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2016年 133min.
ネタバレ しなくてはなりませんね。
敬称略
さあさあ、ということで、待ちに待ったウォーレン夫妻が主役の「死霊館」正当(?)シリーズ第2弾、ということになります。監督ジェイムズ・ワンはもちろんのこと、音楽もジョゼフ・ビシャラで「死霊館(死霊館 | みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー! (ameblo.jp))」と同じ人ですから、期待は持てますが果たして、という感じで観始めました。こちらも実話、とのことですよ。でもってもう★の数でおわかりでしょうが、こんな素晴らしい映画、過去にあったかというくらい、とってもすごくて素敵な映画でした。★10個では足りないくらいで、20個にしときました。
時は1976年、ニューヨーク州アミティビルというところでのお話です。
↑オープニングは降霊会です。本編とは関係ないですが、夫妻の活動を示してますね。で、ここでもう早々に事が起こるわけですが、またこれがあの音楽に載せてのシーンとなりましてね、のっけから、さすがのジェイムズ・ワンと座を正すことになります。
↑若干、夫人の力が増しているような感じです。
↑お、悪のシスター出てきた、という感じで、やっぱり先に「死霊館のシスター(死霊館のシスター | みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー! (ameblo.jp))」観といてよかった、と思った次第です。
↑相変わらず不変のテーマ「愛」が感じられて、もう安心感しかないですね。
ということで、オープニングはまったくの導入編ではありましたけれども、どうやらこの降霊会が元で夫妻がペテン師呼ばわりされることになるみたいなのですね。まあ、どこの世界にでもアンチは存在しますからね、それはそれで、そういうこともあったんかなあ、なのですけれども、夫妻ファンとしてみればこれはやっぱりハラが立ちますね。しかも字幕では、こののちロンドンで地獄を見ることになる、なんて示されますと、そういう疑わなかった奴らはどういう気になるのか、なんて思ったりもしますが、まあなにがどうあっても信じないのでしょうね、きっと。どうしようもないです。
ま、そんなことはどうでもよくって、ということなので、「死霊館」から3年後、とっても期待感が膨らむ、というわけです。
新しい家族はロンドンに住むホジソン家。お父さんは近所の女と浮気して双子の子供を作って逃亡、連絡取れず、離婚してお母さんひとりで姉弟4人(上から女女男男です)を育てている、と、まあちょっと荒んでるのかな、という家庭のようです。
↑この家族に愛はあるのか、と思ってしまいました。相変わらず出演者はみなかわいい子たちばかりですが。
で、その家族の異変と並行して、夫妻の現況が語られていきます。テレビでは、なるほど夫妻のやってることを科学的にありえないと決めつけウソつきよばわりしているようですね。さきほど述べたペテン師の裏付けとなってます。
↑まあこれはよくある話でしょう。若干夫のエド(パトリック・ウィルソン)のキャラが変わったような気がしないでもないですが。
↑そして交互に移るホジソン家。かわいい姉弟ではあります。
↑寝る前にビスケットを食べてますが、歯は磨きませんでした。これね、よくドラマや映画であるんですよ、なんかベッドに入ってビスケットとミルクを食べてそのまま寝る、みたいな。ほんとにこんなことやってんですかね。そうだとしたら全米の(この映画ではイギリスですから、全欧米の、でしょうか)歯医者はボロ儲けですね。わかりませんけどね。
で、20分経っていよいよ本題に入ってまいりますよ。
↑壁に向かって一人二役で話してますが、声が自分のかわいい声と、しゃがれたじいさんの声です。いやいや来ましたね、という感じになりました。ここまで若干おとなしく進んでいたようですが、じつはちょっとずつ細かいところで事が起こってましたので、まったく飽きません。逆に、知らない間にこの映画の世界にのめり込んでいる結果となってます。「死霊館」からグレードアップしてるのではないか、と思うほどですよ。みんな演技上手いですしね。末弟ビリーくんなんて、全出演者の中でも一番若いのでしょうのに、ほんとにスゴイのです。
その後、次女のジャネットちゃんが熱が出て一人で留守番、なんてことになるわけですが、もうこの時点で異変はこの子に起こっているので、事が起こりだしたときは「だから言わんこっちゃない」的な感じに支配されて、ザンネンこの上ない気持ちのまま身体に力が入ってきます。まあ、そこに置いたはずのテレビのリモコンが無くなって探す、なんてのはわたしの家では日常的に起こりますが、そんなことを思ってる間もなく、怖いです。
