皆様、またしばらくブログではご無沙汰してしまい、申し訳ございませんでした。
書こう書こうと思いながら、
次に書く時はこの事を書こうと思い、
でも書くべきなのか、
書いてよいものなのか、
いつまでもわからず悩みながら、
どちらにしてもまだ文章にできるほど気持ちも定まっていないこと、
その事を文章にしないうちは他の事を書く気持ちになれなかったこと、
そんな個人的なことでここまで来てしまった事。
大変申し訳なく思っています。


でも、今年ももう終わり。
そこで、気持ちの整理をするためにも、
文章にして、今のこの想いを綴ることを、お許しください。






2011年10月21日、
最愛の祖父・実を亡くしました。
享年91歳。


年齢だけみれば大往生と言ってあまりあるほどの人生でした。


でも、私はこんな早くにお別れがくるなんて思いもしなかった。
もっとずっと一緒にいるもんだと思ってた。
父・母・祖父・祖母・私。
ずっと家族5人で生きてきた。周りがびっくりするほど本当に仲の良い家族で。
私はよく、「この5人が欠けることが怖い」と一人で泣いた。
そんな事があった時にはどうしたらいいかわからないと、子供みたいに泣いた。
一人っ子だから余計に、家族が私にとっての全てなんだ。



祖父とは、生まれた時からずっと一緒に暮らしてきて、
離れたのは私が福岡でアナウンサーをしていた3年間のみ。
それを抜いた24年、毎日一緒にいた。
朝出かける時は必ず「いってきます」
帰ってきたら「ただいま」
いつも元気で誰よりも大きな声で大きなリアクションで、
両手を万歳みたいに高く上げて、
毎日毎日
「いってらっしゃーい!!」
って見送ってくれて、
「おーかーえーりー!!」
って迎えてくれて。
冬になると、出かける時に「寒いから暖かくするんだぞ!」っていつも心配してくれて。
いつでも「咲良、咲良」って、返しきれないほどの愛情を27年間注いでくれた。
70歳過ぎるまで会社に勤めていて、
当時の人からしたらとても大きい170cmで、
背広を着るのが大好きで、
90歳過ぎてもビシッと姿勢よくシャキシャキ歩く、格好良い自慢の祖父。


祖父は毎日ここにいた。
決まった席に座り、決まったテレビを見て、決まったベッドに寝て、祖母の作った料理を毎日食べ、満足そうにここにいた。


でも、いなくなってしまった。


祖父は私がいくつになっても「よーちよち!」って言いながら抱きしめてくれた。
私も27年間いつもぎゅーって抱きついてた。
大きな手ですごい握力で握手をするのが祖父のお決まり。
そんな、口数は少ないけれど笑顔いっぱい元気いっぱいの祖父。



祖父は9月に心臓の働きが弱って入院した。
入院したのも何となく元気がないのが気になって病院に連れて行ったからだった。
家族みんなも、ましてや本人だって、まさかこんなことになるだなんて夢にも思わなかった。
それなのに、およそ1ヶ月で、
最後は間質性肺炎で、
この世を去った。


私がお見舞いに行くと、心から嬉しそうな顔をして、元気になった。
病室に二人でいる時、昔の人らしく祖母には感謝の言葉なんて絶対かけない祖父が、
「じいちゃんが早く元気になって、今度はばあちゃんの面倒をみてやんないとな」
って、毎日病院に通って世話をする祖母に対して、初めて感謝の気持ちを表したんだ。
びっくりして、嬉しくて、帰ってすぐ祖母に伝えたら、「えー?本当に?」ってなかなか信じてもらえなかったよ笑
でも、真剣に言ってたんだ。
そうだよ、早く帰ってこないと!って約束したのに。


最後の1週間は意識がなく、
意識がなくなる前日にお見舞いに行った時、
生まれて初めて、祖父の握手に力がなかった。
入院中も力は込められていたので安心していたのに、
あまりに弱々しく、心底心細くなった。
それが祖父が自分の力で動いた最後だった。



祖父に守られていたんだ。
大好きで大好きで大好きで大好きで大好きで。
これだけ大切な人が亡くなると、理解する事ができなくなるんだね。
いないとか、いないんだけど、いないなんて、わからない。


2ヶ月経った今でも、家族全員、わからないまま、毎日を過ごしています。


でもね、みんな毎日笑ってる。
祖父は明るい楽しい本当に変わった人だから、
性格とか発言とか行動とか、
真面目にやってるのにまるでコントみたいな人だったから、
思い出してはみんなで笑ってる。


私の友達の間でも有名な変わったおじいちゃんだったから、
報告すると、
みんなして
「咲良のおじいちゃん好きだったのにな…」
って、すごく悲しんでくれるんだ。
幸せだ。とっても幸せ。
みんなから好かれるおじいちゃんと、おじいちゃんを好いてくれる友達がいて、
本当に幸せだ。



生まれて初めて、祖父のいない、家族4人の大晦日を迎えています。
みんなそれぞれ、寂しさを秘めながら、笑って過ごしています。



悔しい気持ちでいっぱいだけど、
この文章を書きながら涙が止まらないけれど、
それでも、私は生きてるから。
祖父が必死に守って、愛してくれて、だから私はここにいるから。


今年は、日本中で信じられないくらいのたくさんの尊い命が奪われ、
多くの人が、大切な人を亡くした悲しみを抱えながら、新しい年を迎えようとしています。


その悲しみを心に留めて、2012年を、その先を、生き抜こう。



皆様、本年も大変お世話になりました。
今年の締めがこのような内容で、申し訳ございませんでした。
また、明日、今度はいつもの調子で更新します!


いつもいつもたくさんたくさん応援してくれて、ありがとうございます。
皆様の声援には、祖父もいつも感謝しておりました。
本当にありがとうございます!


そして、



おじいちゃん、ありがとう!!
あなたの孫に生まれて、心から、よかった!!
うちのおじいちゃんは宇宙一なんだよ !