「やさしい中学公民」について | やさしい社会ブログ

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受験の観点から皆さんに特に役立つを情報を提供します。

本日も拙著に込めた思いについて語らせてほしい。

 

本書の特徴の一つは日本国憲法を世界史の中に明確に位置付けたことにある。わが憲法は、イギリス革命、アメリカ独立戦争、フランス革命など巨大な権力との闘争、共産主義との闘争、ファシズムとの闘争を経て確立されたいわゆる「戦後型憲法」なのである。憲法はこれらの歴史的背景を理解しなければ、分からないものと考えている。

 

さらに二つ目の特徴は天皇を「国、平らかなれ。民、安かれ」と祈り続けた「最高の祭り主」とその歴史的性格を明示したことである。

天皇が何をやっている人か、その本質が学校における教育現場では触れられていないのではないか。天皇の名前すら知らない小中学生が大半である。たしかに憲法に「象徴」としての国事行為が列挙されているが、我が国の歴史上受け継がれてきた天皇の職務はそれだけではないのである。

 

さらに三つ目の特徴は、9条の解釈である。この部分も「非戦の誓い」だけが学校の現場で教えられていると思われる。だから、人民解放軍が攻めてきたら、「酒飲んで腹割っ話し合えば追い返せる」などという若者が出現するわけである(笑)。

非戦が不可能であること、逆に非戦のためには防衛力を整備しなければならないことはもはや国民的常識ではないか?そこで、自衛隊を合憲とし、防衛戦争を認める政府見解にかなりの説明を割いている。あわせて集団的自衛権についても詳しめに書いた。少しでも国際社会のにおける常識を子供たちに伝えたいという気持ちである。

これらについて、わが母校たる中央大学法学部において橋本公亘教授、長尾一紘教授に憲法を学んだことが反映されている。二人の学恩に感謝である。

 

四つ目の特徴は、本書のみならず「やさしい中学社会」シリーズ全般にいえるが、中学入試、高校入試の内容を大きく取り入れている。たしかに、編集部の要望に応じて教科書も参照した。しかし、入試問題を徹底的に研究し、入試問題を解けるように、入試問題から逆算した内容になっている。なぜなら、私は進学塾講師だからだ。

たとえば、P175の大都市圏と地方圏の財政の使い方から、見えてくることなどは入試問題頻出事項であるり、入学試験問題を使って書いた。「やさしい中学社会」シリーズには入試問題をネタに書いた部分が隋所にある。入学試験は各学校や教育委員会のエース講師が作ることが多いので、教育的にもなり参考になる上質のものが多い。したがって、本書においても、教科書的記述よりわかりやすく具体的部分が多い。本シリーズを読めば、テストに強くなると思う。

 

最後に「やさしい中学社会」シリーズは教科書的な事実を羅列するような本ではない。そこには国際的にみるとやや歪んだ国家を抽象化させることを前提とした教育を是正したいという願いを込められている。グローバル化とも言われるが、国家が死滅したわけではない。やはり「日本」という具体的な国家を前提とした教育の提案が「やさしい中学社会」シリーズなのである。

中学受験生、中学生、あるいは学びなおしたい大人の方には本書を読んでいただきたい。

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