↑リモコンなんてどうでもいいですよ。ちょっと休ませてくれ、と思ってしまいました。
そうしたところでまた夫妻に話が変わりましてね。メリハリもちゃんとついてて逆に心地よいわけです。
↑絵はめっちゃ上手いですが、上手すぎるので怖いです。悪のシスターがこうして絡んでくるわけですね。
↑ここのシーンではもうほんとにかわいそうなくらい怖かったです。
で、ホジソン家にさまざまな怪奇現象が起こって揺るいできますね。まずは警察に通報するわけですが、警察の前でも事が起こって、もう警察では手に負えん、と。で、教会に、って話になります。ヘタな映画ですと、警察が来るとなにも起こらなくって、けっきょくペテン師よばわりされてしまう、なんてことにもなるわけですけれども、そういうムダな時間は一切ないです。「死霊館」でも畳みかける演出が怖さを倍増させてましたけど、やっぱりジェイムズ・ワンは、怖がらせるすべをよく心得ている監督さん、ということなのでしょうね。あ、もちろん実話をもとにしているわけですから、ほんとにそうだったのかもしれませんけど。まあなんにせよですね、わたし怖くて笑ってしまいました。
↑しっかりみんなの前で、勝手に椅子が動きましたよ。
ウォーレン家では相変わらず悪のシスターが存在感をあらわにしてまして、それを娘ちゃんとロレイン(ヴェラ・ファーミガ)が体験するという事態になってます。こちらもいよいよですね。
↑超絶美人母子、であります。でもそんなこと言ってられないほどノンストップです。
↑母子が見つけたわけです。
↑ネタばらししますけど、後ろの悪のシスターは先ほどエドが描いてた絵なんですけどね、それがわかっててもわたしチビりそうになりましたよ。ていうか、こんな絵飾っとくなよ、とは思いましたけど。
その後、夫人がピンチになりますがここのシーンももうハンパないですよ。観客の心の安全のことなどなにも考えてないですね。音楽がまたこれ特にすごいのです。すごいとしか言えませんけどね、まあなにしろ、すごい、んです。
↑ちなみに長女も美人です。まあ若干角度によっては元横綱白鵬に似てましたけど……。
↑とくにジャネット役のマディソン・ウルフちゃんの演技はすさまじかったですね。名前は強そうですけど……。まあ、映画としてもすごいわけです。
↑あ、フランカ・ポテンテいた、て感じです。「ボーン・アイデンティティー」「ボーン・スプレマシー(ボーン・スプレマシー | みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー! (ameblo.jp))」「トゥ・ヘル(トゥ・ヘル | みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー! (ameblo.jp))」の方ですね。
↑そしてちゃんとやっぱり家族愛を見せてくれますよ。よかったよかった、と胸をなでおろします。ほんとに怖い映画なんですよ。でもテーマは「愛」で、この「愛」がすべての悪を排除する、ということですからね、よっしゃあ、てなりました。
とにかくですね、まどろっこしいところがひとっつもなくって、とにかく次々と事が起こっていきますのでね、ものすごく観やすいわけですよ。で、ひたすら怖い、と。途中、へそ曲がり男なんてのが出てくるのですけれども、ここのシーンなんてもう史上サイアクに怖いんじゃないでしょうかね。少なくともわたしはそう思いましたよ。
↑ビリーくんの横にいたイヌがそのへそ曲がり男に変身するのです。
ちなみに教会ですが、やはりなにやらちゃんとした証拠がないと一切動かない、とか言い出してまして、やっぱりなんか役に立ちませんね。まあそのおかげで夫妻の活躍が見られるわけですけれど、それはそれで判然とはしませんね。なにしてんねん、て。なにもやってませんけど……。
でも怖いだけじゃないですね。何度も言いますけど、大すじのテーマは「愛」なわけですから、そうしたシーンはちゃんと盛り込まれてます。
↑たとえばこのシーン。エドの死を予知夢として見てしまう夫人。でもエドは、夫人のその力は授かりものだ、と言います。僕を救うためにその夢を見せたのだ、と言うんです。もうね、そこで泣けるんですよ。やっぱり人間として生きている上で、「愛」ってなにものにも勝るものじゃないですか。最後に愛は勝つんですよ、誰かの歌じゃないですけど。尊いものなんです。こういうところがやっぱりこのシリーズの人気の所以なのだと、わたしは思いますね。
↑もう見てくださいよ、この超絶美人な笑顔。夫のことを語るとこですよ。こんなロマンス映画、わたし観たことないです。
ところでわたしここで思いましたが、今回のこのホジソン家を襲っている霊ってのは、72歳の病死したじじいだそうなんですけどね、それってなんとかならんのですかね。病死したじじいですよ。死んで霊になるとめちゃめちゃ強くなるんですかね。なんかムカついたりはしてしまいました。
