GW中の充電として、小説版「2月の勝者」を読んでみた。漫画だと時間がかかりそうなので、小説版にしてみた。
進学塾「桜花ゼミナール」(明らかに早稲アカがモデル)を舞台に、中学受験生が切磋琢磨し、成長していく物語。
塾講師が読むにはあまりにも情報量が少ないが、中学受験生や中学受験について知りたい保護者が読むには良いのではないか。
最近、呑み屋さんなどで話していると、「進学塾に通う生徒は、大人に苦しみを背負わされている」と考えている保護者(中学受験未経験の)が何と多いことか。
しかし、本書を読むと、中学受験生は「主体的」に試練を受け止め、乗り越えようとしていることがわかる。そして、それが、「成長の基本原理」なのだ。野球だろうがサッカーだろうがはたまた大人の仕事だろうが、みな同じことである。
以下、記録しておきたい文言を抜粋する。
1,シャープペン回しについて
シャープペン回しをして失敗して落とすと、中の芯が折れる。→問題を解いていて芯が折れると集中力が低下する。→実は鉛筆の方が合理的。削ったものを何本かゴムで束ねておくと転がしにくく落ちない。
※確かに鉛筆を束ねている生徒がいる。保護者が「2月の勝者」を読んでいたのかぁ…。
2,「き・は・じ」(距離=速さ×時間)
3,男子校、女子校における部活
鉄道など文化よりの部活は(男子にとって)、正直、女子の目がない男子校の方がのびのび活動している。異性の目を気にせず好きなことを、中学から思いっきりやることができる。
4,夏期講習について
①「範囲全部の単元をさらえるのが最後です。復習をして基礎の穴を見つけ埋めていく作業は、秋以降にはもうやる時間がありません。いいですか、これが本当に『最後』です。」(黒木先生の言葉)
②学力を上げるとは、これまで習った範囲の基本的なことを見直すこと。夏はそれをやる最後のチャンスである。そこで、まず基礎的な問題をやれ。基礎が分かってからでないと、応用をやる意味がない(黒木先生の言葉)
5,先輩の助言
もし一年前に戻れるちしたら…、自分にこう言ってやりたい「あの時もっとやっておけば良かった」なんて受験、絶対にするなよ。
6,女子学院(JG)の魅力
「いじめ?そーいうの、知ってる限りでは見たことないなぁ」(なぜなら)「基本、自分と他人を比べないんだよね。だからかな~。だってみんな『自分が一番』って本気で思ってるから」(JGに通う先輩の言葉)
「JG,—個性を尊重するいい学校です」(黒木先生の言葉)
7、中学受験社会で必要な言葉は6000語
8,論説文を読み取れないときは、「最初」の段落と「最後」の段落だけもう一度目を通してみる」
9、夏期合宿のおける先生の言葉
みんなはこの合宿で自分自身の限界を突破したはず!辛くなったときはこの濃密な6日間を思い出し、「あの日々を乗り越えたんだから、きっと大丈夫!」と心の礎にして、残された五か月間を全力で乗り切ってほしい
9、夏期後の注意
夏はみんな必死に勉強するから、9月の渋谷大崎(四谷大塚?(笑))の「合格不合格判定テスト」(合不合?)では、かえって偏差値を下げてしまう子が多いらしい。夏の成果は9月には出ない。
10,主人公の気づき
ママ、「行けるといいね」じゃなく、「行く!」なんだって!
拙著です↓講師と生徒二人の会話形式で社会科を語る本です。ゼミナールに参加する気分で、暗記じゃない基本から説き起こす社会の参考書をぜひ知ってほしいです。以下から立ち読みも可能です。
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拙著に込めた思いについては
「やさしい中学地理」について | やさしい社会ブログ (ameblo.jp)
「やさしい中学歴史」について | やさしい社会ブログ (ameblo.jp)
「やさしい中学公民」について | やさしい社会ブログ (ameblo.jp)
を参照してください。
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