参考2 術前後補助化学療法のパージェタ+カルボプラチン 増田慎三先生他 2017/9/9 | HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

HER2タイプ乳癌のこと、治療のことなどを書き残しておこうと思います。温かい目で見守っていただければ、幸いです。アメンバー申請、コメント、メッセージ、リブログについては、「はじめに(私のスタンス)」テーマ内の記事をご一読下さい。

ご訪問ありがとうございます。

直前の記事


       ⬆こちらを先にお読みいただければ、、。

の中で、私はドラッグラグで悔しい思いを
したと書きましたが、

5月の日本乳癌学会学術総会の患者セミナー「皆で考えよう、未来の乳がん医療」

のレポートをがんナビさんが掲載して
下さっていて、その中の、


に、過去の臨床試験結果と最新の動向が
コンパクトに書かれています。
ご一読をお勧めします。

日本乳癌学会の患者セミナー、
今年は開催が京都だったから
&心(癌の転移疑いの件ではない、それは
癌で悩んでいる方には申し訳ないけれど、
私の中では小さい)
と生活の余裕がなく、
残念ながら行けなかったけれど、
聞きに行きたいテーマだったなぁ…。


でも書きましたが、
私は日本乳癌学会の昨今のガイドラインの
改訂で打ち出した方向性や、
患者セミナーのタイトルを、
とても喜ばしく感じており、

3年前に真摯にご回答いただいた経験もある
日本乳癌学会を信頼していますし、
一乳癌患者として
  (患者と書くと違うとバッシングを浴び、
   サバイバーと書いても違うとバッシングを浴び、
   ですが…)
引き続き、日本乳癌学会が主導する?、
乳癌治療(臨床現場での)の進歩、
医療の進歩、に期待しています。


話が少し横道にそれました。
なぜ、上記のがんナビさんの記事を
発見したかって、
HER2の臨床試験の動向を検索してたところで
どうなったかな?と思っていた臨床試験
(後述)の結果が出ていたから。

 (5月末のCTの結果を6/1に聞いた際に、
  次のCTで転移が明らかになった場合、
  原発がHER2タイプだったから、それに
  応じた治療を開始するという主治医の
  治療方針は聞いているから、
  次のCTまでに、私も最新動向をおさえて
  おく必要があって検索していたのです。
  主治医を信頼していますが、だからといって
  「お任せ丸投げ」する性分でもないし
  初期治療中には、勝俣先生に問い合わせたり
  がん研有明、聖路加、がんセンターと
  セカンドオピニオンに行き、梅澤先生にも
  問い合わせたり、他院で活性化自己リンパ球
  療法も併用したりもしました、
  それも過去記事に書いた通りであり、
  主治医も周囲の看護師さん達も
  皆さんご存知。)

  カルボプラチンって、追加すると
   HER2タイプには効くのかな?

ー◆ー◆ー◆ー◆ー

上記のがんナビさん掲載レポートに、

直前記事

でも書いた、
NeoSphereの結果も出ていましたね。

そして、私が気になっていた、
戸井雅和先生(現日本乳癌学会会長、京大)、
増田慎三先生(大阪医療センター)
が責任研究者だった医師主導治験
ハーセプチン+パージェタ
   +ドセタキセル+カルボプラチン
の結果にも触れられていますね。

母数は少ないけれど、やはり、
HER2タイプ(⬅ホルモン陰性ってこと)だと、
pCR率が7割超え


【2017/9/9  
    Masuda N, et al. ESMO2017, PD159】

◼UMIN000014649
    (臨床試験内容は、これで検索すれば
     日本語でも見れます。
     もう終わって経過観察している試験だけど)

第2層ランダマイズ比較臨床試験

◼登録期間:2014年8月~2015年12月 
    治験期間:2014年7月~2016年11月

  過去記事にも書いた通り、初期治療開始時に
  1日でも早く治療を開始することが最善と
   思われるまで進行させちゃっての告知・受診
   だったので、
   セカンドオピニオンとか臨床試験の検索
   という余裕もなかったし、
   治療中(治療開始:2014年7月) は
   知らなかったから、
   私には縁がなかったけれど…。
   知っていて、かつ、すぐ開始できたのなら
   参加したかった試験ではあるかな…。
   標準治療でpCRしていたら、そんなことも
   考えなかったでしょうから、
   結果的に振り返っている 側面はあるけれど
   当時、勧められていたら、
   NeoSphereの結果を調べて、参加したとは
   思います。

   なかなか、そこまでの心の余裕は持てない
   患者さんやご家族が多いと思うけれど、
   特にご家族やご友人は、
   臨床試験も調べてみて、教えてあげると
    (勧めるわけじゃなくて)、
   選択肢としてあることは 知った上で、
   治療選択することができて、
   後から「知っていれば」とならなくて
   いいかな、と思います。