で、いよいよ夫妻とホジソン家がかかわってくるのですけれども、そこに反対派のフランカ・ポテンテも絡んできます。
↑歳とってキレイになってますけど、ウザい役でした。
↑でもそんな抵抗勢力に負けず、この笑顔の家族でそろって悪に立ち向かう、と。
↑みんなの気持ちを鼓舞するかのように、エドがギター弾きます。またね、選曲がいいんですよ。エルビス・プレスリーの “CAN’T HELP FALLING IN LOVE”(好きにならずにいられない)です。わたしもう、ずるずる鼻すすってました。ちなみに、パトリック・ウィルソンご本人が歌っておられますよ。美声に注目です。
↑「愛」を表情で表す夫人。こんなキレイなことありますか、て感じです。エドなんて、歌の “Falling in love with you.” のところで夫人を見るんですよ。こにくったらしいけど、なんかうらやましくって。ほんとにいい映画なんです。
ここで初めて夫妻のなれそめ的な話も聞かれますけど、またそれも愛に満ちあふれてて、なんて素敵な、なんて胸の前で手を組んだりしちゃいましたね。
↑モリス役のサイモン・マクバーニー。この方も、娘を事故で亡くしていて、霊の存在を信じたい人でした。「アナベル 死霊博物館(アナベル 死霊博物館 | みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー! (ameblo.jp))」のダニエラと同じでしたね。まあ、ダニエラよりは分別はありましたが。その分、やっぱり泣かされますよ。
↑家族全員で立ち向かう、ということでしたからね、ここまで影が薄かったですけど、ホジソン家3番目の子、長男のジョニーくんも頑張りました。かっこよかったです。
で、1時間40分ほどになりますと、ジャネットが自分で暴れて家具とかを投げ飛ばしてるところがビデオ(8mm映像ですかね)に映ってましてね、フランカ・ポテンテから、ほれみよ、ペテンじゃないか、と言われてしまいます。そもそもここでは夫人も、霊の存在を感じられないでいたのですよ、なぜかわかりませんけど。そこで、もうどうしようもない、これでは教会も動かない、ということで、夫妻も引き上げることになります。ここまでピンチになるのは、このシリーズ初めてですよね。はたしてどうするんやろ、と観ているこちらもハラハラしだします。もちろん最終的には解決するのはわかってるのですけれども、それにしてもどう収拾つけるのか、と、アセってくるわけです。もちろん夫妻は、信じたいと思っているのですから、ここはなんとかしなくてはならないわけですからね。
ところがやっぱり我らがウォーレン夫妻ですよ。空港行きの電車に乗って、エドがその謎に気づくわけです。まあタイミング的には、実話の世界ではほんとにそうだったのかはわかりませんけれども、こういうエンターテインメント的な要素も取り入れられていて、明らかにジェイムズ・ワンの手腕が豪快に踊り狂ってる状況になってますね。なるほど、そういうことかあ、てなりました。いまさらですけど、ここの内容は伏せておきますので、ご興味おありでしたらぜひ本作をご覧になってみてくださいね。
↑なるほど~、でした。
↑さあ、そして出てきましたよ、悪魔のシスター。要するに、やっぱり敵は悪魔だったわけです。なんかもうハラが立ってきましたよ。
↑で、こうなります。そらそうなるわな、ですね。
でもそんな中でも、観ているほうを泣かせるところは変わらず出てきますね。一人で悪魔にとりつかれたジャネットを助けに行こうとするエドを、あなたを失うのが怖いと必死で引きとめようとする夫人。ここのシーンはもうすさまじいほどの愛が描かれてましてね、怖いのに泣けるという、もうなにやら感情崩壊状態になりますよ。
まあ若干ですね、悪魔に目をやられて、ぼやけるエドの視界をカメラのピントをずらして表現するのですけれども、ちょいちょいピントが合ってしまうところがありますが、それはまあご愛敬ですかね。
↑さあそしていよいよ最終決戦ですよ。
↑必死に悪魔と立ち向かう夫人に、
↑取り憑いてやろうとする悪魔。ここは力入りまくります。
↑そして夫妻が勝ったのでした。感動しかないです。
↑最高のシーンですね。肩の力が抜け落ちました。
↑ここもプレスリーのあの曲が流れます。号泣必至、です。
そしてエンディング。このエンディングは、シリーズ全作に共通のものですれど、凝ってていいですね。なんのイヤミもないです。
とにかく最初っから最後まで「愛」を貫いた映画でした。涙無くしては観られない、素敵なホラー映画、もう★20個でも足りないくらいの良作だと、わたしは思いました。ますます夫妻の、ていうかパトリック・ウィルソンとヴェラ・ファーミガのファンになったわたしであります。次回作がほんとに楽しみです。
今日の一言
「ホラー映画の最高傑作、です」