞にゲームに挑むことを決める。

まずはミス西高が誰なのか…ミス西高は流動的で現在のミス小山(恒松祐里)に言わせるとこれもいじめの一環だという。それに小山には彼氏がいると言う…でも橋本にはそんなこと関係なく、猛アタックの末、交換条件で1週間の交際の約束を取り付ける。そしてついにブラジャーゲットまで漕ぎつけるのだが、それはつまり交際終了ということで…。

 

現状を「変えられるのは自分だけ」というメッセージ。

面白かった。岡山天音に前野朋哉だし。

オチも予想はついてもきれいな締め方だった。タイトルもいじめられっ子の心情にぴったりだしポジティブ。

 

恒松祐里かわいいし今より演技も良かった。ふっくらしてる方がいいな。若いせいかな。

いじめっ子のボス役の子、高尾勇次、良かった。調べてみたらビルドにも出てたみたいで、気づかず。作品によって印象に残る残らないって、何があるんだろう。

 

★★★★(★)

 

 

制作プロダクション ダブ

 

 

 

 

 

 

『パンクしそうだ』(製作2016)

ndjc(New Directions in Japanese Cinema)

文化庁委託事業・若手映画作家育成プロジェクトの作品

 

監督・脚本 目黒啓太

 

昔共にパンクバンドをやっていた星明音(岩井堂聖子)がプロデビューして久しい。

ギターを担当していた隆平(亀田祐樹)は恋人の春奈(松山愛里)の妊娠と共に正式に結婚式をあげることになった。勤め先も春奈の実家の不動産屋になった。

結婚式の打ち合わせに行った時、春奈が星明音の曲を使いたいと言い出す。昔バンドを組んでいたのだから当時のメンバー再結集で演奏はどうかという話になり、さすがに明音は無理でも、ドラムの光一(夛留見啓助=たるみけいすけ)、ベースの亮(イワゴウサトシ)と練習を始めることになる。そのスタジオで明音のマネージャーと偶然会い、ツアーバックバンドのオーディションを勧められる。一次通過し、隆平にも他のメンバーにも当時の熱い思いがふつふつと沸き上がってくる。しかし最終審査は隆平と春奈の結婚式と同じ日だった…。

 

夢が叶えられるのは才能なのか強い意思なのか運なのか。まあ全部なんだと思う。

一度は諦めた音楽の道だったけど、やっぱり諦められない葛藤がイラつくほどよく出ていて、隆平にはむかついた。でも母となる春奈は強かった。

 

諦めの悪さは誰もが経験しているだろうから、共感度も高いかもしれない。

 

あと、最終オーディションで、演奏に興味を示してるような関係者審査員が映るのだけど、それはまた別の機会に的な印象を与え、私たちは所詮、死ぬまで続いていく一人の人生を垣間見てるだけって感じがして良かった。

 

★★★(★)

 

 

制作プロダクション オフィス・シロウズ

 

 

 

 

 

 

『ジョニーの休日』(製作2016)

ndjc(New Directions in Japanese Cinema)

文化庁委託事業・若手映画作家育成プロジェクトの作品

 

監督・脚本 新谷寛行

 

35歳のタケル(金井勇太)は15歳年下の彼女ミチコ(川添野愛)の家にやって来た。けれど、一向に家族へ紹介する気配がない。いい歳なのだし、これまでいい加減に生きてきた分、これからは何事もきちんとけじめを立てたいと思っているのに、ミチコはゆるい家族だからと取り合わない。それでもしつこく懇願すると、仕方なしに父親(鈴木一功)母親(服部妙子)に紹介…と行った廊下でばったり会ったのは3ヶ月だけ付き合った元カノのサヨコ(大塚千弘)。ミチコの姉だった。

おかしな空気の中、夕食会が始まる。台所ではミチコと母親の忖度なしの会話が聞こえ、父親が気まずそうな分、タケルは気が抜ける。しかしそんなムードも束の間、長女(かでなれおん)が現れタケルは固まる…高1から大学1年まで付き合った彼女だったのだ…!

 

怖い。笑。


なぜかジョニーと呼ばれているタケル。この家の者みんなそう呼ぶ。

具体的にどこがどうダメなのかは語られないのだけど、ジョニーはダメ男らしい。その具体性のないダメっぷりが金井勇太の一挙手一投足で滲み出される。いい演技だなぁと思う。

この作品に出ている役者さん、微妙な空気もかもせるみんなうまい。

ルービックキューブが結末を示してる、小物使いもいい。

 

面白かった。

 

★★★★★ 

 

 

制作プロダクション シネムーブ