◼母集団: 204人

cT1c–T3, cN0–N1, M0, tumor ≤ 7 cm

◼試験概要

①ハーセプチン+パージェタ
 +ドセタキセル+カルボプラチン  ×6回

・ハーセプチン+パージェタ
   +ドセタキセル+カルボプラチン  ×4回
・カドサイラ+パージェタ ×4回

・カドサイラ+パージェタ ×4回

・3回後の組織生検索・4回後の画像診断
➡cCR、cPR(部分奏効)かつKi ≤ 10%、
  cPRかつ浸潤癌なし、
  cSD(維持)かつ浸潤癌なしの場合、
    カドサイラ+パージェタ ×2回

  ※すなわち、カドサイラ+パージェタ
    計6回

➡cPD(増悪)、cPRかつKi >10%、
  cSD(維持)かつ浸潤癌ありの場合、
    FEC×4回

  ※これで救済しているのは、過去の臨床試験
    でカドサイラが ハーセプチン+ドセに
    優位性を示せなかったから。
    FEC(アンスラサイクリン)と
    ハーセプチン+タキサンの順次投与が
    標準治療であり、
    ハーセプチン+ドセ6回も、代替としても
    よい、だったか、研究中だったかに
    なっている。
    ので、救済する必要があり救済する
    試験デザインになっている。


◼試験結果

①56.9%
71.2%
③57.4%
・62.5%
・38.1%

内、HER2タイプ(ホルモン陰性)  では
母数が少ないが…

76.2% (16/21)
73.9% (17/23)
③66.7% (28/42)
72.2% (26/36)
・33.3% (2/6)


いずれにしても、
術前(後)補助化学療法へのパージェタの
適応追加の承認を、急いで欲しいですよね
(私はもはや関係ないけど後輩の、
 患者さんのために、願います)
 

ー◆ー◆ー◆ー◆ー

さらにご参考までに、


ー◆ー◆ー◆ー◆ー

私は基本的に、患者として、自分に必要な
情報(調べた結果や医師に直接聞いたこと)を、選択して書き残しています。

自分の初期治療や経過観察の経験から、
情報選択のプロセスも、お伝えできたら
いいな、と思って公開してきました。

著しく誤解されてバッシングする方も
引き続きいらっしゃいますが…。

昨年は肋骨に影が映ったし、
最近は肺に影が映っていたので、
患者として治療をどうするか
考えています。

「医師にお任せ」でないこと?を、
延々と5ch掲示板でバッシングされる方も
いらっしゃったり、

 ※私は患者として(自分の)癌や治療について
   学び、判断しますし、そういう姿勢を
   お勧めしますが、
   私は「医師にお任せ」の方も否定しません。
   人それぞれ、自分の癌に向き合い、医療・
   治療に向き合い受ければ(あるいは受けな
   ければ)よいだけだと思うので。
   私の姿勢へのバッシング、批判的ご意見は
   No thank you。変える気も、変えなければ
   ならない必要性も感じませんので。

主治医との会話や
セカンドオピニオンに偏見のある方も
まだまだいらっしゃるようなので、

過去記事には書いてきたものの、
念のため補足します。

主治医を信頼していなかったわけでもなく、

その時点での医療の限界、

すなわち、
癌細胞が血液に流れ続けていたことや、
ハーセプチンの効きが悪かったという
客観的に明らかな結果でも、

それ以上、抗がん剤や抗HER2薬を足せない、
追加できる薬剤(治療)はない、
ということを、
確認・納得するために会話し、
セカンドオピニオンに行きました。

その時は、まだ足せないって諦められない
から行ったわけですが、

内容的には、
・FEC6回は
   診療ガイドラインの記載内の範囲である
   ことも確認しているからこそ行きましたし
   FEC6回は直前のサンアントニオで
   残念な結論が出てしまった、
   ある意味ホットな話題でもあり、

・パージェタ、カドサイラは
    臨床試験結果待ち、

・術前化学療法後のリンパ節郭清、
   センチネル生検ではダメだったのか
   (抗がん剤効果を知りたかった私は
     センチネルを希望したわけでも
      ありませんでしたが…)
   は、学会としてまだ結論の出ていない課題
   であり、

・pCRと予後の関係も当時(今もかな?)
  ホットな話題で、引き続き結論は出ていない
  研究中の論点であり

・pCRしなかった場合の術後補助化学療法
    の追加も、
    まだ結果の出た臨床試験がなく、引き続き
     臨床研究中だったり

私にとって、自分の癌の治療に直接関係
のある疑問点が、
乳癌学会としても結論の出ていない
ホットな話題でもあったり、
その時点の乳癌治療(初期治療)の限界でも
あった、

そういう、それなりに貴重な経験をさせて
いただいたので、
同病者で似たような疑問を持つ方向けに
お役にたてれば、と公開しています。

内容が直接お役に立たなくても、
考えたり向き合ったりするプロセス
何がしかのお役に立てれば。

あるいは、私の癌との向き合い方や気持ちを
ご理解いただければ、
共感し合える方と共感し合えれば、

そう思って書き残しつつ公開してきました。


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